1. DVDレンタルTOP
  2. すべてのジャンル
  3. 邦画のDVDレンタル
  4. ドラマのDVDレンタル
  5. ドライブ・マイ・カー インターナショナル版
No.31 RANKING

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版の画像・ジャケット写真

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版 / 西島秀俊

全体の平均評価点:(5点満点)

41

全体の平均評価点:

予告編を検索

DVD

準新作

ジャンル :

「ドライブ・マイ・カー インターナショナル版」 の解説・あらすじ・ストーリー

DVD

準新作

解説・ストーリー

「ハッピーアワー」「寝ても覚めても」の濱口竜介監督が主演に西島秀俊を迎えて村上春樹の同名短編を映画化し、カンヌ国際映画祭でみごと脚本賞に輝いた人間ドラマ。秘密を残して急死した妻に対する喪失感を抱えたままの舞台俳優兼演出家の男が、専属ドライバーとなった孤独な女性と行動をともにしていく中で次第に自らの運命と向き合っていく姿を緊張感あふれる筆致で描いていく。共演は三浦透子、霧島れいか、岡田将生。舞台俳優で演出家の家福悠介は、妻の音と穏やかで満ち足りた日々を送っていた。しかしある日、思いつめた様子の音は、家福に何かを打ち明ける前にくも膜下出血で急死する。2年後、『ワーニャ伯父さん』の演出を任された演劇祭に参加するため愛車で広島へ向かう家福は、寡黙な女性みさきを専属ドライバーとして雇うのだったが…。 JAN:4532612153790

「ドライブ・マイ・カー インターナショナル版」 の作品情報

作品情報

製作年:

2021年

原題:

DRIVE MY CAR

「ドライブ・マイ・カー インターナショナル版」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

監督:

濱口竜介

出演:

西島秀俊

関連作品

関連作品

カナリア

犬猫

リアル・クローズ(連続ドラマ版)

レッドクロス〜女たちの赤紙〜

ユーザーレビュー:41件

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?

1〜 5件 / 全41件

う〜ん...

投稿日:2022/02/21 レビュアー:COCO

皆さん賞賛されてるようですが
西島さん好きで観たんですが...私は正直つまらなかったです(・´з`・)

このレビューは気に入りましたか? 46人の会員が気に入ったと投稿しています

独特な表現世界

投稿日:2022/02/23 レビュアー:あんちゃん

「賞を取った注目作品だから」、でレンタルしたのが間違いだった。

出だしから、私が苦手とする視聴制限を設けるべきようなシーンが連続し気持ち悪くなった。
だから、邦画は好きじゃないんだ、と思った。下品だった。
観る気を無くす出だしからの数十分。

このレビューは気に入りましたか? 25人の会員が気に入ったと投稿しています

濱口竜介が再構築した村上春樹の世界

投稿日:2022/02/21 レビュアー:アーモンド

2021年。監督:濱口竜介。原作:村上春樹。脚本:濱口竜介&大江崇允。
村上春樹の原作を再構築した脚本が素晴らしいです。
そしてチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を劇中劇にしたアイデア。
その相乗効果から生まれた緊迫感。179分間、緩むことは全くない。
チェーホフが「ワーニャ伯父さん」で伝えていること。
人間とは絶望して死ぬのではなくて、絶望しても生きること。
村上春樹の「ドライブマイカー」が伝えるのも同じ。

村上春樹の原作を読みました。
映画は原作を更にドラマティックに、より実験的にそして野心的に。
演劇「ワーニャ伯父さん」を中心に据えた濱口竜介監督のアイデアが冴えました。

短編「ドライブマイカー」では妻を亡くした舞台演出家・家福(かふく)が、妻の浮気相手の
俳優・高槻と思い出を語り合うシーン。
そしてそれをマイカーのドライバーのみさきに、話す事で
妻の不貞で受けた傷に折り合いを付ける。
そこまでが描かれています。

短編「シエラザード」では映画の中の重要なエピソード。
妻の音(原作には名前がないのですが、)の夢の話。
音が17歳の時。
初恋相手の家に空き巣に入る。
そして痕跡を残すように自慰行為にふけります。
何回目かの空き巣の日、遂に誰かが帰って来る。
(家福は、そこまでしか知りません。この夢の結末を知っているのは浮気相手の高槻でした)
空き巣の結末は実にインパクトがあるうえに、不条理でした。

登場人物の高槻(岡田将生)を自分をコントロールできない問題児とした脚色はお手柄です。
(岡田将生も「悪人」以来の好演で応えています)
高槻の存在と引き起こすアクシデントは、この映画を劇的に転換させます。

結果、みさきと家福は、みさきの郷里・北海道の上十二滝村へと、2日間のドライブ旅行に
向かうことになるのですから・・・

そしてドライバーみさきの過去。
映画では原作を大きく変えてみさきのある事故(事件?)にフォーカス。
みさきは暗い過去を引きずる女性でした。

濱口竜介監督は主演の西島秀俊についてこう話しています。
「この映画を3時間観ることは、西島秀俊さんを3時間観続けることです」
西島秀俊は実に素晴らしい主演者でした。
ご覧になれば分かりますが、彼はこの映画を進めていく動力であり、
物語を支える柱です。
そして彼が3時間通して魅力的で、少しも邪魔にならずに、飽きない稀有な存在だと
知る事になります。

音のエピソード。
みさきのエピソード。
高槻のエピソード。
この3つは映画に劇的なアクセントと衝撃を。

しかし何よりこの映画の《核》となったのは、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」です。
車中のカセットテープに吹き込んだ音の音声・・・
その声に肉声で合わせる家福の台詞。

そして広島公演のオーディションが始まる。
オーディションの応募者は多国籍で、
参加者は多言語・・・韓国語、北京語、タガログ語など9カ国の言語を話す出演者とスタッフ。
更に耳の不自由な韓国人の手話の応募者も。
不思議なコラボレーションが醸す相乗効果。
ここが、この映画の大きな特色。
(しかし、この演出。海外映画祭向けの戦略の匂いも・・・)

アクシデントの結果。
家福とみさきは北海道・上十二滝村へ向かい・・・
2人は心の内を吐露して・・・抱擁します。

実に見事な喪失と再生の物語でした。

このレビューは気に入りましたか? 25人の会員が気に入ったと投稿しています

ぼくたちはきっと大丈夫だ

投稿日:2022/02/19 レビュアー:飛べない魔女

原作は未読ですが、村上春樹の50ページにも満たない短編小説の内容を読むと
登場人物の名前は一緒ですが
舞台も展開も全く違うものとなっているようです。
沢山の肉付けと、物語の展開をドラマチックにして
3時間という長丁場の映画が仕上がりました。

生き残った者たちが死んだ者を思いながら
深い心の傷を負いながらも
生き続けていくことの意味を問う作品。
ドライブマイカーとは自分の人生を運転するという事なのでしょう。
自分が深く傷ついたことに気づきながらも
気づかないフリをしてきた主人公・家福。
元女優の妻・音の不貞を知りながらも
彼女を深く愛しているから見てみぬふりをして
知らないフリをすることが彼女への愛の証だと思っていた。
でもそれが、実は妻を苦しめていたのかもしれません。
強い言葉で妻を詰問して、妻を責めることをせず、
結局事の真実を聞くことも無く、妻を失うことになった家福。
運転手として彼の愛車(スウェーデン製の赤いサーブ)の運転手として雇われた女性・みさき。
不愛想なみさきの背中で語るうちに、次第に心の扉が開かれていく。
妻の浮気相手の一人だった俳優の高槻もあいまって
3人のそれぞれの思いが語られるのです。

淡々と描かれる3時間なれど、この物語にはとても深いものを感じました。
映画の中で語られる音の考えた物語と
チェーホフの舞台劇が絶妙にシンクロして見事でした。
『ぼくたちはきっと大丈夫だ』
家福の言葉が心に染みました。

このレビューは気に入りましたか? 17人の会員が気に入ったと投稿しています

僕たちはそうやって生きていかなくちゃならない

投稿日:2022/02/27 レビュアー:hinakksk

 数々の賞レースで成功を収めているというのも納得のすばらしい映画。とてもモダンでインターナショナルで、それでいて日本的で、深くエモーショナルな村上春樹の世界が、映像で見事に再現されていると思う。ただ、「寝ても覚めても」でも感じたのだが、好みの問題なのかもしれないけれど、ややくどいというか、いささか過剰に感じるところがあって、北海道のシーンなどもっと軽く描いてもメッセージは十分伝わったのではないかという気がする。その後『ワーニャ伯父さん』の舞台のシーンがあるからなおさらだ。

 脚本家の妻(家福音)、舞台俳優で演出家の夫(家福悠介)という、東京に住みクリエイティブな仕事をしている、互いに尊重し愛し合う一組の夫婦の満ち足りた生活描写から始まり、音の語る、女子高生が好きな男子の留守宅に何度も入り込むうち、ついにある日誰かが玄関から入って来て…という真偽の定かではない話、図らずも悠介が目撃してしまう妻音の浮気、そしてふたりが抱えている過去の悲しい記憶。音は、重大な話があると夫に告げたまま、夫がその内容を聞かないうちに、くも膜下出血で急逝してしまう。その2年後、悠介が車で広島に向かうシーンでタイトルバックが入る。

 ここまで40分、実に長い長いプロローグになっている。玄関から入って来たのは誰だったのか、その後女子高生はどうなったのか、妻の重大な話とは一体何だったのか。それ以降、それらの謎が物語の潜在的な推進力となり、また、観る者を知らず知らずに次へ次へと駆り立てる見えない原動力として作用していて、時間を忘れさせる。この構成は本当に見事。中心に、広島での演劇祭という形で、多言語によるチェーホフの『ワーニャ伯父さん』を持ってきたのは、アイデアの勝利と言うべきだろう。広島という特別な場所、チェーホフ劇自体とそれに関わる周縁の人々の物語とが反響し合って、とても重層的で陰影のあるドラマになっている。

 演劇的作品とも言えるが、流れるように走り続ける赤いサーブが、この作品を映画たらしめている。様々な道路を走るサーブを俯瞰した数々の映像はとても美しく、また、多様な角度から撮影されたサーブの走る姿は、躍動感があり力強い生命力を感じさせる。隙のない配役も完璧。主演の西島秀俊がすばらしいのは言うまでもないが、高槻役の岡田将生があまりにも上手くてびっくりした。特にオーデションでアーストロフを演じた場面は秀逸。彼が出演したチェーホフ劇を観てみたいと思わされた。

 苦しみや悲しみ、悔恨や罪の意識、人は何かしら心の傷を抱えて生きている。それでも生きていくほかはないの、大丈夫よきっと、と言うソーニャの言葉が身に沁みる。

このレビューは気に入りましたか? 14人の会員が気に入ったと投稿しています

1〜 5件 / 全41件

ドライブ・マイ・カー インターナショナル版

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

ユーザーレビュー:41件

う〜ん...

投稿日

2022/02/21

レビュアー

COCO

皆さん賞賛されてるようですが
西島さん好きで観たんですが...私は正直つまらなかったです(・´з`・)

独特な表現世界

投稿日

2022/02/23

レビュアー

あんちゃん

「賞を取った注目作品だから」、でレンタルしたのが間違いだった。

出だしから、私が苦手とする視聴制限を設けるべきようなシーンが連続し気持ち悪くなった。
だから、邦画は好きじゃないんだ、と思った。下品だった。
観る気を無くす出だしからの数十分。

濱口竜介が再構築した村上春樹の世界

投稿日

2022/02/21

レビュアー

アーモンド

2021年。監督:濱口竜介。原作:村上春樹。脚本:濱口竜介&大江崇允。
村上春樹の原作を再構築した脚本が素晴らしいです。
そしてチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を劇中劇にしたアイデア。
その相乗効果から生まれた緊迫感。179分間、緩むことは全くない。
チェーホフが「ワーニャ伯父さん」で伝えていること。
人間とは絶望して死ぬのではなくて、絶望しても生きること。
村上春樹の「ドライブマイカー」が伝えるのも同じ。

村上春樹の原作を読みました。
映画は原作を更にドラマティックに、より実験的にそして野心的に。
演劇「ワーニャ伯父さん」を中心に据えた濱口竜介監督のアイデアが冴えました。

短編「ドライブマイカー」では妻を亡くした舞台演出家・家福(かふく)が、妻の浮気相手の
俳優・高槻と思い出を語り合うシーン。
そしてそれをマイカーのドライバーのみさきに、話す事で
妻の不貞で受けた傷に折り合いを付ける。
そこまでが描かれています。

短編「シエラザード」では映画の中の重要なエピソード。
妻の音(原作には名前がないのですが、)の夢の話。
音が17歳の時。
初恋相手の家に空き巣に入る。
そして痕跡を残すように自慰行為にふけります。
何回目かの空き巣の日、遂に誰かが帰って来る。
(家福は、そこまでしか知りません。この夢の結末を知っているのは浮気相手の高槻でした)
空き巣の結末は実にインパクトがあるうえに、不条理でした。

登場人物の高槻(岡田将生)を自分をコントロールできない問題児とした脚色はお手柄です。
(岡田将生も「悪人」以来の好演で応えています)
高槻の存在と引き起こすアクシデントは、この映画を劇的に転換させます。

結果、みさきと家福は、みさきの郷里・北海道の上十二滝村へと、2日間のドライブ旅行に
向かうことになるのですから・・・

そしてドライバーみさきの過去。
映画では原作を大きく変えてみさきのある事故(事件?)にフォーカス。
みさきは暗い過去を引きずる女性でした。

濱口竜介監督は主演の西島秀俊についてこう話しています。
「この映画を3時間観ることは、西島秀俊さんを3時間観続けることです」
西島秀俊は実に素晴らしい主演者でした。
ご覧になれば分かりますが、彼はこの映画を進めていく動力であり、
物語を支える柱です。
そして彼が3時間通して魅力的で、少しも邪魔にならずに、飽きない稀有な存在だと
知る事になります。

音のエピソード。
みさきのエピソード。
高槻のエピソード。
この3つは映画に劇的なアクセントと衝撃を。

しかし何よりこの映画の《核》となったのは、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」です。
車中のカセットテープに吹き込んだ音の音声・・・
その声に肉声で合わせる家福の台詞。

そして広島公演のオーディションが始まる。
オーディションの応募者は多国籍で、
参加者は多言語・・・韓国語、北京語、タガログ語など9カ国の言語を話す出演者とスタッフ。
更に耳の不自由な韓国人の手話の応募者も。
不思議なコラボレーションが醸す相乗効果。
ここが、この映画の大きな特色。
(しかし、この演出。海外映画祭向けの戦略の匂いも・・・)

アクシデントの結果。
家福とみさきは北海道・上十二滝村へ向かい・・・
2人は心の内を吐露して・・・抱擁します。

実に見事な喪失と再生の物語でした。

ぼくたちはきっと大丈夫だ

投稿日

2022/02/19

レビュアー

飛べない魔女

原作は未読ですが、村上春樹の50ページにも満たない短編小説の内容を読むと
登場人物の名前は一緒ですが
舞台も展開も全く違うものとなっているようです。
沢山の肉付けと、物語の展開をドラマチックにして
3時間という長丁場の映画が仕上がりました。

生き残った者たちが死んだ者を思いながら
深い心の傷を負いながらも
生き続けていくことの意味を問う作品。
ドライブマイカーとは自分の人生を運転するという事なのでしょう。
自分が深く傷ついたことに気づきながらも
気づかないフリをしてきた主人公・家福。
元女優の妻・音の不貞を知りながらも
彼女を深く愛しているから見てみぬふりをして
知らないフリをすることが彼女への愛の証だと思っていた。
でもそれが、実は妻を苦しめていたのかもしれません。
強い言葉で妻を詰問して、妻を責めることをせず、
結局事の真実を聞くことも無く、妻を失うことになった家福。
運転手として彼の愛車(スウェーデン製の赤いサーブ)の運転手として雇われた女性・みさき。
不愛想なみさきの背中で語るうちに、次第に心の扉が開かれていく。
妻の浮気相手の一人だった俳優の高槻もあいまって
3人のそれぞれの思いが語られるのです。

淡々と描かれる3時間なれど、この物語にはとても深いものを感じました。
映画の中で語られる音の考えた物語と
チェーホフの舞台劇が絶妙にシンクロして見事でした。
『ぼくたちはきっと大丈夫だ』
家福の言葉が心に染みました。

僕たちはそうやって生きていかなくちゃならない

投稿日

2022/02/27

レビュアー

hinakksk

 数々の賞レースで成功を収めているというのも納得のすばらしい映画。とてもモダンでインターナショナルで、それでいて日本的で、深くエモーショナルな村上春樹の世界が、映像で見事に再現されていると思う。ただ、「寝ても覚めても」でも感じたのだが、好みの問題なのかもしれないけれど、ややくどいというか、いささか過剰に感じるところがあって、北海道のシーンなどもっと軽く描いてもメッセージは十分伝わったのではないかという気がする。その後『ワーニャ伯父さん』の舞台のシーンがあるからなおさらだ。

 脚本家の妻(家福音)、舞台俳優で演出家の夫(家福悠介)という、東京に住みクリエイティブな仕事をしている、互いに尊重し愛し合う一組の夫婦の満ち足りた生活描写から始まり、音の語る、女子高生が好きな男子の留守宅に何度も入り込むうち、ついにある日誰かが玄関から入って来て…という真偽の定かではない話、図らずも悠介が目撃してしまう妻音の浮気、そしてふたりが抱えている過去の悲しい記憶。音は、重大な話があると夫に告げたまま、夫がその内容を聞かないうちに、くも膜下出血で急逝してしまう。その2年後、悠介が車で広島に向かうシーンでタイトルバックが入る。

 ここまで40分、実に長い長いプロローグになっている。玄関から入って来たのは誰だったのか、その後女子高生はどうなったのか、妻の重大な話とは一体何だったのか。それ以降、それらの謎が物語の潜在的な推進力となり、また、観る者を知らず知らずに次へ次へと駆り立てる見えない原動力として作用していて、時間を忘れさせる。この構成は本当に見事。中心に、広島での演劇祭という形で、多言語によるチェーホフの『ワーニャ伯父さん』を持ってきたのは、アイデアの勝利と言うべきだろう。広島という特別な場所、チェーホフ劇自体とそれに関わる周縁の人々の物語とが反響し合って、とても重層的で陰影のあるドラマになっている。

 演劇的作品とも言えるが、流れるように走り続ける赤いサーブが、この作品を映画たらしめている。様々な道路を走るサーブを俯瞰した数々の映像はとても美しく、また、多様な角度から撮影されたサーブの走る姿は、躍動感があり力強い生命力を感じさせる。隙のない配役も完璧。主演の西島秀俊がすばらしいのは言うまでもないが、高槻役の岡田将生があまりにも上手くてびっくりした。特にオーデションでアーストロフを演じた場面は秀逸。彼が出演したチェーホフ劇を観てみたいと思わされた。

 苦しみや悲しみ、悔恨や罪の意識、人は何かしら心の傷を抱えて生きている。それでも生きていくほかはないの、大丈夫よきっと、と言うソーニャの言葉が身に沁みる。

1〜 5件 / 全41件