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砂漠に不時着したパイロットは、愛らしい王子さまに出会った。「大切な何か」を探しながら幾つもの星を旅してきたという王子さまは、友達になったキツネに「大切なものは目に見えない。」と教えられた。そして、愛する自分の星に帰る決意をした王子さまは、毒ヘビの助けを借りるのだが・・・・。
星の王子さま・・・あの童話の柔らかな絵の実写?ミュージカル?ということで気になりつつも、ちょっと後回しにしていましたが、この映画とてもよかったです。
王子さまがとてもかわいい。小さいのにとても頑張ってます。
原作同様ゆっくりと進んで行くので、前半は探りながらの鑑賞です。観終わった後はじわじわじわとよかったーーー・・・が押し寄せます。
さり気なく流れる音楽がどれもとてもいいです。
水と戯れる飛行士と王子さまのシーン。スローモーションで、何コレー?と思いながらも気が付くと温かく微笑んでしまっています。
そして、ヘビ。人間がそのままヘビを演じてます。ちょっとびっくり。でもすごく上手い。猫が膝に乗っていなかったら立ち上がって一緒にニョロニョロしたかったくらい、素晴らしいダンスでした。
キツネとのやりとりも胸にきます。大切なことを教えてくれます。せかせかしてたらきっと何も見えてこない映画ですね。
ゆっくりとした気持ちでどうぞ。
観終わった後原作も読み返してみましたが、私には大満足でした。
子どもと観ようと思って借りたのに、実写で吹き替えなし。
子供は「観たくない」と一言…
私自身、「星の王子さま」が大好きです。
原作本も持っています。この本嫌いの私が…w
実写と知っていれば借りなかったかもしれない。
私の知ってる「王子さま」は、あの本で描かれている「王子さま」ただ一人なのです。
映画での王子様もとても可愛らしかったですが、もう少し素朴さも欲しかったです。
元々、登場するあらゆる星の人たちは少し変わっていますが、映画では、何故か、コメディーの様な感じに見え、とても原作とのイメージに合いませんでした。。。
とても良い話なのに…
あのバラもなんだか嫌でした。。。
娘がお昼寝中にこっそり観ましたが、私の想像の王子さまとは、まるで違っていたので見なきゃ良かった。。。です。。。
文字で観ていると、自分で勝手に想像し、ふくらます物ですね。
これがそうだ、と見せられると「え・・・」
私の「星の王子さま」は、サンテグジュペリの描いた「王子さま」だけです。
「映像表現の進化」と「映画表現の進化」は、けっこう比例関係じゃ無かったりする。反比例
することだって多い。特に、こういう童話の映画化を観るときに、感じることだ。
そりゃ、今の観客が観れば、この映画の画面は拙く見えるかもしれない。王子様を連れて
飛ぶ鳥たちはチャチなアニメだし、花の精は下手な合成だ。ヘビやキツネは、人間の俳優が
顔をさらして演じている。
例えば今の映像技術なら、これらすべてを完璧なVFXで再現するだろう。メイキャップも
完璧で、文句なしの映像を作ってくれるに違いない。『指輪物語』や『ナルニア国物語』の
ように。
だがそこに、観る者の想像力が入り込む余地は無くなる。完璧に作られることで、膨大な
映像情報をただ受け取るのに精一杯になる。
古くさいと言われるかもしれないが、本を読んで自分の頭で「よくわからないが、これは
こんな画に違いない」と想像することこそが、子供にとっては何より大事なことだと思う。
それを最初から、一部の隙もない映像で見せられてしまうことの不幸。もうさんざんあれや
これやを見てしまった大人はいい。でも、まだこれから「見たこともないものを想像する幸せ」
があるはずの子供に「正解のような映像」をさっさと見せてしまうことが、どれほど罪深いか。
そうなればもう、自分の脳で想像するなんて無駄なことはしなくなる。想像以上の模範解答
が用意されてるんだから。
でもそれは「他人が作った解答」だ。自分の頭も心も、何も使ってはいない。
『シャレード』『雨に唄えば』の名匠スタンリー・ドーネンが、原作から無理にはみ出そうとせず
できるだけ忠実に映像化してみようと試みている。その制約のためか、全体を貫くリズム感には
やや欠ける。 が、それはあの原作特有のテンポなのだと、物語を読んだ者には分かる。
王子さまを演じる子役は見事にイメージ通り(むしろ可愛い過ぎるくらい)だし、「パイロット」も、
ちょっとワイルドだが、なかなか。そして、ボブ・フォッシー演じる「ヘビ」は、セリフ回しと体の動き
だけで、そのいやらしさを存分に感じさせてくれる。彼のここでのコレオグラフが、Mジャクソンに
与えた影響を感じないわけにはいかない。『ビリージーン』から『BAD』あたりのコレオグラフは、
もうここで既に、フォッシーがやってみせている。
ジーン・ワイルダーのキツネも、特にキツネっぽく扮してもいないのに(いくらなんでも、
もう少しキツネらしく出来たろうに)だんだんキツネにしか見えなくなってくる。「見立て」の
能力を、観客に使わせるのだ。
ローテクだからって、バカにしちゃいけない。そこには、観る者の想像力が寄り添える。
心に残るフィルムは、完璧な映像とは限らない。それを観ながら、脳内で一緒に作ることの
出来る映画だと思う。