鹿楓堂よついろ日和

都会の片隅に佇む古民家風の和風喫茶店、というだけでもロマンなのに、
ご案内してくれるのは着物イケメンのスイ（小瀧望）、美味しい料理はときたか君
（葉山奨之）、甘くてゴージャスな甘味担当は和服のパティシエ、大西流星。
そしてコーヒー担当は着物も似合うスポーツマン、グレ（佐伯大地）だ。
グレてるからじゃないの、イタリアとのハーフで名前はグレゴーリオなの。（ふふ・・）

イケメン４人揃って、おいしい！or笑顔になるまでジッと見られちゃ照れくさいじゃないですか・・
でも大丈夫。彼らはお客様の笑顔が見たいために朝からせっせと仕込みや清掃をしているのです。
誰にも言えない寂しさを抱えて、ふと立ち寄った喫茶店。
心のこもった美味しい料理とケーキ。優しい着物男子。存分に癒やされてくださいませ〜。

30分ほどのお話が全10話あります。（ホテルでのケーキバイキングもあるよ！）
スイの双子の兄役は同じジャニーズWESTの藤井流星。双子だと言われると同じ顔に
見えちゃうのがなんとも不思議。
バラエティでは目立ちたがりの、なにわ男子の大西流星、人見知りなパティシエという
役柄を真面目にこなしてます。役者として伸びる子かもしれませんね。

　原作漫画やアニメ版のことはまったく知らず、とっても綺麗なタイトルだなあと、タイトルに惹かれて視聴。アイドルドラマだと侮ってはいけません。ほっこりと優しい、あたたかで、目も心も癒される、とっても素敵なドラマです。すっかり魅了されました。お店の名前は「ろくほうどう」と読みます。原作ファンの方はご存じなのでしょうが、読み方に苦労したので、解説で説明するなり、ルビを振るなりする方が親切なんじゃないでしょうか。ちなみに、このままでは検索できないので、ろく（鹿）・ふう（楓、「ほう」では変換できない）・どう（堂）と１字ごとに変換します。なお、ここでは、鹿１字で検索しても作品リストに出てきます。（アニメ版もあるので、間違えないように。）

　全10話（第３巻だけ４話収録）で、各話20分余と短いので、負担なくスイスイと観られます。最初に軽快なテーマ曲と共に、主演の４人と看板猫が紹介されて始まり、それだけで楽しい気分に。第５話からは、その４人にライバルの角崎と兄の八京が加わり６人の紹介になるのは、このふたりもやっと主要登場人物と認められたのかな。日本茶担当の店主スイ（京水）、料理担当のときたか、スイーツ担当の椿（男性です）、コーヒー担当のぐれ、この４人が元旅館の古いお屋敷に一緒に暮らしながら、和風カフェ鹿楓堂を仲良く経営しています。以下、実写ドラマ版のお薦めのポイントを順不同に。

・看板猫のきなこがいる。
・古い門構えやアプローチ、シックな深紅色の大きなのれん、アンティーク感漂う落ち着いた内装、古民家風の建物がとにかく素敵。
・和菓子やケーキ、パフェといったスイーツ、ランチ等で提供される和洋の料理の数々、香りまでもが伝わってきそうな丁寧にいれた和洋の飲み物、どれもが趣味がよく、すごく美味しそうで、食べ物が重要な役割をするドラマや映画のなかでもトップクラスではないかと。彩りや取り合せ、盛り付けやデザイン、映像の美しさ、どれもが秀逸です。
・中心になる４人全員が爽やかで個性的、とても感じがいい、観ていて自然に笑顔になれる。エピソードも爽やかで、問題や悩みを抱えていても、脇役も含めて登場人物全員が本当はすごくいい人。悪人はひとりもいないという稀有なドラマ。
・軽いようで何気なく深い。家族や仲間、友人間のコミュニケーションや対人関係のヒントがいっぱい。

　最後に、最終話で鹿楓堂の店主スイが双子の兄八京に語った言葉を引用したいと思います。「居場所がない人が、居てもいいと思える場所を作ろうと思った。ここが今のおれの居場所なんだ。特別な空間でお茶やコーヒーを飲む。なくてもいいけど、あれば豊かになれる、癒される、笑顔になれる。人が前を向いて生きてゆくために、こういう場所は必要なんだと思う。」

　たとえ、自分の近くに鹿楓堂のようなステキなお店がなくても、この優しいドラマを観れば、きっと癒されて笑顔になれます。

表からみるとカフェとは思えない『鹿楓堂』。
ワケあり男性4人の店員さん。
お店の雰囲気は暖かくほっこりした癒しの空間。

こんなカフェがあったら入ってみたい。
小説があったら読んでみたいです。

　見事な実写化。

　これは素晴らしい。

　あのほっこりした世界観そのまま。
　しかもかなり楽しい内容。

　そして美味しそうな料理。

　これは見ていて癒される。