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ライトハウス / ロバート・パティンソン

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「ライトハウス」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

『TENET テネット』のロバート・パティンソンと名優、ウィレム・デフォー共演によるスリラー。1890年代、とある孤島にやって来たふたりの灯台守。そりが合わず険悪な雰囲気の彼らは、外界から遮断された孤島で徐々に狂気と幻想に侵されていく。※R15+※一般告知解禁日:11月4日18:00

「ライトハウス」 の作品情報

作品情報

製作年:

2019年

製作国:

アメリカ

原題:

THE LIGHTHOUSE

「ライトハウス」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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ユーザーレビュー:13件

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1〜 5件 / 全13件

憎悪をたぎらせ狂気と正気を行ったり来たり ネタバレ

投稿日:2022/01/15 レビュアー:くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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1890年代。アメリカ。
イーフレム(ロバート・パティンソン)は、ニューイングランド地方にある、絶海の孤島の灯台に赴任した。
一緒に働くのは、長年、灯台守を務める、トーマス(ウイレム・デフォー)。
トーマスは、イーフレムのことを若造扱いし、自分のみが明かりを照らす「レンズ室」に入ることが出来、イーフレムには、雑用と全ての重労働をさせる。
パワハラ全開の前半で、悔しがりながらも重く汚い仕事をこなすイーフレム。(パティンソン)
憎みながらも食事や酒を共にし、ダンスまでして、打ち解けて行ったように見えた二人。
だが、イーフレムの赴任が終わり、迎えの船を待っていたが、大嵐に襲われ船は来ず。
絶望と孤立感でイーフレムは幻覚や幻想を見るようになり、正気を失って行く。

混乱させる白黒映像。もしやイーフレムは、実はトーマスの別人格ではないか?
実は女役(同性愛者)ではないか?
閉鎖空間で悶々としながらも最終的に、後先考えずに暴力ふるうような展開、
頭突き合わせて、半沢直樹がごとく至近距離で罵り合う。

本作は、ウィレム・デフォーとロバート・パティソンを迎えてなにがしかの
「メッセージ」はあると思うのである。しかし、色々考えてもわからない・・。
そんな時はロバート・エガース監督のインタビューに限る!
で、公式を覗くと、なんと、
『灯台は直立した陰○である。本作における灯台は男性器のメタファー』
と語っているではないか。
(あらま、うら若き乙女に何を書かせるのかしら!)だだだ、だからどうしたと?

ウィレム・デフォーが独り占めしている「男らしさ」(父の象徴)を、子供(パティンソン)は、
奪おうとする話とな。しかもギリシャ神話を内包してて、
デフォーを「プロテウス」=海神ポセイドンの従者で、予言と変身の術に長じているが閉鎖的な性格をもつ。
パティンソンを「プロメテウス」=ゼウスの反対を押し切り、天界の火を盗んで人類に与えたが、ゼウスに目をつけられ、ワシに肝臓を半永久的に食べられ続けるという拷問にかけられた。
という事を投影してるらしいのだ。
プロテウスとプロメテウスの話はよくわからないが、父と子のコンプレックスの話とすれば
たかが辺境の「レンズ室」の権利を巡って、父の権威も息子の奪還もないではないか。
小さいのぉ〜・・
仕事は共有せねば!内心、無能だと軽蔑しているデフォーになったところで、自分も無能
で見解の狭いオヤジになるだけじゃないか!

という訳で、元になった実際に起きたスモールズ灯台事件の2人の惨劇を見てみよう。
(一人が事故にあい、苦しんだのちに死んでしまいます。そこに嵐が到来し、彼の死体は腐敗していきます。彼が死体を海に捨てた場合、当局が彼を殺人で非難するかもしれないと恐れました。棺を作って外に置きますが、嵐により棺が壊れてしまい、棺から出た手が窓をガンガンたたく。仕方なく死体を灯台に入れ、腐敗死体と灯台で数ヶ月も過ごさなければならなかったそうです。
嵐が去り、ついに職務から解放されたとき、彼の精神は破壊されていました。)

確かに、狂気と恐怖、混乱は見事に描かれていましたね。
デフォーもパティンソンも引き締まった裸体を晒し、パティンソン、ストレスでカモメさんを力まかせに○○するシーン・・ショックでした。
二人の演技の素晴らしさを堪能しました。
白黒画面、狭いフレームとおどろおどろしい音楽も効果をあげていたと思います。

このレビューは気に入りましたか? 11人の会員が気に入ったと投稿しています

狂気は何処から?灯室にはどんな秘密が?(R-15)

投稿日:2022/07/03 レビュアー:kazupon

監督:ロバート・エガース(2019年・米・110分・モノクロ)
脚本:ロバート・エガース/マックス・エガース

1890年代。ニューイングランドの孤島にある灯台と、そこに赴任して来た2人の灯台守のお話。
恐らく4週間ごとに灯台守の交代があるのだろう。冒頭のシーンはその交代時のようだ。
一人はベテランの老灯台守で、名前はトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)。もう1人は灯台守未経験の若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)だ。
兎に角、画面が暗く、二人の会話だけが頼りなのだが、老人の不潔さや意地の悪い言動が見ているだけで不快だ。
老人は若者を「陰気」だと言い、「灯台の灯は自分のものだ。」と譲らず、新人の査定は老人の評価次第だと脅した上で、石炭運びや建物の修理修繕、貯水タンクの洗浄など、力仕事、面倒な仕事を押し付ける。
イーフレイムの前任者は死亡し、その代わりとしてイーフレイムが雇われたと老人は言った。イーフレイムはその前任者のベッドを宛がわれ、マットの破れ目から小さな人魚を見つける。このことは、老人には言わないでおいた。
4週間が過ぎ、明日は迎え(交代)の船が来るというのに、急に風向きが変わって嵐になる。老人は嵐をイーフレイムのせいにする。船乗りの死んだ魂を宿したカモメを若者が殺したからだと言うのだ。
嵐が止むまで迎えは来ない。食料も足りなくなる。備蓄用の箱を掘り出してみれば、中は酒ばかり。それまで任務中の飲酒を断ってきたイーフレイムも老人と共に酒に溺れた。

あらすじを書きながら考えをまとめようとしたけれど・・・これは無理。お手上げ。
そもそも老人は、狂人と言うよりも偏屈な変人だと思う。直感的に相手の弱点を掴む才能があるようで、揚げ足を取り、不安要素を刺激し、服従させようとする。
若者の方は、罪悪感に常に苛まれているものだから、暗示にかかり、自ら精神的に追い込まれて行く。
老人が書いた日誌は、事実を曲げた虚偽の報告のように思えるが、老人はああ見えて狂っていなかったと考えたなら、(自分の過去に対して虚言癖はあるとしても)日誌の内容は事実だし―小屋で自慰に耽っていた件など―辻褄があってくる面もあると思うのだ。
私がそう考えるようになったきっかけは、イーフレイムが追いかけて、こちらを向かせた相手の顔が彼自身の顔だった時だ。これは彼の幻想、精神の不安定の結果に他ならないと思う。
イーフレイムをここまで追い詰めたのは、老人の支配的態度と、彼が何も語らないせいではないのか?
老人の意地の悪い目で見つめられて、何を訊いてもはぐらかされ、服従だけを押し付けられたら、イーフレイムは自分を納得させるための回答を自身で考え出さなくてはならない。

カモメ、打ち上げられた人魚(怪しく怖い)、入室を拒まれる灯台の灯室。神話(プロテウスとプロメテウス)の引用。
火を奪ったプロメテウス(イーフレイムが灯室に入った)はゼウスの怒りを買い、生きたまま鷹に肝臓を食わせるという罰を受けた。その神話のままの光景がラストのシーンだろう。
灯台や人魚が何のメタファーであるにせよ、この作品には初めから答えは用意されていないようなので、これからアップされるレビューに興味がある。
最初TVで観た時は画面が暗くて、映像からの情報が足りなかったけれど、試しにパソコンで観てみたらTVでは分からなかった部分も見ることが出来た。諦めずに視聴方法をお試しになるようおススメ。ほぼ正方形の画面が特徴的だった。

このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています

閉鎖空間で人間が壊れてっちゃう「シャイニング」みたいなホラー

投稿日:2022/05/18 レビュアー:ポッシュ

19世紀末のアメリカ。孤島の灯台に赴任してきた男2人の物語。
お金目当てで、こんな3K職場にやってきた若者をロバート・パティンソン、
船乗り上がりのベテラン灯台守をウィレム・デフォーが演じている。

4週間で帰れるハズが嵐で迎えの船が来られず、島に取り残される2人。
ゴールが遠のき食料も不足してきて次第にメンタルやられるパティンソン。
デフォーのおっちゃんは最初っから狂ってる感じw 

閉鎖空間で人間が壊れてっちゃう「シャイニング」(1980)みたいなホラーですね。
モノクロの映像は「それっぽい」のですが、ラヴァースさんも指摘されているように
コントラストが中途半端だと私も思いました。ここはハイ・コントラストで
禍々しい画にしてほしかったのう。

実際に起こった事件をベースに、神話テイストを被せて表現してみました、という作品のようですね。
パティンソンが火を盗むプロメテウスで、デフォーが海の神プロテウスなんだと。
Wikiをちょろっと見る限り、プロメテウスとプロテウスは直接絡んだりしてないようなので、
神話そのままじゃなくて、あくまでもそれぞれのキャラクターを仮託してるってことなんでしょう。
その辺りの教養があると「あ〜、あのエピソードを描いてるのね」と楽しめるのかも。
神々といったらモンスターエンジンの「暇を持て余した神々の遊び」しか思い浮かばない
アホなわたくしは、お口ポカーンでした。あ、でも、こういうハナシは好きです。

自分が所属する場所内で仲間を蹴り落してテッペン取ろうとするのはオスの生存戦略のようですよ。
ここでは2人しかいないから、より一層アホくさいのですが。
規則では交代で入ることになっている灯室を、デフォーのおっちゃんが独占。
キツイ力仕事を全部パティンソンに押し付けてマウント取る訳です。
(ちなみにメスは所属集団の外部に敵を仮想して連帯する戦略をとるらしいです)

結局、最後もおっちゃんの、みみっちいお山の大将根性がカタストロフを生むという、
老害ネタみたいになっちゃうのだけど、それを、絵的にはアートっぽくスカしてやってるのが面白い。
パティンソンが見る人魚の幻想が美しくも怖く魅惑的。

そして海鳥ちゃんの憎々しい演技?も見どころ。あんな陰険な顔だったっけ?

このレビューは気に入りましたか? 4人の会員が気に入ったと投稿しています

鴎の城

投稿日:2022/01/30 レビュアー:裸足のラヴァース 2.0


パディトン君とラドクリフ君そしてイライジャ君の怪奇趣味には
若い人達ながら敬意を表したいと思うね 今作もそうだね
ユニバーサルでA24でスタンダードのモノクロたあ半端ないやね
ゴリゴリの黒なのかブルレでなく確認出来ず残念なり ぼんやりした
ディグリーの解らぬ黒じゃ興味半減なの

話の内容は鬱陶しそうだけど どうも心理主義に逃げずに 神話と
サイコアナライシスのちゃんぽんで来るのか 読解はめんどいので
くまげらの乙女様のレヴュー読んでね

灯台物は建物とそれを内包してのランスケープが何とも魅力的で
好きなのだが 例えば小屋の入り口に鴎がいる パディトン君が
追い払う カメラがひいて 彼の背後を灯台目指して飛んで行く鴎の
シーンなんか良いんだよね 空間とアングルのこの種シーンをもっと
見たかったね

四週間に乾杯が40分で嵐が到来 帰れない二人の後は 怒涛の展開
それは まあ他のレヴュアーさんが色々書いてくれるでしょうか
上映形態で感想が変わる作品でしょうか 僕は部屋の電気を点けたり
消したりで疲れましたわよ

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これは何かの 啓示なのか?

投稿日:2022/01/30 レビュアー:飛べない魔女

良く判らない映画だった。
なのに何故か引き込まれていく。

登場人物はたったの二人。
爺さんと若造。
灯台守をする二人の話。
モノクロで35mmフィルムの本作。
脇が見えづらいことも、観ているものの想像力を
掻き立てることになっているのかも。
比喩なんだろうと思われるシーンが多々あって
ストレートに観たら、なんじゃこりゃ?という内容になっている。
いろいろ考察を読むと
ふむ、ふむ、なるほど、と初めて理解できるという代物。

ホラーなのか?神話なのか?
どこまでが現実で、どこまでが夢なのか?
真実はなんなのか?
二人とも狂っていたのか?

うーん、評価が2分する作品であることは間違いない。
好きか嫌いかで分けたら
好きな作品の部類には入るとは思うが。。(笑)

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1〜 5件 / 全13件

ライトハウス

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憎悪をたぎらせ狂気と正気を行ったり来たり

投稿日

2022/01/15

レビュアー

くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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1890年代。アメリカ。
イーフレム(ロバート・パティンソン)は、ニューイングランド地方にある、絶海の孤島の灯台に赴任した。
一緒に働くのは、長年、灯台守を務める、トーマス(ウイレム・デフォー)。
トーマスは、イーフレムのことを若造扱いし、自分のみが明かりを照らす「レンズ室」に入ることが出来、イーフレムには、雑用と全ての重労働をさせる。
パワハラ全開の前半で、悔しがりながらも重く汚い仕事をこなすイーフレム。(パティンソン)
憎みながらも食事や酒を共にし、ダンスまでして、打ち解けて行ったように見えた二人。
だが、イーフレムの赴任が終わり、迎えの船を待っていたが、大嵐に襲われ船は来ず。
絶望と孤立感でイーフレムは幻覚や幻想を見るようになり、正気を失って行く。

混乱させる白黒映像。もしやイーフレムは、実はトーマスの別人格ではないか?
実は女役(同性愛者)ではないか?
閉鎖空間で悶々としながらも最終的に、後先考えずに暴力ふるうような展開、
頭突き合わせて、半沢直樹がごとく至近距離で罵り合う。

本作は、ウィレム・デフォーとロバート・パティソンを迎えてなにがしかの
「メッセージ」はあると思うのである。しかし、色々考えてもわからない・・。
そんな時はロバート・エガース監督のインタビューに限る!
で、公式を覗くと、なんと、
『灯台は直立した陰○である。本作における灯台は男性器のメタファー』
と語っているではないか。
(あらま、うら若き乙女に何を書かせるのかしら!)だだだ、だからどうしたと?

ウィレム・デフォーが独り占めしている「男らしさ」(父の象徴)を、子供(パティンソン)は、
奪おうとする話とな。しかもギリシャ神話を内包してて、
デフォーを「プロテウス」=海神ポセイドンの従者で、予言と変身の術に長じているが閉鎖的な性格をもつ。
パティンソンを「プロメテウス」=ゼウスの反対を押し切り、天界の火を盗んで人類に与えたが、ゼウスに目をつけられ、ワシに肝臓を半永久的に食べられ続けるという拷問にかけられた。
という事を投影してるらしいのだ。
プロテウスとプロメテウスの話はよくわからないが、父と子のコンプレックスの話とすれば
たかが辺境の「レンズ室」の権利を巡って、父の権威も息子の奪還もないではないか。
小さいのぉ〜・・
仕事は共有せねば!内心、無能だと軽蔑しているデフォーになったところで、自分も無能
で見解の狭いオヤジになるだけじゃないか!

という訳で、元になった実際に起きたスモールズ灯台事件の2人の惨劇を見てみよう。
(一人が事故にあい、苦しんだのちに死んでしまいます。そこに嵐が到来し、彼の死体は腐敗していきます。彼が死体を海に捨てた場合、当局が彼を殺人で非難するかもしれないと恐れました。棺を作って外に置きますが、嵐により棺が壊れてしまい、棺から出た手が窓をガンガンたたく。仕方なく死体を灯台に入れ、腐敗死体と灯台で数ヶ月も過ごさなければならなかったそうです。
嵐が去り、ついに職務から解放されたとき、彼の精神は破壊されていました。)

確かに、狂気と恐怖、混乱は見事に描かれていましたね。
デフォーもパティンソンも引き締まった裸体を晒し、パティンソン、ストレスでカモメさんを力まかせに○○するシーン・・ショックでした。
二人の演技の素晴らしさを堪能しました。
白黒画面、狭いフレームとおどろおどろしい音楽も効果をあげていたと思います。

狂気は何処から?灯室にはどんな秘密が?(R-15)

投稿日

2022/07/03

レビュアー

kazupon

監督:ロバート・エガース(2019年・米・110分・モノクロ)
脚本:ロバート・エガース/マックス・エガース

1890年代。ニューイングランドの孤島にある灯台と、そこに赴任して来た2人の灯台守のお話。
恐らく4週間ごとに灯台守の交代があるのだろう。冒頭のシーンはその交代時のようだ。
一人はベテランの老灯台守で、名前はトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)。もう1人は灯台守未経験の若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)だ。
兎に角、画面が暗く、二人の会話だけが頼りなのだが、老人の不潔さや意地の悪い言動が見ているだけで不快だ。
老人は若者を「陰気」だと言い、「灯台の灯は自分のものだ。」と譲らず、新人の査定は老人の評価次第だと脅した上で、石炭運びや建物の修理修繕、貯水タンクの洗浄など、力仕事、面倒な仕事を押し付ける。
イーフレイムの前任者は死亡し、その代わりとしてイーフレイムが雇われたと老人は言った。イーフレイムはその前任者のベッドを宛がわれ、マットの破れ目から小さな人魚を見つける。このことは、老人には言わないでおいた。
4週間が過ぎ、明日は迎え(交代)の船が来るというのに、急に風向きが変わって嵐になる。老人は嵐をイーフレイムのせいにする。船乗りの死んだ魂を宿したカモメを若者が殺したからだと言うのだ。
嵐が止むまで迎えは来ない。食料も足りなくなる。備蓄用の箱を掘り出してみれば、中は酒ばかり。それまで任務中の飲酒を断ってきたイーフレイムも老人と共に酒に溺れた。

あらすじを書きながら考えをまとめようとしたけれど・・・これは無理。お手上げ。
そもそも老人は、狂人と言うよりも偏屈な変人だと思う。直感的に相手の弱点を掴む才能があるようで、揚げ足を取り、不安要素を刺激し、服従させようとする。
若者の方は、罪悪感に常に苛まれているものだから、暗示にかかり、自ら精神的に追い込まれて行く。
老人が書いた日誌は、事実を曲げた虚偽の報告のように思えるが、老人はああ見えて狂っていなかったと考えたなら、(自分の過去に対して虚言癖はあるとしても)日誌の内容は事実だし―小屋で自慰に耽っていた件など―辻褄があってくる面もあると思うのだ。
私がそう考えるようになったきっかけは、イーフレイムが追いかけて、こちらを向かせた相手の顔が彼自身の顔だった時だ。これは彼の幻想、精神の不安定の結果に他ならないと思う。
イーフレイムをここまで追い詰めたのは、老人の支配的態度と、彼が何も語らないせいではないのか?
老人の意地の悪い目で見つめられて、何を訊いてもはぐらかされ、服従だけを押し付けられたら、イーフレイムは自分を納得させるための回答を自身で考え出さなくてはならない。

カモメ、打ち上げられた人魚(怪しく怖い)、入室を拒まれる灯台の灯室。神話(プロテウスとプロメテウス)の引用。
火を奪ったプロメテウス(イーフレイムが灯室に入った)はゼウスの怒りを買い、生きたまま鷹に肝臓を食わせるという罰を受けた。その神話のままの光景がラストのシーンだろう。
灯台や人魚が何のメタファーであるにせよ、この作品には初めから答えは用意されていないようなので、これからアップされるレビューに興味がある。
最初TVで観た時は画面が暗くて、映像からの情報が足りなかったけれど、試しにパソコンで観てみたらTVでは分からなかった部分も見ることが出来た。諦めずに視聴方法をお試しになるようおススメ。ほぼ正方形の画面が特徴的だった。

閉鎖空間で人間が壊れてっちゃう「シャイニング」みたいなホラー

投稿日

2022/05/18

レビュアー

ポッシュ

19世紀末のアメリカ。孤島の灯台に赴任してきた男2人の物語。
お金目当てで、こんな3K職場にやってきた若者をロバート・パティンソン、
船乗り上がりのベテラン灯台守をウィレム・デフォーが演じている。

4週間で帰れるハズが嵐で迎えの船が来られず、島に取り残される2人。
ゴールが遠のき食料も不足してきて次第にメンタルやられるパティンソン。
デフォーのおっちゃんは最初っから狂ってる感じw 

閉鎖空間で人間が壊れてっちゃう「シャイニング」(1980)みたいなホラーですね。
モノクロの映像は「それっぽい」のですが、ラヴァースさんも指摘されているように
コントラストが中途半端だと私も思いました。ここはハイ・コントラストで
禍々しい画にしてほしかったのう。

実際に起こった事件をベースに、神話テイストを被せて表現してみました、という作品のようですね。
パティンソンが火を盗むプロメテウスで、デフォーが海の神プロテウスなんだと。
Wikiをちょろっと見る限り、プロメテウスとプロテウスは直接絡んだりしてないようなので、
神話そのままじゃなくて、あくまでもそれぞれのキャラクターを仮託してるってことなんでしょう。
その辺りの教養があると「あ〜、あのエピソードを描いてるのね」と楽しめるのかも。
神々といったらモンスターエンジンの「暇を持て余した神々の遊び」しか思い浮かばない
アホなわたくしは、お口ポカーンでした。あ、でも、こういうハナシは好きです。

自分が所属する場所内で仲間を蹴り落してテッペン取ろうとするのはオスの生存戦略のようですよ。
ここでは2人しかいないから、より一層アホくさいのですが。
規則では交代で入ることになっている灯室を、デフォーのおっちゃんが独占。
キツイ力仕事を全部パティンソンに押し付けてマウント取る訳です。
(ちなみにメスは所属集団の外部に敵を仮想して連帯する戦略をとるらしいです)

結局、最後もおっちゃんの、みみっちいお山の大将根性がカタストロフを生むという、
老害ネタみたいになっちゃうのだけど、それを、絵的にはアートっぽくスカしてやってるのが面白い。
パティンソンが見る人魚の幻想が美しくも怖く魅惑的。

そして海鳥ちゃんの憎々しい演技?も見どころ。あんな陰険な顔だったっけ?

鴎の城

投稿日

2022/01/30

レビュアー

裸足のラヴァース 2.0


パディトン君とラドクリフ君そしてイライジャ君の怪奇趣味には
若い人達ながら敬意を表したいと思うね 今作もそうだね
ユニバーサルでA24でスタンダードのモノクロたあ半端ないやね
ゴリゴリの黒なのかブルレでなく確認出来ず残念なり ぼんやりした
ディグリーの解らぬ黒じゃ興味半減なの

話の内容は鬱陶しそうだけど どうも心理主義に逃げずに 神話と
サイコアナライシスのちゃんぽんで来るのか 読解はめんどいので
くまげらの乙女様のレヴュー読んでね

灯台物は建物とそれを内包してのランスケープが何とも魅力的で
好きなのだが 例えば小屋の入り口に鴎がいる パディトン君が
追い払う カメラがひいて 彼の背後を灯台目指して飛んで行く鴎の
シーンなんか良いんだよね 空間とアングルのこの種シーンをもっと
見たかったね

四週間に乾杯が40分で嵐が到来 帰れない二人の後は 怒涛の展開
それは まあ他のレヴュアーさんが色々書いてくれるでしょうか
上映形態で感想が変わる作品でしょうか 僕は部屋の電気を点けたり
消したりで疲れましたわよ

これは何かの 啓示なのか?

投稿日

2022/01/30

レビュアー

飛べない魔女

良く判らない映画だった。
なのに何故か引き込まれていく。

登場人物はたったの二人。
爺さんと若造。
灯台守をする二人の話。
モノクロで35mmフィルムの本作。
脇が見えづらいことも、観ているものの想像力を
掻き立てることになっているのかも。
比喩なんだろうと思われるシーンが多々あって
ストレートに観たら、なんじゃこりゃ?という内容になっている。
いろいろ考察を読むと
ふむ、ふむ、なるほど、と初めて理解できるという代物。

ホラーなのか?神話なのか?
どこまでが現実で、どこまでが夢なのか?
真実はなんなのか?
二人とも狂っていたのか?

うーん、評価が2分する作品であることは間違いない。
好きか嫌いかで分けたら
好きな作品の部類には入るとは思うが。。(笑)

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