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国家最高機密に属する研究プロジェクトを率いる天才科学者のセバスチャン・ケイン。人間を透明にするというプロジェクトを進めていた彼は、ついに自ら実験台となる。“透明”の力の虜になり次第に行動がエスカレートしていくケインは、狂気へと暴走していく・・・。
当時としては、最高のVFXを駆使しているらしく、主人公セバスチャン・ケイン博士役のケヴィン・ベーコンが、
「皮膚→筋肉→骨格→透明人間」と次第に透き通っていく過程は、目をみはるほどのリアルさを感じさせます。
お食事しながら、ご覧になるのはおススメできません。
オランダ出身のポール・バーホーベン監督は、ハリウッド進出後『ロボコップ』、『トータルリコール』など時代毎の最先端技術を駆使した映画を
作りまくっていましたが、本作で透明人間化する過程のリアルさや、煙や湯気で透明人間が浮かび上がるという最高の出来に満足したのか、
技術はすごいけど中身がなくなってしまったことに気が付いてしまわれたのか、この後本国オランダにお帰りになったようです。
それにしても、なぜゆえ元恋人のリンダ(エリザベス・シュー)をはじめ研究所のみんなは、
普段から王様野郎で性格のものすごく悪いセバスチャン(ケヴィン・ベーコン)に透明人間になる薬を飲ませちゃったんだろうか・・・。本人が熱望したこととは言え・・・。
そんな野郎が飲んじゃうと、よからぬことをしでかし、エスカレートしちゃうのは、わかりきっている気がします。
セバスチャン自身も自分が飲んどいて、透明人間から普通の人間にずっと戻れないからといって、
「自分は籠の中の鳥だ!!」なんて、ヘソが茶を沸かしてしまいます。
しかも、大天才と言われ、アメリカ軍の中で研究をしている科学者が、透明になってやることといったら・・・、
犯罪ばかり。
しかも、服を脱がせたり、挙句の果てには・・・。それしか思いつかないのか~と突っ込みどころ満載です。
もしかして、技術を駆使したお堅い映画だから、エロ路線で一般大衆の心をつかみたかったのだろうか・・・だとしたら逆効果のような気がします。
主演であるケヴィン・ベーコンの姿がほとんど見えないのもご愛嬌ということで。
それにしても、性格悪すぎの役柄でした。
インビジブルとは目に見えないことを意味する。原題はHOLLOW MAN、つまり空洞人間のことである。個人的には原題の方が的を得ているような気がする。監督は「氷の微笑」「スターシップ・トゥルーパーズ」「ロボコップ」で有名なポール・バーホーベンである。この監督またまたやってくれた(笑)。透明人間を描いた作品は数あれど、ここまでリアルで完成度の高い作品はこの作品が初めてだろう。生まれて初めて透明人間というSF作品で怖さを感じたのはこの作品が始めてである。
何が凄いのか?それはケビン・ベーコンの演技とハイレベルなCG処理が相まって相乗効果を生み出し、単なるSF作品であった透明人間という題材をサスペンススリラーまで昇華させた事である。
とにかく驚くべきは、その精巧なCG処理にある。透明になっていく過程や逆に人間の姿に可視化する過程の映像は驚愕に値する。まるで人体のふしぎ展を見ているようだ(笑)。水中、顔を洗ったときの顔、スプリンクラーで水浸し等の水に関するシーン、煙草、消火器、蒸気等の煙に関するシーン、火炎放射器で燃える火に関するシーンはそれぞれお見事という他はない。それから原題HOLLOW MANにもなったマスクをかぶったシーンは最高だった。どこから見ても透明人間である事を如実に証明しているシーンだからである。マスクをかぶっても中身がない!この映像は今までの透明人間作品に中でも最高の出来である。
この膨大なCG処理を作るスタッフの努力は半端ではない。また主役を務めたケビンのCG制作のためのデータとりの為の努力や頑張りも半端な事では出来ない代物である。水のシーンでは全身真っ黒に、煙のシーンでは全身青に、それ以外のシーンでは通常通り全身緑になりデータを採取する。全身黒や緑や青になるというのは目や歯の色までもその色にするという徹底ぶり。ケビンはこの状態で演技もしなくてはならないので、その頑張り(いや我慢と言うべきか)は想像を絶する。ケビンの演技は最高であった。こういう役をさせると彼の魅力が引き立ってくる。顕示欲が強く傲慢で自己中心的な天才科学者セバスチャンが透明人間になり、薬の副作用と嫉妬から狂ってしまう様の演技は怖さまでも感じさせてくれる最高の演技であった。
インビジブル2を観たので、思い出しながらこちらを先にレビューです。
。ポール・ヴァーホーベン監督らしいと言えば、そういえますがちょっと腰が引けてるイメージが・・。「スターシップ・トゥルーパーズ」の時のような、俺はやりたいようにやるんだ!というような思い切りの良さが感じられず、ちょっち中途半端かなと思っちゃいました。
CGで表現される、透明になっていくプロセス(あるいはその逆)は、非常に良くできていて、これはH・G・ウェルズも喜ぶに違いないと思いました。
ケヴィン・ベーコンはとても好きな役者さんで、その存在感ある演技は、どこでも立ち位置を見失うことなく見事なのですが、この作品に関してはいまいち。というか、CGの素晴らしさによって、透明であるときも彼であることはよくわかるのですが、別にケヴィン・ベーコンである必要がないんじゃないか?と思ってしまいます。ちょっともったいないなという気がします。
ケイン君、天才科学者なんですが、透明になってからやるおいたが天才科学者らしく有りません!ま、私や勝王さんやラヴァさんならば、当然したいことなのですが、(あなたも子供の頃、透明人間になれたら、あんなことやこんなことって、考えましたよね)元カノにいたずらしたり、日頃ちら見してた女の子を・・・なんて、発想がチープなのか、観客へのサービスなのかわかりませんが、もうちょっとほかの展開はなかったのでしょうか?
全体的には、エンターティメント作品としてのある程度のクオリティは持っているのですが(事実、興業成績は「シックス・センス」にせまる勢いだったとか)なにか消化不良というか、中途半端な感じは否めませんね。
CGを見るだけでも、十分価値は有ると思いますけどね・・。