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美貌の人気作家今野佳子の担当となった倉田真理の仕事は、佳子に新作を書かせることであった。若くして華々しいデビューした佳子は、ここ数年新作どころかエッセイすらかいていないのであった。
まんず! 「恐怖のメロディ」のイーストウッドもかくやとばかりの下半身男を、板尾創路がなかなか生臭く演じております。寝起きは悪そうなのに、なんでそう元気なんだ?
小沢真珠が椅子と戯れるシーンはエロチックなれど、これは倒錯の世界というより健全な性欲を刺激するものでは? しっかり下着は着けてます。わざとぼかしを入れるなどすると、わかっていても妄想が膨らむはずですが。
大きな目と色っぽいクチビルの彼女が下着姿で体をクネクネさせている。これはどうしても健全な性欲を刺激する(二度も強調することはないのですが)。
これが荻野目慶子だったりしたら、もっとねっとりした、いかにも世間の目をはばかることをしているという感じになるんじゃないかと思います。
椅子の中に入っている人間にとっては倒錯的なヨロコビがあるのかもしれませんが、それは言葉で説明されているだけですね。
むしろ人に言えない自分だけのヨロコビという意味で乱歩的なのは、倉田真里(宮地真緒)のコレクション癖です。彼女の場合、フェティッシュというエロの形態。
そこには真里が抱えている自分だけの孤独な世界といったものを、見ようと思えば見ることができる。
でも、本来ならそういう孤独さ、秘密のヨロコビは椅子男の上にこそ集中的に描かれなくてはいけないような気がします。登場人物のキャラクタに分散させると迫力に欠けます。
TSUTAYA DISCAS>レビュー広場>2008年02月21日(木)午後11時57分
何ともレビューが書き難いですね。
江戸川乱歩の同名小説「人間椅子」を読んだのは、学生の頃。
内容などすっかり忘れ果て、椅子の中に男がいて、悶々としている情景だけが浮かんできます。
その時に、私がイメージしていた椅子は、肘掛のついたカチッとした椅子(例えばピアノの椅子のような)だったので、椅子の中に居るというよりは、椅子そのものが人格を持った生き物としてイメージしていたように思います。
今回の椅子は、座る人をすっぽりと包んでしまうくらいに大きな、革張りの椅子(ソファ)です。
そして、時折、ひとの手や顔が椅子の革の表面に現れて、狂おしそうにうごめくのです。
人間椅子は女流作家の今野佳子の家にあり、佳子が椅子のために用意したフレッシュジュースを、いつの間にか飲み干していたり、「おかえり」と手紙を書いて出迎えるのです。
佳子がその椅子に座ると、椅子は『革一枚を隔てて、俺は彼女の重みを感じ、彼女に直接触れる事はないが、確かに愛し合っている』という様なモノローグが始まります。
乱歩の世界観で言えば、倒錯とか普通じゃない感覚の世界なのですが、この佳子は「私、変態なの!」と言い切ります(笑)
しかし、演じているのが小沢真珠なので、ぜんぜんエロチックさは感じられず、むしろ楽しそうなカワイイ表情でした。
杉本彩だったら、アブナイ感じだったかも。
ラストの方で、人間椅子の秘密が明かされるので、見終わった後に変な疑問が残る余地はありません。
私的には、特典のメイキングの方が面白かったです。
特に期待もせずに観た。そして思った通りだったので、平常心でいられてよかった。
だらだらとどうでもいい会話に時間を費やす脚本。観ていられないのは、出版社の編集者の描写。その素人臭さ、嘘くささには辟易する。セリフとはいえ、そんな説明然とした会話、しないって。板尾はまだしも、宮地の同僚編集者のセリフには、静かに消音ボタンを押させていただいた。
何度も映像化される『人間椅子』だが、もう、これぞという企画以外には、映像化権を与えてくれるなと思う。監督・佐藤圭作氏は何本かの短編が海外で評価された人らしいが、あえて今、この怪作を映像化するモチベーションも意義も、(悪いけれど)感じられなかった。
小沢真珠をわざわざキャスティングして、これほどにエロく撮れない方が、逆に不思議だ。椅子革を介しての、ネットリとした擬似性交を表現出来ないのなら、そもそも人間椅子の設定は無意味じゃないか。
宮地真緒の使いようも勿体ない。小沢とビアン関係になるのであれば、その前後で人物描写を微妙に変えるべきで、それは服装やメイク、言葉遣いでいくらでも表現できるものだ。そういったディテールへのこだわりも無ければ、全体の大胆な解釈変更も無い。一体、何がしたかったんだろう?
宮地は『南くんの恋人』で麗花を演じた時の、健康的な肢体が印象的だった。その後、異様なまでに体重を減らして(ダイエットなのか、健康問題なのか分からないので、軽々しい物言いはしません)なんだか見ていて痛々しくなってしまっていた。
本当に個人的な意見だけど…女性のみなさま、どうか無理して痩せないで下さい。貴女のお肉が、私は好きなんです。(おっと、危ねぇ)