1,026円(税込)「動画見放題※1」プランを
貴族の少年アルベールは、月面都市ルナでモンテ・クリスト伯爵という大富豪に出会った。ミステリアスな伯爵に心酔したアルベールは、彼をパリ社交界へ招き入れる。しかし、伯爵の真の目的は、その昔自分に無実の罪を着せ、フィアンセを奪ったアルベールの父と、フィアンセだったアルベールの母への復讐だったーー。
第1幕「旅の終わりに僕らは出会う」第2幕「月に朝日が昇るまで」を収録しています。
GONZO製作アニメです。監督は「アニマトリックス」でお馴染みの前田真宏氏です。この作品はタイトル通りフランスの古典文学「モンテ・クリスト伯」を原作としたSFとしてアレンジした厳窟王となっています。15歳の主人公アルベールがモンテ・クリスト伯の復讐劇に巻き込まれていく様を描いていく物語です。今巻ではアルベールとモンテ・クリスト伯の出逢いを中心に、アルベールの誘拐事件をイベントとした内容になっています。
今までのGONZO作品では、キャラクターは2D、メカニックや爆発などフォトリアルな迫力を出す時は3DCGと使い分けていました。この作品ではそれに加えて、キャラクターの描き方が今までとはちょっと違う方法がとられています。それは手描きキャラにテクスチャリングを施しているのです。特にわかり易いのがキャラの着ている服の映像を見ればそれが良くわかります。服の生地素材のデータをテクスチャとして貼り付けているので、とても不思議な雰囲気がかもし出されています。最初はちょっと抵抗がありましたが、1話を見終える頃には違和感はなくなっていました(^^ゞ。この辺の新しい事をやろうする姿勢がGONZOの特徴ですよね。得意のデジタル分野で新しい技術を試してみるのはとてもGONZOらしい事かもしれません。色彩もとても綺麗なものになっていました。特に今巻では花火が印象的でした。
モンテ・クリスト伯がどんな復讐劇を考えているのか、アルベールがどんな風にその復讐劇に巻き込まれていき、どうなってしまうのかこれから楽しみです。
「巌窟王」の原作は、アレクサンドル・デュマ・ペールの小説「モンテ・クリスト伯」。アニメの方は、テレビ朝日で(2004年10月5日~2005年3月29日)毎週火曜日の深夜に放映していました。全24話で、DVDには、1枚に2話ずつ収録されています。
さて、本題。
いつもアニメは声から入るんですが、この「巌窟王」は、珍しく映像にひかれて観始めたんです。第1話のオープニングで、登場人物の衣装が、まるで動くステンドグラスみたいにキラキラするのを観て、気に入っちゃったんですよ。(ほぉ~、そうですか。テクスチャリングっていうんですね、RUSHさま。)
そして、大好きな声優さんたちの声が聞こえてきたときには、ますます嬉しくなっちゃって…。エンディングでキャストを確認してからは、も~、次の火曜日が来るのが待ち遠しくてたまりませんでした。
物語の舞台は、仮想未来のフランスはパリ。貴族もいるし、宇宙船も出てくる。そんな不思議な世界に、絵に描いたように美しい青年たちが登場します。…となれば、やはりソッチ系の期待が高まってしまうのも無理からぬこと。(←あ、これ自分だけですか?)
もちろん声フェチの方では、モンテ・クリスト伯爵や、モルセール将軍も、たっぷりいただきましたが、キャラクター的にもっとも感情移入したのは、アルベールの親友で幼なじみの、フランツでした。親友かぁ~。…なんて切ないんだろう。彼のことを思うと、今でも涙が出ちゃいそうです。
このアニメは、間違いなく大人向けです。しかも、人間関係が複雑に絡み合っているので、そういうのが苦手な方にはお勧めしません。
心のつながりを求めて生きる純粋な青年と、復讐だけに生きようとする大人。そして彼らを守り、あるいは慕う人々の悲しい物語。どうか傷ついても、あなたの手の中に希望だけは残っていますように…。
☆キャラクター&キャスト☆
モンテ・クリスト伯爵…中田譲治
アルベール・ド・モルセール子爵…福山潤
フランツ・デピネー男爵…平川大輔
ペッポ…中原麻衣
ユージェニー…中村千絵
ヴァランティーヌ…三浦純子
マクシミリアン・モレル…稲田徹
リュシアン・ドプレー…土門仁
モルセール将軍…小杉十郎太
メルセデス…井上喜久子
アンドレア・カヴァルカンティ…関智一
エデ…矢島晶子
ベルッチオ…石井康嗣
語り手/巌窟王…鳥居賞也
親友のフランツと訪れた月面都市ルナで、モンテ・クリスト伯爵という紳士に出会った貴族の少年・アルベール。成金とも怪人とも呼ばれるその紳士に興味を引かれたアルベールは、翌日伯爵と同席した公開処刑で、人の生命を左右する究極の選択を迫られてしまう。気分を悪くした彼の前に、ペッポという少女が現れて・・・・・・。
凶悪な盗賊ルイジ・ヴァンパ一味に誘拐されてしまったアルベール。ホテルに戻っていたフランツは、盗賊一味からの脅迫を受けて驚愕する。ルナ中を金策に走るフランツだったが、どうしても身代金の工面ができない。弱りはてたフランツは、胡散くさいと思っていたはずのモンテ・クリスト伯爵にすがりつく。
パリへ戻ったアルベールは、貴族の友人たちと無為の時間を過ごしていた。親の決めた婚約者であるユージェニーとの仲もぎくしゃくしがちなアルベール。そんな中、命の恩人となったモンテ・クリスト伯爵は、アルベールの自宅・モルセール将軍邸へと招待されていた。雷鳴の轟く中で、鋭い眼光をたたえて出現した伯爵は……。
晩餐に招かれたモンテ・クリスト伯爵は、アルベールの母・メルセデスが作ったスープだけは「マルセイユの懐かしい味がする」と謎の言葉を添えて、美味しそうに口へと運んだ。伯爵はお礼にアルベールを自分の屋敷へ招待しようと告げ、帰宅する。着々と計画を進める伯爵を、謎の美少女エデが静かに見守っていた。
伯爵邸に招待されたアルベールたちは、シャンゼリゼの地下から遊覧船に乗り、海へと進み出た。そこで伯爵がエデのことを「魂のない人形」と呼んだことをきっかけに、アルベールたちは愛についての議論を始める。貴族の結婚を批判したマクシミリアンに、激昂するアルベール。伯爵の提案で決闘をするふたりだったが……。
アルベールの婚約者ユージェニーは、銀行家ダングラール男爵の娘。彼女への愛に疑念を抱き始めたアルベールだったが、伯爵から得たオペラ座の招待状を手に彼女の元を訪れ、パリで事業を計画するモンテ・クリスト伯爵を、男爵に仲介する。また、アルベールはユージェニーの憂鬱の原因が、母の浮気と知って……。
マクシミリアンの一連の貴族への糾弾は、フランツの許嫁ヴァランティーヌへの想いによるものだと判明し、応援するアルベール。だが、ヴァランティーヌの家庭内の立場は、父と後妻のエロイーズ、腹違いの弟エドワールの間で微妙に揺れていた。一方、モンテ・クリスト伯爵は、エロイーズに接近して……。
かつてヴィルフォールが所有していたオートイユの別荘を取得した伯爵は、パーティーを開催した。モルセール将軍、ダングラール男爵、ヴィルフォール主席判事とパリの紳士が集う中、伯爵はカヴァルカンティ侯爵を紹介する。さらに、恐ろしい呪いが封印されたという秘密の部屋を探すゲームを始めた伯爵は……。
フランツは伯爵の額に浮かぶ紋章を目撃し、「巌窟王」という謎の言葉を耳にしていた。そんな時、突然の嘔吐をもよおして倒れたアルベール。伯爵によれば、水差しに盛られた毒物のせいだという。このままではヴァランティーヌが危ないと、ヴィルフォールの屋敷へ急ぐアルベールたちだったが……。
ヴァランティーヌを実家へ匿おうするマクシミリアン。だが、ヴィルフォールはそれを拒絶する。そんな時、ヴィルフォールとダングラール、モルセールの元にエドモン・ダンテスの名を記した葬儀案内状が届く。その名に血相を変えた両親に疑問を抱いたアルベールは、父の後をつけていく。教会の棺の前に集まった3人は……。
【第23幕 エドモン・ダンテス】エドモンと巌窟王の契約でエドモンがエドモンでなくなり巌窟王となりつつあった。フェルナンとの戦いはピークを迎える。それをつめようとアルベールが止めようとするが逆にフェルナンへの最大の復讐として究極の絶望を与えようとして伯爵ことエドモンはアルベールを殺すようベルッチオに命令する。ベルッチオは迷いなかなかアルベールを撃てなかった。それを見たエドモンは自らアルベールを撃つ!果たしてアルベールはどうなるのか・・?
【最終幕 渚にて】エドモン・ダンテスの復讐劇から5年後のそれぞれの動向が描かれる。
この巌窟王の最終巻をやっと見ることが出来た。前巻でエドモンの復讐が成し遂げられる直前、つまり盛り上がりが最高潮の時点で終わっていたのでどうなるのか気になって仕方がなかったのだが以外とあっけなく終わってしまったという感じがして残念だった。一番わからないのは巌窟王とは一体何者だったのかということ、そして巌窟王との契約とは一体どんな内容であったのかということだ。復讐が成就した暁にはエドモンの体を巌窟王が支配するといった内容なんだろうとは見ていて想像がつくが実際そのような説明は今巻にも今巻までのストーリーにも説明されてはいなかっただけにエドモンの体に何が起こっているのか良くわからず、感情移入も出来なかったというのが率直な感想だ。エンディングもそれぞれ生き残ったキャラのその後が描かれるのだが、キャラ達のその後をこれだけの時間を使って描くのならキッチリとエドモンの復讐劇をもっとハッキリとした形で終わらせて欲しかった。個人的にエドモンの復讐劇は中途半端でエドモンの復讐は成就していないように思えてならなかった。アルベールを殺しフェルナンに対する復讐をなすべきではなかったかと思う。ま、アニメでそこまでハードコアな演出はタブーなのかもしれないがエドモンの恨みは尋常ではないはずなのだから。エドモンが何故復讐を考えどんな行為を3人から受けていたのかという描写がシリーズを通してほとんど見られなかったというのも作品への感情移入が出来なかった理由の一つだ。26話構成にしてその辺もキッチリ描くべきだったように思えてならない。
しかし美術レベルが非常に高い作品でとても美しい作品だった。さすがGONZOだ。