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おもかげ / マルタ・ニエト

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「おもかげ」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

我が子を失った女性の再生の旅を描いたロドリゴ・ソロゴイェン監督によるドラマ。フランスの海辺から掛かってきた電話を最後に、エレナの息子が行方不明となる。10年後、その海辺のレストランで働くエレナは、息子の面影を宿した少年と出会い…。※PG12

「おもかげ」 の作品情報

作品情報

製作年:

2019年

製作国:

西/フランス

原題:

MADRE/MOTHER

「おもかげ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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パリ警視庁:未成年保護特別部隊

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ペトラは静かに対峙する

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1〜 5件 / 全6件

罪悪感から赦しへ 母親に必要だった10年

投稿日:2021/03/05 レビュアー:くまげらの森

(2019年・スペイン、フランス)
夫と離婚したエレナのもとに6歳の息子から電話がくる。「パパが戻ってこない」
一人でビーチにいるという息子、回りには誰もいないと言う。
警察に救助を頼んでも書類を書いてくれというだけ。元夫の携帯を息子に持たせてるわけだから、夫にも連絡がつかず様子がまったくわからない。
しかし──、それがエレナが聞いた息子の最後の声となった。

10年後、息子のいなくなったフランスの、ヴュー・ブコー・レバン。その海辺のレストランで働くエレナの姿が映される。休憩時、海岸線を虚ろな眼差しで散歩するエレナ。
ある日、息子に似たおもかげの少年、ジャンとすれ違う。
思わず後をつけて少年のいる別荘まで来てしまった。
ジャンの方はいたって普通な今どきの少年で、
「この前ボクをつけてたでしょ?ワクワクしたよ」などと逆ナンパして屈託ない。
ジャンとエレナは次第に親しくなる。(おそらく、エレナは深い思いやりで接し、少年はそれを感じるのだろう)24歳差の、恋愛でもない友情だけでもない不思議な関係はしかし、
ジャンの家族を戸惑わせ(「うちの息子を自分の息子の代わりにしないでほしい」)、
エレナの恋人を焦らせ、(「早くここを引っ越しして俺と暮らそう」)、困惑させるばかりだった。
だが、失った息子に対する罪の意識と、元夫への憎しみでがんじがらめだったエレナの心は、少しずつ、癒やされてゆく。
私などは、有名な観光地なのだから似たような少年とは出会うはずだと意地悪な感想を
持ってしまうが、打ちひしがれた者にも、立ち上がる時間ときっかけは用意されているのだと思いたい。ジャンとエレナが沢山キスをして、そして別れる決心をしたシーンは、
その後の展開を予想させて美しいものだった。

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おさな子を失うことは、母親がその後の人生を失うこと

投稿日:2021/03/05 レビュアー:カマンベール


2019年(スペイン/フランス合作)
最初の長回しの15分は、息が止まりそうだった。
キャンプへ行ってる息子からの電話。
「ママ、パパが帰って来ない!」
息子がフランスのどっかの浜辺で父親とはぐれてしまった。
6歳のイバンには居場所も言えない、行ったことのないフランスのどっかの海岸。
「変なオジサンが、おいで、と手招きしている、行きたくない・・・」
そうして突然携帯は切れてしまう。
錯乱する母親のエレナ。
どこともまったく知れないフランスへ、捜索へ行くシーンで長回しは終わる・・・

ここまでがアカデミー賞短編映画賞にノミネートされた「Madre =母親」
「Madre」のその後がこの映画で描かれる。

場面は10年後に変わっている。
フランスの美しいビーチのレストランで、店長として働くエレナ。
仕事後に歩く浜辺で、視線は少年たちに注がれる。
どこかでイバンを探している。
後ろ姿は寂しい。

イバンが失踪した10年間に何があったかは一切触れない。
エレナの憔悴しきった姿から、修羅を乗り超えて諦めへとたどった痕跡が痛々しい。
そんなある日。海辺で見かけた少年がイバンのおもかげを宿している。
思わず後を付けるエレナ。
すると翌日その少年・ジャンがエレナの店に現れて馴れ馴れしく話しかける。

ジャンはティモシー・シャラメを更に虚弱にした感じのおさな顔の少年。
ジャンの会話はまるでエレナをナンパしてる感じ。
エレナ(マルタ・ニエト)は凄い美貌だけど、20歳以上年上の女性に、
ませてるとは言え子供みたいなジャンが夢中になるだろうか?
エレナがジャンをイバンの身代わりとして、深入りしていく感情は分かる。
・・・フランスのマクロン大統領の例もあるから、
ジャンの年上女性への憧れは、無いことではないのかもしれない。

そしてエレナとジャンが頻繁に会いだすと、エレナの壊れた内面があらわになる。
後半の山場・・・ジャンに悪影響を与える女と家族に嫌われて、ジャンが
エレナに取り憑かれて・・・そして知る事実。
自分はイバンがされたことと同じ事をしようとしてるのではないか?

エレナの心に初めて他者を思い遣る気持ちが生まれる。

《どんなに自分は攻めたろう》《どんなに後悔しただろう》
キャンプに行かせなければ・・・
元夫に預けなければ・・・
子供失った母が、後悔し尽くして、泣き尽くして、その末にやっと人生を取り戻す。
そんな映画です。
はじめの15分のショート・ムービーが強烈に心に響く映画でした。

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心の中にあるのは、人けのない浜辺と騒つく波音ばかり

投稿日:2021/04/09 レビュアー:hinakksk

 ごくありふれたいつもの日常に突然かかってくる電話。離婚した夫と楽しくフランス旅行しているはずの6歳の息子イバンから。誰もいない浜辺に幼い息子をひとり残したまま、父親が戻ってこないと、心細げに訴える。母親は必死に所在や状況を問いただすが、6歳では、どこの浜辺にいるかも、どのくらい時間が経過したかも、要領を得ない。そして、見知らぬ男性が近づいてくると告げたまま、電池切れで通話は途絶えてしまう。

 こんな形でひとり息子を失ったら、母親はどうやって生きていくのだろう。悲嘆や後悔や自責の念で、また無責任な夫に対する激しい怒りや深い怨念の気持ちで、身も心も消耗し尽くしてしまうのではないだろうか。空っぽになろうともそれでも生きていかなければならない。映画はその10年後を描いている。彼女の心の空白を占めているかのように、誰もいない海辺と打ち寄せる荒い波音の情景が繰り返し映し出される。

 この10年の間、母親エレナは海辺のレストランで働きながら、息子が失踪したビーチを臨むフランスの避暑地で独り暮らしをしている。支えになってくれる恋人はいて、仕事の都合によって、互いの家を行き来している。そんなある日、息子の面影のある少年ジャンをビーチで見かけて、とっさに少年の後を尾けてしまう。ジャンは夏の間、海辺の別荘に家族と共に滞在しているのだ。それをきっかけに、ふたりは次第に親しくなる。

 背伸びしたい思春期のジャンにとっては、理解ある年上の素敵なひと。一方、エレナにとっては、失った息子との夢のような疑似体験。もともと母親にとって息子は恋人のような存在だと言われるぐらいで、ましてやジャンは他人だから、ふたりの関係は当然周囲に波紋を引き起こし、騒動になる。さようならも言えずパリに帰る途中に逃げ出して道が分からなくなったジャンから、助けを求める電話がかかってくる。恋人の静止を振り切って、車で彼を迎えに行くエレナ。

 助けに行くという、10年前には果たせなかったことが、ようやくできたのだ。彼女にとっては救いになったと同時に、ジャンは息子ではないのだと、悟りもしたのではないだろうか。そして、本当の意味で息子を失った喪失感を共有できるのは、どんなに酷い人であろうと、父親である夫しかいないのだということも。彼女が空白の10年間から次のステップへと進めるかは分からない。けれど、深く深く傷ついた心が癒されていくことを祈るしかない。

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少しだけ、光が

投稿日:2021/06/26 レビュアー:daichan

子供を、事故や病気で失うのさえ辛いのに、元夫の不注意が原因で幼い息子が失踪したとしたら・・・とても心の整理がつかないだろう。失踪したビーチで働いているのだから、息子の生死はまだわからないのか。いや、捜しているふうはないから、すでに息子は死んでいて、せめてゆかりのある場所に住みたいと思ったのだろうか。母親である彼女に罪はなかったはずだが、10年間、自分を責め続けてきたようだ。離婚しなければ、自分がそばにいれば、自分がみつけてあげれば・・・。申し訳ない、謝っても謝りきれない、そういう気持ちかもしれない。子供を失っても、親は生きていかなければならない。こわれそうな真っ暗な心が、ジャンとの出会いをとおして、少しだけ、明るくなった。少しだけ、前向きになれた。

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親として女性としての重なり

投稿日:2021/06/02 レビュアー:★5レビュー

親として女性としての感情が重なった部分を
絶妙なバランスで繊細に丁寧に映し出しています。

親目線、女性目線で分けて見ると話の受け取り方が変わってくる様に思えましたが、、
私はその重なりで観ました。

流れる風景と彼女の表情を追うことでこの作品の素晴らしさを味わうことができます。

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1〜 5件 / 全6件

おもかげ

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ユーザーレビュー:6件

罪悪感から赦しへ 母親に必要だった10年

投稿日

2021/03/05

レビュアー

くまげらの森

(2019年・スペイン、フランス)
夫と離婚したエレナのもとに6歳の息子から電話がくる。「パパが戻ってこない」
一人でビーチにいるという息子、回りには誰もいないと言う。
警察に救助を頼んでも書類を書いてくれというだけ。元夫の携帯を息子に持たせてるわけだから、夫にも連絡がつかず様子がまったくわからない。
しかし──、それがエレナが聞いた息子の最後の声となった。

10年後、息子のいなくなったフランスの、ヴュー・ブコー・レバン。その海辺のレストランで働くエレナの姿が映される。休憩時、海岸線を虚ろな眼差しで散歩するエレナ。
ある日、息子に似たおもかげの少年、ジャンとすれ違う。
思わず後をつけて少年のいる別荘まで来てしまった。
ジャンの方はいたって普通な今どきの少年で、
「この前ボクをつけてたでしょ?ワクワクしたよ」などと逆ナンパして屈託ない。
ジャンとエレナは次第に親しくなる。(おそらく、エレナは深い思いやりで接し、少年はそれを感じるのだろう)24歳差の、恋愛でもない友情だけでもない不思議な関係はしかし、
ジャンの家族を戸惑わせ(「うちの息子を自分の息子の代わりにしないでほしい」)、
エレナの恋人を焦らせ、(「早くここを引っ越しして俺と暮らそう」)、困惑させるばかりだった。
だが、失った息子に対する罪の意識と、元夫への憎しみでがんじがらめだったエレナの心は、少しずつ、癒やされてゆく。
私などは、有名な観光地なのだから似たような少年とは出会うはずだと意地悪な感想を
持ってしまうが、打ちひしがれた者にも、立ち上がる時間ときっかけは用意されているのだと思いたい。ジャンとエレナが沢山キスをして、そして別れる決心をしたシーンは、
その後の展開を予想させて美しいものだった。

おさな子を失うことは、母親がその後の人生を失うこと

投稿日

2021/03/05

レビュアー

カマンベール


2019年(スペイン/フランス合作)
最初の長回しの15分は、息が止まりそうだった。
キャンプへ行ってる息子からの電話。
「ママ、パパが帰って来ない!」
息子がフランスのどっかの浜辺で父親とはぐれてしまった。
6歳のイバンには居場所も言えない、行ったことのないフランスのどっかの海岸。
「変なオジサンが、おいで、と手招きしている、行きたくない・・・」
そうして突然携帯は切れてしまう。
錯乱する母親のエレナ。
どこともまったく知れないフランスへ、捜索へ行くシーンで長回しは終わる・・・

ここまでがアカデミー賞短編映画賞にノミネートされた「Madre =母親」
「Madre」のその後がこの映画で描かれる。

場面は10年後に変わっている。
フランスの美しいビーチのレストランで、店長として働くエレナ。
仕事後に歩く浜辺で、視線は少年たちに注がれる。
どこかでイバンを探している。
後ろ姿は寂しい。

イバンが失踪した10年間に何があったかは一切触れない。
エレナの憔悴しきった姿から、修羅を乗り超えて諦めへとたどった痕跡が痛々しい。
そんなある日。海辺で見かけた少年がイバンのおもかげを宿している。
思わず後を付けるエレナ。
すると翌日その少年・ジャンがエレナの店に現れて馴れ馴れしく話しかける。

ジャンはティモシー・シャラメを更に虚弱にした感じのおさな顔の少年。
ジャンの会話はまるでエレナをナンパしてる感じ。
エレナ(マルタ・ニエト)は凄い美貌だけど、20歳以上年上の女性に、
ませてるとは言え子供みたいなジャンが夢中になるだろうか?
エレナがジャンをイバンの身代わりとして、深入りしていく感情は分かる。
・・・フランスのマクロン大統領の例もあるから、
ジャンの年上女性への憧れは、無いことではないのかもしれない。

そしてエレナとジャンが頻繁に会いだすと、エレナの壊れた内面があらわになる。
後半の山場・・・ジャンに悪影響を与える女と家族に嫌われて、ジャンが
エレナに取り憑かれて・・・そして知る事実。
自分はイバンがされたことと同じ事をしようとしてるのではないか?

エレナの心に初めて他者を思い遣る気持ちが生まれる。

《どんなに自分は攻めたろう》《どんなに後悔しただろう》
キャンプに行かせなければ・・・
元夫に預けなければ・・・
子供失った母が、後悔し尽くして、泣き尽くして、その末にやっと人生を取り戻す。
そんな映画です。
はじめの15分のショート・ムービーが強烈に心に響く映画でした。

心の中にあるのは、人けのない浜辺と騒つく波音ばかり

投稿日

2021/04/09

レビュアー

hinakksk

 ごくありふれたいつもの日常に突然かかってくる電話。離婚した夫と楽しくフランス旅行しているはずの6歳の息子イバンから。誰もいない浜辺に幼い息子をひとり残したまま、父親が戻ってこないと、心細げに訴える。母親は必死に所在や状況を問いただすが、6歳では、どこの浜辺にいるかも、どのくらい時間が経過したかも、要領を得ない。そして、見知らぬ男性が近づいてくると告げたまま、電池切れで通話は途絶えてしまう。

 こんな形でひとり息子を失ったら、母親はどうやって生きていくのだろう。悲嘆や後悔や自責の念で、また無責任な夫に対する激しい怒りや深い怨念の気持ちで、身も心も消耗し尽くしてしまうのではないだろうか。空っぽになろうともそれでも生きていかなければならない。映画はその10年後を描いている。彼女の心の空白を占めているかのように、誰もいない海辺と打ち寄せる荒い波音の情景が繰り返し映し出される。

 この10年の間、母親エレナは海辺のレストランで働きながら、息子が失踪したビーチを臨むフランスの避暑地で独り暮らしをしている。支えになってくれる恋人はいて、仕事の都合によって、互いの家を行き来している。そんなある日、息子の面影のある少年ジャンをビーチで見かけて、とっさに少年の後を尾けてしまう。ジャンは夏の間、海辺の別荘に家族と共に滞在しているのだ。それをきっかけに、ふたりは次第に親しくなる。

 背伸びしたい思春期のジャンにとっては、理解ある年上の素敵なひと。一方、エレナにとっては、失った息子との夢のような疑似体験。もともと母親にとって息子は恋人のような存在だと言われるぐらいで、ましてやジャンは他人だから、ふたりの関係は当然周囲に波紋を引き起こし、騒動になる。さようならも言えずパリに帰る途中に逃げ出して道が分からなくなったジャンから、助けを求める電話がかかってくる。恋人の静止を振り切って、車で彼を迎えに行くエレナ。

 助けに行くという、10年前には果たせなかったことが、ようやくできたのだ。彼女にとっては救いになったと同時に、ジャンは息子ではないのだと、悟りもしたのではないだろうか。そして、本当の意味で息子を失った喪失感を共有できるのは、どんなに酷い人であろうと、父親である夫しかいないのだということも。彼女が空白の10年間から次のステップへと進めるかは分からない。けれど、深く深く傷ついた心が癒されていくことを祈るしかない。

少しだけ、光が

投稿日

2021/06/26

レビュアー

daichan

子供を、事故や病気で失うのさえ辛いのに、元夫の不注意が原因で幼い息子が失踪したとしたら・・・とても心の整理がつかないだろう。失踪したビーチで働いているのだから、息子の生死はまだわからないのか。いや、捜しているふうはないから、すでに息子は死んでいて、せめてゆかりのある場所に住みたいと思ったのだろうか。母親である彼女に罪はなかったはずだが、10年間、自分を責め続けてきたようだ。離婚しなければ、自分がそばにいれば、自分がみつけてあげれば・・・。申し訳ない、謝っても謝りきれない、そういう気持ちかもしれない。子供を失っても、親は生きていかなければならない。こわれそうな真っ暗な心が、ジャンとの出会いをとおして、少しだけ、明るくなった。少しだけ、前向きになれた。

親として女性としての重なり

投稿日

2021/06/02

レビュアー

★5レビュー

親として女性としての感情が重なった部分を
絶妙なバランスで繊細に丁寧に映し出しています。

親目線、女性目線で分けて見ると話の受け取り方が変わってくる様に思えましたが、、
私はその重なりで観ました。

流れる風景と彼女の表情を追うことでこの作品の素晴らしさを味わうことができます。

1〜 5件 / 全6件