大脱獄

MGMいやさWBアルヒーフww 久しぶりのマンキヴィッツ あらら
画質良し 汚ったない監獄の映画なのにw

さてと カークダグラスの悪党キャラとコメディ調に違和感あり
ニコニコ笑いながら 一市民の全財産を強奪する 仲間が銃撃戦で
死ぬのを待つ 分け前独り占め 酷え奴 次の日娼館で被害者を馬鹿に
する扱いも 演出として酷い どうやら狙いなのか

盗んだ金をガラガラ蛇のいる穴に隠すとこで あ これ見てるw忘れてるのは
やはり物語の心理的明暗のバランスが妙なとこから来るのか
砦な刑務所からの脱出物語は軽快で友情の物語でもある この女性が
一人しか登場しないホモソーシャルな世界は ホモセクシュアルの
匂いがするね

そこへ善玉のヘンリーフォンダが刑務所長として赴任 カークとの
友情と訣別のサブプロットがある あ ロバートベントンが本に絡ん
でいるので こう来るのかなあ 真ん中の展開を抜けると カークが
冷酷な悪党の本性を丸出しにしての非情な脱獄の顛末 さてラスト
はどうなるか見てのお楽しみ フォンダのラストのラストは画竜点睛
に欠けるなあ でも面白かったよ

1970年　アメリカ映画
監督：ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ

偶々ですが、これも「イヴの総て」のジョーゼフ・L・マンキーウィッツの作品です。
お尋ね映画を探している最中に見つけた作品で“脱獄”という2文字が気になって観てみました。カーク・ダグラスが極悪な強盗犯を演じていますが、観終わって印象に残ったのはカーク・ダグラスではなく保安官時代を経て刑務所長となったヘンリー・フォンダの方でした。ヘンリー・フォンダは白髪交じりの顎髭を蓄え、流石の存在感です。

刑務所に送り込まれた強盗犯パリス・ピットマンJR（カーク・ダグラス）が脱獄を試みる話ですが、刑務所に入るまでのカーク・ダグラスの犯行やら、一緒に刑務所に入る犯罪者達、元保安官だった新任の刑務所長ウッドワード・ロープマン（ヘンリー・フォンダ）の保安官時代の前段も丁寧に語られています。50万ドル強奪の罪で10年の刑を課せられ刑務所入りとなったパリスは詐欺師の二人組を含む計５名が一緒の部屋に。そして、そこには古株の列車強盗犯ミズリー・キッドの姿もあった。
この部屋に入るや否やパリスは即座にキッドに脱獄の話を聞き始める。
キッドの話によると、今まで脱獄に成功した者はおらず、見張りの時間も場所も人数もコロコロ変わり希望は持てないと言う。キッドは25年前にとっくに諦めているという。
それを聞いても諦めないパリスは次第に刑務所内で幅を利かせるようになり囚人達に一目置かれる存在になって行く・・。
中盤で、新任の刑務所長として赴任するウッドワード・ロープマン（ヘンリー・フォンダ）の登場によって雰囲気も変わってきますが、自分本位で身勝手なカーク・ダグラスに気持ちを寄り添う事ができませんでした。詐欺師の二人組や、樽での入浴シーン等、思わず笑みがこぼれるシーンもあるにはあるのですが、何かが足りない気がします。

こういう脱獄不可能な中で僅かな可能性を見つけ出し、脱獄を試みる話は他にも沢山あるでしょうし、収容所から脱走した話では「大脱走」が有名です。でもこちらはなぜ感動出来ないのか考えてみたら、やはり身勝手で自己中な主人公に問題があるんだろうと思う。
それを思えばあの末路は自業自得と言ってもいいだろう。それに引き替え、刑務所長のヘンリー・フォンダのラストは爽快でした。

＊最後にパリス・ピットマンJR（カーク・ダグラス）の末路とウッドワード・ロープマン（ヘンリー・フォンダ）のラストの展開について自分用にコメント欄に書きますが、完全にネタバレになりますので、知りたくない方はどうぞここで終わりに。

ワイドスクリーン（２．３５：１）がオリジナルですが、
１．８５：１にトリミングされて画面の両端が切られています。
構図が気になる方は、やめておいたほうがいいと思います。