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静かな田舎町。トジュンは子どものような純粋無垢な心を持った青年。漢方薬店で働く母にとって、トジュンの存在は人生の全てであり、いつも悪友のジンテと遊んでいることで心配の絶えない毎日だった。そんなある日、女子高生が無惨に殺される事件が起き、容疑者としてトジュンが逮捕されてしまう。唯一の証拠はトジュンが持っていたゴルフボールが現場で発見されたこと。しかし事件解決を急ぐ警察は、強引な取り調べでトジュンの自白を引き出すことに成功する。息子の無実を確信する母だったが、刑事ばかりか弁護士までもが彼女の訴えに耳を貸そうとしない。そこでついに、自ら真犯人を探すことを決意し行動を開始する母だったが・・・。
殺人事件の容疑者となった息子の罪を晴らすため、真犯人を追う母親の究極の愛をサスペンスフルに描いた作品です。
主人公の母(キム・ヘジャ)には名前がありません。登場人物皆がオンマ(お母さん)と呼んでいます。母には障害のある息子トジュン(ウォンビン)がいます。
息子は、女子高生殺害事件の容疑者として逮捕されるのですが、彼女には受け入れられずに、ろくに捜査もせずに息子を犯人と決め付ける警察の怠慢を見かねて自ら調査に乗り出します。
息子の無実を信じる母。真犯人を捕らえるべく、自ら立ち上がる母。息子のためならなりふり構わず、暴走する執念はどこかちょっとおかしい。
警察が息子を尋問する頃には、皆の知っている愛すべきオンマは姿を消し、牙を剥きます。
後半に待ち受けている驚愕の展開は、凄まじいです。
無償の愛の裏には、人間の薄汚い業があり、微妙な音程のずれが母の行動から起き始めています。
冒頭で母がススキ野原で、放心したように踊る母の本当の姿の意味を知る時、普段避けて通っている部分を突きつけられた気持ちになって愕然としてしまいました。
ススキ野原を茫然と踊る母のファーストシーンから、伏線が散りばめられ、緻密に構成されています。
予測できない展開が続き、緊張感が途切れることがなかったです。
評判の作品ながら40分経ってもちっとも面白くならない これはつまり後半の30分で帳尻を合わせる映画なのだなと予想を立ててみるんだけどどうでしょうかと 少し足りないとこのある息子の殺人容疑を彼を溺愛する母が罪を晴らすために 単独で奔走するお話 どうも設定自体は暑苦しい韓流ですがそうは終らないのではないかですね
被害少女の葬式での混乱 老婆の過剰な振る舞い 主人公が唇に紅を引く一連のシーンのショットの連鎖なんか冴えてるんですけど 全体的には普通の撮り方 普通の語り口です 母の顔の演技が映画全体を支えるような演出 弁護士のカラオケの場とか 面会で農薬心中を息子に指摘される場面などの演出はきわめて凡庸なのですが どうもバランスが悪い 弛緩してるとこがあって退屈になるんですね
退屈を転換するのはいつもジンテの登場で 彼の悪が入った複雑なキャラが推理力を発揮して ゴルフボールや乱暴な遊園地のエピソードを ミステリーへと誘い込みます この辺で観客は乗ってくるのですね それに対してアジョンはちょっと弱いですね それからルンXンの傘おじさんですが
傘おじさんの回想シーンは説明的で全部だめですね 携帯に映ったおじさんから雨の場面へのカットバックもいらないですね 石が飛ぶのだけが よふかしさんじゃないけど面白くて吹き出してしまいました こんな細部は良しですが 松本清張の下手な映画化みたいでいただけません アジョンとの関係が有り得そうもないし 傘おじさんは失敗したマクガフィンであると思うのですが しかしその後にどんでん返しがあり 想定内のエピソードなのでしょう 二つのどんでんで明らかに話の虚実を曖昧にしてしまいます 狙いですね
母物よりはアジョンがファンファタルな「クーリンチェ少年殺人事件」のようなノワール ミステリーを期待したんだけど 最後はやっぱり30分で怒涛の帳尻合わせをして来ましたね 前半の退屈を忘れさせるわけです また単純な母物ではないんだよってわけですわ うまいね 二様の連続どんでんで 母の営為はやってきたことはすべて徒労に終るわけで 観客の期待する母と息子の愛の物語は不透過で不気味な感触を残して 観客は宙吊り状態で取り残されてしまいます
さすがポン・ジュノ 普通には終らないのでありますが どうもこの巧みな構成なのですが ラス30分で帳尻合わせをして 映画の前半を遡行的に反芻納得させて全体を締めてしまう これはやはりちぃとアクロバットで ボクには不満が残りましたね 前の怪獣映画がそうであるように 色んな試行錯誤をしたいのでしょうね 次回作もでも楽しみですね
ポン・ジュノ監督は何を描きたかったのか正直解りませんでした
。純粋にこれを親の愛情と取るのは私には憚られます。
本作、実は一番大事な部分をわざと端折ってるんではないだろうか?
あまりにも不明確な事が多いんで監督自ら書いた原案について調べてみた
劇中明確でなかった部分や描かれていない背景を少し知ることが出来ました
まず息子のトジュンは生まれた時から精神薄弱ではなかった事実
劇中でも語られる5歳の時に母親に飲まされた農薬が原因らしいという事
あのシーンで母親の異常な激昂に違和感があったが納得です
そしてもう一つの違和感、母親はなぜあっさりと廃棄物業者?
のおやじの証言を鵜呑みにしたのか、、、これは多少複雑です
アジョン殺害現場にトジュンの名前入りボールが落ちていたのは何故か?
これは、、、ジンテが置いたんですね実は
ではなぜそんな事をしたのか?、中盤悪だと思われてたジンテが一変
母親に助言、そして犯人探しに協力するシーンが挟まれます
そして語られなかった背景として廃棄物業者のおやじとジンテは
実は顔見知りだったという事実があります
この背景はトジュンが犯人だという事実に直接関係ありませんが
母親に関係して来ます、実はジンテは幼い頃からトジュンの世話と称し
母親から現金を受け取っていたという事実背景がある様です
この事からアジュン殺害に託け、協力料と称し金を巻き上げようとした
その為にトジュンが無罪に導かれる様小細工を施したというもの
そして実はその他にも母親自身に過去からのトラブルが多い
警察のジェムンや自分の雇い主とのトラブル(実はこれが一番根深い)
この町での生活は昔から決して平坦ではなかったという事です。
そして一番の難題母親の愛情は本物なのか?という疑問ですが
正直純粋な息子を想う愛というよりは自己愛と取れました
息子を想っている様で、その実行動理念は全て利己のみw
背景を知れば知るほどそう思えてしまいます
ですがそう成ってしまったのも理解出来ない訳ではない
妊娠時の夫の失踪、雇い主や周りとのトラブルでノイローゼに成り母子心中
死に切れず息子は障害者と成り、息子の為に金をむしり取られ食うのもやっと
これからの人生に悲観したところに息子が殺人事件を起こす
もうこれ以上耐えられず暴挙に出た、という感じでしょうかw
ラストバス中での「辛い事を忘れるツボ」を自ら刺す
これで自分が忘れれば今回の事は全て無かった事となる
三度出て来る踊りのシーン、実は母の現実逃避時の行動ではないでしょうか
結局は自分ありきの息子への歪んだ愛情だと感じました
しかし母親の人格形成に係わりそうな背景を端折る意味はなんでしょうか
その辺が常に気になり何かモヤモヤしたものが付き纏う鑑賞でした
確かに息の詰まりそうな場面や緊張感なども味わえましたが
ポン・ジュノ監督という事を踏まえるともう少しって感じです
どうしても『殺人の追憶』並を期待してしまうからでしょうが。