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女優志願のロイは、ある時偶然舞台で踊り、初めて喝采を浴びる。ロイの才能を見抜いたドルセー伯爵の力を借り、パリ・オペラ座で踊る夢を叶えるために、ひとりアメリカから海を渡る。ロイのダンスを見たパリの観客は初めての体験に驚き、瞬く間にスターに。そして遂にオペラ座から出演オファーが舞い込む。無名だが輝くばかりの才能を放つイサドラを共演者に抜擢し、彼女への羨望と嫉妬に苦しみながらも舞台の準備を進めるロイ。しかし、そんな彼女に思わぬ試練と裏切りが待っていた──。
女優志望のアメリカ人女性マリー・ルイーズは、フランスに渡ってロイ・フラーと名乗り、
照明に照らされながら大きな布を体にまとって回転するダンスで名声を得るが…
実在したダンサーであるロイ・フラーをモデルにした作品だそうです。
ロイの創造したダンスは、様々に工夫を凝らした照明のなか、白い大きな布を身にまとって
(伸ばした両腕の先に長い棒を持ち、布の大きさを最大限に活かしてある)音楽に合わせて
回転しながら、腕の動きで布を生き物のように見せる、娯楽性の高いダンスです。
本作で描かれるダンスのシーンは、とても美しく幻想的でした。
ロイの創造性はとてもすばらしいですが、照明やセットあってのダンスという印象。
ダンスというより総合芸術と呼びたい。
もちろん、緻密な演出もしているし、体力作りもし、弟子も取っています。
しかし、後にモダンダンスの祖と呼ばれるイサドラ・ダンカンがロイに弟子入りしてくると、
ロイのダンスに限界の兆しが見えるのです。
イサドラは、体一つで勝負するガチのダンスをロイに見せつけるんですね。
何の悪意もなしに…
芸術の世界は残酷…
ロイのパトロンの伯爵が、非常に退廃的且つエレガントでした。
ちょっとヘンタイっぽいのもイイw
瞳の色もキレイ。コーカソイドの人たちって、色んなバリエーションがあっていいなあ。
ロイを支える劇場関係者の女性・ガブリエルが、献身的でとても良かったです。
友情というより、愛情って感じ。
弟子の若い女性ダンサーたちと、森を走るロイの姿は、ギリシャ神話の一場面のようでした。
実在したロイ・フラー(1862~1928年)の、アートダンサーとしての愛と苦悩の生涯を描く。
たまたま女優の役で、長すぎるスカートをはいたロイは、クルクル回ってスカートをヒラヒラさせた所、客席から大喝采をあびる。
ダンスを学んだ事もないロイだったが、以後、スカートダンサーとして、ルイ男爵(キャスパー・ウリエル)の支援もあり、自分のデザインした多色照明、独自な振り付けでスターになってゆく。
──スカートダンサーって、ジュディオングの「魅せられて」みたいに、手の先に棒を持って布をヒラヒラさせるものと思っていましたが・・・、
舞台の映像を観て、「そんなレベルじゃない!!」と息を飲みました。
まさに布の魔術で、生きてるように自在に動き踊る布、一瞬で色が変わり変化してゆく、
きれいなものを見てるとそれだけで感動しますよね。
どんどん人気になってゆくロイ。しかし、あれだけの重量の布地を回転させてゆくのだから、
肩の筋肉や首に大きな負担が。オモリで鍛錬する一方、氷にしがみついて患部を冷やす。
当時の照明は高額だったらしいが、強い照明で眼も痛む。
あまり人と交わらず、いつも何かにおびえているロイ、気丈と弱気が同居してる性格、
ルイ男爵のキャスパーは高貴で美形でカッコ良かったが、ロイは幸せだったのか?
ロイが可愛がり、のち支援してゆくイザベラ・ダンカン。(リリー・ローズ・ディップ)
画面に出た瞬間空気が変わり「何かやらかす女だ」とすぐ感じた。踊りは上手く、表情が可愛い。
あとでジョニー・ディップの娘と知ったが、なるほど、なるほど。
(キュートなんで、もっと明るい作品のが合ってるだろうけどね)
ロイを演じたソーコさんは、少年のような雰囲気もあり強さと可愛さがあり、ピッタリでしたね。
芸術家の苦しみや孤独を描ききったこの作品は、観て良かったと思わせるものがありました。