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ミッドナイトスワン

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ミッドナイトスワン / 草なぎ剛

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「ミッドナイトスワン」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

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「ミッドナイトスワン」 の作品情報

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「ミッドナイトスワン」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

監督: 内田英治
出演: 草なぎ剛

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しあわせなら手をたたこう

ユーザーレビュー:11件

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1〜 5件 / 全11件

自分らしく生きることは罪ですか?

投稿日:2021/10/03 レビュアー:飛べない魔女

凄く引き込まれた。
自分が映画館にいることすら忘れてたほどこの世界に入り込んでしまった。
1秒たりとも眠くはならなかった。
草薙くんの、女性よりもよほど女らしい仕草にはびっくり。
(ちょっとやり過ぎ感はあるが、女はあそこまでクネクネしたりはしないよ(笑))

心は女性なのに男の体で生まれてきてしまったことで葛藤しながら生きているナギサ。
従妹の娘で、ネグレクトにあっている一果を一時引き取ることになる。
最初は面倒くさがっていたナギサだが
二人は社会のはみ出し者同士、少しづつ互いに心を開いていく様がいい。

一果を演じた服部樹咲ちゃんは4歳からバレエをやっていて賞もとっている天才少女らしい。
バレエが素晴らしかった。凄く綺麗だった。
心を閉ざしていて愛想のない一果を、目の演技だけで演じていて
新人とは思えない迫力さえ感じさせた。
この子、大物女優になるかも!

リンの件はその顛末を誰も語ることなく、一果すら思い出すこともないのか、そこがちょっと違和感を覚えた。
愛想のない一果の唯一の友達だったのに。。
最後の方は大分駆け足になってストーリーが進むので、感情が追いつかなかった。
そこが残念。
トランスジェンダーの人たちが自分らしく生きていくことの難かしさと
貧しくても実力で人生を変えていく少女の生き方が
あまりにも対照的で悲しい結末だった。
それても一果が幸せになることを祈ってやまない。

尚、田口トモロヲのママ役は、衝撃的だった。。。

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二つの孤独な心、死する者と生きゆく者 ネタバレ

投稿日:2021/09/27 レビュアー:くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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(2020年製作・内田英治監督)
新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙(なぎさ)(草なぎ剛)。ホルモン注射を定期的に打っている。
ある日、広島で育児放棄にあっていた親戚の少女・一果(いちか)(服部樹咲)を預かることになる。
会ってすぐに「好きで預かるわけじゃない、私に迷惑かけないで。」と言い放つ凪沙。
一方の一果も最初から反抗的な態度で、学校では気に入らないとイスを投げつけたりして
問題を起こす。
ある時一果は、バレエ教室の看板を見つけ、習っていた事もあり体験入室などしてみる。
一果の踊る姿を観た凪沙は、お金はかかるが何とかして続けさせたいと母親のような気持ちになっていた。
次第に心を開きあってゆく二人。
誰にも理解されないという大きな傷を抱えた二人は、都会の片隅で少しずつ共鳴してゆく。


バレエの月謝を払うため、、凪沙は男の格好をして力仕事で働いてみたり、
怪しい個室で奉仕させられるも逃げ出したりと散々であった。
(この辺は、人生の底辺で生きるトランスジェンダーのもがきぶりを描く)
しかしながら、バレエ教室で踊る一果はグンを抜いて上手く、コンクールのシーンも格別美しい。
感動を誘う優雅さだ。凪沙は一果の姿に夢を見た。

私が本当の母親になろう!
そして決意する。タイで手術して「本当の女」になろう!
リスクと隣合わせの安価な手術。まさか後遺症であれほど苦しむ事になるとは。

月日は経ち、世界的なバレリーナになりつつある一果と、
死を目前にし、希望を果たす事の出来なかった屈辱の人生の凪沙。
そのコントラストが悲しい。
あからさまに描かれた悲惨な病の床に、草なぎ剛の役者魂を感じた。

もう一人、富裕でありながら死を選んだ一果の友。
(上野鈴華は、目の表情が良く上手な女優だと思う)
一果の実母は虐待というよりは、好きでもない水商売で働き詰め本当に体と心が
参ったのであろう。男運も悪かった。
立ち直って娘を引き取る事が出来たのは「娘と暮す」という希望だったと思う。

「ウチラみたいなのはずっと一人で生きてゆかなきゃいけんけぇ。」
「強うならんといかんで」
過去も絶望もすべて包括して一果は踊る。
ハートウォーミングなだけじゃない、生きる厳しさが描かれた作品だった。

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望むのはただ一つ 本当の自分を認めて貰うこと ネタバレ

投稿日:2021/11/28 レビュアー:kazupon

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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監督・脚本・原作小説:内田英治(2020年・日本・124分)

草g剛さんがトランスジェンダー役に挑戦。
第44回日本アカデミー賞で主演男優賞を受賞しました。
一部では、シスジェンダーの男性がトランスジェンダーの女性を演じることへの問題提起もあったそうです。
※シスジェンダーとは、生まれた時の性と性同一性が一致し、それに従って生きる人々のこと。
私はLGBTについて分かっているつもりでしたが、それは、理解とは違うものだと、本作でハッキリ分かりました。
「日本では、トランスジェンダーに対して無知、無感覚であり、多くの人に観て貰い、考えるきっかけになって欲しかった。」という監督の意図は、理解の遅れている日本ではよい機会になったと思います。

凪沙(草g剛)は男性として生まれて来たけれど、性自認は女性です。
凪沙は故郷の広島を出て、今は東京・新宿にあるニューハーフのショーパブ「スイートピー」で働いています。
ホルモン注射の為に週に1回、美容外科に通っていますが、副作用に苦しむ日もあるようです。
原作小説では「ホルボケ」と言われていて、劇中で凪沙が吐き気を堪えたり、「何で私だけ・・・」と泣いていたシーンがそれです。
こんな凪沙の日常に広島の親戚の娘、中学生の一果(服部樹咲)が加わります。
一果は母親からのネグレクトのため、凪沙に預けられることになったのです。
凪沙は自分が女として生きていることを「田舎に言ったら殺す」と釘をさしました。
凪沙の部屋に入って、一果が最初に興味を持ったのは、チュチュと白鳥の髪飾りでした。
それは、凪沙がスイートピーのショーで着る衣装でした。
一果は、あることをきっかけにバレエ教室に通うようになり、才能を開花させていきます。
バレエを志す人々が求めて已まないものを、一果は二つ持っていました。
天性の才能と、誰もが羨む長い手足です。
バレエに打ち込んでいる間だけ、一果の心は自由でした。

心に残ったシーンがいくつか(と言うより、沢山)あります。
・凪沙が白鳥の髪飾りを一果の頭に着けるシーン。
・バレエ教師の実花(真飛 聖/まとぶ せい)が凪沙を「おかあさん」と呼んで、凪沙が嬉しそうに笑うシーン。
・スイートピーの舞台で、一果がバレエを踊るシーン。
・夜中の公園で、凪沙が一果からバレエを習い、それを観ていた老人に声を掛けられるシーン。
・一果の初めてのコンクールのシーン。
・リンがバレエを踊りながら、ビルの屋上で美しくジャンプするシーン。
・「うちらみたいな者は、強くならないといけない」と、凪沙が一果を抱きしめるシーン。
・実家の母親に「病院へ行って治してきて」と泣かれ、「病気じゃないから治せないの」と凪沙が言うシーン。
・凪沙のバレエのシーン。(練習も、舞台も、海でも)

キリがないので止めますが、衝撃のシーンもありました。
フィクションなのに、どうしてバッドエンドにする必要があったのか?と、観終わって直ぐに思いました。
ハッピーエンドだと観客は安心(満足)してしまって、それ以上問題を考えようとしないからでしょうか。
せめてもの救いは、一果の未来には光が射していることでした。

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アメリカン・ニューシネマの再来か?

投稿日:2021/10/29 レビュアー:masatana9

ストーリーは観る前から大体わかっていたが、主役の二人が想像を超えていた。
ずっと観ながら、なぜか学生時代に映画館で見た「真夜中のカーボーイ」や「スケアクロー」を思い出した。
過度な演出もなく、とてもスッキリと腑に落ちる日本映画は久しぶりだ。
こういう邦画をもっと観たい。

このレビューは気に入りましたか? 4人の会員が気に入ったと投稿しています

母性の目覚め・・あなたのお母さんになりたかった。

投稿日:2021/09/28 レビュアー:アーモンド

2020年。監督・脚本は内田英治。
第44回アカデミー賞の最優秀作品賞。草なぎ剛は最優秀主演男優賞を受賞。

トランスジェンダーの凪沙。
バレリーナに憧れる少女・一果(いちか)。
2人の境遇が交差する時・・・
生きる希望と、生き甲斐と、愛と悲しみと、人生の全てが詰まった至高の愛の物語。
観終わって嗚咽が止まらない・・・2人の人生を共に生きた・・・そんな時間でした。

新宿のニューハーフクラブのステージで踊る、トランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)
年齢も年増になって、裏寂しさが表情にも浮かぶ。
ある日、遠い親戚の少女・一果(服部樹咲)を養育費目当てで預かることになります。
一果は育児放棄により母親(水川あさみ)から酷い虐待を受けて、心を閉ざす傷ついた少女でした。
いやいや預かった凪沙でしたが、トランスジェンダーとして狭い世界で孤独に生きてきた凪沙と、愛も礼儀も知らない一果の間に擬似親子のような感情が生まれていきます。
反抗的で突っ張ってて、しつけのなってない一果を、次第にイジらしい護ってあげなければ・・・そう思う凪沙でした。

この映画のもう一つの見どころは、一果のクラシックバレーのダンスシーン。
一果は近所にあるバレースタジオを覗いたとき、踊りたい衝動に突き動かされます。
一果は、片平先生(真飛聖)の教室の生徒となり次第に才能を開花させて行きます。

この映画、一果のバレーシーンが、素晴らしいんです。
一つ一つのポジション取りが完璧で、一果の踊る姿を見るだけで、芸術の持つチカラって凄いなぁ、と心から感動します。

一果のバレーコンテスト出場を応援する凪沙でしたが、経済的にも精神的にも
次第に追い詰められて行くのでした。
本物の「母親になりたい!!本物の女性として認められたい!!」
凪沙はある重い決断をします。

ここからは、もう辛いし悲しいしで胸が引き裂かれる想いでした。
そして怒涛の衝撃のラストへと雪崩れ込んで行きます。

一果役の服部樹咲は15歳になったばかり。
幼い頃からクラシックバレーを習い、数々の賞に輝くバレリーナの卵です。
尖って突っ張った表情と、果実のようなみずみずしさ。
一果を演じるために生まれてきたような少女です。

凪沙役の草なぎ剛は、もう最高のトランスジェンダーの誇り高き女性でした。
草なぎも彼以外に凪沙を演じる役者はいないと思いました。
2人とも、この映画で過ごした瞬間は
「一生に一度の巡り合い」・・「一期一会」
私にとっても、忘れられない宝物になりました。


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1〜 5件 / 全11件

ミッドナイトスワン

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

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自分らしく生きることは罪ですか?

投稿日

2021/10/03

レビュアー

飛べない魔女

凄く引き込まれた。
自分が映画館にいることすら忘れてたほどこの世界に入り込んでしまった。
1秒たりとも眠くはならなかった。
草薙くんの、女性よりもよほど女らしい仕草にはびっくり。
(ちょっとやり過ぎ感はあるが、女はあそこまでクネクネしたりはしないよ(笑))

心は女性なのに男の体で生まれてきてしまったことで葛藤しながら生きているナギサ。
従妹の娘で、ネグレクトにあっている一果を一時引き取ることになる。
最初は面倒くさがっていたナギサだが
二人は社会のはみ出し者同士、少しづつ互いに心を開いていく様がいい。

一果を演じた服部樹咲ちゃんは4歳からバレエをやっていて賞もとっている天才少女らしい。
バレエが素晴らしかった。凄く綺麗だった。
心を閉ざしていて愛想のない一果を、目の演技だけで演じていて
新人とは思えない迫力さえ感じさせた。
この子、大物女優になるかも!

リンの件はその顛末を誰も語ることなく、一果すら思い出すこともないのか、そこがちょっと違和感を覚えた。
愛想のない一果の唯一の友達だったのに。。
最後の方は大分駆け足になってストーリーが進むので、感情が追いつかなかった。
そこが残念。
トランスジェンダーの人たちが自分らしく生きていくことの難かしさと
貧しくても実力で人生を変えていく少女の生き方が
あまりにも対照的で悲しい結末だった。
それても一果が幸せになることを祈ってやまない。

尚、田口トモロヲのママ役は、衝撃的だった。。。

二つの孤独な心、死する者と生きゆく者

投稿日

2021/09/27

レビュアー

くまげらの森

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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(2020年製作・内田英治監督)
新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙(なぎさ)(草なぎ剛)。ホルモン注射を定期的に打っている。
ある日、広島で育児放棄にあっていた親戚の少女・一果(いちか)(服部樹咲)を預かることになる。
会ってすぐに「好きで預かるわけじゃない、私に迷惑かけないで。」と言い放つ凪沙。
一方の一果も最初から反抗的な態度で、学校では気に入らないとイスを投げつけたりして
問題を起こす。
ある時一果は、バレエ教室の看板を見つけ、習っていた事もあり体験入室などしてみる。
一果の踊る姿を観た凪沙は、お金はかかるが何とかして続けさせたいと母親のような気持ちになっていた。
次第に心を開きあってゆく二人。
誰にも理解されないという大きな傷を抱えた二人は、都会の片隅で少しずつ共鳴してゆく。


バレエの月謝を払うため、、凪沙は男の格好をして力仕事で働いてみたり、
怪しい個室で奉仕させられるも逃げ出したりと散々であった。
(この辺は、人生の底辺で生きるトランスジェンダーのもがきぶりを描く)
しかしながら、バレエ教室で踊る一果はグンを抜いて上手く、コンクールのシーンも格別美しい。
感動を誘う優雅さだ。凪沙は一果の姿に夢を見た。

私が本当の母親になろう!
そして決意する。タイで手術して「本当の女」になろう!
リスクと隣合わせの安価な手術。まさか後遺症であれほど苦しむ事になるとは。

月日は経ち、世界的なバレリーナになりつつある一果と、
死を目前にし、希望を果たす事の出来なかった屈辱の人生の凪沙。
そのコントラストが悲しい。
あからさまに描かれた悲惨な病の床に、草なぎ剛の役者魂を感じた。

もう一人、富裕でありながら死を選んだ一果の友。
(上野鈴華は、目の表情が良く上手な女優だと思う)
一果の実母は虐待というよりは、好きでもない水商売で働き詰め本当に体と心が
参ったのであろう。男運も悪かった。
立ち直って娘を引き取る事が出来たのは「娘と暮す」という希望だったと思う。

「ウチラみたいなのはずっと一人で生きてゆかなきゃいけんけぇ。」
「強うならんといかんで」
過去も絶望もすべて包括して一果は踊る。
ハートウォーミングなだけじゃない、生きる厳しさが描かれた作品だった。

望むのはただ一つ 本当の自分を認めて貰うこと

投稿日

2021/11/28

レビュアー

kazupon

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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監督・脚本・原作小説:内田英治(2020年・日本・124分)

草g剛さんがトランスジェンダー役に挑戦。
第44回日本アカデミー賞で主演男優賞を受賞しました。
一部では、シスジェンダーの男性がトランスジェンダーの女性を演じることへの問題提起もあったそうです。
※シスジェンダーとは、生まれた時の性と性同一性が一致し、それに従って生きる人々のこと。
私はLGBTについて分かっているつもりでしたが、それは、理解とは違うものだと、本作でハッキリ分かりました。
「日本では、トランスジェンダーに対して無知、無感覚であり、多くの人に観て貰い、考えるきっかけになって欲しかった。」という監督の意図は、理解の遅れている日本ではよい機会になったと思います。

凪沙(草g剛)は男性として生まれて来たけれど、性自認は女性です。
凪沙は故郷の広島を出て、今は東京・新宿にあるニューハーフのショーパブ「スイートピー」で働いています。
ホルモン注射の為に週に1回、美容外科に通っていますが、副作用に苦しむ日もあるようです。
原作小説では「ホルボケ」と言われていて、劇中で凪沙が吐き気を堪えたり、「何で私だけ・・・」と泣いていたシーンがそれです。
こんな凪沙の日常に広島の親戚の娘、中学生の一果(服部樹咲)が加わります。
一果は母親からのネグレクトのため、凪沙に預けられることになったのです。
凪沙は自分が女として生きていることを「田舎に言ったら殺す」と釘をさしました。
凪沙の部屋に入って、一果が最初に興味を持ったのは、チュチュと白鳥の髪飾りでした。
それは、凪沙がスイートピーのショーで着る衣装でした。
一果は、あることをきっかけにバレエ教室に通うようになり、才能を開花させていきます。
バレエを志す人々が求めて已まないものを、一果は二つ持っていました。
天性の才能と、誰もが羨む長い手足です。
バレエに打ち込んでいる間だけ、一果の心は自由でした。

心に残ったシーンがいくつか(と言うより、沢山)あります。
・凪沙が白鳥の髪飾りを一果の頭に着けるシーン。
・バレエ教師の実花(真飛 聖/まとぶ せい)が凪沙を「おかあさん」と呼んで、凪沙が嬉しそうに笑うシーン。
・スイートピーの舞台で、一果がバレエを踊るシーン。
・夜中の公園で、凪沙が一果からバレエを習い、それを観ていた老人に声を掛けられるシーン。
・一果の初めてのコンクールのシーン。
・リンがバレエを踊りながら、ビルの屋上で美しくジャンプするシーン。
・「うちらみたいな者は、強くならないといけない」と、凪沙が一果を抱きしめるシーン。
・実家の母親に「病院へ行って治してきて」と泣かれ、「病気じゃないから治せないの」と凪沙が言うシーン。
・凪沙のバレエのシーン。(練習も、舞台も、海でも)

キリがないので止めますが、衝撃のシーンもありました。
フィクションなのに、どうしてバッドエンドにする必要があったのか?と、観終わって直ぐに思いました。
ハッピーエンドだと観客は安心(満足)してしまって、それ以上問題を考えようとしないからでしょうか。
せめてもの救いは、一果の未来には光が射していることでした。

アメリカン・ニューシネマの再来か?

投稿日

2021/10/29

レビュアー

masatana9

ストーリーは観る前から大体わかっていたが、主役の二人が想像を超えていた。
ずっと観ながら、なぜか学生時代に映画館で見た「真夜中のカーボーイ」や「スケアクロー」を思い出した。
過度な演出もなく、とてもスッキリと腑に落ちる日本映画は久しぶりだ。
こういう邦画をもっと観たい。

母性の目覚め・・あなたのお母さんになりたかった。

投稿日

2021/09/28

レビュアー

アーモンド

2020年。監督・脚本は内田英治。
第44回アカデミー賞の最優秀作品賞。草なぎ剛は最優秀主演男優賞を受賞。

トランスジェンダーの凪沙。
バレリーナに憧れる少女・一果(いちか)。
2人の境遇が交差する時・・・
生きる希望と、生き甲斐と、愛と悲しみと、人生の全てが詰まった至高の愛の物語。
観終わって嗚咽が止まらない・・・2人の人生を共に生きた・・・そんな時間でした。

新宿のニューハーフクラブのステージで踊る、トランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)
年齢も年増になって、裏寂しさが表情にも浮かぶ。
ある日、遠い親戚の少女・一果(服部樹咲)を養育費目当てで預かることになります。
一果は育児放棄により母親(水川あさみ)から酷い虐待を受けて、心を閉ざす傷ついた少女でした。
いやいや預かった凪沙でしたが、トランスジェンダーとして狭い世界で孤独に生きてきた凪沙と、愛も礼儀も知らない一果の間に擬似親子のような感情が生まれていきます。
反抗的で突っ張ってて、しつけのなってない一果を、次第にイジらしい護ってあげなければ・・・そう思う凪沙でした。

この映画のもう一つの見どころは、一果のクラシックバレーのダンスシーン。
一果は近所にあるバレースタジオを覗いたとき、踊りたい衝動に突き動かされます。
一果は、片平先生(真飛聖)の教室の生徒となり次第に才能を開花させて行きます。

この映画、一果のバレーシーンが、素晴らしいんです。
一つ一つのポジション取りが完璧で、一果の踊る姿を見るだけで、芸術の持つチカラって凄いなぁ、と心から感動します。

一果のバレーコンテスト出場を応援する凪沙でしたが、経済的にも精神的にも
次第に追い詰められて行くのでした。
本物の「母親になりたい!!本物の女性として認められたい!!」
凪沙はある重い決断をします。

ここからは、もう辛いし悲しいしで胸が引き裂かれる想いでした。
そして怒涛の衝撃のラストへと雪崩れ込んで行きます。

一果役の服部樹咲は15歳になったばかり。
幼い頃からクラシックバレーを習い、数々の賞に輝くバレリーナの卵です。
尖って突っ張った表情と、果実のようなみずみずしさ。
一果を演じるために生まれてきたような少女です。

凪沙役の草なぎ剛は、もう最高のトランスジェンダーの誇り高き女性でした。
草なぎも彼以外に凪沙を演じる役者はいないと思いました。
2人とも、この映画で過ごした瞬間は
「一生に一度の巡り合い」・・「一期一会」
私にとっても、忘れられない宝物になりました。


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