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監督スピルバーグが「E.T.」のフィルムを部屋の中で回している。傍らにいる作曲家ジョン・ウィリアムズはそれを見ながら片手でピアノを弾いてみる。「こんなイメージかい?」そうして生まれたシンプルなメロディが、やがて世界中の誰もが知ることになる、オーケストラ演奏によるあの名曲「E.T.のテーマ」に生まれ変わっていく様子に鳥肌が立つ。多くのヒット映画を題材にどのようなアイデアや手法で作曲をしているのか、その秘密を惜しげもなく見せてくれる。
映画音楽を楽しもう、ではなく、映画音楽についてもっと知ろう、という映画。肝心の音楽は、すぐにナレーションが入ったり、制作現場では、指示によってすぐ中断されたりするので、当てが外れてフラストレーションが溜まります。
映画音楽の歴史的変遷であったり、映画音楽が与える効果やそのための様々なアイデアや工夫、制作段階での悩みや苦労などが、映画音楽に携わる人々によって解説され、率直に語られます。映画音楽についてもっと深く知りたいとか、映画音楽の制作過程にとても関心があるとかいう人なら、興味深くこの映画を楽しめるだろうと思います。
映像と共にもう少し長いフレーズで音楽を聴かせてくれたらよかったのにと、かなわぬ願いを言ってみても、きっとそれはこの映画の制作意図ではなかったのでしょう。
私はアマチュアの吹奏楽でたまに映画音楽をその日に出会った人と練習して演奏したりする。
「ロッキーのあのシーンを想像して、トランペット大きく」「スターウォーズのあのシーンを流れるようにみんなで同じ旋律を同じ音で」など指揮者に言われて演奏するが、まさかの映画音楽が初見でオーケストラが演奏し、私はホルンを吹いているのだが「ホルンは力強くフォルテ!」など言われていた場面はパソコン調整で大きくされていたなど、映画音楽の職人作業を見て色々驚き、面白かった。中でもオーケストラ一人一人音が違い、それは合唱のように深みが出るという機械の操作で自由自在のはずだけど、やはり人の演奏が重要だというのも音楽を演奏する私にとってもやはり人の演奏も大事なんだと安心した。
エンディングではいそいそ途中で退席することもあるが、最後まで音楽を楽しもうと思った。
映画音楽を作る人たちのインタビュー。
。映画誕生の無声映画の時代から現代にいたるまでの映画音楽の歴史を振り返りつつ、有名な作曲家たちのインタビューにその作品の映像と音楽がどーんと挿入されるので有名なテーマ曲が流れるたびに熱くなりそうな作品でした。音楽いかに映画を支えてきたのかもわかってそういった意味で価値のある作品だと思いました。
ただ映画音楽という面白そうなモチーフなのにただインタビューや演奏風景の素材をとりとめもなく繋いで垂れ流しているだけに見えて、ジョン・ウィリアムスは神、天才。はい次はハンス・ジマーも天才、はい次はダニー・エルフマン、はい次。と次々に有名作曲家たちが残した功績をみんなで語ってるだけで面白くもなんともなかったです。何について話しているのか終始方向を見失う構成でした。
演奏風景で「指で奏でて」と演奏の指導をしていたりするのは面白かったですが、その完成バージョンは見せてくれなかったり。【アベンジャーズ】の作曲家がシネコンのトイレで自分の音楽を口ずさんでるのか確認するとかのエピソードとか必要なのかわからないくだりもあったりして90分という短さが物凄く長く感じて退屈の作品でした。
これだったらこの映画で取り上げられてる数々の作品を見た方が100倍タメになるドキュメンタリーだと思いました。