デューン/砂の惑星

  • DUNE
  • 1984
  • アメリカ
デューン/砂の惑星
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    解説・あらすじ

    これは銀河の戦士、ポール・アトレイデスと彼の救世主として人民の生存の為に立ち上がる物語だ。この若きヒーローと戦士達は、砂で覆われた惑星で採れる向精神薬となる「スパイス」をめぐる銀河全体の取引を破壊するため、邪悪な男爵に立ち向かう。デューンは時空を越えた驚くべき世界であり、究極のアドベンチャーは想像を遥かに超える。

    キャスト・スタッフ
    監督:デヴィッド・リンチ 出演:カイル・マクラクラン パトリック・スチュワート リンダ・ハント ヴァージニア・マドセン
    作品・情報
    再生時間 : 02:16:25
    字幕 : 日本語
    音声 : 英語
    レイティング : PG-12
    視聴制限 : <購入>無期限 <レンタル>初回再生から48時間
    購入期限 : <購入>2030年12月31日 23:59 <レンタル>2030年12月31日 23:59
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    完全版の復活を!
    投稿者:masamune
    2006年11月14日

    このユーザーレビューはネタバレを含みます

    レビューの前に、週末に京都へ紅葉狩りにお出かけの方へ、今年は例年より10日ぐらい遅れてます。因みに家の近所の「高台寺」は全然です。このレビューを書いてる11月14日現在で「高雄」より北は見頃と言った感じでしょうか、今年は雨が少なく10月の気温が高かったので色づきもイマイチ。今後の夜の冷え込みに期待しましょう。
    前置きが長くなりまして、スイマセン。本作は映画化不可能と言われたFrank Herbertの原作を、イタリアのドンことDino De Laurentiisが制作費120億円(アホか・・・)費やして製作した文字通りの超大作。制作費については諸説或る訳ですが、それも其のはず本作はホントは全長4時間20分有ると言われてます(David Lynch監督の長尺好きについては、ブルーベルベットのレビューに詳しく)。それは原作がスターウォーズの様な大河ドラマ形式に仕上げられており、本来は最低でも三部作にしないと話が収まらない程のスケール感を誇る秀作なのだ。これを一本にまとめる事自体に無理がアリアリ。いや本作が大ヒットすれば(するハズだった)当然続編も有った。しかし監督の人選が興行的に不味かった事は明白だ。お陰で?Laurentiisは本作の不振で一度倒産してる(後にMGMの支援で復活)。しかし興行的にはアウトでも作品の品性としては合格だと思う。つまり監督の作家性はイヤと云うほど感じられるし、それは本作がSFで在りながら一連の視覚効果よりも人物の描き方とか物語の語り口が、いい意味でとても独創的だからだ。このキャスティングを見ても、その「濃さ」が分る。本作がデビューのKyle MacLachlan。名優Jose FerrerとMax Von Sydowに個性派のPaul L. Smith、そして敵役にSting。他にもJurgen Prochnow、Dean Stockwell、Patrick StewartそしてSean Youngと配役だけ見るとどこのOscar作品かと見紛う面子が怪演してる。しかも其々のキャラが過不足なく際立ってる点が素晴らしいと言うか凄いと思う。物語が駆け足なのは同じ原作が長尺のダヴィンチ・コードと同じだが、それでも予備知識ナシで見ても観れるレベルに有るのは監督の「才」だと断言できる。美術や衣装の出来はOscarを逃した事に抗議したくなるほど素晴らしいし、サウンドデザインも当時としては凄かった。そう音楽も忘れちゃいけない、Brian EnoとTOTO!の夢のコラボレーションなんて、これだけでも贅沢だしハマる人にはとことんハマる作品です。私は当時映画館で見ましたが理由は「ポスターのデザインが良かったから」(笑)。しかし映画の内容はチンプンカンプンで、後にビデオを見て原作を読んで初めて世界観が分かりました。因みに本作は版権問題で完全版のビデオ化は難しそうですが(スタジオが引越した時にマスターが行方不明との情報も)原作ファンには後にTVM化された続編もお薦め。「大いなる砂漠の星」「呪われし砂漠の民」「神獣・砂漠の守り神」はBOX化されてます。更にこれに続く続編が「砂の惑星 2」として「示されし黄金の道」「選ばれし砂漠の子供達」 「秘められし砂漠の力」として発売されてます。まあ本作はこの長ぁーいサーガの序章に過ぎないのです。本作を見て原作を読んで興味が「沸いたら」続きも見て下さい。

    似た名前で「TV放映長尺版」と言う代物があります。これは監督の手を離れた紛い物で、勝手に編集されてます。激昂した監督の名はクレジットされてません(なので例によってアラン・スミシー)。継ぎ足した映像の品祖さに唖然呆然で見る価値ナシです、ご注意を。

    走馬灯のように駆け巡るシチュエーション
    投稿者:JUCE
    2008年07月25日

    『ブレード・ランナー』のショーン・ヤングつながりでなんだか久方ぶりに観たくなりました。
     私の場合SF系の作品は原作を先に読んでいて、そのあと映画を観るというパターンが多いのですが、この作品の場合は映画を観て原作に興味が湧き原作の世界にはまりました。原作は壮大なサーガで今となってはありきたりですが、勢力間の抗争や人物像がとても良く描かれていてそこに超能力などが加わってくるので、三国志が好きでSFが好きな人ならきっと嵌ってしまうと思います。第4部の『砂漠の神皇帝』あたりまでがエンターテインメントとしても良く出来ています。そこから少し失速する感はあります。
     残念ながら原作者のフランク・バーバートの死去により6部までがフランクによる作品です。その後息子のブライアン・ハーバートが続編を書いているようですがこちらは私も未読です。

     映画の方も当時は面白かったと印象があったのですが、あまり評判が芳しく無いようで、「あれっそんな酷いえいがだったけかなぁ」という思いを持っていました。今回見直して思ったのは確かに原作のプロモーションビデオみたいな作品になっているように思いました。それも『砂丘の大聖堂』へとつづく原作の『砂の惑星』の部分だけですが。映画では極力説明描写を端折り、時間を短くするために登場人物の頭の中の思考まで全てナレーションに置き換えて言葉で説明してしまっています。おそらくこれがこの映画を一番スポイルしている部分ではないでしょうか。しかし主役だけでは無く、脇役に至るまで全て心の声がつく徹底振りはある意味すごいのですが、正直うるさ過ぎです。
     おさらく原作を知らない観客に対する配慮だと思うのですが、現在のデビッド・リンチでは考えられない説明過多です。リンチの構想では完全版は4時間以上だったそうなので明らかに時間不足ですね。今の時代ならば3部作とか最初からシリーズものの類ですね。

     物語の壮大さを消化しきれずにダイジェスト的になったしまった展開に引き換えて、映像的にはとても面白いSF的なガジェットや造詣が満載で見所が多いです。「浮かぶデブ」なんか最高にシュールです。VFXも現在で観ると安っぽい部分もありますが、それを補ってあまりある美術は現在でも十分に通用するでしょう。

     キャスト的には出番は少ないにも関わらず、敵役を演じたスティングの存在感が圧倒的。登場するたびにまわりの役者を喰ってしまってました。そういう意味ではオーラが強すぎて俳優向きではないのかもしれません。何しろまわりと調和せず、独特の光彩を放ちすぎです。

     作品の出来と言う点では決して良いとは言えませんが、SF好きなら惹かれる部分も沢山持った作品です。リンチの完全版も実現させて欲しいですね、是非観たいと思うのは私だけでしょうか。
     そう言えばリメイクの話も出ているそうです。監督は『キングダム 見えざる敵』のピーター・バーグ。最大の難関は映画と言う限られた時間枠の中で物語をどう展開するのかという部分でしょう。これは脚本にかかっているのではないでしょうか。かなり気になる作品です。

    目覚めるとき
    投稿者:よふかし
    2007年10月04日

     tomio(休暇中)さん(07.10.02現在)と同じく、お勧めはしないけれども好きな作品です。
     フィルム・アート社の「映画作家が自身を語る デイヴィッド・リンチ」をパラパラ見ながらリンチ作品を年代順に見直そうというところなのですが(もちろん、いろいろと絶句の『インランド・エンパイア』までを遠くに睨んでのことですが)、同書では今となってはリンチのフィルモグラフィ上いさかか奇異な印象を残す本作の成立過程や、製作のラウレンティス一家との微妙な関係などを知ることができます。どうやら、最初から二時間十数分という契約であったらしいので、長さを巡るトラブルという製作者−監督の対立パターンには必ずしもくくれないようです。
     一応完成したという触れ込みの本作を観ると、原作を知らずとも、これはダイジェストであることがすぐ分かります。過剰なナレーションで物語を進めざるを得ないところまでリンチは追い込まれています。観ているうちに、この内容はこの上映時間では無理ではないかと思え、企画そのものに疑問符がつきます。
     しかし、魅力的な美術、音楽、映像の力はいまでも失われていません。中世の騎士物語にナウシカを足したようなお話さえ飲み込んでしまえば、皮肉にもダイジェストであるがゆえの展開の速さで飽きずに最後まで観てしまうように思います。
     前作『エレファント・マン』で幸福な形で発揮された、作家性を抑制しながらメジャー作品にまとめあげるという意外な手腕は、ここでもその片鱗を感じさせるのですが・・・。
     リンチらしさは様々なクリーチャーや顔の腫れ物から膿を流しつつ浮遊するハルコネンにあるのではなく、カイル・マクラクラン演じる主人公ポール・アトレイディスの、目覚めこそにあるはずでした。後年の作品を観ても思うのですが、リンチは「なか」に何か恐ろしいものがあって、それが目覚める人、その瞬間にとても関心を持っている(ような気がする)。
     比較して相応しいか疑問ですが、たとえばクローネンバーグは、「そと」に恐ろしいものがあると感じている作家だと思います。リンチ的な覚醒は、周囲の人々や世界を巻き込んでいくような気がして、実に魅力的なのですが、本作では主人公の目覚めは至極あっさりとしか描かれず、ただ一人のヒーローの誕生としか思えないのが残念でした。ここでは、世界は歪まなかったのです。とはいえ、本作の批評的興行的失敗は、リンチにとっては幸いだったかもしれません。60点。

     SFのよい読者ではないので原作は未読なのですが、リナさんの『デューン2161』上巻のレビューから、良い本なのだなと思いました。手に取ろうか考え中です。

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