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オールド / ガエル・ガルシア・ベルナル

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「オールド」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

「シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が美しいビーチを舞台に放つミステリアス・スリラー。フランスのバンドデシネを原作に、異常な速さで時間が過ぎていく不思議なビーチに足を踏み入れてしまった数組の家族を待ち受ける数々の謎と戦慄の恐怖を描く。出演はガエル・ガルシア・ベルナル、ヴィッキー・クリープス、アレックス・ウルフ、トーマシン・マッケンジー。リゾート地へバカンスにやって来たカッパ一家。ホテルのマネージャーに勧められ、もう一組の家族と一緒に美しい秘密のビーチへとやって来る。静かなビーチで思い思いに楽しいひと時を過ごすはずだったカッパ一家に、やがて予想だにしなかった不可解な出来事が次々と襲い掛かってくるのだったが…。 JAN:4550510003412

「オールド」 の作品情報

作品情報

製作年:

2021年

製作国:

アメリカ

原題:

OLD

「オールド」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

アラビアン・ナイト

アンブレイカブル

サイン

ヴィレッジ

ユーザーレビュー:29件

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1〜 5件 / 全29件

超早送りの人生 ネタバレ

投稿日:2022/05/09 レビュアー:kazupon

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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監督:M・ナイト・シャマラン(2021年・米・108分・カラー)
原題:OLD
原作:フレデリック・ピータース『Sandcastle』

シャマラン監督作品の不穏な雰囲気が好きです。『シックス・センス』『ヴィレッジ』は大好きで、『アンブレイカブル』のシリーズ三部作は凝ったオハナシでした。
本作もシャマラン監督らしい、怪しく不思議な雰囲気に満ちていました。
さて、本作のビーチの謎も奇想天外。
ロケーション的には、鉱石の岩山に囲まれたシークレット感のある静かなビーチで、サンゴ礁もある美しいところです。
ところが、“そのビーチでは、一生が一日で終わる”というジャケ写のキャッチフレーズのとおり、時間が猛スピードで経過します。(30分が通常の1年)
朝には6歳だった少年が、あっという間に思春期を迎え、ビーチで少女と恋に落ち、夜には50歳のオッサンになっているのです。
子供は目に見えて顔つきや体型が大人のものになって行き、その段階に合ったキャストが数人で演じていました。
既に大人だった人たちは、見た目には変化がゆっくりでも、確実に老いに向かっています。目がかすんだり、耳が聞こえにくくなったり。
ホテルからの迎えは来ない。携帯も繋がらない。来た道を引き返そうにも、気が付くとビーチで気絶しています。
理由の分からない不安と、窮状を打破できない焦り、ビーチに閉じ込められている閉塞感と恐怖。そんな状況で何が恐ろしかったって、精神的ダメージを受けた人の妄想や異常な行動が一番の恐怖でした。

ラストには、考えもつかない理由と結末が待っていたのですが、ウェルカムドリンクで出迎えられた時からが、すでに伏線だったとは。
男の子たちがホテル客に「職業は?」なんて聞いて回っていたのもね…
ビーチの特性を利用したアイデアは「なるほど〜」と思ったけれど、所詮、人間のエゴですね。
地球上の多くの人を救うためには、「ほんの数人の犠牲など社会への貢献だ」と、彼らは考えているのですね。
ビーチを訪れた人たちは、その意思を確認も尊重もされること無く、駆け足で一生を終えます。奪われたのは彼らの命だけではないでしょう。特に、まだ子供だった者たちにとっては、これから経験すべきことも、振り返って懐かしむ思い出も、語るべき未来も奪われてしまったのです。
雰囲気は楽しめたけれど、観終わってから無性に腹立たしかったです。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

猛スピードで時間が進む謎のビーチ(その隠された真実) ネタバレ

投稿日:2022/02/08 レビュアー:くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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M・ナイト・シャマラン監督が「サンド・キャッスル」(ピエール・オスカー著)を原作に映画化。
基本設定もプロットもほぼ同じ・・なのだが、

『1日で50歳も年をとってしまう不思議なビーチを訪れた家族やカップル』の混乱や
迷走をテーマにしておけば、(不思議なお話だね、強烈なファンタジーだった)ですむのに、
シャラマンが付け加えた後半の問題提起により、意外と現実的になり、つまらなくなるのであった。

**********    **********   **********    
とあるリゾート地にやってきた4人家族は、ホテルマンから特別に使用できる隠れたビーチを紹介され、他の観光客数人とそのビーチを訪れる。
(家族の一人にはそれぞれ、腫瘍やてんかん、血友病、醜形恐怖症などの持病があった)
しかし、彼らはそこで変死体を発見、また子どもたちが数時間で急激に成長していることから、このビーチにいると自分たちの体が通常の数十倍速く老けていくことに気づく。
特殊な磁場のせいかその場を抜け出そうとすれば気絶する。
どんどん歳をとる彼らに更なる異変が起き、何が起こっているかわからないまま、
ノンストップで逃げ場のない事態が展開する。


最後の生き残りとなったトレント(6歳でビーチにやってきた。50歳を過ぎた )と
マドックス(11歳から60歳近くになった)は、ホテルで友だちになったイドリブからの暗号の手紙を発見する。その内容は「僕のおじさんは珊瑚が嫌い」。
(つまり珊瑚の話をすると気色ばんだのであろう)
この暗号から珊瑚礁の間に脱出口があると考え、二人はビーチから脱出する事に成功した。

しかし、彼らは驚くべき事を知る。
(ネタバレとなっております。ご留意ください)

ホテルで配られていたウェルカムドリンク。
そのドリンクの中には、実は密かに各治験者向けの治験薬が入れられていた。
製薬会社の目的は、新薬の臨床試験を1日で行うこと。つまり普通だと時間がかかる治験を、
このビーチで短縮させていたのだった。
そして、彼らはそれぞれの持病に対する治験者であることも知らされずに、犠牲になって死んだ。
研究者たちは犠牲となった治験者に対して短い黙祷はするが、基本的にこの犠牲は
「多数を救うための尊い犠牲」だと考えている様子。

これは犯罪ではなかろうか?治験の申請にこの事実を正直に書いても認められないと思うのだがどうなのだろう。この映画のように、何も知らされず死を伴うような治験をされるようなことは現実にはないと信じたいが、あるいは近い事があるのだろうか。
多数の病人を救うため、という大義のもとに一人二人(いや多数の人骨があった)の犠牲がたった1分の黙祷で済まされて良いはずがない。恐ろしいことだ。


レビューの初めに書いたように、本作がタイムスリラーとするならば、映像もカメラワークも良いし、
複数の人間関係は病気を介してむしろ思いやってるように見える。
シャラマン・マジックに転がされているにせよ、ある種の面白さはある。
ちなみに似た設定の短編・星野之宣『セス・アイボリーの一日』も面白い。
しかし、製薬会社のエゴイズムを目にすると、とたんに絶望を感じる。
シャラマンは何を描きたかったのだろうか。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

星新一のショートショートみたいな面白さ。

投稿日:2022/04/18 レビュアー:ポッシュ

既に素晴らしいレビューが並んでいますので、私はちょっとした感想だけ。

いや、面白いですよ、これ。

まずカメラが良いと思う。クレーンでグーンと仰ぎ見る空が、なぜか不穏な空気を醸し出す。
小さな入り江になっててタコツボ感のあるビーチ、怪しさ満点の岸壁、キラキラしてない海・・・。
死体の登場の仕方?もシャマラン監督らしい画(え)でニンマリ。

異常な速さで時間が過ぎ去るビーチというアホアホな設定も、大好きです。
謎のビーチから出られなくなった客たちが、連帯して協力しあう展開も良いですね。
保険会社でリスク計算してるリーマンは「こういう事態が起きるのは何パーセント」だとかって
情報提供し、分析医はみんなのメンタルヘルスの安定を図り、医者は緊急手術をし、
看護師はそれを手伝い、博物館の学芸員は考古学の知識を駆使して状況分析を行う。
こういう「チームプレイ」が個人的にワクワクしました。

子供たちの急激な成長っていうビジュアルの変化も単純に面白い。
一人の子ども時代を3人の役者で演じ分けてるようです。(みるみる大きくなっていきますからね)
思春期のモヤモヤ・ドキドキなんか、仲良しになったお友達とテントでゴロゴロしてる数分間でひとっ飛び。

見た目の変化が緩やかな大人たちも、内面の変化はすさまじい。
中年夫婦の危機だって数時間で「もう、どうでも良いわねー(遠い目)」となっちゃう。
ウチも夫婦で行きたいわーw

物語の構造は、脱出ゲーム的でもあるし、シュールなSF、小規模なパニックもの・・・etc.。
とにかくフィクションらしいフィクションで、ワタクシの中にある「子ども心」が刺激されました。
星新一のショートショートみたいな面白さ。

それとともに、「時間とはなんぞや?」ってなプチ哲学的なことも考えてしまう。
生物学的に細胞が変化して肉体的な成熟や老化につながるのは分かるけど、
心理・精神面の成熟までもが、単純に時間の経過でうながされるものなんじゃろか?
こっちは時間の問題ってより、経験の積み重ねがモノを言うんじゃないのかね。量じゃなくて質。

作中でもグングン大人になってっちゃう少女が「こんなのアンフェアだわ」って言うけど、
ホント、いろんな経験も出来ずに歳だけとってっちゃうって、残酷なことですわな。
人生というギフトをいかに有意義に使うのか、与えられた時間をどう過ごして生きていくのかって
大切な問題だよなーと改めて思うのでした。


(この先、ラストにチラッと触れます。ドンピシャでは書きませんが、勘の鋭い方は興を削がれるかも
 しれませんので、お読みにならない方が良いかも)


・・・この謎めいたオハナシには一応、種明かしとソリューションがあります。
この決着の付け方は賛否両論ありそうですが、私はスッキリして良かった派。
ツルリン脳みその自分には調度いいエンタメ具合かな。
社会派めいた真相のトンデモSFっぽさに笑っちゃう。
ぜんぜん内容は違うけど「コーマ」(1978)なんて作品がよぎりましたね。
製薬会社の陰謀なんて、たぶん現実世界のほうがもっとシビアでホラーですよ、きっと・・・!?

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ザ・グレイトフル・デッド

投稿日:2022/02/19 レビュアー:ビンス

観終わってからジャケットをよく見てみたら
ちゃんと物語の内容を暗示するように
わかりやすく一枚の画像で説明してるんですね。
単なるビーチでの一枚だと思ってました。
で、ストーリーはと言えば
ジャケットを観てなくとも
「オールド」というタイトルから
直感的に想像しうる内容が
ドンピシャで描かれています。
何年か前に
既に「どんでん返し」という呪縛から
抜け出している身としては
このひとつの設定で
どういう物語を描くんだろうと
それだけを楽しみに観ました。
観てデジャヴのように感じたのは
きっとボクが「ジョジョ〜」を読んでるからです。
その中でもこの映画の内容と同じ能力を使う
スタンド「ザ・グレイトフル・デッド」が登場するので
映画ではどういう展開
解決方法があるのか興味津々でした。
カット的に「オールド」というキーワードを隠すには
不十分の場面もありますが
見せないで見せないで
引っ張って引っ張って
という演出が効果を生み
最後まで楽しく観れました。
ガルシア君や
今後ブレイクしそうなトーマシンちゃんが出てますが
やはりシャマラン監督作品には
キャストのネームバリューは必要ありません。
そこは重要じゃなくて
「シャマラン作品」というだけで
どうしようもなく観たくなる何かがあります。
大作の監督とかじゃなく
これからも自らが脚本を書いた
奇想天外で不可解な物語を作り続けてほしいです。


物語や会話の流れが時折不可解なのは
あの状況下なんだから
ということで納得
そして楽しむのが一番です。

髪の毛や爪については
説明がありましたが
あれは制作費的な制約のせいでしょうか
白髪や
ハゲる人がいてもいいですよね
そしたらもっと時間経過もわかりやすかったのかな。
大人の経年状況についても説明ありましたが
あまりにも変化に乏しかったですね。

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えっ?ガエル・ガルシア・ベルナルだったの?

投稿日:2022/02/17 レビュアー:飛べない魔女

お父さん役、ガエルくんだったのね。
やだ、全然わからなかった!
すっかりオジサンになっちゃって、ほんと誰だかわからなかった(;^_^A

謎の鉱石の影響で、このビーチはなんと30分が1年分。
だから24時間で50年たってしまう。
あっという間に5歳だった子は成長し
大人もどんどん年を取り命を失う。
一人また一人と。。。
彼らがここに呼び寄せられたのはきっと何かの実験なんだろうと
だいたい想像はつく。
案の定、そこには製薬会社の陰謀があったのだ。

まあ、そこそこ面白かったというところか。
ただ、大きなどんでん返しもなく
特に大きな驚きもなく終わる。
あっ!と言わせる展開は
もうシャマランに要求してはいけないのかな?
社会派スリラーを目指してみたのかな?
発想は面白いし、映画としても面白くないわけではない。
なのに、シャマラン監督にはいつも大きなものを求めてしまうので
どこか物足りなさを感じてしまうという今日この頃。

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1〜 5件 / 全29件

オールド

ユーザーレビュー

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ユーザーレビュー:29件

超早送りの人生

投稿日

2022/05/09

レビュアー

kazupon

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監督:M・ナイト・シャマラン(2021年・米・108分・カラー)
原題:OLD
原作:フレデリック・ピータース『Sandcastle』

シャマラン監督作品の不穏な雰囲気が好きです。『シックス・センス』『ヴィレッジ』は大好きで、『アンブレイカブル』のシリーズ三部作は凝ったオハナシでした。
本作もシャマラン監督らしい、怪しく不思議な雰囲気に満ちていました。
さて、本作のビーチの謎も奇想天外。
ロケーション的には、鉱石の岩山に囲まれたシークレット感のある静かなビーチで、サンゴ礁もある美しいところです。
ところが、“そのビーチでは、一生が一日で終わる”というジャケ写のキャッチフレーズのとおり、時間が猛スピードで経過します。(30分が通常の1年)
朝には6歳だった少年が、あっという間に思春期を迎え、ビーチで少女と恋に落ち、夜には50歳のオッサンになっているのです。
子供は目に見えて顔つきや体型が大人のものになって行き、その段階に合ったキャストが数人で演じていました。
既に大人だった人たちは、見た目には変化がゆっくりでも、確実に老いに向かっています。目がかすんだり、耳が聞こえにくくなったり。
ホテルからの迎えは来ない。携帯も繋がらない。来た道を引き返そうにも、気が付くとビーチで気絶しています。
理由の分からない不安と、窮状を打破できない焦り、ビーチに閉じ込められている閉塞感と恐怖。そんな状況で何が恐ろしかったって、精神的ダメージを受けた人の妄想や異常な行動が一番の恐怖でした。

ラストには、考えもつかない理由と結末が待っていたのですが、ウェルカムドリンクで出迎えられた時からが、すでに伏線だったとは。
男の子たちがホテル客に「職業は?」なんて聞いて回っていたのもね…
ビーチの特性を利用したアイデアは「なるほど〜」と思ったけれど、所詮、人間のエゴですね。
地球上の多くの人を救うためには、「ほんの数人の犠牲など社会への貢献だ」と、彼らは考えているのですね。
ビーチを訪れた人たちは、その意思を確認も尊重もされること無く、駆け足で一生を終えます。奪われたのは彼らの命だけではないでしょう。特に、まだ子供だった者たちにとっては、これから経験すべきことも、振り返って懐かしむ思い出も、語るべき未来も奪われてしまったのです。
雰囲気は楽しめたけれど、観終わってから無性に腹立たしかったです。

猛スピードで時間が進む謎のビーチ(その隠された真実)

投稿日

2022/02/08

レビュアー

くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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M・ナイト・シャマラン監督が「サンド・キャッスル」(ピエール・オスカー著)を原作に映画化。
基本設定もプロットもほぼ同じ・・なのだが、

『1日で50歳も年をとってしまう不思議なビーチを訪れた家族やカップル』の混乱や
迷走をテーマにしておけば、(不思議なお話だね、強烈なファンタジーだった)ですむのに、
シャラマンが付け加えた後半の問題提起により、意外と現実的になり、つまらなくなるのであった。

**********    **********   **********    
とあるリゾート地にやってきた4人家族は、ホテルマンから特別に使用できる隠れたビーチを紹介され、他の観光客数人とそのビーチを訪れる。
(家族の一人にはそれぞれ、腫瘍やてんかん、血友病、醜形恐怖症などの持病があった)
しかし、彼らはそこで変死体を発見、また子どもたちが数時間で急激に成長していることから、このビーチにいると自分たちの体が通常の数十倍速く老けていくことに気づく。
特殊な磁場のせいかその場を抜け出そうとすれば気絶する。
どんどん歳をとる彼らに更なる異変が起き、何が起こっているかわからないまま、
ノンストップで逃げ場のない事態が展開する。


最後の生き残りとなったトレント(6歳でビーチにやってきた。50歳を過ぎた )と
マドックス(11歳から60歳近くになった)は、ホテルで友だちになったイドリブからの暗号の手紙を発見する。その内容は「僕のおじさんは珊瑚が嫌い」。
(つまり珊瑚の話をすると気色ばんだのであろう)
この暗号から珊瑚礁の間に脱出口があると考え、二人はビーチから脱出する事に成功した。

しかし、彼らは驚くべき事を知る。
(ネタバレとなっております。ご留意ください)

ホテルで配られていたウェルカムドリンク。
そのドリンクの中には、実は密かに各治験者向けの治験薬が入れられていた。
製薬会社の目的は、新薬の臨床試験を1日で行うこと。つまり普通だと時間がかかる治験を、
このビーチで短縮させていたのだった。
そして、彼らはそれぞれの持病に対する治験者であることも知らされずに、犠牲になって死んだ。
研究者たちは犠牲となった治験者に対して短い黙祷はするが、基本的にこの犠牲は
「多数を救うための尊い犠牲」だと考えている様子。

これは犯罪ではなかろうか?治験の申請にこの事実を正直に書いても認められないと思うのだがどうなのだろう。この映画のように、何も知らされず死を伴うような治験をされるようなことは現実にはないと信じたいが、あるいは近い事があるのだろうか。
多数の病人を救うため、という大義のもとに一人二人(いや多数の人骨があった)の犠牲がたった1分の黙祷で済まされて良いはずがない。恐ろしいことだ。


レビューの初めに書いたように、本作がタイムスリラーとするならば、映像もカメラワークも良いし、
複数の人間関係は病気を介してむしろ思いやってるように見える。
シャラマン・マジックに転がされているにせよ、ある種の面白さはある。
ちなみに似た設定の短編・星野之宣『セス・アイボリーの一日』も面白い。
しかし、製薬会社のエゴイズムを目にすると、とたんに絶望を感じる。
シャラマンは何を描きたかったのだろうか。

星新一のショートショートみたいな面白さ。

投稿日

2022/04/18

レビュアー

ポッシュ

既に素晴らしいレビューが並んでいますので、私はちょっとした感想だけ。

いや、面白いですよ、これ。

まずカメラが良いと思う。クレーンでグーンと仰ぎ見る空が、なぜか不穏な空気を醸し出す。
小さな入り江になっててタコツボ感のあるビーチ、怪しさ満点の岸壁、キラキラしてない海・・・。
死体の登場の仕方?もシャマラン監督らしい画(え)でニンマリ。

異常な速さで時間が過ぎ去るビーチというアホアホな設定も、大好きです。
謎のビーチから出られなくなった客たちが、連帯して協力しあう展開も良いですね。
保険会社でリスク計算してるリーマンは「こういう事態が起きるのは何パーセント」だとかって
情報提供し、分析医はみんなのメンタルヘルスの安定を図り、医者は緊急手術をし、
看護師はそれを手伝い、博物館の学芸員は考古学の知識を駆使して状況分析を行う。
こういう「チームプレイ」が個人的にワクワクしました。

子供たちの急激な成長っていうビジュアルの変化も単純に面白い。
一人の子ども時代を3人の役者で演じ分けてるようです。(みるみる大きくなっていきますからね)
思春期のモヤモヤ・ドキドキなんか、仲良しになったお友達とテントでゴロゴロしてる数分間でひとっ飛び。

見た目の変化が緩やかな大人たちも、内面の変化はすさまじい。
中年夫婦の危機だって数時間で「もう、どうでも良いわねー(遠い目)」となっちゃう。
ウチも夫婦で行きたいわーw

物語の構造は、脱出ゲーム的でもあるし、シュールなSF、小規模なパニックもの・・・etc.。
とにかくフィクションらしいフィクションで、ワタクシの中にある「子ども心」が刺激されました。
星新一のショートショートみたいな面白さ。

それとともに、「時間とはなんぞや?」ってなプチ哲学的なことも考えてしまう。
生物学的に細胞が変化して肉体的な成熟や老化につながるのは分かるけど、
心理・精神面の成熟までもが、単純に時間の経過でうながされるものなんじゃろか?
こっちは時間の問題ってより、経験の積み重ねがモノを言うんじゃないのかね。量じゃなくて質。

作中でもグングン大人になってっちゃう少女が「こんなのアンフェアだわ」って言うけど、
ホント、いろんな経験も出来ずに歳だけとってっちゃうって、残酷なことですわな。
人生というギフトをいかに有意義に使うのか、与えられた時間をどう過ごして生きていくのかって
大切な問題だよなーと改めて思うのでした。


(この先、ラストにチラッと触れます。ドンピシャでは書きませんが、勘の鋭い方は興を削がれるかも
 しれませんので、お読みにならない方が良いかも)


・・・この謎めいたオハナシには一応、種明かしとソリューションがあります。
この決着の付け方は賛否両論ありそうですが、私はスッキリして良かった派。
ツルリン脳みその自分には調度いいエンタメ具合かな。
社会派めいた真相のトンデモSFっぽさに笑っちゃう。
ぜんぜん内容は違うけど「コーマ」(1978)なんて作品がよぎりましたね。
製薬会社の陰謀なんて、たぶん現実世界のほうがもっとシビアでホラーですよ、きっと・・・!?

ザ・グレイトフル・デッド

投稿日

2022/02/19

レビュアー

ビンス

観終わってからジャケットをよく見てみたら
ちゃんと物語の内容を暗示するように
わかりやすく一枚の画像で説明してるんですね。
単なるビーチでの一枚だと思ってました。
で、ストーリーはと言えば
ジャケットを観てなくとも
「オールド」というタイトルから
直感的に想像しうる内容が
ドンピシャで描かれています。
何年か前に
既に「どんでん返し」という呪縛から
抜け出している身としては
このひとつの設定で
どういう物語を描くんだろうと
それだけを楽しみに観ました。
観てデジャヴのように感じたのは
きっとボクが「ジョジョ〜」を読んでるからです。
その中でもこの映画の内容と同じ能力を使う
スタンド「ザ・グレイトフル・デッド」が登場するので
映画ではどういう展開
解決方法があるのか興味津々でした。
カット的に「オールド」というキーワードを隠すには
不十分の場面もありますが
見せないで見せないで
引っ張って引っ張って
という演出が効果を生み
最後まで楽しく観れました。
ガルシア君や
今後ブレイクしそうなトーマシンちゃんが出てますが
やはりシャマラン監督作品には
キャストのネームバリューは必要ありません。
そこは重要じゃなくて
「シャマラン作品」というだけで
どうしようもなく観たくなる何かがあります。
大作の監督とかじゃなく
これからも自らが脚本を書いた
奇想天外で不可解な物語を作り続けてほしいです。


物語や会話の流れが時折不可解なのは
あの状況下なんだから
ということで納得
そして楽しむのが一番です。

髪の毛や爪については
説明がありましたが
あれは制作費的な制約のせいでしょうか
白髪や
ハゲる人がいてもいいですよね
そしたらもっと時間経過もわかりやすかったのかな。
大人の経年状況についても説明ありましたが
あまりにも変化に乏しかったですね。

えっ?ガエル・ガルシア・ベルナルだったの?

投稿日

2022/02/17

レビュアー

飛べない魔女

お父さん役、ガエルくんだったのね。
やだ、全然わからなかった!
すっかりオジサンになっちゃって、ほんと誰だかわからなかった(;^_^A

謎の鉱石の影響で、このビーチはなんと30分が1年分。
だから24時間で50年たってしまう。
あっという間に5歳だった子は成長し
大人もどんどん年を取り命を失う。
一人また一人と。。。
彼らがここに呼び寄せられたのはきっと何かの実験なんだろうと
だいたい想像はつく。
案の定、そこには製薬会社の陰謀があったのだ。

まあ、そこそこ面白かったというところか。
ただ、大きなどんでん返しもなく
特に大きな驚きもなく終わる。
あっ!と言わせる展開は
もうシャマランに要求してはいけないのかな?
社会派スリラーを目指してみたのかな?
発想は面白いし、映画としても面白くないわけではない。
なのに、シャマラン監督にはいつも大きなものを求めてしまうので
どこか物足りなさを感じてしまうという今日この頃。

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