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世界有数の大富豪フウ家の当主レイモンド・フウが亡くなった。遺産を巡り火花を散らしていたブリジット、クリストファー、アンドリューの3姉弟の前で執事トニーが発表した相続人は、誰もその存在を知らない隠し子“ミシェル・フウ”だった。ミシェル捜しが続く中、10兆円とも言われる遺産を狙い、我こそはミシェルと世界中から詐欺師たちが“伝説の島”ランカウイ島に大集合!そして、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人も、フウ家に入り込み、華麗に超絶大胆にコンゲームを仕掛け始める・・・はずが、百戦錬磨のコンフィデンスマン・ダー子たちに訪れる最大の危機!誰がフウ家の当主の座を射止めるのか!?世界を巻き込む史上最大の騙し合いが始まる!!
監督:田中亮(2020年・日本・124分)
脚本:古沢良太
『コンフィデンスマンJP ロマンス編』に続く劇場版第2弾。
今回のおサカナ(ターゲット)は、マレーシアの大富豪フウ家。
当主のレイモンド・フウ(北大路欣也)が亡くなり、彼の遺言状により、10兆円とも言われる遺産は末子ミシェル・フウが相続することになった。
しかし、「ミシェル?」「誰?」と、大混乱。
ミシェルはレイモンドの隠し子で、誰もミシェルの顔も居場所も知らないのだった。
さあ、ダー子(長澤まさみ)たちの出番!
ダー子は、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)らを引連れてマレーシアのランカウイ島に乗り込んだ。
ダー子が「ミシェル」に仕立てたのは、身寄りのない“コックリ”と呼ばれる女の子(関水渚)。ダー子は、その母親という設定。
ダー子の狙いは10兆円ではなく、手切れ金として50億円ほど貰えば上出来と思っていたのだが…
馬子にも衣裳、コックリにもお姫様教育。
何と!4か月後のミシェルのお披露目の日までに、立派なプリンセスになったのだった。
ここに至るまでにダー子は、レイモンドの実子3人からの嫌がらせに啖呵を切ってしまった。
「相続人の権利を放棄するつもりはない!」って。
不安がるコックリにダー子が言う。「本物も偽物もない。信じればそれが真実」
お披露目パーティーでのダイナマイト男の闖入など“危機一髪”の事件も絡めつつ、コックリの真心が、心打つスピーチが、国民たちの心を捉え、3姉弟たちの気持ちをも解きほぐしていく。(この私が、スピーチに涙を流すことになろうとは…)
いつもとは違った結末。ダー子は、お宝を手にすることなく、コックリをミシェルとしてフウ家に置いていく決断をする。
ダー子は、コックリに言う。
「あなたは詐欺師に向いてないから置いて行く」「これからは、あなたのような可哀想な子供を救いなさい。」
うーん。シンミリといい話だった。
でも、ネタばらしを見たら、きっと「え!?そこ(あの時)から?」と思う筈。
2年前の香港にまで遡ってしまうなんて、やっぱりコンフィデンスマンの世界は侮れない。
エンドロール後にあるシーンもお見逃しなき様。
あー、それにしても、私もマレーシアのランカウイ島に 行ってみたーい!
あんな部屋に泊まってみたい!
*** *** *** *** ***
過去作に登場の赤星(江口洋介)は、今後もダー子の宿敵として登場の気配。
しかし、スタア(竹内結子)とジェシー(三浦春馬)の二人とは今作をもってお別れだ。二人の眩しいほどの笑顔が素敵で大好きだった。
フウ家の長女ブリジットに懐かしいビビアン・スー。長男のクリストファーに古川雄大。次男のアンドリューを演じたのは白濱亜嵐。
そしてレイモンド・フウを演じたのは北大路欣也。執事・トニー役には柴田恭兵。
その他にも作品を楽しく彩ってくれたのは、広末涼子、石黒賢、滝藤賢一、生瀬勝久、前田敦子、織田梨沙、瀧川英次など、コンフィデンスマンJPには欠かせない人たちだ。
おっと、大変。忘れるところだった。デヴィ夫人もジャッキーちゃんもGACKTも出演。
第3弾として『コンフィデンスマンJP -英雄編-』が用意されているようなので期待したい。
前作の『コンフィデンスマンJPロマンス編』よりスケールアップしてます。
主要出演者の多さ・・・まるでオーケストラ並みですよ。
それがダー子(長澤まさみ)ボクちゃん(東出昌大)リチャード(小日向文世)の、
詐欺師トリオだけが目立つのではなくて、
出演者一人一人が輝き、コラボして楽しい雰囲気が際立つ『プリンセス編』でした。
先の『ロマンス編』はコンゲームの緊張感いっぱいで、食うか食われるかの、
大事件と、どんでん返しの連続と派手でしたが、
今回は世界的大富豪レイモンド・ラウの遺産12兆円を相続する隠し子ミシェルを、
コンフィデンスマンJPの3人が、孤児のコックリ(関水渚)をミシェルに仕立て上げて、
遺産を狙う・・・
メインテーマはコレなんですけれど、今回はただの詐欺師の騙し合いではない。
ただ頷くたげのだけのコックリが、帝王学を教育されて勉強して、日に日に賢く美しくなって行きます。
ひとりの貧しい少女の成長物語としてとても清しい気持ちになります。
人生、お金だけでない・・・そんなメッセージさえ感じてしまいます。
そしてジェシーの三浦春馬くん、スタアの竹内結子さんふたりのの弾ける笑顔。
特に春馬くんのダンスシーン、永遠版として目に焼き付けました。
舞台となったのはマレーシアのランカウイ島の豪華リゾート地。
亡き主人レイモンド・フウの執事のトニー(柴田恭兵)
トニーはコンフィデンスマン初登場ながら、なかなかの貫禄と存在感でした。
律儀で誠実なのに、敵に回したらヤバイゾ感、凄かった。
ダー子にいつもいつもヤられる赤星(江口洋介)
いつも遅れて来る五十嵐(小出伸也)
前作に増してスケールが大きく、キャストも期待通りに遊びまくり、
その相乗効果で、ますます楽しい。
脚本、演出そしてキャストのコンビネーション抜群です。
最後にある「タネバラシのシーン」
やっぱりなるほどねーと楽しい。
(エンドロールの最後の最後にコントがありますので、これもお見逃しなくね)
日本的な王道のコメディ映画です。
爆発的に笑い転げるシーンが少なく、その点は物足りなかったかな?
脚本の古沢良太のインタビューによると、今回はあえて感動ドラマ寄りにしたらしい。
思惑通り、長澤まさみの優しきマザーっぷりに、関水渚の演説にサメザメと涙した私であった。
いつもなら(さっき泣いた涙を返せ!と言いたいネタばらしがあるのだが)ネタはネタでも・・
今作ではやはりジェシー(三浦春馬)とスター(竹内結子)にお会いできたのが
大きな喜びだ。失われた二つの宝石の輝きを改めて尊いと思う。
さてストーリィをざっくりなぞると、マレーシアの大富豪レイモンド・フウ氏
(マレーシア人だけど日本人の頭取イメージの北大路欣也が扮するのね)が死去。
彼の残した遺書には「ミシェル・フウ」という自分の4番目の子(男か女かも不明)に
遺産(10兆円!)の全てを相続させるという意志が書かれていた。
誰ミシェルって。どこにいるの?
肝心の「ミシェル」は現れていない、彼の3人の子どもたちは見つけたら殺してしまおうと待ち構える。
ダー子は偶然出会った孤児のコックリ(関水渚)を「ミシェル」に仕立て上げ、自らはその母親となってフウ家に潜入する計画を立てる。
ねらいは莫大な「手切れ金」だったのだが・・・。
この子は見た事あると思ったら、「町田君の世界」で「人間嫌いの猪原さん」を演じた関水ではないか。
4か月で、ドンくさいションベン娘から華やかで高貴なプリンセスへの変身ぶりを演ずるのであるが、地味なのも演技であったとすれば大した演技力だと思った。素晴らしい!
彼女のスピーチ、『貧しく弱い者を知っているからこそ彼らに寄り添う事ができる』
『沢山の人のたゆまぬ努力で今日がある』などのセンテンスは恐れ入る。(古沢頑張った)
そしてミシェルは長澤に問うのだ。「私に出来ますか・・?」
長澤「あなたにしか出来ない」
くぅぅ~~っ、泣けますね。
「結末を変えたのはミシェル自身よ」
ミシェルの決断は上の3人まで幸福にする。(いくら何でも出来すぎかも!)
まー、コメディですから。
頭取で忙しい欣也さんも、柴田恭兵もいい味を出していました。
そして蛇足のようなエンドロール後の小芝居ですが・・
あれは、ボロボロになって地に落ちた東出に「這い上がってこい!」という長澤の熱いメッセージだったのでしょうね。