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クライ・マッチョ / エドゥアルド・ミネット

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「クライ・マッチョ」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

「許されざる者」「グラン・トリノ」の巨匠クリント・イーストウッドが、N・リチャード・ナッシュの同名小説を監督・主演で映画化したロード・ムービー。落ちぶれた元ロデオスターが、友人の不良息子をメキシコから連れ帰る長い旅路を描く。共演は新鋭エドゥアルド・ミネット。アメリカのテキサス州。孤独に暮らす元ロデオスターのマイク。ある日、元雇い主から、別れた妻のもとで荒んだ生活を送る息子のラフォをメキシコから連れ戻してほしいと依頼される。半ば誘拐のような訳あり仕事だったが、渋々ながらも引き受けたマイク。いざメキシコへ来てみると、ラフォは母親に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリ“マッチョ”を相棒にストリートで生きていた。やがてマイクとともにアメリカに行くことを決意するラフォ。しかし、そんな2人に、メキシコの警察や母親が放った追手が迫って来るのだったが…。 JAN:4548967458053

「クライ・マッチョ」 の作品情報

作品情報

製作年:

2021年

製作国:

アメリカ

原題:

CRY MACHO

「クライ・マッチョ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

グラン・トリノ

奴らを高く吊るせ!

トニー・ベネット:ミュージック・ネバー・エンド

マンハッタン無宿

ユーザーレビュー:15件

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1〜 5件 / 全15件

コケー!と飛んでくるニワトリ君が「マッチョ」君 ネタバレ

投稿日:2022/05/12 レビュアー:くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

いよいよこれが最後の監督作か、と思わせられながら、また新作が出るクリント・イーストウッド
監督の映画。(すげ頑張るわー、驚くわー・・彼も91歳)
そんなイーストウッドの、記念すべき40作目の監督作が
「クライ・マッチョ」だ。主演もイーストウッドが務めている。

母方にいる13歳の息子のラフォを、俺(父)のいるテキサスまで連れてきてくれと
マイク(クリント・イーストウッド)は頼まれる。
母親は素直に渡さないだろうし、俺はメキシコ警察に睨まれているし・・って、
何だそりゃ。
イーストウッドの体力にあった、まったりしたロードムービーのはずが、細部は案外、
険しいぞ。

マイクはメキシコに旅立つが、行ってみるとラフォは(男好きの)母親に愛想をつかし、
闘鶏用のニワトリ「マッチョ」を相棒にストリートで生きていた。
(考えてみれば13歳がニワトリ一匹抱えて、路上で生きて行けるん?)
「テキサスには馬が沢山いるよ〜」
「ほんと?お父さん、ボクを待ってる?」
案外素直に了解してくれたじゃないか・・(ホントは寂しかったのかもね)

しかし、これからが一波乱二波乱あるのだった。
なにせ、母親の仲間(黒い服着たこわい男)が追ってくるし、メキシコ警察は検問まで
敷いて渡さじと付け狙う。
イーストウッドさん、のんきにレストランの女主人とロマンスしてる場合じゃないと思うけど。
ひねくれて誰も信じなくなっていたラフォも、テキサスまで旅する中で、マイクに心を開いてゆく。
ともすればクサい感動ものになりそうだけど、あえてアッサリと
明るい娯楽作にまとめている。

時々言う冗談さえ、マイク(イーストウッド)が言うと、すごい含みがあって、人生の
重さを感じさせるから不思議だ。(褒めすぎたかな、わはは。)
痩せて背中は曲がって声がガラガラでも、イーストウッドはやはりスターだ。
穏やかに笑っていてさえくれれば、それがヒーローっつもんよ。

このレビューは気に入りましたか? 9人の会員が気に入ったと投稿しています

かっこよく年を取りたい

投稿日:2022/04/15 レビュアー:じゃじゃまる

クリントイーストウッド主演、監督「クライ・マッチョ」を見ました
アメリカのテキサス 1980年代が舞台です(携帯があると成り立たないので最初に出ます)
ロデオスターだったマイクは落馬事故以来、妻子も事故で失い、いろいろな試練に耐えながら孤独な日々を送っていた
元雇い主から、メキシコにいる別れた妻から、息子ラフォを連れ戻してくれという。
恩義のあるマイクはメキシコに向かい、ラフォを発見。鶏の”マッチョ”とともにテキサスに向かうが。。

まあ見つけるまでにもいろいろあるんですが、テキサスに到着するまでのロードムービーです。
ちょっと出来すぎ感はありますが、安心して見れます
クリントイーストウッドは90歳には見えません
まあ、動作自体はやっぱりお年を召したなぁ、と思うのですが、背筋もピンとして、顔にもハリがあります
(メイクと言われればそれまでですけど。。)
鶏の”マッチョ”は闘鶏で、ラフォが”相棒”にしています
このマッチョが最後まで大活躍です(笑

「人は自分をマッチョ(強さ)に見せたがる。。すべての答えを知ってる気になるが、老いとともに無知な自分を知る。」

この映画の主題だと思います。

でも、前を向いてラフォもマイクも進んでいきます。
「山の向こうに自由があるぞ」
母の束縛から逃れるようにラフォに勧めるマイク。

ラストの(ちょっとネタバレ)マイクの別れのしぐさは、かっこいいと思いました
(ここでもマッチョは活躍!)

まあ、めっちゃ感動する、という出来ではありませんが、後味のいい映画でした

監督50周年の記念作品だったんですね。
もっと頑張ってほしいです


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余生はマッチョと共に ネタバレ

投稿日:2022/06/11 レビュアー:hinakksk

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 メキシコの片田舎の町で愛する人たちとのんびりと。ラファ(ラファエル)は若者らしく未知の世界へと前に進み、マイクは老兵は死なずただ消え去るのみと、自らの引き際を知る。ラファのことは気懸りだが、これからは父親がその責任を引き受けるべきだと。困ったときにはいつでも訪ねておいでと、ラファに声をかけ、ラファはマイクを信頼して盟友のマッチョを彼に託す。短い旅を共にして、互いにかけがえのない存在同士となった孤独だったラファとマイクの、すてきな別れ方だ。

 冒頭の野性の馬と車が並走するシーンもすてきだし、マイクが仕事先の牧場に出勤して、雇用主のハワードに解雇を言い渡される短い会話の中で、それまでの彼の半生が実に簡潔に浮き彫りになるのも見事。次のシーンでは、それが、額に入れられ壁に飾られた写真入りの新聞記事によって振り返られる。落馬の場面は映像でも再現される。

 ロデオのスターだったのに、落馬による負傷でもはやロデオ大会に出場することも叶わず、薬漬けになり、また妻子を事故で失って酒に溺れ、そんな自堕落だった彼をハワードが救い出し、長年にわたって牧場で調教の仕事をさせてくれたのだ。そんなマイクの人生の光と影、彼の孤独が、シンプルな物語に奥行きを与えている。恩のあるハワードからメキシコにいる13歳の息子を連れ戻してほしいと頼まれては断れない。

 ラファは、豪奢な舘で享楽的に暮らす母親リタから虐待まがいの扱いを受けて、家を飛び出し、盗みや闘鶏で自活して、雄鶏のマッチョとストリートで暮らしている。親の愛を知らず、生意気で反抗的、誰も信じないと言い放つ。けれど、心の底では、いつまでもこんな生活は続けたくない、誰かを信じられるようになれたら、と思っている。だからこそ、テキサスの父親の牧場に連れて行くと言うマイクに、反抗しながらも従うようになる。

 メキシコ国境までの紆余曲折の道程のなかで、祖父と孫のような年齢差の孤独なふたりは、次第に心を通わせていく。マイクは、車の故障で予想外に長く逗留したメキシコの辺鄙な小さな町で、独りで孫娘たちを育てながら食堂を経営する親切で気丈なマルタと知り合い、また、野性の暴れ馬を乗りこなして調教する仕事を手伝って住民たちに慕われ、ラファには乗馬を教えて、彼の上達ぶりに目を細める。

 この映画もまた、マッチョという言葉に象徴されるような、うわべだけの強さや力の誇示に何の意味があるのかと疑問を投げかけ、人生で本当に大切なものは何かと問うている。格好良く馬を乗りこなす、そのこと自体に価値があるのではなく、そこにある目には見えない矜持や精神性こそ重要だと言っているのではないだろうか。カウボーイハットに込められた誇り、90歳まで生き抜いて人生の叡知を自ら体現しているかのようなイーストウッドだからこそ伝えられる、何かがあるのではないだろうか。

 この映画でイーストウッドは、老いた自分を繕うこともせず、そのまま受け入れて、常に自然体、それなのに馬に乗れば、かくしゃくとして実に格好いい。自分の生き方に対する彼の強い矜持が感じられて、それだけで深く心に響いてくる映画。また、端々にマイクのラファへのさり気ない深い愛情が表れていて胸が熱くなる。マイクとラファの幸運な出会いと互いの再生が重くならずむしろ淡々と描かれている。メキシコ文化へのリスペクトの感じられる音楽もとてもいい。

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朝が来た。鳴け、マッチョよ!また新しい日だ。

投稿日:2022/05/02 レビュアー:飛べない魔女

地味だけどいい話だった
御年91歳のクリントさん。
さすがに歩き方はヨボヨボしていて危なっかしい感じは否めない。
そもそも企画の段階ではマイク・マイロ役はシュワちゃんだったのだとか。
ところがシュワちゃんのスキャンダルでこの企画はお流れとなり
やがて、クリントさんがメガホンを取り、主演もすることで再度企画が浮上。

話はシンプルで意外とあっさりしていた。
大きな盛り上がりはあまりないが、後味は良かった。
時は1978年、テキサス。
恩義のあるハワードから、別れた妻と暮らす息子ラフォが虐待にあっているだろうから
彼をメキシコから連れ戻してくれと頼まれ
単身メキシコへ向かう元カウボーイのマイク。
非行少年のラフォだが、案外あっさりとテキサスに行くことを決意する。
母親の嫌がらせからメキシコ連邦警察、母親の寄越した追ってのチンピラになどに
行く手を阻まれ、なかなかメキシコから出れない二人。
そうこうしている間に老人と少年に友情が芽生える。

マッチョとは強い男ということだが、ラフォが闘鶏用に育てている鶏の名前で
彼はいつもマッチョと一緒に行動している。
このマッチョの演技(?)が凄かった!
元カウボーイのマイクも、かつてはマッチョだったが
今となっては人生を振り返るだけのただの老いぼれ。
それでも、少年と出会ったことで、老いぼれにも新たな人生の出会いが訪れ
少年はテキサスでの生活を夢みてまた、明日への一歩を踏み出していく。

老いてはいるが、それでもやはりクリントさんには
カウボーイハットと乗馬が良く似合う。様になっていた。

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もう終わったっていう作品

投稿日:2022/05/14 レビュアー:勇光

もうとても巨匠の作品とは言えない。
老いぼれジイさんがやけにオバサンにモテていたが、そんなわけないだろうっていうお話。
あと25歳若ければ野生の荒馬に乗って、ならして、売り物にできるようにするっていうシーンもギリギリなんとかいけたろうが、90歳をすぎた老人がそんなことできるわけない。
歩くのもやっとなのだ。
表情もとぼしくなっていて、お迎えがくるのが近いのがわかる。
ストーリーも甘っちょろい。
難しい局面が何度かあるが、何もしなくてもカタづいてしまう。
共演した少年は手のつけられない暴れ者という設定だったようだが、死にそうな老人を一生懸命介助してるようにしか見えない。
少年ばかりでなく、登場人物はみんなクリントに雇われて演技してるってのがまるわかり。富豪の周辺でお愛想笑いしている従業員って雰囲気が随所に出ている。それに気づいてないのはクリントさんただひとりって感じだったのではないかと思う。

当初はシュワルツネッガーが主役をつとめる予定だったようだが、シュワルツネッガーでも無理だったろうと思う。

映画には一応はテーマがあったようだ。
原作の題名は「マッチョ」となっていて、腕っ節の強さとは何かを描いているのだろう。が、老いぼれジイさんが主演をつとめることになり、泣きが入ってクライ・マッチョとなったのだろう。年老いたら昔の栄光などすべて消えてしまうもんだ・・というような話をクリントさんが子どもに言ってきかせていた。

ちなみに、黒沢明は「影武者」以降の4作がすべてダメだった。最後につくった「まあだだよ」は観てないが、ダメだとわかる。で、これをつくったのは黒沢が82歳くらいの頃だった。「影武者」は69歳頃の作品。これと比べるとクリントさんはスゴイ。87歳くらいでつくった「リチャード・ジュエル」はまだ映画と呼べるものだった。

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クライ・マッチョ

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コケー!と飛んでくるニワトリ君が「マッチョ」君

投稿日

2022/05/12

レビュアー

くまげらの森

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いよいよこれが最後の監督作か、と思わせられながら、また新作が出るクリント・イーストウッド
監督の映画。(すげ頑張るわー、驚くわー・・彼も91歳)
そんなイーストウッドの、記念すべき40作目の監督作が
「クライ・マッチョ」だ。主演もイーストウッドが務めている。

母方にいる13歳の息子のラフォを、俺(父)のいるテキサスまで連れてきてくれと
マイク(クリント・イーストウッド)は頼まれる。
母親は素直に渡さないだろうし、俺はメキシコ警察に睨まれているし・・って、
何だそりゃ。
イーストウッドの体力にあった、まったりしたロードムービーのはずが、細部は案外、
険しいぞ。

マイクはメキシコに旅立つが、行ってみるとラフォは(男好きの)母親に愛想をつかし、
闘鶏用のニワトリ「マッチョ」を相棒にストリートで生きていた。
(考えてみれば13歳がニワトリ一匹抱えて、路上で生きて行けるん?)
「テキサスには馬が沢山いるよ〜」
「ほんと?お父さん、ボクを待ってる?」
案外素直に了解してくれたじゃないか・・(ホントは寂しかったのかもね)

しかし、これからが一波乱二波乱あるのだった。
なにせ、母親の仲間(黒い服着たこわい男)が追ってくるし、メキシコ警察は検問まで
敷いて渡さじと付け狙う。
イーストウッドさん、のんきにレストランの女主人とロマンスしてる場合じゃないと思うけど。
ひねくれて誰も信じなくなっていたラフォも、テキサスまで旅する中で、マイクに心を開いてゆく。
ともすればクサい感動ものになりそうだけど、あえてアッサリと
明るい娯楽作にまとめている。

時々言う冗談さえ、マイク(イーストウッド)が言うと、すごい含みがあって、人生の
重さを感じさせるから不思議だ。(褒めすぎたかな、わはは。)
痩せて背中は曲がって声がガラガラでも、イーストウッドはやはりスターだ。
穏やかに笑っていてさえくれれば、それがヒーローっつもんよ。

かっこよく年を取りたい

投稿日

2022/04/15

レビュアー

じゃじゃまる

クリントイーストウッド主演、監督「クライ・マッチョ」を見ました
アメリカのテキサス 1980年代が舞台です(携帯があると成り立たないので最初に出ます)
ロデオスターだったマイクは落馬事故以来、妻子も事故で失い、いろいろな試練に耐えながら孤独な日々を送っていた
元雇い主から、メキシコにいる別れた妻から、息子ラフォを連れ戻してくれという。
恩義のあるマイクはメキシコに向かい、ラフォを発見。鶏の”マッチョ”とともにテキサスに向かうが。。

まあ見つけるまでにもいろいろあるんですが、テキサスに到着するまでのロードムービーです。
ちょっと出来すぎ感はありますが、安心して見れます
クリントイーストウッドは90歳には見えません
まあ、動作自体はやっぱりお年を召したなぁ、と思うのですが、背筋もピンとして、顔にもハリがあります
(メイクと言われればそれまでですけど。。)
鶏の”マッチョ”は闘鶏で、ラフォが”相棒”にしています
このマッチョが最後まで大活躍です(笑

「人は自分をマッチョ(強さ)に見せたがる。。すべての答えを知ってる気になるが、老いとともに無知な自分を知る。」

この映画の主題だと思います。

でも、前を向いてラフォもマイクも進んでいきます。
「山の向こうに自由があるぞ」
母の束縛から逃れるようにラフォに勧めるマイク。

ラストの(ちょっとネタバレ)マイクの別れのしぐさは、かっこいいと思いました
(ここでもマッチョは活躍!)

まあ、めっちゃ感動する、という出来ではありませんが、後味のいい映画でした

監督50周年の記念作品だったんですね。
もっと頑張ってほしいです


余生はマッチョと共に

投稿日

2022/06/11

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hinakksk

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 メキシコの片田舎の町で愛する人たちとのんびりと。ラファ(ラファエル)は若者らしく未知の世界へと前に進み、マイクは老兵は死なずただ消え去るのみと、自らの引き際を知る。ラファのことは気懸りだが、これからは父親がその責任を引き受けるべきだと。困ったときにはいつでも訪ねておいでと、ラファに声をかけ、ラファはマイクを信頼して盟友のマッチョを彼に託す。短い旅を共にして、互いにかけがえのない存在同士となった孤独だったラファとマイクの、すてきな別れ方だ。

 冒頭の野性の馬と車が並走するシーンもすてきだし、マイクが仕事先の牧場に出勤して、雇用主のハワードに解雇を言い渡される短い会話の中で、それまでの彼の半生が実に簡潔に浮き彫りになるのも見事。次のシーンでは、それが、額に入れられ壁に飾られた写真入りの新聞記事によって振り返られる。落馬の場面は映像でも再現される。

 ロデオのスターだったのに、落馬による負傷でもはやロデオ大会に出場することも叶わず、薬漬けになり、また妻子を事故で失って酒に溺れ、そんな自堕落だった彼をハワードが救い出し、長年にわたって牧場で調教の仕事をさせてくれたのだ。そんなマイクの人生の光と影、彼の孤独が、シンプルな物語に奥行きを与えている。恩のあるハワードからメキシコにいる13歳の息子を連れ戻してほしいと頼まれては断れない。

 ラファは、豪奢な舘で享楽的に暮らす母親リタから虐待まがいの扱いを受けて、家を飛び出し、盗みや闘鶏で自活して、雄鶏のマッチョとストリートで暮らしている。親の愛を知らず、生意気で反抗的、誰も信じないと言い放つ。けれど、心の底では、いつまでもこんな生活は続けたくない、誰かを信じられるようになれたら、と思っている。だからこそ、テキサスの父親の牧場に連れて行くと言うマイクに、反抗しながらも従うようになる。

 メキシコ国境までの紆余曲折の道程のなかで、祖父と孫のような年齢差の孤独なふたりは、次第に心を通わせていく。マイクは、車の故障で予想外に長く逗留したメキシコの辺鄙な小さな町で、独りで孫娘たちを育てながら食堂を経営する親切で気丈なマルタと知り合い、また、野性の暴れ馬を乗りこなして調教する仕事を手伝って住民たちに慕われ、ラファには乗馬を教えて、彼の上達ぶりに目を細める。

 この映画もまた、マッチョという言葉に象徴されるような、うわべだけの強さや力の誇示に何の意味があるのかと疑問を投げかけ、人生で本当に大切なものは何かと問うている。格好良く馬を乗りこなす、そのこと自体に価値があるのではなく、そこにある目には見えない矜持や精神性こそ重要だと言っているのではないだろうか。カウボーイハットに込められた誇り、90歳まで生き抜いて人生の叡知を自ら体現しているかのようなイーストウッドだからこそ伝えられる、何かがあるのではないだろうか。

 この映画でイーストウッドは、老いた自分を繕うこともせず、そのまま受け入れて、常に自然体、それなのに馬に乗れば、かくしゃくとして実に格好いい。自分の生き方に対する彼の強い矜持が感じられて、それだけで深く心に響いてくる映画。また、端々にマイクのラファへのさり気ない深い愛情が表れていて胸が熱くなる。マイクとラファの幸運な出会いと互いの再生が重くならずむしろ淡々と描かれている。メキシコ文化へのリスペクトの感じられる音楽もとてもいい。

朝が来た。鳴け、マッチョよ!また新しい日だ。

投稿日

2022/05/02

レビュアー

飛べない魔女

地味だけどいい話だった
御年91歳のクリントさん。
さすがに歩き方はヨボヨボしていて危なっかしい感じは否めない。
そもそも企画の段階ではマイク・マイロ役はシュワちゃんだったのだとか。
ところがシュワちゃんのスキャンダルでこの企画はお流れとなり
やがて、クリントさんがメガホンを取り、主演もすることで再度企画が浮上。

話はシンプルで意外とあっさりしていた。
大きな盛り上がりはあまりないが、後味は良かった。
時は1978年、テキサス。
恩義のあるハワードから、別れた妻と暮らす息子ラフォが虐待にあっているだろうから
彼をメキシコから連れ戻してくれと頼まれ
単身メキシコへ向かう元カウボーイのマイク。
非行少年のラフォだが、案外あっさりとテキサスに行くことを決意する。
母親の嫌がらせからメキシコ連邦警察、母親の寄越した追ってのチンピラになどに
行く手を阻まれ、なかなかメキシコから出れない二人。
そうこうしている間に老人と少年に友情が芽生える。

マッチョとは強い男ということだが、ラフォが闘鶏用に育てている鶏の名前で
彼はいつもマッチョと一緒に行動している。
このマッチョの演技(?)が凄かった!
元カウボーイのマイクも、かつてはマッチョだったが
今となっては人生を振り返るだけのただの老いぼれ。
それでも、少年と出会ったことで、老いぼれにも新たな人生の出会いが訪れ
少年はテキサスでの生活を夢みてまた、明日への一歩を踏み出していく。

老いてはいるが、それでもやはりクリントさんには
カウボーイハットと乗馬が良く似合う。様になっていた。

もう終わったっていう作品

投稿日

2022/05/14

レビュアー

勇光

もうとても巨匠の作品とは言えない。
老いぼれジイさんがやけにオバサンにモテていたが、そんなわけないだろうっていうお話。
あと25歳若ければ野生の荒馬に乗って、ならして、売り物にできるようにするっていうシーンもギリギリなんとかいけたろうが、90歳をすぎた老人がそんなことできるわけない。
歩くのもやっとなのだ。
表情もとぼしくなっていて、お迎えがくるのが近いのがわかる。
ストーリーも甘っちょろい。
難しい局面が何度かあるが、何もしなくてもカタづいてしまう。
共演した少年は手のつけられない暴れ者という設定だったようだが、死にそうな老人を一生懸命介助してるようにしか見えない。
少年ばかりでなく、登場人物はみんなクリントに雇われて演技してるってのがまるわかり。富豪の周辺でお愛想笑いしている従業員って雰囲気が随所に出ている。それに気づいてないのはクリントさんただひとりって感じだったのではないかと思う。

当初はシュワルツネッガーが主役をつとめる予定だったようだが、シュワルツネッガーでも無理だったろうと思う。

映画には一応はテーマがあったようだ。
原作の題名は「マッチョ」となっていて、腕っ節の強さとは何かを描いているのだろう。が、老いぼれジイさんが主演をつとめることになり、泣きが入ってクライ・マッチョとなったのだろう。年老いたら昔の栄光などすべて消えてしまうもんだ・・というような話をクリントさんが子どもに言ってきかせていた。

ちなみに、黒沢明は「影武者」以降の4作がすべてダメだった。最後につくった「まあだだよ」は観てないが、ダメだとわかる。で、これをつくったのは黒沢が82歳くらいの頃だった。「影武者」は69歳頃の作品。これと比べるとクリントさんはスゴイ。87歳くらいでつくった「リチャード・ジュエル」はまだ映画と呼べるものだった。

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