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約1,500人の乗客を乗せたひかり109号博多行きは定刻通り東京駅を発車したが、国鉄本社公安本部にこの109号に爆弾を仕掛けたという電話が入る。時速80キロ以下に減速されると自動的に爆発するというのだ。工場の元経営者、沖田は500万ドルを国鉄本社に要求する。運転指令長の倉持、警察庁の須永刑事部長らの緊急対策本部とと沖田との虚々実々の駆け引きが展開され、遂に沖田は500万ドルを手にするが・・・
本作の封切が1975年。
キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックの『スピード』が1994年。
とすれば、『スピード』がパクッたんですよね、絶対!?
152分という超大作でしたが、時間の長さを感じさせない迫力でした。(いや、やっぱり長かった・・・)
犯人との駆け引き、作戦の失敗、予期せぬ火災。
迫り来る危機、車内のパニック、導火線の切断。
全編、緊迫の連続です。
故人もいて、もう二度と揃わない豪華出演者たち。
一見の価値はありますよ。
私の悪い癖なのですが、こんなパニック大作の最中でも、何だか変なところで可笑しくてたまらなくなってしまうんです。
国鉄の対策本部内で、列車の運行状況が電光掲示板で映し出されるのですが、その時、宇津井健が、同じ室内の離れた場所の機器の表示を見るのに双眼鏡を使うんです。(双眼鏡。常備していたの?)
また、犯人(健さん)の出す受け渡しの指示が、ライン下りの舟に乗れって言うものだったり。
たまたま、そこに体格のいい柔道部の連中がランニングでやって来て、警察が「そこの犯人を捕まえてくれー!」って叫ぶんです。
予告編も見てくださいね?
大げさな言い回しが沢山出てきて、とても面白いですよ。
1975年には「新幹線大爆破」と「動脈列島」という同じ新幹線を題材にした犯罪ものの映画が公開されどちらを見ようかと迷ったことがある。その時に判断材料となったのは雑誌か何かで書かれていた批評だった。曰く、「新幹線大爆破」はサスペンス大作を装っているけど「動脈列島」よりも深みのある作品だ、と。で、実際に見たのは「新幹線大爆破」だったんだけど、その批評で言われている通りアクションというかサスペンスよりもドラマ性に趣を置いた作品だなという印象が残ったことを覚えている。その感触に懐かしさを感じレンタル解禁されたのを機に改めて見直してみたんだけど、確かにサスペンス大作ではなかった。豪華俳優が総出演していたり、当時の日本の水準からするならそれなりの(かなりの?)特撮が成されており、そういう意味では大作であることには違いないのだが、上記の誰かさんの言った通りこうした大作の側面よりも人間ドラマ、いや社会派ドラマに主眼を置かれていた作品だった。新幹線に爆弾を仕掛ける犯罪ものなんだけど、その犯人が、潰れた町工場の善良な社長(高倉健扮する主役)、セクト抗争により夢破れて「転んだ」元新左翼活動家(山本圭)、沖縄から集団就職で出てきて都会の芥と成り果てていたところを件の社長に掬われた青年なんだから、なにをか況んやってやつだ。こうしたさもありなんの犯人構成を機軸に、1500人の命を見捨てて最終地点である福岡に突入することを防ごうとする政府首脳や人命よりも犯人逮捕に意欲を燃やす警察陣、さらにはこうしたある意味では理不尽とも言える(でも冷静に考えれば誠に理になかった)人々と対峙する宇津井健扮する新幹線の運行管理事務所の責任者なんかが束になってこんがらがりながら2時間半格闘しまくるんだから「ドラマ」にならない方が嘘と言うものだ。そしてこうしたドラマを物語るための映画そのものは当然のことながら粗雑極まりない物になる。スローモーションこそ殆ど用いられていないけれど、緊張感やショックを表現するアップや寄せ、不安や緊迫感を象徴する斜めアングル(まるで「第三の男」みたいだ)など現在のテレビのフォーマットで弛緩した自堕落な映像が流れ続ける。見ている途中で例の批評家が誰だったかを思いだした。確か、佐藤忠男だったと思う。
子供の頃にテレビで見たのが最初でした。あの時は俳優さんのことなんて何も知らなかったのですが、ドキドキハラハラしながら手に汗握りながら見ていたのを記憶しています。今、拝見してもその当時の記憶が鮮明に甦って来ました。健さんは犯人役でもかっこよかったです(^^ゞ。宇津井さんの額に汗の名演技もよかったです。イントロダクションにも書いてありますが、ドキドキハラハラ感は「スピード」にも負けません。パニック映画が好きな方にお勧めです。この作品、今リメイクするとどうなっちゃうんだろうとつい考えてしまいました(^^ゞ。