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ブータン 山の教室 / シェラップ・ドルジ

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準新作

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「ブータン 山の教室」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

ブータンの新鋭、パオ・チョニン・ドルジ監督が秘境で生きる人々の暮らしを描いた人間ドラマ。教師のウゲンは、標高4800mにあるルナナ村の学校に赴任するよう告げられる。険しい山道を登り、到着したその村は現代的な生活から切り離された場所だった。

「ブータン 山の教室」 の作品情報

作品情報

製作年:

2019年

製作国:

ブータン

原題:

LUNANA: A YAK IN THE CLASSROOM

「ブータン 山の教室」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

ユーザーレビュー:8件

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1〜 5件 / 全8件

標高4800メートルの地でヤクと共に生きる

投稿日:2021/12/06 レビュアー:くまげらの森

ブータンといえば、GNH(Gross National Happiness・国民総幸福量)で
「世界一幸せな国」とも呼ばれている。

若い教師のウゲンは、自分が教師に向いていないと判断し、オーストラリアに移住して
ミュージシャンになることを考えている。
そんな中、当局から呼び出され、ブータンで最も僻地にある村ルナナの学校へ赴任するように命じられる。

標高4,800メートルの高地にあるルナナの村までは、案内人2人と荷物運びの
ラバ3頭で、6日間徒歩で山登りしてやっと着く。
人口56人。電気なく、トイレットペーパーもなく、まさに秘境の村だった。
村人総出で歓迎されるウゲンだったが、文明とはほど遠い様子を目の辺りにして、
「無理です!帰らせて下さい・・」と村長に頼むのだった。村長は、
「無理にお願いしません。帰る準備をさせましょう」と寂しくつぶやく。

しかし、翌朝ウゲンを起こしにきたのは、クラス委員の女の子ペルザムだった。
目をキラキラさせて、「先生、授業の時間です!」
が、学校には黒板もノートもない。ウゲンはなんと黒板を木材から手作り、チョークも
自分でこねた。教材を取り寄せて、教室らしくなった頃には、すっかり山の生活に馴染み、
村人たちに溶け込んでいた。
だが、教師の約束は雪が降るまで、だった。冬には首都ティンプーに帰る。
ウゲンには、オーストラリアから認可の知らせが来ていた。
決断を迫られるウゲン。
「この国は世界一幸せな国と呼ばれているそうですが、それでも先生は幸せを求めて外国へ行くのですね」再び村長の淋しげな言葉だ。

ブータンの自然の風景が素晴らしい。何という美しさ、雄大さだろう。
心が洗われるとはこのことだ。「車」の存在さえ知らない村人。
ブータンの自然と人々の自然なたたずまいが穏やかな魅力を生み出している。
そして、本当の幸せとは何かを問いかけてくる。

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ブータンの事を知るには 良い映画です。

投稿日:2022/01/06 レビュアー:ホラーは観ないKEN

< ストーリー >
ブータンの首都ティンプーに住んでいる 教師のウゲンは、
『オーストラリアに移住して、ミュージシャンになりたい』と思っています。
そのウゲンが、ブータンで最も僻地にあるルナナ村の学校へ赴任させられてしまいます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ブータンの人達の暮らしぶりを知るには 良い映画でした。
教師のウゲンにとっては、生まれ育った首都ティンプーで生活するのが 一番幸せだったのではないでしょうか。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

以下、ブータンに行った事が有る知人から聞いた情報です。

ブータンの首都ティンプー(人口10万人)の標高は2,200m、
この映画の舞台となったルナナ村の標高は4,800mです。
何故これだけの高地に住んでいるのかと言うと、低地には虫が多いので
ブータンの人達は 虫を避ける為に高地に住んでいるのです。
と言っても、害虫や毒虫が怖いからではありません。
歩く時に 虫を踏みつけて 殺生をしないよう、虫を避けているのです。
(高地でも少しは虫がいるので、踏みつけて殺さないよう、足元に気を付けながら歩くようです)

ただ、やはり高地の生活は不便らしく、
例えば お湯を沸かすだけでも 気圧が低いので大変らしいです。
ですから お風呂に入るのも 数カ月に1度なのだとか。

かつては アンケート調査で『世界一幸せな国』とされたブータンですが、
2019年には156ヵ国中95位にまで下がり、
それ以降はランキング外となってしまいました。
これは おそらく、ネットの普及によりブータンの人達が 他国の事を知るようになって、
自分達の生活水準の低さを知ってしまったからなのではないでしょうか。


ちなみに、以前に見たドキュメンタリーDVD『happy−しあわせを探すあなたへ』によると、
人間の幸福度は 脳の左側の前頭前野の活動を見る事で 科学的に計測できるそうです。
同じ遺伝子を持つ一卵性双生児を分析すると、幸福度の50%は遺伝子で決まっているとのこと。
一方、財産・職業・地位・健康が占める割合は、たった10%のみです。
(アメリカの中流家庭の人達と、発展途上国のスラム街の人達でも、幸福度は ほとんど同じくらいです)
では、幸福度を決める 残りの40%は何なのか?
それは『happy−しあわせを探すあなたへ』のDVDを見てもらえば分かりますが、
結局(一部の独裁国家などを除けば)ほとんどの国の幸福度は同じくらいなのでしょう。
そう考えると、アンケートで決める『幸福度の高い国ランキング』なんて 無意味ですよね・・・。

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こういう暮らししか知らないのなら、それはそれで幸せなのだろう

投稿日:2022/07/26 レビュアー:飛べない魔女

電気・ガス・水道といった現代の人間が暮らす最低限のインフラすらない
標高4800メートル(なんと富士山頂上より高い!)の山にある村ルナナ。
人口は56人。たぶんヤクの頭数の方が人間より多いのではないだろうか?
ブータンの首都ティンプーから車と徒歩で7日間もかかる僻地だ。
夏でも寒く、冬は極寒となる。
そこに赴任させられた若い教師・ウゲン。
来たとたんに、帰りたいとべそをかいていた彼も
この暮らしを当たり前とする村人と
明るく礼儀正しい子供たちに大事にされるうちに
この地にしばらくいようと決意する。

電気はかろうじてソーラーが設置されていて、太陽の気が向けば電気がくる。
高地なので、酸素が薄いからか、火を起こすのは大変だ。
ヤクの糞を乾かし、それを火だねに使う。
彼らにとってヤクは神の恵みであり、生活の一部であり、家族でもあるのだ。
ヤクを称える歌を歌いながら、彼らは日々の糧に感謝しながら生活をする。

大自然に囲まれて、自然とともに生活する村人は《地球温暖化》などという言葉も知らない。
子供たちは車を見たこともない。
ここでの暮らしが当たり前で、ここでの暮らししか知らないのなら
それはきっと幸せなことなのだろう。
無いものは作ってしまう、そんな村人の生きる力は
人間本来のあり方を見せられたようで
とても力強く素晴らしい作品だった。

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たまにはこういう作品もいい ネタバレ

投稿日:2022/07/17 レビュアー:ゴロー

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 いつも刺激の強いアクション,サスペンス,ホラー映画やエッチシーン付きの映画ばかり見ている私w この作品はネットで評判が良いのでレンタルしたが,本当に心洗われる作品で見て良かったと思った。しかし,決して人畜無害,無味乾燥な映画ではなく,映画の世界観に引き込まれ2時間近く画面に釘付けとなった。

 私はブータンというと何と言っても10年程前に日本を訪れたVシネマ俳優っぽい雰囲気のwイケメン国王の礼節をわきまえた立ち振る舞いがとても印象に残っている。

 さて,ブータンの首都ティンプー(とは言っても人口はたったの10万人位らしい)在住の教員研修中の全くやる気のない主人公が,僻地のルナナ村に行ってしばらく教師を務めるように命じられる。主人公は教員にはならずオーストラリアへの移住を計画していた。ルナナ村は,もちろん車で行けるような所ではなく,徒歩で何泊も野宿をして1週間以上かかるのである。

 初めは,カルチャーショックがあり,教壇に立つことなくすぐティンプーに戻る意思表示をした主人公であったが,生徒達の純粋な気持ちにほだされ,積極的に授業・教育を行うように気持ちが変化していく。また,ルナナ村の住民達とも交流を深めていく。最終的には冬になる前に帰ることになるのだが,そこまでの過程が美しい自然の映像とともに見事に描かれている。感動の押し売り的な過剰な演出がないのも好印象。また,ルナナ村の伝統文化に対する敬意も忘れていない。
 
 この作品にはペム・ザムという賢い美少女が出てくるのであるが(ぜひ10年後を見てみたいw),どこで子役連れてきたのかなと思ったら,本当にルナナ村の住民らしく,しかも本名で,さらに,現実世界でも映画内での設定同様に複雑な家庭環境にあるとのこと。彼女は,先生が,防寒のための部屋の障子の紙を使って,生徒達の勉強用の紙を用意してくれてくれたことに気づいていた。あの自然な演技力からして,現実世界でも相当頭の良い子なのだと思う。

 しかし,ルナナ村での生活は本当に驚愕した。トイレは地面に穴を開けて両側に板を置いただけのもの。村の住民はトイレットペーパーの代わりに葉っぱを使う。そもそも紙は貴重で,勉強用のノート代わりの紙の用意もままならない。牛(ヤク)の糞も貴重な燃料として利用している。食事も極めて質素で家畜は貴重で宝物のような存在。もちろん,テレビも見れないし,電話もないし,携帯も圏外。子供達は車を見たことないし,その存在も知らない。しかし,住民達はみなさん心が豊かに見える。陳腐な言い方になるが,物質の豊かさと心の豊かさは比例しないのだなとしみじみ思った。私自身,こんな生活に戻るのは100%無理であるが,日本は食べ物も含めて物があふれすぎていて,もう少し質素な生活でもいいかなとは思う。そう言えば,私は比較的交通機関の発達している地域に在住であるが,2年以上前に維持費節約のため車を手放してしまったが全く困っていない。むしろ公共交通機関利用だと,徒歩が多くなるので健康的だし,今まで車を利用していた時は気づかなかったような景色も見えるようになってきた。多分,都会に住んでいれば車なんてほとんどの人にはいらないと思う。

 ただ,この映画ではプータンの僻地での生活の本当の闇の部分については,触れられていない。例えば,医療を受けるというのは現実不可能であるから,現代では,命を落とすことはないような病気やけがで人がなくなることも稀ではないだろう。実際には,本当に日々生きていくのがぎりぎりの厳しい生活なのだと思う。

 さて,ラストでは主人公は念願叶って,オーストラリアのシドニーに移住を実現させる。仕事はバーの歌手。オーナーには歌を止めると激しく叱責され,どうやら思い描いていた先進国での生活ではなさそうである。そして,主人公は村で習った「ヤクに捧げる歌」を歌い始める。

 この作品は本当の幸せとは何かと我々に問いかけてくる。ただ,かつては世界一幸福な国として名を馳せたブータンであるが,最近では豊かな先進国の情報がたくさん入ってきて国民の幸福感は急激に低下しているらしい。決して,質素な生活に原点回帰すれば幸福という単純な話ではなさそうである。おそらく適度なバランスとあとは本人が人生において何を重視するかで幸福感は変わってくるのだと思う。

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ブータン幸福事情

投稿日:2022/03/14 レビュアー:daichan

「国民総幸福 ブータン」というTシャツを着た、若い教師、ウゲン。香川真司にちょい似。勤務態度が悪すぎて、「ブータンで一番、たぶん世界で一番」僻地にある村、ルナナにとばされる。迎えた村長は、「先生、村の子供たちに教育を与えてください。村の仕事はヤク飼いや冬虫夏草を集めることですが、学問があれば別の道もある。」というのであるが。村の少年からは「将来は先生になりたいです。先生は未来に触れることができるから。」といわれ複雑。教師なんて自分に向いてない、オーストラリアに渡って歌手にでもなろうと思っているからである。幸せってなんだろう。それが簡単にわからないのはブータンも日本も同じだが、ブータンの美しい景色には癒される。山に響き渡るヤク飼いの歌声は日本人が失ったものを思い出させる。行ってみたいけど野宿しながら7日間も歩けるかな。

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1〜 5件 / 全8件

ブータン 山の教室

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標高4800メートルの地でヤクと共に生きる

投稿日

2021/12/06

レビュアー

くまげらの森

ブータンといえば、GNH(Gross National Happiness・国民総幸福量)で
「世界一幸せな国」とも呼ばれている。

若い教師のウゲンは、自分が教師に向いていないと判断し、オーストラリアに移住して
ミュージシャンになることを考えている。
そんな中、当局から呼び出され、ブータンで最も僻地にある村ルナナの学校へ赴任するように命じられる。

標高4,800メートルの高地にあるルナナの村までは、案内人2人と荷物運びの
ラバ3頭で、6日間徒歩で山登りしてやっと着く。
人口56人。電気なく、トイレットペーパーもなく、まさに秘境の村だった。
村人総出で歓迎されるウゲンだったが、文明とはほど遠い様子を目の辺りにして、
「無理です!帰らせて下さい・・」と村長に頼むのだった。村長は、
「無理にお願いしません。帰る準備をさせましょう」と寂しくつぶやく。

しかし、翌朝ウゲンを起こしにきたのは、クラス委員の女の子ペルザムだった。
目をキラキラさせて、「先生、授業の時間です!」
が、学校には黒板もノートもない。ウゲンはなんと黒板を木材から手作り、チョークも
自分でこねた。教材を取り寄せて、教室らしくなった頃には、すっかり山の生活に馴染み、
村人たちに溶け込んでいた。
だが、教師の約束は雪が降るまで、だった。冬には首都ティンプーに帰る。
ウゲンには、オーストラリアから認可の知らせが来ていた。
決断を迫られるウゲン。
「この国は世界一幸せな国と呼ばれているそうですが、それでも先生は幸せを求めて外国へ行くのですね」再び村長の淋しげな言葉だ。

ブータンの自然の風景が素晴らしい。何という美しさ、雄大さだろう。
心が洗われるとはこのことだ。「車」の存在さえ知らない村人。
ブータンの自然と人々の自然なたたずまいが穏やかな魅力を生み出している。
そして、本当の幸せとは何かを問いかけてくる。

ブータンの事を知るには 良い映画です。

投稿日

2022/01/06

レビュアー

ホラーは観ないKEN

< ストーリー >
ブータンの首都ティンプーに住んでいる 教師のウゲンは、
『オーストラリアに移住して、ミュージシャンになりたい』と思っています。
そのウゲンが、ブータンで最も僻地にあるルナナ村の学校へ赴任させられてしまいます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ブータンの人達の暮らしぶりを知るには 良い映画でした。
教師のウゲンにとっては、生まれ育った首都ティンプーで生活するのが 一番幸せだったのではないでしょうか。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

以下、ブータンに行った事が有る知人から聞いた情報です。

ブータンの首都ティンプー(人口10万人)の標高は2,200m、
この映画の舞台となったルナナ村の標高は4,800mです。
何故これだけの高地に住んでいるのかと言うと、低地には虫が多いので
ブータンの人達は 虫を避ける為に高地に住んでいるのです。
と言っても、害虫や毒虫が怖いからではありません。
歩く時に 虫を踏みつけて 殺生をしないよう、虫を避けているのです。
(高地でも少しは虫がいるので、踏みつけて殺さないよう、足元に気を付けながら歩くようです)

ただ、やはり高地の生活は不便らしく、
例えば お湯を沸かすだけでも 気圧が低いので大変らしいです。
ですから お風呂に入るのも 数カ月に1度なのだとか。

かつては アンケート調査で『世界一幸せな国』とされたブータンですが、
2019年には156ヵ国中95位にまで下がり、
それ以降はランキング外となってしまいました。
これは おそらく、ネットの普及によりブータンの人達が 他国の事を知るようになって、
自分達の生活水準の低さを知ってしまったからなのではないでしょうか。


ちなみに、以前に見たドキュメンタリーDVD『happy−しあわせを探すあなたへ』によると、
人間の幸福度は 脳の左側の前頭前野の活動を見る事で 科学的に計測できるそうです。
同じ遺伝子を持つ一卵性双生児を分析すると、幸福度の50%は遺伝子で決まっているとのこと。
一方、財産・職業・地位・健康が占める割合は、たった10%のみです。
(アメリカの中流家庭の人達と、発展途上国のスラム街の人達でも、幸福度は ほとんど同じくらいです)
では、幸福度を決める 残りの40%は何なのか?
それは『happy−しあわせを探すあなたへ』のDVDを見てもらえば分かりますが、
結局(一部の独裁国家などを除けば)ほとんどの国の幸福度は同じくらいなのでしょう。
そう考えると、アンケートで決める『幸福度の高い国ランキング』なんて 無意味ですよね・・・。

こういう暮らししか知らないのなら、それはそれで幸せなのだろう

投稿日

2022/07/26

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飛べない魔女

電気・ガス・水道といった現代の人間が暮らす最低限のインフラすらない
標高4800メートル(なんと富士山頂上より高い!)の山にある村ルナナ。
人口は56人。たぶんヤクの頭数の方が人間より多いのではないだろうか?
ブータンの首都ティンプーから車と徒歩で7日間もかかる僻地だ。
夏でも寒く、冬は極寒となる。
そこに赴任させられた若い教師・ウゲン。
来たとたんに、帰りたいとべそをかいていた彼も
この暮らしを当たり前とする村人と
明るく礼儀正しい子供たちに大事にされるうちに
この地にしばらくいようと決意する。

電気はかろうじてソーラーが設置されていて、太陽の気が向けば電気がくる。
高地なので、酸素が薄いからか、火を起こすのは大変だ。
ヤクの糞を乾かし、それを火だねに使う。
彼らにとってヤクは神の恵みであり、生活の一部であり、家族でもあるのだ。
ヤクを称える歌を歌いながら、彼らは日々の糧に感謝しながら生活をする。

大自然に囲まれて、自然とともに生活する村人は《地球温暖化》などという言葉も知らない。
子供たちは車を見たこともない。
ここでの暮らしが当たり前で、ここでの暮らししか知らないのなら
それはきっと幸せなことなのだろう。
無いものは作ってしまう、そんな村人の生きる力は
人間本来のあり方を見せられたようで
とても力強く素晴らしい作品だった。

たまにはこういう作品もいい

投稿日

2022/07/17

レビュアー

ゴロー

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 いつも刺激の強いアクション,サスペンス,ホラー映画やエッチシーン付きの映画ばかり見ている私w この作品はネットで評判が良いのでレンタルしたが,本当に心洗われる作品で見て良かったと思った。しかし,決して人畜無害,無味乾燥な映画ではなく,映画の世界観に引き込まれ2時間近く画面に釘付けとなった。

 私はブータンというと何と言っても10年程前に日本を訪れたVシネマ俳優っぽい雰囲気のwイケメン国王の礼節をわきまえた立ち振る舞いがとても印象に残っている。

 さて,ブータンの首都ティンプー(とは言っても人口はたったの10万人位らしい)在住の教員研修中の全くやる気のない主人公が,僻地のルナナ村に行ってしばらく教師を務めるように命じられる。主人公は教員にはならずオーストラリアへの移住を計画していた。ルナナ村は,もちろん車で行けるような所ではなく,徒歩で何泊も野宿をして1週間以上かかるのである。

 初めは,カルチャーショックがあり,教壇に立つことなくすぐティンプーに戻る意思表示をした主人公であったが,生徒達の純粋な気持ちにほだされ,積極的に授業・教育を行うように気持ちが変化していく。また,ルナナ村の住民達とも交流を深めていく。最終的には冬になる前に帰ることになるのだが,そこまでの過程が美しい自然の映像とともに見事に描かれている。感動の押し売り的な過剰な演出がないのも好印象。また,ルナナ村の伝統文化に対する敬意も忘れていない。
 
 この作品にはペム・ザムという賢い美少女が出てくるのであるが(ぜひ10年後を見てみたいw),どこで子役連れてきたのかなと思ったら,本当にルナナ村の住民らしく,しかも本名で,さらに,現実世界でも映画内での設定同様に複雑な家庭環境にあるとのこと。彼女は,先生が,防寒のための部屋の障子の紙を使って,生徒達の勉強用の紙を用意してくれてくれたことに気づいていた。あの自然な演技力からして,現実世界でも相当頭の良い子なのだと思う。

 しかし,ルナナ村での生活は本当に驚愕した。トイレは地面に穴を開けて両側に板を置いただけのもの。村の住民はトイレットペーパーの代わりに葉っぱを使う。そもそも紙は貴重で,勉強用のノート代わりの紙の用意もままならない。牛(ヤク)の糞も貴重な燃料として利用している。食事も極めて質素で家畜は貴重で宝物のような存在。もちろん,テレビも見れないし,電話もないし,携帯も圏外。子供達は車を見たことないし,その存在も知らない。しかし,住民達はみなさん心が豊かに見える。陳腐な言い方になるが,物質の豊かさと心の豊かさは比例しないのだなとしみじみ思った。私自身,こんな生活に戻るのは100%無理であるが,日本は食べ物も含めて物があふれすぎていて,もう少し質素な生活でもいいかなとは思う。そう言えば,私は比較的交通機関の発達している地域に在住であるが,2年以上前に維持費節約のため車を手放してしまったが全く困っていない。むしろ公共交通機関利用だと,徒歩が多くなるので健康的だし,今まで車を利用していた時は気づかなかったような景色も見えるようになってきた。多分,都会に住んでいれば車なんてほとんどの人にはいらないと思う。

 ただ,この映画ではプータンの僻地での生活の本当の闇の部分については,触れられていない。例えば,医療を受けるというのは現実不可能であるから,現代では,命を落とすことはないような病気やけがで人がなくなることも稀ではないだろう。実際には,本当に日々生きていくのがぎりぎりの厳しい生活なのだと思う。

 さて,ラストでは主人公は念願叶って,オーストラリアのシドニーに移住を実現させる。仕事はバーの歌手。オーナーには歌を止めると激しく叱責され,どうやら思い描いていた先進国での生活ではなさそうである。そして,主人公は村で習った「ヤクに捧げる歌」を歌い始める。

 この作品は本当の幸せとは何かと我々に問いかけてくる。ただ,かつては世界一幸福な国として名を馳せたブータンであるが,最近では豊かな先進国の情報がたくさん入ってきて国民の幸福感は急激に低下しているらしい。決して,質素な生活に原点回帰すれば幸福という単純な話ではなさそうである。おそらく適度なバランスとあとは本人が人生において何を重視するかで幸福感は変わってくるのだと思う。

ブータン幸福事情

投稿日

2022/03/14

レビュアー

daichan

「国民総幸福 ブータン」というTシャツを着た、若い教師、ウゲン。香川真司にちょい似。勤務態度が悪すぎて、「ブータンで一番、たぶん世界で一番」僻地にある村、ルナナにとばされる。迎えた村長は、「先生、村の子供たちに教育を与えてください。村の仕事はヤク飼いや冬虫夏草を集めることですが、学問があれば別の道もある。」というのであるが。村の少年からは「将来は先生になりたいです。先生は未来に触れることができるから。」といわれ複雑。教師なんて自分に向いてない、オーストラリアに渡って歌手にでもなろうと思っているからである。幸せってなんだろう。それが簡単にわからないのはブータンも日本も同じだが、ブータンの美しい景色には癒される。山に響き渡るヤク飼いの歌声は日本人が失ったものを思い出させる。行ってみたいけど野宿しながら7日間も歩けるかな。

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