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アメリカ大統領を含む8万人の大観衆で埋め尽くされたスーパーボウルのスタジアム。テロリスト・グループ“黒い9月”が、その上空で飛行船の爆破を試みる。計画を見抜くイスラエル特殊部隊員を演じるのはロバート・ショウ、首謀者のテロリストにマルト・ケラー。そしてベトナム戦争で心に傷を負い、計画に力を貸す元軍人をブルース・ダーンが演じている。目的のためには命をも惜しまない人々の恐るべき姿を、ジョン・フランケンハイマー監督は見事に描き出した。観衆が恐怖に逃げまどう中、テロリストの飛行船がスタジアムに突っ込む圧巻のラスト・シーン。映画史上、最もエキサイティングで他に類を見ない飛行船とヘリの追跡シーンが繰り広げられる。
顔ぶれは地味だが、かなり面白いアクション映画。
見せ場はけっこう多いのに演出自体が抑制的だから、物語やキャラクターにリアリティが感じられる。おまけに社会性のあるテーマが背景になっているので、どことなくインテリジェンス。言うなれば、ちょっとダイナミックな「ゴルゴ13」みたいな感じかな(キャラが似てるとかじゃなくてね)。こういうのって、『フレンチコネクション』とか『ジャッカルの日』とか、わりと70年代アクション特有の雰囲気。ちなみに後者をブルース・ウィリス主演でリメイクした『ジャッカル』は、ストーリーラインが本作そっくりです。出来にはずいぶん差がありますが…。
スター俳優をいかに格好よく撮るかが重視される今どきの大作映画では、こういったタッチのものは生まれにくいのかなぁ。誇張しすぎ、説明しすぎ、壊しすぎな、最近のアクション・サスペンスに辟易している方にはオススメです。
1977年作品。トマス・ハリス(羊たちの沈黙の)原作のアクション・スリラー。
黒い九月(パレスチナのテロリスト集団)と、ベトナム帰還兵が手を組み、スーパーボウルの会場に、
特殊爆弾を積んだ「飛行船」を爆発させて、大量虐殺を
目論見ます。
前半は黒い九月の秘密工作や、飛行船爆破の爆発物の調達などが、
詳しく描写されます。
後半の40分で、怒涛の航空アクションが繰り広げられます。
CGを使わずにどうやって撮影したのか結構な迫力でした。
スーパーボウル会場の上で、もうなぎ倒さんばかりの飛行船。
ヘリコプターから中ずりの人間が、飛行船にロープのカギを
はめる。海上までなんとか、かんとか誘導した途端、
導火線が爆薬に到達して「飛行船爆発」
まさに危機一髪です。
映画はなんの余韻も無く、突然終わります。
エンターテイメント映画ですが、その後、そして現在のテロ事件を、
そして9・11を予言する映画でした。
でた、でた、でたぁーっ遂に(日本では)幻の傑作がDISCASラインナップに!。この作品のDVDが発売された今年の8月25日は小躍りして宅配便にサインしたほど待ち遠しかった、私的には真の意味で傑作です。本作は1977年の夏休み映画として公開予定だったにも関わらず、パレスチナ問題を気にする日本政府の腰の引けた外交の横ヤリで急遽公開中止となった曰くつきの作品なのです・・・しかし当時の事を鑑みた上で今見ても、やり過ぎだった事は明白で、小1時間説教したくなるほど。えっ何がそんなに良いって?、全部です全部(笑)。おっと冷静にレビューすると、本作の原作者はThomas Harrisで「羊たちの沈黙」を発表する前の、氏が社会派ジャーナリストだった事を髣髴とさせる一品。この傑作を更に昇華させたのが名匠John Frankenheimer監督。以前監督した「影なき狙撃者」と同様に本作もアクション風味のサスペンス映画はこうして撮るものだ、的なお手本の様な素晴らしい演出が堪能できる。この演出方法を今に踏襲した作品として「ダイハード」(パート1のみ)と説明すれば分りやすいかと思う。きちんと物語の背景は説明しつつ、テンポは素晴らしく軽快。それでいてドラマ部分はかなり重厚、しかも敵側にもしっかりとスポットライトが当たってるニクイ演出。更にサスペンスとしても両者の心理描写は秀逸で、結末を予測する楽しみもしっかりと残してくれている。そしてアクション描写もダイナミックで、今のC.GやスタントW全盛期のアクション映画とは一線を画す本物を見る事が出来ます。音楽もさり気なくJohn Williamsが担当、「ジョーズ」の次と言う事もあり聞き応えも中々。Robert Shawの代表作とも言える名演も見逃せないし、これに負けないBruce Dernの弾けた演技も作品の重要なポイントと思う。まあ「敢て」難点を言えば原作と違うラストだが、これは観た方の判断に委ねたいが、私は映画版も「アリ」だと思う。私なんて画質が悪いくせに値段の高いVHSを買うわ、輸入レーザーディスクに手を出すわで散財したが後悔なんて迷いは一点も無い。手元のDVDを再見して改めてシネマスコープ版の画面の隅から隅まで、情報を見逃さないよう注視させる監督の演出を堪能できた。一緒に観た友人は「こりゃー見るまで死ねない映画だね」と言ってたが、私も同感。これを試写などで70mm.で堪能された方を本気で羨ましく思う・・・部屋の40型では役不足ですよ。流石にテンポが今と違う風味なので、そこを「ヌルイ」と言われればそれまでだが私の世代では全然OK。アクションやサスペンスの枠を超えた、もはやドキュメンタリー的な傑作。masamune渾身のお薦めです、皆さんのレビューも是非聞かせて下さい。
。本作はSpielberg監督の「ミュンヘン」のヒットで日の目を見たとも言える。残念ながら30年近く経った今も続く「パレスチナ問題」の暗部を見つめ直す意味で絶好のテキストとしても見てほしいですね。