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しっかり者の長女メグ、活発で信念を曲げない作家志望の次女ジョー、内気で繊細な三女ベス、人懐っこく頑固な末っ子エイミー。女性が表現者として成功することが難しい時代に、作家になる夢を一途に追い続けていたジョーは、性別によって決められてしまう人生を乗り越えようと想いを寄せる幼なじみローリーからのプロポーズにも応じず、自分が信じる道を突き進もうとしていたのだが・・・・・・。南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の4姉妹が織りなす物語。
過去に何度も映画化されている、ルイザ・メイ・オルコットの小説「若草物語」。
女優であり「レディ・バード」で監督デビューしたグレタ・ガーウィグが映画化したのが「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」(2019年 アメリカ)。
この作品は女性にはいろいろな人生があり、結婚して幸せになる者もいれば、そういうことが向いてない者もいる、という生き方の多様性についての物語である。
原作を最大限に現代的かつフェミニズム的に解釈した物語になっている。
時系列を乱し、(ボンヤリしてるとあれ?と思う)衣装も楽しく変化に富んだ映像、
主人公に次女のジョー(シアーシャ・ローナン)を据え、特に彼女の視点で物語を進めている。
ところで、なぜ今、「若草物語」なのだろうか。
(1860年代の世相とは違うから、今さら?と思うよね)
ぶっちゃけ、どんな時代でも女性は大変なの、と言いたい?
(現在はもはや多様化も複雑化もし、価値観は混在している。それでも女性は何かひたすら闘っている。)
こんな時代に若草物語はどんな勇気をくれるのか。
ガーヴィグ監督の活動が主人公のジョー・マーチ、作家オルコットの生き方と相似している。(ひいては、エマ・ワトソンもシアーシャ・ローナンも女性の権利や主張に対して一家言ある人たちだ)エマ・ワトソンは古風な役回りを演ずるので損かもしれない。
今を生きるガーヴィング監督の目を通して、ジョーとオルコットの生き方が描かれる。
結婚の幸せを求める女性を否定するのでなく、また「経済的に自立した女性」だけを「正」とするのでもない。望むならば、どんな生き方もが「価値」を持つという視座を示していく。
とりわけ主人公であるジョーは、ただ前を目指しているばかりじゃなく、「自立した女性になれるのか」と悩み、「結婚して良い妻になることが女性の在り方だ」という多勢の考え方に押しつぶされそうになっています。
隣家のローリー(ティモシー・シャラメ)と、お互いに好意を持つものの、ローリーのプロポーズをジョーは断る。口で「結婚したら人生終わり」と言いながら、決然として断るのではない。迷いも揺れもあり、観ている方が胃が痛くなる。
(そりゃそうだ、相手はシャラメだよ!)
前髪バッサバサさせながら何度も「愛してる!」と言われてみな!!
(そして、姉の気持ちを知りながら、のちに平然とローリーと結婚してしまうエイミーもどうかと思うのだよね)お前たちはどうかしてる!
だが、ジョーは試練を経て、本当に強くなる!自分の作品に自信を持ち、著作権は渡さ
い。出版社と互角に渡り合う。姉妹とは色々な事があったが、それとて自分の「肥やし」になっていると自覚しているのだ。
2020年の今日、むしろ結婚して専業主婦になりたくとも、経済的に許されない人が
沢山いる。結婚さえ出来ない時代なのだ。産めば生んだで保育園にも入れない!
若者の負担は大きく、いつ終息するともしれないコロナ禍。疲弊する世の中・・
(鶴田浩二は歌う♪どこに希望がございましょう・・真っ暗闇じゃござんせんか・)
それにしても。(コメントらんに続く)
アメリカの4姉妹の若いころと作家として頑張る次女の話。
超有名な若草物語の世界を全く知らず原作も数多い映像化も全く触れてこなかった身からすると、4姉妹とその周囲の人たちの世界を描くのと次女が頑張って本を売り込むのとを交互に見せていく手法は面白く見ることができました。それに最後に主人公の小説がやっとこさ製本されて出来上がってタイトルが映し出されたときに「そうだったの!」とびっくりできるものでした。
きれいな映像の中、イギリスが舞台かと思ってみていたら、アメリカが舞台で当時のアメリカってこんなんなんだと知ることのできる衣装美術でした。そんな中、主人公たちの恋愛や単純に空腹や病気などの未発達な医療などが描かれていきます。
役者さんたち、女性陣から男性陣がみんなキラキラしていてはまっていましたが、ただ主人公たちが7年間を同じ役者さんが演じているので、7年後に20歳と言っていたので、どう考えても13歳に見えない役者さんだったりとノイズになってしまう配役でした。若手の俳優さんもみんな同じ顔に見えて誰が誰だかわからなくなってしまったり個人的になじみがないと苦戦する配役でした。
あとはこういう西洋の時代物に興味がないと135分という長さが退屈に感じるところが多かったです。正直、彼らが好きになろうが嫌いになろうがどうでもいいかなと冷たい視線を送ってしまうところもありました。
それにしても、この邦題はいかがなものか? 普通に若草物語でよかったのではないか?と思ってしまう邦題でした。そして原作の若草物語って邦題が素晴らしくて、その邦題を付けた人が天才なんだなと確認できる映画でした。
有名なオルコットの自伝的小説『若草物語』を新しい視点で実写化。
監督・脚本はインディーズの女王・グレタ・ガーウィグ。
はじめてメジャーな大作を監督しました。
主演はシアーシャ・ローナン。
(出来る女なら、任せといて・・・ねっ!)
監督と主演のシアーシャの2人はmee too運動の騎手のイメージそのものなので、
溌剌と生きる小説家志望のジョーの生き様が鮮やかに浮かび上がる傑作に仕上がりました。
時代は19世紀半ば、南北戦争時代のマサチューセッツ州ボストンです。
マーチ家の4人姉妹の次女ジョー(シアーシャ・ローナン)は、作家を夢見ています。
冒頭から出版社に小説を持ち込むシーン。
作者は自分(女性)とは決して名乗りません。
女が小説を書くなんて・・・そんな偏見の根強いアメリカ出版界でした。
この時代女性が表現者として認められることも、経済的に自立することも困難だったのです。
でもジョーは信念を変えません。
たとえ隣家のローリー(ティモシー・シャラメノ)が、どんなにジョーが好きでも、夢の実現のため、文学修行のためニューヨークに勉強に行ってしまうのです。
「若草物語」は女の子の定番の小説。
私も子供の頃、メグ、ジョー、ベス、エイミーの4姉妹のストーリーに夢中でした。
ジョーは私のヒーロー。ローリーとジョーのロマンスに本当にヤキモキしました。
そしてベスの病に心を痛めました。
家計を助けるために長い黒髪を売ってお金を渡すジョーのエピソードにどんなに驚いたものか・・・
鼻の低いエイミーが洗濯バサミで鼻をつまんで寝る姿は、鼻の低い私も真似したものです。
それにしてもちゃっかりモノのエイミー。
お金持ちの叔母さん(メリル・ストリープ)にくっ付いてロンドン遊学とは、まったくモー!!
ジョーの気持ちを考えなさいよ、ねーっ!!
(まだまだお金持ちと結婚するのが一番の理想で、女の幸せ・・とされた時代です)
だからこそ、自立した生活を目指すジョーがひたすら格好いいのです。
ティモシー・シャラメ君はシアーシャには、ちょっと軽くて若くてお茶目で、弟みたいでしたねー。でもトビキリの美形でチャーミングでした。
おまけにエイミーとローリーは???なんですよ、いつの間にか!!
ベスの重病、戦地の牧師のお父さん。慈善家の優しいお母さん。
19世紀半ばのアメリカの生活や女の子の生き方や衣装・髪型・インテリア。
お父さんが留守の家庭の心細さや寂しさ。
「若草物語」の4度目の映画化は、ジョーが小説家になるまでの物語。
女性の自立は永遠のテーマですね。
細やかな日常を描いていて、辛い戦争やベスの病気が影を落とします。
それでも4人姉妹は志たかく、それぞれが輝いていました。
すべての女性にオススメです。