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ダニエルとミヤギに完敗した“コブラ会”は彼らへの復讐に燃えていた。カラテの反逆児“マイク”を刺客に差し向けてきたのだ。ところが試合のためのカラテをミヤギは教えない。そこへ相手を倒すカラテを教えようという男が現われた。だが、その彼こそが“コブラ会”の黒幕シルバーだったのだ!
TVの紀行番組などでフランスの庭を訪ねると、必ずといっていいほど『ボンサイ』の話になりますよね。この作品以前に盆栽について熱く語る外国人なんて、見たことがありませんでしたよ。
第一作はよくまとまっていますが、変種のカンフーモノ、という評価を拭いきれませんでした。第二作はちょっと除けときますね。この第三作では盆栽について、大自然と生命への畏怖を植え込みを使って象徴的に表した日本文化だ、と紹介しました。アメリカにちょっとコミカルな『ボンサイブーム』を巻き起こすとともに、盆栽の精神性に気づかせる機会をも生みました。作品でも終盤のラルフ・マッチオの背中の紋に、日本式の精神文化を集約させています。
作品の中でまじめに文化論に取り組んだせいで、映画としては少し勢いがそがれています。しかしこのような取り組みはめぐりめぐってアメリカ人が「ラストサムライ」を受け入れる下地になっているのです。第二作のころのアメリカ人の意識を考えれば、まったく、天と地ほどの差です。
映画による異文化コミュニケーションの歴史をはかる意味でも、このシリーズは見ておいて損はありません。第一、単純におもしろいですから。
デブデブに太ったダニエルさん、そして都合がよいほどに武道を教えてくれないミヤギサンが、この第3作目にして既にネタ切れっぽさを如実に現しているわけで。
まぁ、とは言え、見た目が派手なアクションばかりでイケイケのメリケン風情に、盆栽を通じて日本人の心と、武道の精神を伝えることが出来ているので、よろしかったんではないでしょうか。
日米文化の交流を感じるのも、この作品の面白さの一つと言えましょう。