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人気シリーズ「スター・トレック」オリジナル・シリーズ映画化第6作は、惑星連邦とクリンゴン帝国の和平交渉がテーマ。和平成立を前にクリンゴン宰相を護衛するはずのエンタープライズ号はクリンゴン戦艦を攻撃してしまう・・・。ふたつの民族の和解をヒューマンに描く堂々のシリーズ完結篇だ。
派手なSFXシーンは少ないのですが、推理ドラマ仕立てのSFと見れば及第点でしょうか。スタートレックシリーズは戦闘シーンばかりではないので、このような展開も「あり」だと思いますが、カーク艦長の最終作品として見ると、どうしても物足りないですね。
2月5日に名優のクリストファー・プラマーさんが亡くなった(91歳)。ここのところ大御所俳優の訃報が続いて寂しい。
彼といえばやはり、あの名作『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐役を思い出す。が、私にとって一番馴染みあるのは『Dr.パルナサスの鏡』(2009、テリー・ギリアム監督)でのパルナサス博士役だ。老齢になった彼のいぶし銀のような容貌と演技がなんともよかった。
Wikipediaなどで改めて経歴など見ていると、なんと『スタートレック2165・未知の世界』(1991、映画版)に出演してるじゃないの。この作品は若いときに劇場で観たはずだが、内容もおぼろげで彼の出演も記憶にない。それもそのはず。その役は敵方の将軍で異星人だから、特殊メイクでぱっと見では彼とわからない風貌だった。
以前スタトレにはかなりハマっていた時期があるのだが、今はだいぶ興味が薄れてしまって久々の鑑賞。
映画版とは違い、テレビシリーズのほうは毎回ヒューマンなテーマを扱っていて、宇宙が舞台なんだけど実は地上の(今の人間社会の)問題を描いてるんですね。テレビシリーズ(TNG、VOY)の各回エピソードには、あの当時仕事の疲れ、ストレスを大いに癒してもらいました。
この作品はTOS(テレビシリーズ初作)の完結編ということで、カーク船長やスポックはじめオリジナルメンバーの最後の航海、そして事件に巻き込まれた彼らの活躍劇となっている。さすがにこの時はウィリアム・シャトナー(カーク船長)、レナード・ニモイ(スポック)ともにだいぶお年を召されてましたね。なんとも懐かしい。
スタートレックの世界には、「異質な者との共生、そして絆」というテーマがつねに底流に流れている。
これを書いている今、日本ではコロナ禍にあっての東京オリ・パラ開催が微妙になっており、組織委の会長である森元総理の発言問題もあっていろいろと揺れている。
五輪の理念はまさにスタートレックの世界観と共通するものだろう。だが我々は個々の違い、あらゆるものそれぞれの違いという事実も尊重されるべきことを忘れてはならない。
平等とは、共通ルールによって個性が否定されることではない。誰に対しても、その共通ルールが適用されることである。
スタートレックには、派手な戦闘シーンというのが非常に少ない。スターウォーズとは言わないまでも、エンタープライズのような巨大な戦艦どうしが戦うという派手な戦闘のあるSF映画を見たいと思って、このシリーズを期待しながら見ていても、なかなかその要求に応えてくれる場面はない。
最近、スタートレックベストエピソードコレクションというDVDつきの雑誌がでたので、買ったが、テレビの45分程度ドラマでは、スケールが小さく、その点、映画になって2時間の時間があると特撮もドラマも比べようも無く大きくて、その点はすばらしいと思っている。
この作品は、最初のシリーズの最終回となる話で、艦長も年をとった。映画館で見たのは、「カーンの逆襲」だけだが、あれからもう24年ほどたったのだから、すごいものだ。
91年のこの作品は、今でも十分に鑑賞に値するし、安心して見られるSF映画も、このシリーズくらいかもしれない。