レンフィールド

監督：クリス・マッケイ（2023年・米・93分）
原題：Renfield
原作：ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』

ニコラス・ケイジが嬉々としてドラキュラを演じている。特典映像の中で彼は、過去作のドラキュラの中でもクリストファー・リーをオマージュしているような発言があった。彼自身も顔立ちがリーにそっくりだと思っている節がある。まあ、確かに似ていなくもない。面長だし。（笑）
以前『不機嫌な赤いバラ』でニコラス・ケイジの顔がアップになった時、実際にドラキュラみたいだと感じたことがあったので、本作を知った時は何だか楽しみだった。そして、期待どおり楽しませてもらった。クリストファー・リーの醸し出す品格や優雅さには遠く及ばないけれど。

主役のレンフィールドを演じるのはニコラス・ホルトで、原作の小説では、ハエばかりを食べる精神病院の入院患者。本作では、ドラキュラ伯爵に支配されている男を演じ、ドラキュラは人間の血を吸って生き永らえるのに対し、レンフィールドは虫（ハエでもアリでもクモでもOK)を食べることでパワーアップする。
冒頭で、レンフィールドとドラキュラの出逢いのシーンが挿入される。それは『魔人ドラキュラ（1931年）』の実際のシーンにホルトやケイジの顔を合成したものらしい。魔人ドラキュラを観たことがある人には「おっ！」となるシーンかも知れない。（ケイジは、ベラ・ルゴシのドラキュラの方に近い気がした。）
つづいて、レンフィールドがどのような経緯でドラキュラの従者（ドラキュラの奴隷）になったのかが説明される。
そしてある日、狩人（多分、ヴァン・ヘルシングのこと）がやって来て、ドラキュラは瀕死の重傷を負ってしまう。それは太陽光を浴びて全身が火だるまになってしまうのだが、レンフィールドが助けた時には全身が焼けただれていた。この時の、ケイジの特殊メイク（スタッフ名付けてピカソ風）が笑える。この後、火傷が快復していく段階があって面白い。
この療養期間にレンフィールドは介護に励むが、ドラキュラの横暴に嫌気がさし、ふとしたきっかけで「自己啓発」セミナーに参加する。勿論、ドラキュラのことは言えないから、怪物のような上司に悩んでいると告白するのだが、参加者たちは「怪物」の意味をそれぞれ勝手に解釈し、「上司のパワハラに悩んでいる」と理解してくれたようだ。

DISCASのイントロでは「ホラーアクション」となっている。でも、かなりコメディ要素もあり、一番の特徴は「大量の血」と「肉体の破壊」のシーンだと思う。
ドラキュラは血を吸うよりは「浴びる」という表現の方が近いし、敵に対しては容赦ない攻撃でその体を木っ端微塵にしてしまう。序盤で聖職者の口から彼の体内に入り、内部から破壊する様は笑ってしまうほどの迫力だった。
虫を食べてパワーアップしたレンフィールドのアクションは最大の見どころだと思う。両腕をもぎ取って、それを振り回して武器にする。その時の血の量は、血飛沫（ちしぶき）なんて可愛いものではなく、血の海が出来るほどの噴射だった。
しかも、これらの見せ場のアクションシーンは、CGではなく実際の俳優の演技だという。ホルトの運動神経もかなりのものだ。
どこで説明してよいのか迷ったけれど、レンフィールドとコンビを組んでマフィアのロボ軍団に立ち向かうのが婦人警官のレベッカ（オークワフィナ）だった。レンフィールドの血みどろの闘争の相手がロボの手下たちだ。
テディ・ロボ（ベン・シュワルツ）は最初、オオカミのマスクを被って登場するが、「ロボ」はスペイン語で「オオカミ」なので、スタッフがこの被り物を思いついたらしい。
話を元にもどして説明すると、婦人警官のレベッカがレンフィールドを「英雄」だと言ったことから、レンフィールドは発奮。ロボ軍団に立ち向かい、ついにドラキュラにも正面からぶつかっていくのだ。
さて、ドラキュラの運命は如何に！？

※テンション高めのレビューになってしまい、少しだけ後ろめたいし恥ずかしくもある。あまり期待値は上げずに鑑賞して頂きたい。結果、がっかりしてもkazuponは責任は取れません。悪しからず。

結構笑えました。バカバカしくも最後まで面白かったです。

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この作品はニコラス・ケイジが主人公のB級映画ではなく、主要な脇キャラとして登場する作品となります。ニコラス・ケイジはドラキュラで、主人公はそんな彼と主従の契りを結んでしまった男が現代で色々悩みつつ事件に巻き込まれていくというもの。まぁ、よくあるパターンです。

はっきり言って面白くはなかったです。ニコラス・ケイジの怪演技を楽しむというよりも、彼の雰囲気を味わう映画かな。強烈に個性的な役をやっているわけじゃないんだけど、ニコラス・ケイジだからいい感じに仕上がっています。

主人公はニコラス・ホルト。端正な顔で悪くない役者だけど、なんだろう主役っていう感じではないですね。だからこそ今回の役にあっていたのかな。

ただねぇ・・・ヒロインが・・・多様性の時代は分かるけど、やっぱり感情移入できなかったなぁ。物語としての部分とビジュアルは関係ないのだろうけど、映画は観るものですから、その部分は大事にしてほしいなと思います。文学作品じゃないんだし・・・って思うんだよなぁ。アカンか？？

色々とツッコむトコロはあるけれど…
2人の演技がとってもウケた！
2人に興味のない人や、ヴァンパイア映画は
何でも観る！という人以外はハマらないかも…

内容が面白くない上にグロいです
ケイジが落ち目なのは周知の事実ですが、ホルトはどうしちゃったのでしょう
こんな作品に出るとは…
期待して借りた自分がバカでした