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プラットフォーム / イヴァン・マサゲ
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まだまだ話題作

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「プラットフォーム」 の解説・あらすじ・ストーリー

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まだまだ話題作

解説・ストーリー

現実の階級社会を凝縮したかのような究極の縦構造空間と謎めいたルールの中で繰り広げられる極限のサバイバルを描き、世界的に評判を呼んだスペイン製SFシチュエーション・スリラー。監督は、これが長編デビューとなるガルデル・ガステル=ウルティア。中央に大きな長方形の穴が開いた部屋で目覚めたゴレン。同じフロアには老人が一人いて、ここが48階層だと告げる。穴からのぞくと、上にも下にも階層がどこまでも続いているのが見て取れた。老人はこの建物の中の3つのルールを明かす。1つは階層が1ヵ月ごとに入れ替わること。2つ目は何か一つだけ建物内に持ち込めること。そして3つ目は食事が摂れるのは食べ物を乗せた“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座が自分のフロアにある間だけというものだったが…。 JAN:4532640325107

「プラットフォーム」 の作品情報

作品情報

製作年:

2019年

製作国:

西

原題:

EL HOYO/THE PLATFORM

「プラットフォーム」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

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靴に恋して

オール・アバウト・マイ・マザー

ミリオネア・ドッグ 日本語吹替版

ユーザーレビュー:17件

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1〜 5件 / 全17件

未知の空間、望まぬ状況 ネタバレ

投稿日:2021/06/26 レビュアー:くまげらの森

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(2019年制作・スペイン)
楽しみにしていた作品でした。
縦に連続する階層が、何を表現しているのか興味が湧いたし、中央の穴にキッチリ収まる
プラットフォームも(ジャケットを見る限り)美しい幾何学模様のようでした。
けれども、始まってすぐ、『醜悪!』『うげっ!』『マジっすか・・』
という出来事ばかりで10分で後悔しました。
何回か再生をストップし、イヤな気分になりながら(ま、お金を払ったから見るべか)
という感じでした。

ある日、ゴレンか目を覚ますと、真ん中に上層・下層に延びる正方形の穴がある四角い部屋のベッドの上にいて、眼の前には自分と同様にベッドに横たわる男トリマシカがいた。
一日に一度、プラットフォームが上から降りてきて、台いっぱいに食い散らかされた料理が乗っている。
箸やフォークも無く手づかみ。ゴレンのいる48層にはまともな料理は残っていない。
下の事などどうでも良い人間ばかりなので、ツバを吐いたりそれは汚い事をする。
○○○を掛ける人間もいる。(やめろ!そこまでするか!)

なんと、層は300層階もあり、下層には飢えて人肉を食べる者たちもいるそうだ。
層は月毎にランダムに変更されるから、ゴレンだってどこにゆくかわからないのだが、
やはりというか、ある日、目を覚ますと布でグルグルと固定され、トリマシカが生きたままの
ゴレンを食べようとしていた。
「大丈夫・・生きるためにお前も(お前の肉を)食えよ。チ○○は触らないよ・・」

これは単純に考えると、「限りある食料を裕福層が独占し、行き渡らない者たちはお互いに
傷つけ合う、」という状態を比喩しているようだ。
(それだけならある程度言い尽くされた情報なので、それ以上の何かがありそう)
(気持ち悪さが先行して私の頭では限界です)
ぜひ、観た方の感想をお読みしたいです。
時々、聖句らしきセリフが出ますけど、キリスト・イエスは人肉食えなんて言ってませんから。

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生き残る方法は食べることだけ ネタバレ

投稿日:2021/08/13 レビュアー:飛べない魔女

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ここはタワー型の刑務所。
主人公のゴレンは志願してここにきたという。
半年ここで頑張れば認定証がもらえるのだ。
いったい何の認定証なのか?
もう1年以上ここにいるという同室の老人は、認定証の話など知らないという。
上から降りてくる残飯だけが生き残るための糧。
ゴレンが最初に入れられた48階はまだ食べ物がかろうじて残っているが
さらに下層階にいったら何もない、それは死を意味する。
月替わりで層が変わり、上にいったり、下にいったり、阿鼻叫喚を繰り返す人々。
描写は汚らしく、えげつない。
下層階では同室の人間を食べて生き残るしかない。
謎が多く、ラストも意味不明だった。
一体何が言いたかったのか?

『哲郎』さんの書かれているレビューを読ませてもらい、目から鱗だった。
そういうことか!納得。
ここは地獄であって、彼らは既に死んでいる。
志願したということは自殺者ということで、受付をしていた女性も志願してきたというのが
とても不思議だったけど、彼女も自殺者だと考えると辻妻があう。
癌になって絶望していたと言ってたし!
認定書とは、地獄での業を終えた物が、晴れて輪廻転生出来るということ。
333階の最下層に生きれるはずもない子供がいたことも、ここが地獄であるのなら判る気がする。
そして子供をプラットフォームに載せて0階層の人たちへの伝言にするという意味も
ここが地獄なら判る気がする。(地獄にも希望があるのだというメッセージ)
見終わってからも、理解に苦しんでモヤモヤしていた気持ちが
哲郎さんの考察でスッキリした。
有難うございましたm(__)m

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ただ一つ、あなたならそこへ何を持っていく? ネタバレ

投稿日:2021/07/05 レビュアー:哲郎

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あの“プラットフォーム”、ケーブルもレールもなく空中を上下に移動してますよねぇ。透明の長いチューブの中を通ってる(油圧、水圧)わけでもないし、重力を制御する装置でも開発されたんですかね。それにしちゃ水道のあの蛇口、ずいぶんと旧式...

タワー型の刑務所だというんだけど、現実の世界にある施設でないのは明らか。あれはたぶん仏教(大乗)の世界観によった“地獄”(つまり黄泉の世界)なのかなと思いますね。いわゆる八大(八熱)地獄とか、その周縁も合わせれば百三十六地獄ともいわれる地獄群がモチーフになっているのかなと。罪人はその各層のさまざまな地獄を移動させられ責め苦に遭い、悔い改めを試されて、輪廻転生(認定証を得る)の機会を待つ。しかし、彼らは自分が死んだことを知らない...

そもそもゴレン(主人公)があそこへ望んで入ったというのが妙で、彼はおそらく過酷な現実から逃避した自殺者なのでしょう。『ドン・キホーテ』本を持っているのがその示唆で、彼は現世から理想の異世界へ行こうとチャレンジした...
またイモギリ(入所の審査をしていた女性)も「自分の意志で入った」と言っているので、同じ自殺者かと思われます。彼女はゴレンと同室になったとき、癌を患い3年間闘病したと告白しています。現世で病の苦痛に耐えかねて自ら命を絶ったのでしょう。

地獄へ行っても人の本性は変わらない。罪人は地獄へ行っても罪を犯す。
そんななかイモギリの運動に触発されたゴレンは、第6層で一緒になったバハラトとともに収容者たちの意識改革を強行する。一種の革命だ。しかし“プラットフォーム”で最下層へと向かう二人は次々と悲惨な試練に襲われる。最下層(333)に着いたとき、そこには一人の少女がたたずんでいた。トリマガシやバハラトの霊は、その少女が0層で働く者たちへの“伝言(≒福音)”となると告げる。ゴレンは少女を“プラットフォーム”に乗せ、地獄での業を終える。

いくらあの世でも、刑務所に年端もゆかぬ少女がいるなんて変ですよね。
この作品では、タワー型刑務所(実は地獄)で起きる出来事を、現実の人間社会にある様々な問題、課題になぞらえて訴えてるんですね。でも、人類社会の問題はそう簡単には解決しない。それはこれまでの歴史を見れば明らか。でも製作陣はこの作品をまさに“伝言”としたのでしょうね。上にいる者たちには見向きもされなくとも、とにかく発するのだと。“プラットフォーム”に乗せられたあの少女は、世間へと向けられたこの作品そのものなのだ(伝言)と、私にはそんなふうにも思われます。

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「穴」の目的も管理者の意図も 理解不能 ネタバレ

投稿日:2021/07/26 レビュアー:kazupon

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監督:ガルデル・ガステル=ウルティア(2019年・スペイン・94分)
原題:EL HOYO(穴)/THE PRATFORM

予告編の画像と本作のイントロダクションが興味をそそります。
縦構造の塔のような建物の中は、中央に食事を乗せた台座が通過できるだけの穴が開いていて、一番上の階(0ゼロ階)は巨大厨房。
1階から順に一日1回の食事が、穴を通って各階に提供されます。
食べ物を口に出来るのは、台座(プラットフォーム)がそこにある間だけ。
後で食べようと取っておくと、とんでもないペナルティが待っています。
体が焼け焦げるまでドンドン温度が上昇していくか、あるいは逆にドンドン下がっていくか。
あるシーンでは、焦げた死体が映っていたので、誰かがズルをしたのでしょう。

ゴレンは、自ら志願してここへやって来ました。6カ月後には認定証を貰って、外へ出られる約束です。
ゴレンが最初に目を覚ましたのは48層。
そこには「明らかだ」が口癖のトリマガシという年配の男がいて、「ここ(穴)では何を食うかが問題だ」と言います。そして、「ここは、いい階だ」と。
その理由は直ぐに明らかになって、上の階から順番に食事をするので、下の階に回ってくるのは、彼ら上層階の食べ残しなのです。
彼らは一つの階に2名ずつ配置され、1カ月ごとに住む階層がランダムに入れ替えられます。
下層階に送られたなら、日本式に言えば「ご飯粒ひとつ残っていない」プラットフォームが降りて来るだけです。
さて、この「穴」とは一体何を目的とした施設なのでしょうか。認定証とは何?
何も説明されないので、観終わっても意味不明のままなのですが、乏しい情報の中から私が分かったものだけ書き出してみます。
   **********    ********** 
・ここへの入所時、希望のモノ一つだけ持ち込み許可。因みに、ゴレンは「ドン・キホーテ」の本。トリマガシは「サムライ・プラス」というナイフを持ち込んだ。
・16歳以下は入所出来ない。 
・ここには3種類の人間がいる。「上にいる者」「下にいる者」「落ちる者」
・この施設の名称は「自己管理垂直センター」略称VSC ※“垂直”の部分、聞き間違いかも。
・人々の連帯感が生まれることが目的。
・最下層は333階 
・ラスト。ゼロ階への伝言として、少女をプラットフォームに乗せて送る。
   **********    **********
これらから、私が読み取ったこと。
・黙っていてはメッセージは伝わらない。
・行動しなくては何も起こらない。
・人は利己主義であり、経験から学ばない。(各階層を経験したのにも関わらず、自分の経験や思いを他者に反映して、公平に分配しようと考えない。)
   **********    **********
他にも思うところ(ミハルの子供についてなど)がありますが、まるで解答のない問題集と向き合ってる気分でした。
ただ今、脳内混乱中です。お手上げ。(笑)
※食べ方が汚い。どうして皿やフォークやスプーンを添えないのか?
志村けんの変なおじさんもビックリの“ダッフン(脱糞)だ”のシーンに一番驚いた私。人間は、こんなに“えげつない”事も出来るのだ。

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連帯のススメ ネタバレ

投稿日:2021/09/01 レビュアー:ポッシュ

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エドガー・アラン・ポーの『落とし穴と振り子』みたいな不条理スリラーっぽくて面白かった。

寓話なので作り手側の意図はあるのでしょうけど、まぁ、解釈は色々あって良いのかなと。
見たまんまを言えば、私もラヴァースさんの指摘した「トリクルダウン」をまず思ったのですね。
上層の者が富めば富むほど下層の者がおこぼれに与れて、結果、社会全体が良くなるんだという
戯言(たわごと)ですね。詭弁(きべん)と言い換えてもいいか。
現実は、一部の恵まれた人たちが食い散らかし放題して、残りの大多数は飢えているのだ、という
格差社会の写し絵。

しかも、毎月この階層はシャッフルされる。1か月間、自分がどの階に住むかは運次第ということ。
ここが一番の皮肉ですね。上層にいるのは努力の結果でもなんでもないと。
見事なメリトクラシー(能力主義)批判。
そうなったら、皆さん野獣になってしまうのですね。
上層にいる間はその僥倖を味わい尽くす。下層になんか目もくれないどころか、
下に降りていく食台に唾さえ吐く。
この酷薄な世界に耐えられないヤワな人は穴に身を投げる。
下層では共食いが始まり、どんどん人が死んでいく。

主人公は最初、中間層あたりにいて過酷な現実にもやがて慣れていく。住めば都ってやつか。
なんでも切れるナイフを持ち込んでるハンニバル・レクターっぽい同居人も
一緒に過ごしてみればなかなか愉快な奴だ。しまいには宗教心すら垣間見える・・・?
なんて思ってると翌月は下層階に。(ペアごと移動です)
となればレクター博士の本性が現れる。人間の性質は結局、環境次第で決まると言うのだけど、
主人公は自分の「意志」の力を信じている。自分がどう考え、どう行動するかは
社会や置かれた環境に依らずあくまでも自分の決断なのだと。ここは一つのメッセージですね。

ワンシチュエーションながら、工夫を凝らしてて色んな事件が起きます。
主人公の同居人も何人か変わるのですが、ここのシステムをよく知っている人物に出会い、
彼女は、食事を分け合えば全員が生きられると言う。
そして地道にそれを実践するのだけど、結局ひとりの行動では何も変わらないと。
一応、下の人を説得して「あなたも下にそれを伝えて」なんてやるけど、無理だわな。
それを見ていた主人公が、自分が上にいるという立場を利用して脅しつけて下を従わせる。
まぁ、これも次のシャッフルでどうなるかって事ですね。
一人ひとりの意識が変わらない限り、力でねじ伏せても無駄だと。

最後に主人公は上層にいながら、同居人と力を合わせて改革をしようと立ち上がる。
でも、理想のためには暴力を使ったりと、かなりダーティ。
もはや何のために立ち上がったのか、人を救うためには人を傷つけてもいいのか?って
自家撞着に陥ってる。こういうのは人間の宿痾(しゅくあ)だな。
この辺、社会運動に対する、ちょっと冷ややかな視線というか、うーん、
難しさを言っているのかと。
崇高な理念を守っているつもりが、やがて形骸的な教条主義に変容して、
時に暴力的になってしまうのは、ありがちなこと。

で、最後の最後。「子ども」が現れて、ようやく主人公らが我に返るというか、
何のために戦うのかに気付く訳ですね。
後生大事に守ってきたある食べ物を、惜しげもなく飢えた子どもに差し出す。
そして、子どもに未来を託す。
・・・ん?
次世代でなんとかしてくれってことか!?
おぉぉ、これは希望のあるラストなのか、それとも、
「も、今のこの社会は俺らでは変えらんないから、あとはヨロシク!」って丸投げ&諦めの境地なのか?

グレタちゃんに叱られまくってる大人たち・・・の中に確実にカウントされている自分も
なにやら恥じ入るような気持ちになってしまうのでした・・・。
とりあえずフードロスには気をつけよっと。(つーか、ウチの冷蔵庫はむしろスカスカ)

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プラットフォーム

ユーザーレビュー

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未知の空間、望まぬ状況

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2021/06/26

レビュアー

くまげらの森

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(2019年制作・スペイン)
楽しみにしていた作品でした。
縦に連続する階層が、何を表現しているのか興味が湧いたし、中央の穴にキッチリ収まる
プラットフォームも(ジャケットを見る限り)美しい幾何学模様のようでした。
けれども、始まってすぐ、『醜悪!』『うげっ!』『マジっすか・・』
という出来事ばかりで10分で後悔しました。
何回か再生をストップし、イヤな気分になりながら(ま、お金を払ったから見るべか)
という感じでした。

ある日、ゴレンか目を覚ますと、真ん中に上層・下層に延びる正方形の穴がある四角い部屋のベッドの上にいて、眼の前には自分と同様にベッドに横たわる男トリマシカがいた。
一日に一度、プラットフォームが上から降りてきて、台いっぱいに食い散らかされた料理が乗っている。
箸やフォークも無く手づかみ。ゴレンのいる48層にはまともな料理は残っていない。
下の事などどうでも良い人間ばかりなので、ツバを吐いたりそれは汚い事をする。
○○○を掛ける人間もいる。(やめろ!そこまでするか!)

なんと、層は300層階もあり、下層には飢えて人肉を食べる者たちもいるそうだ。
層は月毎にランダムに変更されるから、ゴレンだってどこにゆくかわからないのだが、
やはりというか、ある日、目を覚ますと布でグルグルと固定され、トリマシカが生きたままの
ゴレンを食べようとしていた。
「大丈夫・・生きるためにお前も(お前の肉を)食えよ。チ○○は触らないよ・・」

これは単純に考えると、「限りある食料を裕福層が独占し、行き渡らない者たちはお互いに
傷つけ合う、」という状態を比喩しているようだ。
(それだけならある程度言い尽くされた情報なので、それ以上の何かがありそう)
(気持ち悪さが先行して私の頭では限界です)
ぜひ、観た方の感想をお読みしたいです。
時々、聖句らしきセリフが出ますけど、キリスト・イエスは人肉食えなんて言ってませんから。

生き残る方法は食べることだけ

投稿日

2021/08/13

レビュアー

飛べない魔女

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ここはタワー型の刑務所。
主人公のゴレンは志願してここにきたという。
半年ここで頑張れば認定証がもらえるのだ。
いったい何の認定証なのか?
もう1年以上ここにいるという同室の老人は、認定証の話など知らないという。
上から降りてくる残飯だけが生き残るための糧。
ゴレンが最初に入れられた48階はまだ食べ物がかろうじて残っているが
さらに下層階にいったら何もない、それは死を意味する。
月替わりで層が変わり、上にいったり、下にいったり、阿鼻叫喚を繰り返す人々。
描写は汚らしく、えげつない。
下層階では同室の人間を食べて生き残るしかない。
謎が多く、ラストも意味不明だった。
一体何が言いたかったのか?

『哲郎』さんの書かれているレビューを読ませてもらい、目から鱗だった。
そういうことか!納得。
ここは地獄であって、彼らは既に死んでいる。
志願したということは自殺者ということで、受付をしていた女性も志願してきたというのが
とても不思議だったけど、彼女も自殺者だと考えると辻妻があう。
癌になって絶望していたと言ってたし!
認定書とは、地獄での業を終えた物が、晴れて輪廻転生出来るということ。
333階の最下層に生きれるはずもない子供がいたことも、ここが地獄であるのなら判る気がする。
そして子供をプラットフォームに載せて0階層の人たちへの伝言にするという意味も
ここが地獄なら判る気がする。(地獄にも希望があるのだというメッセージ)
見終わってからも、理解に苦しんでモヤモヤしていた気持ちが
哲郎さんの考察でスッキリした。
有難うございましたm(__)m

ただ一つ、あなたならそこへ何を持っていく?

投稿日

2021/07/05

レビュアー

哲郎

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あの“プラットフォーム”、ケーブルもレールもなく空中を上下に移動してますよねぇ。透明の長いチューブの中を通ってる(油圧、水圧)わけでもないし、重力を制御する装置でも開発されたんですかね。それにしちゃ水道のあの蛇口、ずいぶんと旧式...

タワー型の刑務所だというんだけど、現実の世界にある施設でないのは明らか。あれはたぶん仏教(大乗)の世界観によった“地獄”(つまり黄泉の世界)なのかなと思いますね。いわゆる八大(八熱)地獄とか、その周縁も合わせれば百三十六地獄ともいわれる地獄群がモチーフになっているのかなと。罪人はその各層のさまざまな地獄を移動させられ責め苦に遭い、悔い改めを試されて、輪廻転生(認定証を得る)の機会を待つ。しかし、彼らは自分が死んだことを知らない...

そもそもゴレン(主人公)があそこへ望んで入ったというのが妙で、彼はおそらく過酷な現実から逃避した自殺者なのでしょう。『ドン・キホーテ』本を持っているのがその示唆で、彼は現世から理想の異世界へ行こうとチャレンジした...
またイモギリ(入所の審査をしていた女性)も「自分の意志で入った」と言っているので、同じ自殺者かと思われます。彼女はゴレンと同室になったとき、癌を患い3年間闘病したと告白しています。現世で病の苦痛に耐えかねて自ら命を絶ったのでしょう。

地獄へ行っても人の本性は変わらない。罪人は地獄へ行っても罪を犯す。
そんななかイモギリの運動に触発されたゴレンは、第6層で一緒になったバハラトとともに収容者たちの意識改革を強行する。一種の革命だ。しかし“プラットフォーム”で最下層へと向かう二人は次々と悲惨な試練に襲われる。最下層(333)に着いたとき、そこには一人の少女がたたずんでいた。トリマガシやバハラトの霊は、その少女が0層で働く者たちへの“伝言(≒福音)”となると告げる。ゴレンは少女を“プラットフォーム”に乗せ、地獄での業を終える。

いくらあの世でも、刑務所に年端もゆかぬ少女がいるなんて変ですよね。
この作品では、タワー型刑務所(実は地獄)で起きる出来事を、現実の人間社会にある様々な問題、課題になぞらえて訴えてるんですね。でも、人類社会の問題はそう簡単には解決しない。それはこれまでの歴史を見れば明らか。でも製作陣はこの作品をまさに“伝言”としたのでしょうね。上にいる者たちには見向きもされなくとも、とにかく発するのだと。“プラットフォーム”に乗せられたあの少女は、世間へと向けられたこの作品そのものなのだ(伝言)と、私にはそんなふうにも思われます。

「穴」の目的も管理者の意図も 理解不能

投稿日

2021/07/26

レビュアー

kazupon

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監督:ガルデル・ガステル=ウルティア(2019年・スペイン・94分)
原題:EL HOYO(穴)/THE PRATFORM

予告編の画像と本作のイントロダクションが興味をそそります。
縦構造の塔のような建物の中は、中央に食事を乗せた台座が通過できるだけの穴が開いていて、一番上の階(0ゼロ階)は巨大厨房。
1階から順に一日1回の食事が、穴を通って各階に提供されます。
食べ物を口に出来るのは、台座(プラットフォーム)がそこにある間だけ。
後で食べようと取っておくと、とんでもないペナルティが待っています。
体が焼け焦げるまでドンドン温度が上昇していくか、あるいは逆にドンドン下がっていくか。
あるシーンでは、焦げた死体が映っていたので、誰かがズルをしたのでしょう。

ゴレンは、自ら志願してここへやって来ました。6カ月後には認定証を貰って、外へ出られる約束です。
ゴレンが最初に目を覚ましたのは48層。
そこには「明らかだ」が口癖のトリマガシという年配の男がいて、「ここ(穴)では何を食うかが問題だ」と言います。そして、「ここは、いい階だ」と。
その理由は直ぐに明らかになって、上の階から順番に食事をするので、下の階に回ってくるのは、彼ら上層階の食べ残しなのです。
彼らは一つの階に2名ずつ配置され、1カ月ごとに住む階層がランダムに入れ替えられます。
下層階に送られたなら、日本式に言えば「ご飯粒ひとつ残っていない」プラットフォームが降りて来るだけです。
さて、この「穴」とは一体何を目的とした施設なのでしょうか。認定証とは何?
何も説明されないので、観終わっても意味不明のままなのですが、乏しい情報の中から私が分かったものだけ書き出してみます。
   **********    ********** 
・ここへの入所時、希望のモノ一つだけ持ち込み許可。因みに、ゴレンは「ドン・キホーテ」の本。トリマガシは「サムライ・プラス」というナイフを持ち込んだ。
・16歳以下は入所出来ない。 
・ここには3種類の人間がいる。「上にいる者」「下にいる者」「落ちる者」
・この施設の名称は「自己管理垂直センター」略称VSC ※“垂直”の部分、聞き間違いかも。
・人々の連帯感が生まれることが目的。
・最下層は333階 
・ラスト。ゼロ階への伝言として、少女をプラットフォームに乗せて送る。
   **********    **********
これらから、私が読み取ったこと。
・黙っていてはメッセージは伝わらない。
・行動しなくては何も起こらない。
・人は利己主義であり、経験から学ばない。(各階層を経験したのにも関わらず、自分の経験や思いを他者に反映して、公平に分配しようと考えない。)
   **********    **********
他にも思うところ(ミハルの子供についてなど)がありますが、まるで解答のない問題集と向き合ってる気分でした。
ただ今、脳内混乱中です。お手上げ。(笑)
※食べ方が汚い。どうして皿やフォークやスプーンを添えないのか?
志村けんの変なおじさんもビックリの“ダッフン(脱糞)だ”のシーンに一番驚いた私。人間は、こんなに“えげつない”事も出来るのだ。

連帯のススメ

投稿日

2021/09/01

レビュアー

ポッシュ

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エドガー・アラン・ポーの『落とし穴と振り子』みたいな不条理スリラーっぽくて面白かった。

寓話なので作り手側の意図はあるのでしょうけど、まぁ、解釈は色々あって良いのかなと。
見たまんまを言えば、私もラヴァースさんの指摘した「トリクルダウン」をまず思ったのですね。
上層の者が富めば富むほど下層の者がおこぼれに与れて、結果、社会全体が良くなるんだという
戯言(たわごと)ですね。詭弁(きべん)と言い換えてもいいか。
現実は、一部の恵まれた人たちが食い散らかし放題して、残りの大多数は飢えているのだ、という
格差社会の写し絵。

しかも、毎月この階層はシャッフルされる。1か月間、自分がどの階に住むかは運次第ということ。
ここが一番の皮肉ですね。上層にいるのは努力の結果でもなんでもないと。
見事なメリトクラシー(能力主義)批判。
そうなったら、皆さん野獣になってしまうのですね。
上層にいる間はその僥倖を味わい尽くす。下層になんか目もくれないどころか、
下に降りていく食台に唾さえ吐く。
この酷薄な世界に耐えられないヤワな人は穴に身を投げる。
下層では共食いが始まり、どんどん人が死んでいく。

主人公は最初、中間層あたりにいて過酷な現実にもやがて慣れていく。住めば都ってやつか。
なんでも切れるナイフを持ち込んでるハンニバル・レクターっぽい同居人も
一緒に過ごしてみればなかなか愉快な奴だ。しまいには宗教心すら垣間見える・・・?
なんて思ってると翌月は下層階に。(ペアごと移動です)
となればレクター博士の本性が現れる。人間の性質は結局、環境次第で決まると言うのだけど、
主人公は自分の「意志」の力を信じている。自分がどう考え、どう行動するかは
社会や置かれた環境に依らずあくまでも自分の決断なのだと。ここは一つのメッセージですね。

ワンシチュエーションながら、工夫を凝らしてて色んな事件が起きます。
主人公の同居人も何人か変わるのですが、ここのシステムをよく知っている人物に出会い、
彼女は、食事を分け合えば全員が生きられると言う。
そして地道にそれを実践するのだけど、結局ひとりの行動では何も変わらないと。
一応、下の人を説得して「あなたも下にそれを伝えて」なんてやるけど、無理だわな。
それを見ていた主人公が、自分が上にいるという立場を利用して脅しつけて下を従わせる。
まぁ、これも次のシャッフルでどうなるかって事ですね。
一人ひとりの意識が変わらない限り、力でねじ伏せても無駄だと。

最後に主人公は上層にいながら、同居人と力を合わせて改革をしようと立ち上がる。
でも、理想のためには暴力を使ったりと、かなりダーティ。
もはや何のために立ち上がったのか、人を救うためには人を傷つけてもいいのか?って
自家撞着に陥ってる。こういうのは人間の宿痾(しゅくあ)だな。
この辺、社会運動に対する、ちょっと冷ややかな視線というか、うーん、
難しさを言っているのかと。
崇高な理念を守っているつもりが、やがて形骸的な教条主義に変容して、
時に暴力的になってしまうのは、ありがちなこと。

で、最後の最後。「子ども」が現れて、ようやく主人公らが我に返るというか、
何のために戦うのかに気付く訳ですね。
後生大事に守ってきたある食べ物を、惜しげもなく飢えた子どもに差し出す。
そして、子どもに未来を託す。
・・・ん?
次世代でなんとかしてくれってことか!?
おぉぉ、これは希望のあるラストなのか、それとも、
「も、今のこの社会は俺らでは変えらんないから、あとはヨロシク!」って丸投げ&諦めの境地なのか?

グレタちゃんに叱られまくってる大人たち・・・の中に確実にカウントされている自分も
なにやら恥じ入るような気持ちになってしまうのでした・・・。
とりあえずフードロスには気をつけよっと。(つーか、ウチの冷蔵庫はむしろスカスカ)

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