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山口県のとあるホール。「やさしさの心って何?」と題された講演。妻・八重子の介護を通して経験したこと、感じたことを語る白髪の老人、石崎誠吾。「妻を介護したのは12年間です。その12年間は、ただただ妻が記憶をなくしていく時間やからちょっと辛かったですいねぇ。でもある時、こう思うたんです。妻は時間を掛けてゆっくりと僕にお別れをしよるんやと。やったら僕も、妻が記憶を無くしていくことを、しっかりと僕の思い出にしようかと・・・。」誠吾の口から、在りし日の妻・八重子との思い出が語られる。教員時代に巡り会い結婚した頃のこと、八重子の好きだった歌のこと、アルツハイマーを発症してからのこと・・・。かつて音楽の教師だった八重子は、徐々に記憶を無くしつつも、大好きな歌を口ずさめば、笑顔を取り戻すことも。家族の協力もあり、夫婦の思い出をしっかりと力強く歩んでいく誠吾。山口県・萩市を舞台に描く、夫婦の純愛と家族の愛情にあふれた12年の物語。
認知症はすごい社会問題だし介護もこれからもっと大変になると思います。私も実の両親や、主人の両親の介護とか考えると不安になります。現実問題主人公のようにここまで奥さんのこともし自分の主人が認知症になっても私はここまで出来ないと思いました。やはり民間に頼ってしまうだろうなと思いました。全部家族で抱え込むなんてすごいなと思いました。
正直見ていて暗い気持ちになってしまいました。私はここまで思えないだろうし出来ないだろうなと思いました。
出演者の人達の演技がすごく良かったです。八重子さん役の高橋洋子さんは本当に認知症の人に見えました。他の人の演技もすごく自然でドキュメンタリーを見てる感じがしました。
八重子さん自身も辛かっただろうけどでもここまで旦那さんに思われて幸せだろうなと思いました。
最近もの忘れが自分もひどくなってきたので将来なるんじゃないかと不安になりながら見てました。
もしそうでも検査するのって怖いなとも思いました。
実話(手記のような)の映画化作品です。
泣かせの名手「半落ち」「東京難民」の社会派でもある佐々部清監督が
原作に惚れ込み、ほぼ「自主制作」で、たった13日間で撮り終えた作品です。
今や若年性アルツハイマーや認知症などの介護問題は、今やありふれたというと語弊がありますが、大変な社会問題です。
50代でアルツハイマー病を発病した妻を、自身の四度の癌手術を乗り越えて、「夫がする妻の介護のお手本」のような夫石崎誠吾(升毅)の
12年間の足跡を追います。
丁度日本の介護保険制度がスタートする平成12年に間に合うか合わないか?の八重子さんの死でした。
ただ、介護保険制度が始まる5年以上前から「デイサービス」「ショートステイ」「特別養護施設」はあったのですね。
ですから、八重子さんを日中の短時間でも「デイサービス」に
通って入浴とか見守りの助けを借りても良かったのでは・・・などと
老婆心ながら思いました。
誠吾さんは短歌を嗜み、妻の病状や自身の心情を歌に託しています。
誠吾さんも八重子さんも教師で、八重子さんは特に音楽教師でした。
題名の「八重子のハミング」にあるように、八重子さんの心が荒れた時、大好きだった歌を歌うと、食事の口を大きく開けたり、歌が
大きな役割を果たしました。
それにしても八重子役の高橋洋子さんの演技が本当に自然で胸打たれました。
時に童女のように、時に呆けたように、そして足元のおぼつかない歩き方などなど、素晴らしいです。16年ぶりの役者復活だとか…。
それにしてもこんなに暖かい介護を受けられた八重子さんは幸せ者ですが、私はやはり憎まれっ子世にはばかるでもいいから、自分が分からなくはなりたくないなぁ・・・と、しみじみ思いました。