「透明人間」 の解説・あらすじ・ストーリー
「ソウ」シリーズの脚本などで知られるリー・ワネルが、「インシディアス 序章」「アップグレード」に続く監督3作目として贈るサイコ・スリラー。ユニバーサル映画のクラシック・キャラクターをモチーフに、恋人のDVから逃れたヒロインが、見えない恋人の気配に怯えて次第に精神的に追い込まれていく恐怖の顛末を描く。主演は「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」のエリザベス・モス。富豪で天才科学者の恋人エイドリアンの度を越した束縛に恐怖を抱き苦悩を深めるセシリア。ある夜、ついに彼の豪邸からの脱出に成功した彼女は、妹の恋人の家に身を隠す。やがて、失意のエイドリアンが手首を切って自殺したとの知らせを受け、ようやく安堵するセシリアだったが…。 JAN:4988102907099
「透明人間」 の作品情報
製作年: | 2020年 |
---|---|
製作国: | アメリカ/オーストラリア |
原題: | THE INVISIBLE MAN |
「透明人間」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
124分 | 日・英 | 英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | GNBR6995 | 2020年12月23日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
232枚 | 32人 | 29人 |
収録時間:
124分
字幕:
日・英
音声:
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
レイティング:
PG-12
記番:
GNBR6995
レンタル開始日:
2020年12月23日
在庫枚数
232枚
1位登録者:
32人
2位登録者:
29人
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
124分 | ||
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | GNXR1362 | 2020年12月23日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
117枚 | 38人 | 39人 |
収録時間:
124分
字幕:
音声:
レイティング:
PG-12
記番:
GNXR1362
レンタル開始日:
2020年12月23日
在庫枚数
117枚
1位登録者:
38人
2位登録者:
39人
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
124分 | 日・英 | 英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | GNBR6995 | 2020年12月23日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
232枚 | 32人 | 29人 |
収録時間:
124分
字幕:
日・英
音声:
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
レイティング:
PG-12
記番:
GNBR6995
レンタル開始日:
2020年12月23日
在庫枚数
232枚
1位登録者:
32人
2位登録者:
29人
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
124分 | ||
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | GNXR1362 | 2020年12月23日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
117枚 | 38人 | 39人 |
収録時間:
124分
字幕:
音声:
レイティング:
PG-12
記番:
GNXR1362
レンタル開始日:
2020年12月23日
在庫枚数
117枚
1位登録者:
38人
2位登録者:
39人
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
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『透明人間』もう一つの解釈
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
ご注意(激しくネタバレしております)
「物語自体が一部を隠ぺいした、全容が『見えない』話になっている」
この話は、光学科学者でもある男性がソシオパス(社会的不適合者)であり、妻(恋人)であるセシリア(エリザベス・モス)が逃げ出したのを、開発中の透明になる光学ステルス迷彩スーツを着用して、陥れるものの、セシリアは最終的に夫(エイドリアン)に仕返しした、という復讐譚になっております。
弱きもの、(この場合は虐待される女)立ち上がれ!!
少数意見もちゃんと聞け!(何回も「そこにいる!」言ってるやん!)
という現代的メッセージが込められています。
気が弱い女のひとりである私は、ラストで『よくやった!』と思うものの、何となく諸手を上げて喜べないような気持ちが残る。
それは「顔の見えない相手に好き勝手な事をされて傷つくのは現代のSNSだよね」
だとか、「怖いのは見えないコロナ」
などと別に深読みしなくても、最初から感じていたことではあるが、微妙なビジュアルのエリザベス・モスのどこに科学者は束縛したくなるほどの愛情を感じ、38歳のナチュラルボディに子供を産ませたいのであるか・・?。(蓼食う虫もなんとかではあるが)
リー・ワネル監督は、すぐさまモス起用を思いついたというが、映画『侍女の物語』で改革のリーダーというイメージがあったからという。だけども『侍女の物語』を見ていない私は、目の下クマがすごいポッチャリさん、と思うだけ。エイドリアンの方はこれがなかなかイケメンの好青年で、資産があって学者で若い!ならモテモテだろうと思うのだ。
セシリアとはパーティで知り合ったというが、、もしかしてセシリアは自分がいつポイ!されるか不安だったのではないだろうか。
これは、(捨てられる前に5億円を手に入れようとセシリアが最初から仕組んだ)とみる事も可能なのではないかと疑るわけである。(監督は色々の解釈はお好きでないと発言しているが。)
なので、そういう仮定で私はもう一度見てみた。二度見ると、結構見落とししていた場面もあった。
(台所でフライパンが出火する場面、その時スルリと包丁が動いてた・・)
(気配を察してセシリアが外に出ると、後ろの方で寒さによる白い吐息がふわ〜と。)
ここで少し、話がそれるが、例の光学ステルス迷彩スーツ、『吐息』の場面でピンときた。
息をしているという事は(人間だもの)、小型全方位カメラは「口」や「鼻」には装着できないのではないか?さらに「目」だって「耳」だって塞いだらオシマイだ。
手先までビッシリカメラがついているとすれば、あんなに連続して警備員たちと戦うことはダメージが大きすぎるのではないか。シドニーの某会社が製作して実用可能と監督が答えていたが、リップサービスだったのだろう。
で、セシリアがスーツ着用のトムを銃殺した場面、あれは正当防衛で無罪になったものと
思われるが、なら証拠品のスーツはNASAやらFBIやら国防省に持ち込まれて、エイドリアンのあの研究室付き豪邸は、立ち入り禁止物件になったはずと思われる。
(あ、なかなか結論に行けない・・)
私が想定した「はじめからのセシリア陰謀説」は、トムの介入、妹の刺殺などでやっぱり無理だと結論しました。こう考えちゃうのも、冒頭でエイドリアンの虐待ぶりを描かないからよね。
まぁ、構成をホラー寄りにしたいという気持ちはわかった次第です。
このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています
支配しようとする男はソシオパス、そして女は復讐する
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
(本レビューは作品を鑑賞後にお読みくださると幸いです。)
始まって30分はタルい。が、昇りエスカレーター式に面白くなってゆく。
高い壁のゴージャスな一軒家。セキュリティ万全なその家から寝不足で目の下クマのエリザベス・モスが逃走する。夫のエイドリアンはDV男でやっと逃げ出したのだが、
そのヴァイオレンス場面、精神的虐待している場面が一切出てこない。
(これは、セシリア(モス)が訴えている事は妄想にすぎないと考える観客に根拠を与えるため、また、グレイにしてあるラストに解釈の幅を持たせるためだろう)
入眠剤を飲む場面、バッグの中の避妊薬をこれ見よがしにアップにするのも、出来るだけセリフで説明を避けているからだ。
さて、本作を観た貴方はあらすじはご存じだと思うので、このお話を先にしたい。
いわゆる童話『天狗のかくれみの』の「みの」にあたるスーツ。あれは超高性能ステルススーツと言うのだそうだ。
細かーーい、カメラが全身グルリと密着してます。なんとこれは技術的に実現可能なのだそうです。
(みんな〜、透明人間になれるぞー!ワクワク)
『全身に搭載されたカメラで撮影した周囲の画像をリアルタイムで投射することで透明化が可能になる』
リー・ワネル監督の言葉です。
つまり理屈はこういう事ですか。(人体の大きさの鏡を持ち、裏に隠れると相手は鏡に写った風景を見るので自分は見えない)間違ってたら教えてくださいね。ヨロシク。
本家本来の透明人間イメージを最先端の技術によって、スタイリッシュに変貌させた。
また、誰もが知ってるちょっと古臭い?「透明人間」を、新鮮な切り口で現代の問題を込めてリブートした評価できる作品と言える。
それでは、現代の諸問題とは何か?
ズバリ、「ソシオパス」と「サイコパス」の存在、そして、弱者やマイノリティの叫びに対して
(いくら言っても信じてくれない、聞き入れない、)マイノリティの方がおかしいと
言わんばかりの態度、「頭がおかしい」と言われ続ける人々、
(透明人間がいると言っても信じない人たちでしたね)
さらに、家族を愛せないエイドリアン。
(僕は君を傷つけない、君の愛する人たちを傷つけるよ。)この言葉の残酷さ。
社会的関係を築けないのでソシオパスというのでしょう。いくら高名な学者でもです。
家族回帰の映画が増えているので逆説的になってると思います。
そしてポイントは本作が『虐げられた女性は復讐する』のがテーマなことです!!
やられっぱなしではない、立ち向かってゆく女性!
支配するエイドリアンも怖いが、復讐するセシリアはもっと怖いぞ、という結末に
なっている所が留飲が下がります。(留飲は下がるが未解決の問題もありグレー)
それにしても遺産相続5億2千万円。(兄ちゃんもセシリアが殺しちゃったし)
逃げたくせに、しっかり相続はするセシリア。(当然だよねー)
あの目の下クマのモスにそんなに魅力があったとは。38歳での高齢出産、
(あんなに走ったりひっくり返ったり・・お気をつけ遊ばせ)
新機軸が楽しい作品でした。
このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています
女を束縛するために透明になった、透明人間。
2020年。監督・脚本・製作総指揮はリー・ワネル。
H・G・ウエルズの『透明人間』とは大きく違っていますね。
透明になる仕組みがまず大きく違う。
(ネタバレになりますので、その方法には触れませんが、薬を飲むなんで安直じゃない、
なにせ天才科学者ですもん)
同じなのは、悪事に透明になったことを利用するところ。
今作は執着する女を束縛するために、自分は自殺したように見せ掛けてまで、
透明人間になる富豪の天才科学者。
それを精神的・肉体的に虐待されたセシリア(エリザベス・モス)の立場に焦点を当てた
今日的な映画です。
前半1時間は、透明人間は《気配だけ》です。
これが怖い。
セシリアは常に監視され束縛され、心が壊れて行きます。
エリザベス・モスは束縛され支配されることで、精神のバランスを崩す女を、
迫真の演技で魅せます。
(美しい初めの頃から、追い詰められるとブクブク太り、髪はブラシも入れず、
お肌はぶつぶつシミだらけ・・・と外見だけでも大違いです)
透明人間になった男はセシリアの愛する妹そして可愛がってる妹分にまで魔の手を伸ばします。
(もうちょっと、マシなことに超能力を使ったら?どうかと、思いますよね)
後半は透明人間がやりたい放題!!
見えないことをいい事に、暴力を病振るい病院の警備員相手に大暴れ!!
透明人間相手のアクションは、エリザベス・モスは、ワイヤーアクションで表現。
(身体は叩きつけられ、ねじれて傷だらけだったそうです、痛そう!!)
ラストは、まぁ、こんな展開だろうなぁ・・・と、思った通りになりました。
これはこれで、怖いわあー!!
このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています
けっこうハードボイルドだった
ヒロインのセシリアがそれほど美人に見えないのに
本作の中では美人のカテゴリーに入れられていることに違和感。
(エリザベス・モスって、こんなにも不細工だったっけ?ファンの方、許してね(;^_^A)
でもって、美人でもない奥さんに、ここまで執着する夫って?
豪邸に住んでいるんだから、お金も地位もある夫なんでしょう。
しかもちょっとイケメン。
彼女のどこに魅力を感じて、こうまでする必要があったのか?
と、終始そればかり気になった。
(たとえば、ブレイク・ライブリーぐらい美人でスタイル抜群の妻だったら
執着したくなるもの判るのだけど)
まあ、人の好みは人それぞれだからね、そこは言いますまい(;^_^A
あと、夫に束縛されてそれに耐えられなかったというセシリアだが
どんな虐待を受けていたのか、その辺りが具体的に語られないので
夫の異常さと怖さが今ひとつ実感できない。
でも、見えない敵がジワジワと忍び寄る恐怖はかなり怖かった。
そこに彼がいると言っても、当然誰にも信じてもらえず
精神障害者とされてしまうセシリア。
彼女の孤独な闘いが凄くて、意外にもハードボイルドだった。
そこそこ面白かった。
このレビューは気に入りましたか? 3人の会員が気に入ったと投稿しています
恋人は、ヒロインの全てを支配しようとする男だった…
セシリアは、彼女の全てを支配しようとする恋人エイドリアンから逃げ出した。
彼女は、妹エミリーの紹介で刑事ジェイムズの家に身を寄せたが、
エイドリアンへの恐怖心から外出もままならない状態だった。
そんなある日、エイドリアンが自殺し、彼女に大金を遺したとの一報が入る。
安堵したのも束の間、不審な出来事が連続し、セシリアは彼の生存を確信する…
セシリアに異常な執着心を抱くエイドリアンは、ただの変質者ではない。
彼は大富豪で優秀な光学研究者なのだ。
エイドリアンは、光学迷彩スーツで透明人間となりセシリアを苦しめる。
しかし、彼の生存を訴えるセシリアを信じる者はいない。
彼女が「狂気に囚われた危険な人物」として扱われ、
窮地に追い込まれる様子は行き詰まるものがあった。
脚本、監督はリー・ワネル。
エイドリアンの海辺の豪邸は、モダンでスタイリッシュだが、少しも寛げない感じw
彼の開発したスーツは、蜂の巣のようで気持ちが悪い…
セシリア(エリザベス・モス)が、優しく機知に富んだ知的な女性であることは、
少女や飼い犬に見せる心遣い、就職面接、エイドリアンへの対抗措置から察せられた。
だが、彼女の受難シーンがこれでもかと続き、少々、辛い。
垂れ耳のドーベルマンが可愛らしかった。死ななくて良かった…
このレビューは気に入りましたか? 3人の会員が気に入ったと投稿しています
透明人間
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
ユーザーレビュー:12件
2021/01/03
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
ご注意(激しくネタバレしております)
「物語自体が一部を隠ぺいした、全容が『見えない』話になっている」
この話は、光学科学者でもある男性がソシオパス(社会的不適合者)であり、妻(恋人)であるセシリア(エリザベス・モス)が逃げ出したのを、開発中の透明になる光学ステルス迷彩スーツを着用して、陥れるものの、セシリアは最終的に夫(エイドリアン)に仕返しした、という復讐譚になっております。
弱きもの、(この場合は虐待される女)立ち上がれ!!
少数意見もちゃんと聞け!(何回も「そこにいる!」言ってるやん!)
という現代的メッセージが込められています。
気が弱い女のひとりである私は、ラストで『よくやった!』と思うものの、何となく諸手を上げて喜べないような気持ちが残る。
それは「顔の見えない相手に好き勝手な事をされて傷つくのは現代のSNSだよね」
だとか、「怖いのは見えないコロナ」
などと別に深読みしなくても、最初から感じていたことではあるが、微妙なビジュアルのエリザベス・モスのどこに科学者は束縛したくなるほどの愛情を感じ、38歳のナチュラルボディに子供を産ませたいのであるか・・?。(蓼食う虫もなんとかではあるが)
リー・ワネル監督は、すぐさまモス起用を思いついたというが、映画『侍女の物語』で改革のリーダーというイメージがあったからという。だけども『侍女の物語』を見ていない私は、目の下クマがすごいポッチャリさん、と思うだけ。エイドリアンの方はこれがなかなかイケメンの好青年で、資産があって学者で若い!ならモテモテだろうと思うのだ。
セシリアとはパーティで知り合ったというが、、もしかしてセシリアは自分がいつポイ!されるか不安だったのではないだろうか。
これは、(捨てられる前に5億円を手に入れようとセシリアが最初から仕組んだ)とみる事も可能なのではないかと疑るわけである。(監督は色々の解釈はお好きでないと発言しているが。)
なので、そういう仮定で私はもう一度見てみた。二度見ると、結構見落とししていた場面もあった。
(台所でフライパンが出火する場面、その時スルリと包丁が動いてた・・)
(気配を察してセシリアが外に出ると、後ろの方で寒さによる白い吐息がふわ〜と。)
ここで少し、話がそれるが、例の光学ステルス迷彩スーツ、『吐息』の場面でピンときた。
息をしているという事は(人間だもの)、小型全方位カメラは「口」や「鼻」には装着できないのではないか?さらに「目」だって「耳」だって塞いだらオシマイだ。
手先までビッシリカメラがついているとすれば、あんなに連続して警備員たちと戦うことはダメージが大きすぎるのではないか。シドニーの某会社が製作して実用可能と監督が答えていたが、リップサービスだったのだろう。
で、セシリアがスーツ着用のトムを銃殺した場面、あれは正当防衛で無罪になったものと
思われるが、なら証拠品のスーツはNASAやらFBIやら国防省に持ち込まれて、エイドリアンのあの研究室付き豪邸は、立ち入り禁止物件になったはずと思われる。
(あ、なかなか結論に行けない・・)
私が想定した「はじめからのセシリア陰謀説」は、トムの介入、妹の刺殺などでやっぱり無理だと結論しました。こう考えちゃうのも、冒頭でエイドリアンの虐待ぶりを描かないからよね。
まぁ、構成をホラー寄りにしたいという気持ちはわかった次第です。
2020/12/25
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
(本レビューは作品を鑑賞後にお読みくださると幸いです。)
始まって30分はタルい。が、昇りエスカレーター式に面白くなってゆく。
高い壁のゴージャスな一軒家。セキュリティ万全なその家から寝不足で目の下クマのエリザベス・モスが逃走する。夫のエイドリアンはDV男でやっと逃げ出したのだが、
そのヴァイオレンス場面、精神的虐待している場面が一切出てこない。
(これは、セシリア(モス)が訴えている事は妄想にすぎないと考える観客に根拠を与えるため、また、グレイにしてあるラストに解釈の幅を持たせるためだろう)
入眠剤を飲む場面、バッグの中の避妊薬をこれ見よがしにアップにするのも、出来るだけセリフで説明を避けているからだ。
さて、本作を観た貴方はあらすじはご存じだと思うので、このお話を先にしたい。
いわゆる童話『天狗のかくれみの』の「みの」にあたるスーツ。あれは超高性能ステルススーツと言うのだそうだ。
細かーーい、カメラが全身グルリと密着してます。なんとこれは技術的に実現可能なのだそうです。
(みんな〜、透明人間になれるぞー!ワクワク)
『全身に搭載されたカメラで撮影した周囲の画像をリアルタイムで投射することで透明化が可能になる』
リー・ワネル監督の言葉です。
つまり理屈はこういう事ですか。(人体の大きさの鏡を持ち、裏に隠れると相手は鏡に写った風景を見るので自分は見えない)間違ってたら教えてくださいね。ヨロシク。
本家本来の透明人間イメージを最先端の技術によって、スタイリッシュに変貌させた。
また、誰もが知ってるちょっと古臭い?「透明人間」を、新鮮な切り口で現代の問題を込めてリブートした評価できる作品と言える。
それでは、現代の諸問題とは何か?
ズバリ、「ソシオパス」と「サイコパス」の存在、そして、弱者やマイノリティの叫びに対して
(いくら言っても信じてくれない、聞き入れない、)マイノリティの方がおかしいと
言わんばかりの態度、「頭がおかしい」と言われ続ける人々、
(透明人間がいると言っても信じない人たちでしたね)
さらに、家族を愛せないエイドリアン。
(僕は君を傷つけない、君の愛する人たちを傷つけるよ。)この言葉の残酷さ。
社会的関係を築けないのでソシオパスというのでしょう。いくら高名な学者でもです。
家族回帰の映画が増えているので逆説的になってると思います。
そしてポイントは本作が『虐げられた女性は復讐する』のがテーマなことです!!
やられっぱなしではない、立ち向かってゆく女性!
支配するエイドリアンも怖いが、復讐するセシリアはもっと怖いぞ、という結末に
なっている所が留飲が下がります。(留飲は下がるが未解決の問題もありグレー)
それにしても遺産相続5億2千万円。(兄ちゃんもセシリアが殺しちゃったし)
逃げたくせに、しっかり相続はするセシリア。(当然だよねー)
あの目の下クマのモスにそんなに魅力があったとは。38歳での高齢出産、
(あんなに走ったりひっくり返ったり・・お気をつけ遊ばせ)
新機軸が楽しい作品でした。
2020/12/24
2020年。監督・脚本・製作総指揮はリー・ワネル。
H・G・ウエルズの『透明人間』とは大きく違っていますね。
透明になる仕組みがまず大きく違う。
(ネタバレになりますので、その方法には触れませんが、薬を飲むなんで安直じゃない、
なにせ天才科学者ですもん)
同じなのは、悪事に透明になったことを利用するところ。
今作は執着する女を束縛するために、自分は自殺したように見せ掛けてまで、
透明人間になる富豪の天才科学者。
それを精神的・肉体的に虐待されたセシリア(エリザベス・モス)の立場に焦点を当てた
今日的な映画です。
前半1時間は、透明人間は《気配だけ》です。
これが怖い。
セシリアは常に監視され束縛され、心が壊れて行きます。
エリザベス・モスは束縛され支配されることで、精神のバランスを崩す女を、
迫真の演技で魅せます。
(美しい初めの頃から、追い詰められるとブクブク太り、髪はブラシも入れず、
お肌はぶつぶつシミだらけ・・・と外見だけでも大違いです)
透明人間になった男はセシリアの愛する妹そして可愛がってる妹分にまで魔の手を伸ばします。
(もうちょっと、マシなことに超能力を使ったら?どうかと、思いますよね)
後半は透明人間がやりたい放題!!
見えないことをいい事に、暴力を病振るい病院の警備員相手に大暴れ!!
透明人間相手のアクションは、エリザベス・モスは、ワイヤーアクションで表現。
(身体は叩きつけられ、ねじれて傷だらけだったそうです、痛そう!!)
ラストは、まぁ、こんな展開だろうなぁ・・・と、思った通りになりました。
これはこれで、怖いわあー!!
2021/02/21
ヒロインのセシリアがそれほど美人に見えないのに
本作の中では美人のカテゴリーに入れられていることに違和感。
(エリザベス・モスって、こんなにも不細工だったっけ?ファンの方、許してね(;^_^A)
でもって、美人でもない奥さんに、ここまで執着する夫って?
豪邸に住んでいるんだから、お金も地位もある夫なんでしょう。
しかもちょっとイケメン。
彼女のどこに魅力を感じて、こうまでする必要があったのか?
と、終始そればかり気になった。
(たとえば、ブレイク・ライブリーぐらい美人でスタイル抜群の妻だったら
執着したくなるもの判るのだけど)
まあ、人の好みは人それぞれだからね、そこは言いますまい(;^_^A
あと、夫に束縛されてそれに耐えられなかったというセシリアだが
どんな虐待を受けていたのか、その辺りが具体的に語られないので
夫の異常さと怖さが今ひとつ実感できない。
でも、見えない敵がジワジワと忍び寄る恐怖はかなり怖かった。
そこに彼がいると言っても、当然誰にも信じてもらえず
精神障害者とされてしまうセシリア。
彼女の孤独な闘いが凄くて、意外にもハードボイルドだった。
そこそこ面白かった。
2021/02/21
セシリアは、彼女の全てを支配しようとする恋人エイドリアンから逃げ出した。
彼女は、妹エミリーの紹介で刑事ジェイムズの家に身を寄せたが、
エイドリアンへの恐怖心から外出もままならない状態だった。
そんなある日、エイドリアンが自殺し、彼女に大金を遺したとの一報が入る。
安堵したのも束の間、不審な出来事が連続し、セシリアは彼の生存を確信する…
セシリアに異常な執着心を抱くエイドリアンは、ただの変質者ではない。
彼は大富豪で優秀な光学研究者なのだ。
エイドリアンは、光学迷彩スーツで透明人間となりセシリアを苦しめる。
しかし、彼の生存を訴えるセシリアを信じる者はいない。
彼女が「狂気に囚われた危険な人物」として扱われ、
窮地に追い込まれる様子は行き詰まるものがあった。
脚本、監督はリー・ワネル。
エイドリアンの海辺の豪邸は、モダンでスタイリッシュだが、少しも寛げない感じw
彼の開発したスーツは、蜂の巣のようで気持ちが悪い…
セシリア(エリザベス・モス)が、優しく機知に富んだ知的な女性であることは、
少女や飼い犬に見せる心遣い、就職面接、エイドリアンへの対抗措置から察せられた。
だが、彼女の受難シーンがこれでもかと続き、少々、辛い。
垂れ耳のドーベルマンが可愛らしかった。死ななくて良かった…