ＪＩＮ−仁−　完結編

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人気ドラマ、ＪＩＮの第2期

期待通りの面白さといっていいだろう。

１期をそのままに、あまり突飛なことはせず、
その面白さをうまく継続した形。

正直、半年ものとして、やったほうが、
よかったのではないか。

それぐらい、面白い作品に出来上がっている。

涙させるところは、涙させるし、
医学について考えさせるところは考えさせるし、
歴史について、考えさせられるところも、たくさんある。

ただ、やや、最終回は、
このパラレルワールドの世界観を説明するため、
ちょっと、むりやりな説明をしすぎな面もあり、
もうちょっと、ストーリーなのか、脚本なのか、わからないが、
うまく、持っていくやり方があったのではにかという気はする。

ただ、ま、それは、全体を崩すほどの理由には成り得ないので、
全体として、よくできている話といっていいと思った。

最終回、仁が“手紙”を読む場面、しゃくり上げるほど泣いてしまいました。
ドラマ観てこんなに泣いてしまったのは初めてかも。
それから一週間は平井堅の歌う主題歌を耳にする度に思い出し、涙が・・・。

この“手紙”の切なさを理解出来るのは、「仁―JIN―」を全て見たからこそです。
ぜひ、途中を端折ったりせずに順番通りにご覧ください。

仁丹

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あ〜もう、なんでこんなに熱いんでしょう。
胸の奥から熱さがこみ上げてきて、温度の高い涙が溢れてきます。
日本のために。
医の道を進む。
江戸のために。
医の道を進む。
苦しむ人々のために。
医の道を進む。
ただ、それだけを胸に。
それだけのために進む仁先生を、なんとしても守ろうとする仲間。
給料もなければ。
豊かな暮らしもない。
だけど誇り高き志を胸に、仁先生と共に歩む仲間たち。
毎度のように泣かされてしまいます。
「助ける人」を助ける。
うまく言えないけど、なんかそういうのがとても素晴らしく繋がっている感じ。
今日を生き、明日を目指していた仁友堂の人々の純粋な善意が眩しいです。
広いです。
大きいです。
人は広大であれ。

あ〜もう、なんでこんなに切ないんでしょう。
咲ちゃん。
不器用で健気。
そのやわらかくも強き愛情。
たまりません。
特に今回はとても涙なしには観られない。
どうにかならないのか・・・・
どうにもならないよなぁ・・・・
そのどうしようもなさがもう、とんでもなく切ない。
こんなに好きなのに。
こんなにステキな女性なのに・・・
仁先生の足に抱きついたときはもう「ティッシュ！ティッシュ！」です。
咲ちゃん、広大です。
なんてステキな心を持ってるのだろう。
その真心がたまらなく愛しいと同時に、とても不憫だ。

実際問題として。
咲ちゃんに惹かれない人っているのだろうか？
こんな女性と共も日々を過ごして。
それでも惹かれないってどゆこと？ってなりませんかね。
完全に陥落しますよコレは・・・・
どんな立場でも・・・

　「もう半世紀も生きて来て余命は確実に減ってるんだ。いつまでも映画・ＴＶドラマにばかり熱をあげても居られんか…」なんて自省してから大人しく過ごしておりますが、友人のススメでこの連続ドラマを鑑賞し、本来は大好きな「大ウソにどっぷり浸って時間をつぶす」という作業を久しぶりに行い、過去に味わったいくつもの芸術的快感の体系をこのドラマから再び与えて貰いました。一鑑賞者として大変満足しています。

　僕は、原作のコミックスを読んだこともなく、ドラマだけを観て勝手に英語でいうCharity「慈愛」を表した「仁」という主人公の名が良いなぁとまず感じました。慈しみとは相手の幸福を望む心のことですから、それだけでも主人公を観る者の心は彼に寄り添うわけで、話を重ねるごとに仁先生の医術が仏教でいう慈悲の心、傷つき病んだ人のことを憐れみ、その苦しみを除いてあげたいと思う心の積み重ねで構築されていく描写に胸をうたれました。

　ですから、"猫ぱんち"さんが書かれているように、第1シーズンのJIN-仁 第1巻から第2シーズンの完結編 第6巻までを順番に鑑賞するのが本作品を堪能するベストな道だと僕も全話を鑑賞して同じ思いを持ちました。本来なら第1話のレビューから書くのがスジなのですが、最終話がとても感動的だったこともあり、高見優氏、長岡成貢氏による番組オリジナル曲をYouTubeの「-JIN-仁- Main Title」 http://goo.gl/nHNXy で聴きながら、佳きシーンの数々を思い出してこの文章を入力しております。

　僕は少年期から好きな漫画や物語は繰り返して読む性行なんですが、ドラマ・映画ばかりは昭和50年代当時までの僕にとって「随意の再鑑賞」は不可能でした。20代で社会人になった頃にやっと家庭用ビデオデッキという家電品が手の届く価格で世間に出まわり、「僕にとってのタイムマシン」となって愛すべきドラマ・映像の再鑑賞を実現可能にしてくれました。その思いもあって、時間が大切なのは重々理解しながらも、一度観た映像の反復再生という無駄が未だに止まないのですね。

　今ではThe Internetの存在が脇道へと誘って、僕の時間の無駄遣いにさらに拍車をかけます。
　橘咲さんが南方仁（○○先生）へ贈った美しい恋慕のことばは多くの有志の方がネットに書き残しておられますし、最終第11話でのラストの21分間、図書館から出て橘医院を見つけてからのシークエンスでも、現れた家族との「少し、お話を聞かせて頂けませんか？時間はとらせませんから」『…いいですよ。どうぞ』とのやりとりから感動のエンディングまでのくだりは繰り返し観るたびに記憶との照合で新しい発見があります。

　そんな風に時間の無駄遣いをすることが嬉しくて堪らない自分がTVの前に居て、同時に「この切なさと同種の芸術的快感はどこかで味わってるよなぁ」と頭の片隅で記憶の糸を手繰っていると、音楽がまず重要なファクタだなぁと思えてきました。

　やがて「これは…」と思い出したのが安全地帯の「出逢い」という曲でした。咲さんが手紙の中で『わたくしはそのお方にこの世で一番美しい夕日をいただきましたことを思い出しました』と訴えるシーンで仁のプロポーズの声だけが聞こえるのですが、それが「出逢い」の歌詞と少し繋がるんですね。

　僕の道草のススメは「ドラマを鑑賞済みの方」向けなのが申し訳ないのですが、そのひとつ目が上記の「出逢い」(YouTube参考 http://goo.gl/UbwNZ )でして、手紙のシーンに涙された感性の方にはわかって頂けるのではないか…と、手前勝手に思っています。お時間の無駄遣いが苦にならない方は、「出逢い」を聴きながら咲さんの手紙の文章を読んでみてください(^^;)
　そして2つ目は今は亡き司馬遼太郎さんが生前に小学生に向けた名文「21世紀の君たちへ」 http://www.ne.jp/asahi/ca2/kirsch/tsushin19.htm を読むことでして、今はこの世に存在しない慈愛に満ちた方から後世にむけた文章という点で、芸術的感動の共通点があると思います。左記URLには仁と縁のある緒方洪庵にからめた『洪庵のたいまつ』という文章も紹介されていますので、一層「仁」ファン向けだと思います。興味ある方は（とくに少年の方がいらしたら）ぜひご一読くださいませ。