ミッション：インポッシブル／デッドレコニング　ＰＡＲＴ　ＯＮＥ

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（2023年製作・アメリカ）クリストファー・マッカリー監督
マッカリー監督は、シリーズ５作目『ローグ・ネイション』(15)、６作目『フォールアウト』(18)、
そして本作、さらに次作も監督する。
今作のタイトルは「デッド・レコニング」（Dead Reckoning）「推測航法」の意。
情報のない中で推測や結果を出すことを指す言葉なのだそうだ。
ロシアの潜水艦も「推測航法」で走行してたのですが。
『当てずっぽう』という裏の意味もあるそうです。

IMFのエージェントのイーサン・ハントに、新たなミッションが課された。
ロシアの潜水艦セヴァストポリ号の新しいAIが暴走して沈没、乗組員全員が死亡した。
「エンティティ」と呼ばれるこのAIは自律的にデータを取り込み、いろいろなことに介入しているらしく、
制御できれば支配できると、世界中がこのAIを狙うようになった。
潜水艦から失われた2本のカギ、制御するためにはその鍵が必要となる。
イーサンたちIMFは巨大な力を持つことになるその鍵を、誰にも渡さないために、
争奪戦に参加することになる。

事前に映像が公開されている崖からのダイビングシーン、崖からバイクで飛び降りてパラシュートで降下！
というあんなすごいの公開しちゃって大丈夫かという思いもあったものの、
物語が始まってみるとちゃんと前後関係からシーンが収まるようになっており、十分堪能することが出来た。
オーストリアの山並み、すごいね！ベネチアでのカーチェイス、砂漠の撃ち合いなど
お楽しみシーンがたっぷりだ。ロケーションの美しさには感動しております。

しかし、なんといっても、ラスト近くの列車アクションがドキドキが最高でした。
橋に爆弾が仕掛けられていて、先頭車両こそ急降下したものの、以下次々と足場を失って落下寸前となる。
イーサンとグレースは、炎の立ち込める食堂車、次の車両はズルズル滑り地獄、車両ごとに変わるピンチを移動しながら逃げるも、
もうダメだと最大のピンチ、その時差し伸べられた「手」は誰の手？
あ、その前に列車の屋根で敵と一波乱。危なかった！しかも列車は機関士らが殺されてブレーキの効かない状態なんですわ！
危ないのが見せ場と言え、どうやって撮影したのー？と聞きたくなりました。
もちろん、人間関係の機微もぬかりなく、シャープにスタイリッシュに描かれておりますよ。
今作はコロナで撮影も伸びたそうですが、ONEを観たからにはTWOにも期待がかかりますね♪

登場人物が多く、複雑なストーリー
一度見ただけでは良くわかない点が多々あり、
あ、そうか、すべてはpart２で明らかになるのね、ってことを知る。
（2部作だと知らずに見ていたおバカな私です(;^_^A））

トムさんのアクションは、60歳を過ぎてもキレッキレでとにかくかっこいい。
あのバイクで谷を降りるシーンのメイキング映像をテレビで見たけど
何度も何度も本当に降りていて、相変わらずの命知らずなトムさん。
その意気込みには感服するが、いつかもっと取返しのつかない大けがをするんじゃないかと、心配。
（私が心配しても仕方がないが(;^_^A）
連続で繰り出される迫力のアクションシーンには手に汗握って
ハラハラの連続だった。
え？163分もあったの？と後で知りびっくり。
全く長さを感じさせなかった。
やはりこの映画は大きいスクリーンで見るべき映画だけど
ＤＶＤでも楽しめること請け合い！

パート２は2024年6月に公開。
当然見る前に、本作の復習は必然でしょうな。

後編が２年後ですか？私みたいな老人は、もはやこの世に・・・・

いつも通りに面白かった！
で、とくにいいなと思ったのはエンディング。前編と後編にわけてある場合、前編のエンディングはだいたい主人公がピンチに陥って、さあどうやって助かるのか・・？ っていうところで終わる。が、この作品はきちんと前編と後編をわけてあるようで、へんな心配事を残すのではなく、後編に向けての期待感をもたせてスッキリ終わっている。もうここまで観たら後編を観ないヤツなんていないだろう・・っていう制作側の自信のあらわれでもあるのだろう。実際に、追いかけっこの連続がどんどんエスカレートしていく展開から強烈なアクションシーンの積み上げになっていく流れはホントに楽しかった。だれが味方でだれが敵かわからないってあたりも楽しいし、そこにからめた笑えるセリフもあった。

ただ、残念なこともあった。
レベッカが今回限りで出演終了となるみたいなのだ。
そりゃあないだろう・・！ って思った。彼女の存在はこのシリーズには絶体欠かせないものだと思う。とくに今回はいい雰囲気をだしていて、ああもったいねー・・ってなった。
で、彼女と交代するような雰囲気のヘイリー・アトウェルだが、わたしにすると顔がイヤ。スリでウソつきでさんざんイーサンを困らせるという登場の仕方もイメージ悪い。が、まあ、今回は彼女でいく・・っていうトムさんの決定なのだろうから、そこについてはあまり言うまい。

後編がとにかく楽しみ・・！

中途半端な能書きはやめよう。
いつも同じ展開でもいいじゃないか。
それがトムの映画なんだから。
今回も気持ちよくさせてもらった。
王道だねこれは。