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ブラックバード 家族が家族であるうちに

ブラックバード 家族が家族であるうちにの画像・ジャケット写真

ブラックバード 家族が家族であるうちに / スーザン・サランドン

全体の平均評価点:(5点満点)

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DVD

準新作

ジャンル :

「ブラックバード 家族が家族であるうちに」 の解説・あらすじ・ストーリー

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準新作

解説・ストーリー

『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェル監督がスーザン・サランドンとケイト・ウィンスレット共演で描くヒューマンドラマ。安楽死を決意したリリーは、家族と最期の時間を過ごすことに。だが、それぞれが抱えている秘密が明らかになり…。

「ブラックバード 家族が家族であるうちに」 の作品情報

作品情報

製作年:

2019年

製作国:

アメリカ/イギリス

原題:

BLACKBIRD

「ブラックバード 家族が家族であるうちに」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

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ホーリー・スモーク

大脱出

ハッピーニート〜おちこぼれ兄弟の小さな奇跡

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ユーザーレビュー:10件

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1〜 5件 / 全10件

余力を残して「死」を選ぶ。 ネタバレ

投稿日:2021/12/08 レビュアー:アーモンド

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

2019年(アメリカ/イギリス)監督:ロジャー・ミッシェル。
安楽死を覚悟したリリー(スーザン・サランドン)は、ある週末を、
最愛の家族・友人と過ごしてから、旅立とうとしている。
その3日間を描いています。
順調にその日を迎えられる筈だったが、娘のジェニファー(ケイト・ウィンスレット)が、
父親ポールと母親の親友リズのキスシーンを目撃したことから、
思いがけぬ展開を迎えて波乱含みとなります。

この映画を観た人は全員「安楽死の是非」を考えずにはいられないと思います。

私は2018年のNHKのドキュメンタリー番組で重い神経難病の女性が
スイスの安楽死施設で自分らしさを保ったまま亡くなる瞬間を見ました。
ベッドに横たわり「宜しいですか?」「はい」の会話の後で、注射。
身じろぎひとつせず、呻き声ひとつあげず、ものの2分で眠るように、亡くなりました。
衝撃だったのは、苦痛が皆無だったこと。
リリーさんは同じくALSの患者だと思います。
夫のポール(サム・ニール)は医師で、あと数週間で、リリーは歩けなくなり、水も唾も薬も飲み込めなくなり、気管を切開して人工呼吸器を装着、胃に穴を開けて栄養を注入することになる。
そうなる前に、インターネットで用意した薬を飲み、その後ポールは散歩に出る。
帰ってから、「妻が自殺した」
そう通報するとのシナリオ。

偶然にも私の親友が、2月にALSを宣告されたのです。
最初に会話が不自然になりました。
話すことが難しくなったのです。
宣告される2ヶ月前。お会いしました。
言葉を話すのに大きくくちを開きゆっくり話すのですが、聞き取り難い。
話すのにとても疲れる・・・と言っていたのが印象的で、そのときは、
「軽い脳梗塞の後遺症」と医師に告げられたと言ってました。
彼女の場合。話せない、食べ物が飲み込みにくい、噛めない、耳鳴りがする。
それから徐々に運動障害が進んでいきました。
私は、とても聞けませんでした。
「人工呼吸器は付けるの?」とは。
人工呼吸器装着はイコール遺漏をすることを意味します。
現在、日本で新たに人工呼吸器を装着するALS患者は15%から17%と推測され、
装着率は世界一高いそうです。
逆に言えば、85%近くの人は、人工呼吸器を装着せずに亡くなっていることになります。
呼吸器を装着せずに迎える「死の苦痛」は恐ろしく、想像もつきません。
人工呼吸器を使わない場合、病気になって死亡するまでの時間はおよそ2年から5年。
(・・・・これは地獄ですね)

2020年11月。ALS患者の女性が面識のなかった医師2人に殺害を依頼したとされる、
「京都ALS患者嘱託殺人事件。」
我が家でも娘が非常に関心を示して、
「日本でなぜ安楽死が認められないの?」
「京都の女性は、自殺出来るうちにそうしなかった事を、深く悔いていた」
そして女性の24時間介護にあたっていたチームは、非常にショックを受け、
悔恨を滲ませて、徒労と無力感を感じたそうです。
日本人はどこかで死のあり方を間違っていませんか?

このレビューは気に入りましたか? 9人の会員が気に入ったと投稿しています

ママは予定どおり今夜死ぬ ネタバレ

投稿日:2021/12/04 レビュアー:くまげらの森

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(2019年制作・アメリカ、イギリス)
リリー(スーザン・サランドン)は、難病(ALS)で、病気の進行で身体が動かなくなる前に
「安楽死する」事を決め、家族会議で了解も得ていた。
本作は薬を飲むその日の3日前から描く。

海辺にある綺麗な豪邸に皆が集まってくるのを迎える父(サム・ニール)
長女(ケイト・ウインスレット)とその家族。
次女(ミア・ワシコウスカ)とそのレズの彼女。
長年の親友のリズ。
(アメリカでは安楽死は州によっては可能らしいが、映画の舞台となる邸宅は安楽死は違法らしい)
静かにその日を迎えるべく、わりと淡々と進む映画と思いきや、
中盤から、波風が立ち始める。

まだクリスマスじゃないけど、リリーは「楽しいから」クリスマスパーティをやろうと提案。
孫のジョナサンとツリーを飾り付け、ごちそうを食べ、一人ひとりに指輪やネックレスなどをプレゼントして抱き合う。
ところが、『2人の立派な娘を誇りに思う』との発言に、次女が反発。
「私のどこが誇りなの?自殺未遂で入院してたんだよ!」
「私はママにもっと生きてほしい!私の事をわかってほしい!」

さらに長女が、父とリズが抱き合ってるのを見て不倫しているとショックを受ける。
(医師である父の計画殺人ではと疑うのだ)
この展開も驚くが、心のわだかまりをぶちまけてこそ、解決の道が示されるというわけだ。
(自分の胸にしまっておくのが良いとは限らない)
姉妹に疑問は残るが、母の予定は崩れなかった。

(わたくし個人的には、リリーは、海辺を散歩も出来、考えもシッカリしてる。急いで死ななくてもいいんじゃないかと思った。人の世話になるのがイヤだという選択が通るのは恵まれた事だと思う。これまでの生き方もあるから、口出しは出来ないが。)

安楽死を勧める作品ではない。
難病と闘いながら、豊かな人生を送っている人も沢山いることだろう。
何も秘密のない人生なんかないし、人は問題の渦中でも死ぬし病気にもなる。
スーザン・サランドンは自由意志を尊重して意志が強いから「決断」したのではなく、
弱い自分を受け入れられなかったから「逃げた」という描き方になってると感じた。
「生死」の前で、話し合いなどどれだけ意味があるのだろうか。

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死ぬときを自分で決めるということ

投稿日:2022/03/04 レビュアー:飛べない魔女

ALSで徐々に体が動かなくなっているリリーは
寝たきりになる前に、死ぬことを決意する。
苦しむ彼女をこれ以上見たくは無いという思いなのか
家族も同意して納得して
週末に皆で最後の時を過ごす、というお話。
尊厳死は日本では認めらていないが
アメリカでは認められている州もあるという。
でも、ここではご法度。
なので、散歩に行って目を離したすきに自殺したことにするのだと
夫はいう。
母が死を選ぶことを納得した長女ジェニファー
どうしても受け入れらない次女アンナ
母と過ごす最後の時に、 溢れ出てくる感情を止められない家族たち。
そりゃぁ、そうだ。
見た目はけっこうまだ元気そうな母が
2日後に死んでいくなんて、どうして受入られようか。。。

でもこの映画を見ていて
きちんと準備して、皆にさよならをして
死ぬときを自分で決めることは
それほど悪いことではないのではないか?と思う自分がいた。
そう思わせるほど、幸せな気持ちのまま人生を終えようとしたリリーの
強い決断に同調した。
スーザン・サランドンの毅然とした演技が良かった。

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死を選ぶということ

投稿日:2022/01/08 レビュアー:ポッシュ

オッサレ・ヒリヒリ系の家族の物語。
進行性難病を抱えた母親が安楽死を決心し、旅立つ前に家族や親友と共に過ごす3日間が
描かれている。

海辺の瀟洒(しょうしゃ)な邸宅が美しい。こういう完璧な「家」に住む人っていうのは、
内に抱えたドロドロを上手に隠して自分自身もパーフェクトで整っている訳です。

ヒロインのリリー(スーザン・サランドン)は、華やかで大らかな、人生を謳歌する自由人。
娘たちにも「自立と自由」を説き、決して型にはめようとはせず見守ってきた・・・と
思われる人物なのですが、子どもって、そういう親の「意志」が全て通じるもんじゃなく、
むしろ親の持つ「本質」を受け継いでしまうんじゃないですかね。
そんな事を思わせる家族像でありました。

というのも、長女ジェニファー(ケイト・ウィンスレット)は気が利く常識人で、
正論ばかり吐くスクエアな人。
一方、二女のアナ(ミア・ワシコウスカ)は一家の問題児のような、繊細なメンヘラ。
母リリーのマーサ・スチュアート的な素養は長女に行き、
葉っぱでハイになっちゃうような危ういとこは二女に行ったんだろうね。

家族全員が本人の意思を尊重して自死を受け入れ、前夜祭のごとく祝祭ムードで過ごすという、
中盤までの白々しさに、なんとも複雑な気持ちにさせられた。
もちろん、それぞれに葛藤や苦悩はあるのだけど、その辺を赤裸々に描くことはせず、
知的で冷静で穏やかなふるまいばかりを見せられる。

こ、これは人としての崇高な姿、一つの理想を見ているのか?
・・・ホントにそうなのか?

でも、この映画は別に「こうあるべき」とは言ってないのだろう。
たぶん正解なんてものはなく、観客一人一人が自由に受け止め、考えを巡らす、
それで良い・・・という作品なんだと思う。

カメラが良いですね。多くのシーンでマスキング(画面の大部分を何かで敢えて隠す)の
手法が効いている。
二女の到着シーンは画面の半分を玄関ドアがふさぎ、ドアの小窓から人物をとらえ、
もう半分は広くて大きな階段。
“上”に向って伸びる階段は、もう誰にも止められないヒロインの意思と運命の暗示か。
リリーの夫が孫に安楽死の段取りを説明するシークエンスも、狭い空間に一人ずつを映す
ショットから始まり、やがて2人を同じ空間でとらえ、心理的距離の接近を感じさせた。

いよいよ明日決行・・・となる“最後の晩餐”の準備中、外のデッキから室内を覗くリリーの姿、
表情がなんとも心許なげで胸を衝かれる。
彼女一人が夕焼けを背負い、夕闇に包まれようとしている。
彼女の命の「日没」は迫っていた・・・。


物語の必然としてカタストロフィも起きるが、アメリカ映画にしては大人しい(?)、
抑制が効いた作風だと思う。最後の最後まで「ええかっこしい」って感じのハナシだった。
・・・あ、ディスってませんよ。(^^; 
この整い方は嫌いじゃありません。

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2人の娘と夫に囲まれて、永遠の眠りに ネタバレ

投稿日:2022/01/03 レビュアー:hinakksk

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 けれど、実際は矛盾に満ちた映画だと思う。登場人物は8人、安楽死を選択するリリー、彼女の夫で医師のポール、親友のリズ(エリザベス)、長女ジェニファー、その夫マイケルと息子のジョナサン、次女アナ(アンナ)とその同棲相手クリス、これで全員。演技に定評のある俳優たちを配役し、見事なアンサンブルになっている。特に、家族との軋轢を乗り越えて安楽死を選択し、最後まで決意の揺るがない難しい役柄をナチュラルに演じたスーザン・サランドンが本当に素晴らしい。

 リリーが安楽死を実行するまでの最期のお別れの3日間が描かれている。リリーはこの結論に至るまでに、家族全員と何週間も議論して皆納得したはずだと言うのだが、次女アナは母の家に集まった最初から反対の気持ちを隠しておらず、また、母や姉に不満を抱いていて、和やかな集いのなかで、前半は彼女がずっと不協和音になっている。3日という短い期間で和解に至るのはドラマチックなのかもしれないけれど、死を前にした母親には辛すぎたのではないだろうか。しかも、この問題に父親の関わりが薄いのも気にかかる。

 終盤になってからの不協和音は、リリーの夫ポールと親友リズとの不倫の問題で、リリーはふたりの不倫をあっさり認め、病気になってから私が彼らに頼んだのだと夫と親友を庇う。これに対しても当事者のポールは無言を貫いている。娘たちは母の言葉に納得したのかもしれないけれど、これまで様々な家族旅行や家族の重大行事にリズは参加しており、8歳のアナがリズとポールのキスを目撃していることから、病気になってからというのは事実ではないような気がする。

 しかもリズは、ポールは私の唯一の家族だから私から奪わないでと、ジェニファーに懇願する。ポールが妻リリーを愛していることには疑いの余地はないと思うけれど、以前からふたりは不倫の関係にあって、病気になったリリーが、安らかに旅立とうと、ふたりの関係を赦したというのが真相なのではないだろうか。リリーのようにとてもここまで寛大にはなれない私は、すごくやりきれない思いがする。いくら本人が了承していても、ALSという難病の彼女に余りにも酷い仕打ちでは?

 リリーの居住地では安楽死が認められてはおらず、死後に残された家族が自殺幇助や殺人罪に問われないようにするためには、身体的にも精神的にも安楽死がひとりで行えるだけの余力のある段階で決行しなければならない。まだまだ元気そうに見えるからこそ家族は安楽死の選択がやりきれないし、無用な軋轢も生じる。この場合、安楽死を禁止する法律がかえって死期を早めているように思えて、これにも矛盾を感じてしまう。寝たきりになるまで実際にどれだけの時間の猶予があるのか誰にも正確には分からないし、他者に委ねて自分で決行する必要がなかったとしたら、リリーはもう少し長く生きられたのかもしれない。

 海沿いの一軒家という映画のロケーションは素晴らしく、外観はシック、内装や家具はモダンでシンプルというリリーの邸宅がとても素敵で、複雑な物語にすっきりした舞台というバランスがとてもいい。海の朝焼けや夕焼けの情景が風景画のように美しく、心が慰められる。

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ブラックバード 家族が家族であるうちに

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余力を残して「死」を選ぶ。

投稿日

2021/12/08

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アーモンド

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2019年(アメリカ/イギリス)監督:ロジャー・ミッシェル。
安楽死を覚悟したリリー(スーザン・サランドン)は、ある週末を、
最愛の家族・友人と過ごしてから、旅立とうとしている。
その3日間を描いています。
順調にその日を迎えられる筈だったが、娘のジェニファー(ケイト・ウィンスレット)が、
父親ポールと母親の親友リズのキスシーンを目撃したことから、
思いがけぬ展開を迎えて波乱含みとなります。

この映画を観た人は全員「安楽死の是非」を考えずにはいられないと思います。

私は2018年のNHKのドキュメンタリー番組で重い神経難病の女性が
スイスの安楽死施設で自分らしさを保ったまま亡くなる瞬間を見ました。
ベッドに横たわり「宜しいですか?」「はい」の会話の後で、注射。
身じろぎひとつせず、呻き声ひとつあげず、ものの2分で眠るように、亡くなりました。
衝撃だったのは、苦痛が皆無だったこと。
リリーさんは同じくALSの患者だと思います。
夫のポール(サム・ニール)は医師で、あと数週間で、リリーは歩けなくなり、水も唾も薬も飲み込めなくなり、気管を切開して人工呼吸器を装着、胃に穴を開けて栄養を注入することになる。
そうなる前に、インターネットで用意した薬を飲み、その後ポールは散歩に出る。
帰ってから、「妻が自殺した」
そう通報するとのシナリオ。

偶然にも私の親友が、2月にALSを宣告されたのです。
最初に会話が不自然になりました。
話すことが難しくなったのです。
宣告される2ヶ月前。お会いしました。
言葉を話すのに大きくくちを開きゆっくり話すのですが、聞き取り難い。
話すのにとても疲れる・・・と言っていたのが印象的で、そのときは、
「軽い脳梗塞の後遺症」と医師に告げられたと言ってました。
彼女の場合。話せない、食べ物が飲み込みにくい、噛めない、耳鳴りがする。
それから徐々に運動障害が進んでいきました。
私は、とても聞けませんでした。
「人工呼吸器は付けるの?」とは。
人工呼吸器装着はイコール遺漏をすることを意味します。
現在、日本で新たに人工呼吸器を装着するALS患者は15%から17%と推測され、
装着率は世界一高いそうです。
逆に言えば、85%近くの人は、人工呼吸器を装着せずに亡くなっていることになります。
呼吸器を装着せずに迎える「死の苦痛」は恐ろしく、想像もつきません。
人工呼吸器を使わない場合、病気になって死亡するまでの時間はおよそ2年から5年。
(・・・・これは地獄ですね)

2020年11月。ALS患者の女性が面識のなかった医師2人に殺害を依頼したとされる、
「京都ALS患者嘱託殺人事件。」
我が家でも娘が非常に関心を示して、
「日本でなぜ安楽死が認められないの?」
「京都の女性は、自殺出来るうちにそうしなかった事を、深く悔いていた」
そして女性の24時間介護にあたっていたチームは、非常にショックを受け、
悔恨を滲ませて、徒労と無力感を感じたそうです。
日本人はどこかで死のあり方を間違っていませんか?

ママは予定どおり今夜死ぬ

投稿日

2021/12/04

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くまげらの森

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(2019年制作・アメリカ、イギリス)
リリー(スーザン・サランドン)は、難病(ALS)で、病気の進行で身体が動かなくなる前に
「安楽死する」事を決め、家族会議で了解も得ていた。
本作は薬を飲むその日の3日前から描く。

海辺にある綺麗な豪邸に皆が集まってくるのを迎える父(サム・ニール)
長女(ケイト・ウインスレット)とその家族。
次女(ミア・ワシコウスカ)とそのレズの彼女。
長年の親友のリズ。
(アメリカでは安楽死は州によっては可能らしいが、映画の舞台となる邸宅は安楽死は違法らしい)
静かにその日を迎えるべく、わりと淡々と進む映画と思いきや、
中盤から、波風が立ち始める。

まだクリスマスじゃないけど、リリーは「楽しいから」クリスマスパーティをやろうと提案。
孫のジョナサンとツリーを飾り付け、ごちそうを食べ、一人ひとりに指輪やネックレスなどをプレゼントして抱き合う。
ところが、『2人の立派な娘を誇りに思う』との発言に、次女が反発。
「私のどこが誇りなの?自殺未遂で入院してたんだよ!」
「私はママにもっと生きてほしい!私の事をわかってほしい!」

さらに長女が、父とリズが抱き合ってるのを見て不倫しているとショックを受ける。
(医師である父の計画殺人ではと疑うのだ)
この展開も驚くが、心のわだかまりをぶちまけてこそ、解決の道が示されるというわけだ。
(自分の胸にしまっておくのが良いとは限らない)
姉妹に疑問は残るが、母の予定は崩れなかった。

(わたくし個人的には、リリーは、海辺を散歩も出来、考えもシッカリしてる。急いで死ななくてもいいんじゃないかと思った。人の世話になるのがイヤだという選択が通るのは恵まれた事だと思う。これまでの生き方もあるから、口出しは出来ないが。)

安楽死を勧める作品ではない。
難病と闘いながら、豊かな人生を送っている人も沢山いることだろう。
何も秘密のない人生なんかないし、人は問題の渦中でも死ぬし病気にもなる。
スーザン・サランドンは自由意志を尊重して意志が強いから「決断」したのではなく、
弱い自分を受け入れられなかったから「逃げた」という描き方になってると感じた。
「生死」の前で、話し合いなどどれだけ意味があるのだろうか。

死ぬときを自分で決めるということ

投稿日

2022/03/04

レビュアー

飛べない魔女

ALSで徐々に体が動かなくなっているリリーは
寝たきりになる前に、死ぬことを決意する。
苦しむ彼女をこれ以上見たくは無いという思いなのか
家族も同意して納得して
週末に皆で最後の時を過ごす、というお話。
尊厳死は日本では認めらていないが
アメリカでは認められている州もあるという。
でも、ここではご法度。
なので、散歩に行って目を離したすきに自殺したことにするのだと
夫はいう。
母が死を選ぶことを納得した長女ジェニファー
どうしても受け入れらない次女アンナ
母と過ごす最後の時に、 溢れ出てくる感情を止められない家族たち。
そりゃぁ、そうだ。
見た目はけっこうまだ元気そうな母が
2日後に死んでいくなんて、どうして受入られようか。。。

でもこの映画を見ていて
きちんと準備して、皆にさよならをして
死ぬときを自分で決めることは
それほど悪いことではないのではないか?と思う自分がいた。
そう思わせるほど、幸せな気持ちのまま人生を終えようとしたリリーの
強い決断に同調した。
スーザン・サランドンの毅然とした演技が良かった。

死を選ぶということ

投稿日

2022/01/08

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ポッシュ

オッサレ・ヒリヒリ系の家族の物語。
進行性難病を抱えた母親が安楽死を決心し、旅立つ前に家族や親友と共に過ごす3日間が
描かれている。

海辺の瀟洒(しょうしゃ)な邸宅が美しい。こういう完璧な「家」に住む人っていうのは、
内に抱えたドロドロを上手に隠して自分自身もパーフェクトで整っている訳です。

ヒロインのリリー(スーザン・サランドン)は、華やかで大らかな、人生を謳歌する自由人。
娘たちにも「自立と自由」を説き、決して型にはめようとはせず見守ってきた・・・と
思われる人物なのですが、子どもって、そういう親の「意志」が全て通じるもんじゃなく、
むしろ親の持つ「本質」を受け継いでしまうんじゃないですかね。
そんな事を思わせる家族像でありました。

というのも、長女ジェニファー(ケイト・ウィンスレット)は気が利く常識人で、
正論ばかり吐くスクエアな人。
一方、二女のアナ(ミア・ワシコウスカ)は一家の問題児のような、繊細なメンヘラ。
母リリーのマーサ・スチュアート的な素養は長女に行き、
葉っぱでハイになっちゃうような危ういとこは二女に行ったんだろうね。

家族全員が本人の意思を尊重して自死を受け入れ、前夜祭のごとく祝祭ムードで過ごすという、
中盤までの白々しさに、なんとも複雑な気持ちにさせられた。
もちろん、それぞれに葛藤や苦悩はあるのだけど、その辺を赤裸々に描くことはせず、
知的で冷静で穏やかなふるまいばかりを見せられる。

こ、これは人としての崇高な姿、一つの理想を見ているのか?
・・・ホントにそうなのか?

でも、この映画は別に「こうあるべき」とは言ってないのだろう。
たぶん正解なんてものはなく、観客一人一人が自由に受け止め、考えを巡らす、
それで良い・・・という作品なんだと思う。

カメラが良いですね。多くのシーンでマスキング(画面の大部分を何かで敢えて隠す)の
手法が効いている。
二女の到着シーンは画面の半分を玄関ドアがふさぎ、ドアの小窓から人物をとらえ、
もう半分は広くて大きな階段。
“上”に向って伸びる階段は、もう誰にも止められないヒロインの意思と運命の暗示か。
リリーの夫が孫に安楽死の段取りを説明するシークエンスも、狭い空間に一人ずつを映す
ショットから始まり、やがて2人を同じ空間でとらえ、心理的距離の接近を感じさせた。

いよいよ明日決行・・・となる“最後の晩餐”の準備中、外のデッキから室内を覗くリリーの姿、
表情がなんとも心許なげで胸を衝かれる。
彼女一人が夕焼けを背負い、夕闇に包まれようとしている。
彼女の命の「日没」は迫っていた・・・。


物語の必然としてカタストロフィも起きるが、アメリカ映画にしては大人しい(?)、
抑制が効いた作風だと思う。最後の最後まで「ええかっこしい」って感じのハナシだった。
・・・あ、ディスってませんよ。(^^; 
この整い方は嫌いじゃありません。

2人の娘と夫に囲まれて、永遠の眠りに

投稿日

2022/01/03

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hinakksk

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 けれど、実際は矛盾に満ちた映画だと思う。登場人物は8人、安楽死を選択するリリー、彼女の夫で医師のポール、親友のリズ(エリザベス)、長女ジェニファー、その夫マイケルと息子のジョナサン、次女アナ(アンナ)とその同棲相手クリス、これで全員。演技に定評のある俳優たちを配役し、見事なアンサンブルになっている。特に、家族との軋轢を乗り越えて安楽死を選択し、最後まで決意の揺るがない難しい役柄をナチュラルに演じたスーザン・サランドンが本当に素晴らしい。

 リリーが安楽死を実行するまでの最期のお別れの3日間が描かれている。リリーはこの結論に至るまでに、家族全員と何週間も議論して皆納得したはずだと言うのだが、次女アナは母の家に集まった最初から反対の気持ちを隠しておらず、また、母や姉に不満を抱いていて、和やかな集いのなかで、前半は彼女がずっと不協和音になっている。3日という短い期間で和解に至るのはドラマチックなのかもしれないけれど、死を前にした母親には辛すぎたのではないだろうか。しかも、この問題に父親の関わりが薄いのも気にかかる。

 終盤になってからの不協和音は、リリーの夫ポールと親友リズとの不倫の問題で、リリーはふたりの不倫をあっさり認め、病気になってから私が彼らに頼んだのだと夫と親友を庇う。これに対しても当事者のポールは無言を貫いている。娘たちは母の言葉に納得したのかもしれないけれど、これまで様々な家族旅行や家族の重大行事にリズは参加しており、8歳のアナがリズとポールのキスを目撃していることから、病気になってからというのは事実ではないような気がする。

 しかもリズは、ポールは私の唯一の家族だから私から奪わないでと、ジェニファーに懇願する。ポールが妻リリーを愛していることには疑いの余地はないと思うけれど、以前からふたりは不倫の関係にあって、病気になったリリーが、安らかに旅立とうと、ふたりの関係を赦したというのが真相なのではないだろうか。リリーのようにとてもここまで寛大にはなれない私は、すごくやりきれない思いがする。いくら本人が了承していても、ALSという難病の彼女に余りにも酷い仕打ちでは?

 リリーの居住地では安楽死が認められてはおらず、死後に残された家族が自殺幇助や殺人罪に問われないようにするためには、身体的にも精神的にも安楽死がひとりで行えるだけの余力のある段階で決行しなければならない。まだまだ元気そうに見えるからこそ家族は安楽死の選択がやりきれないし、無用な軋轢も生じる。この場合、安楽死を禁止する法律がかえって死期を早めているように思えて、これにも矛盾を感じてしまう。寝たきりになるまで実際にどれだけの時間の猶予があるのか誰にも正確には分からないし、他者に委ねて自分で決行する必要がなかったとしたら、リリーはもう少し長く生きられたのかもしれない。

 海沿いの一軒家という映画のロケーションは素晴らしく、外観はシック、内装や家具はモダンでシンプルというリリーの邸宅がとても素敵で、複雑な物語にすっきりした舞台というバランスがとてもいい。海の朝焼けや夕焼けの情景が風景画のように美しく、心が慰められる。

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