レ・ミゼラブル

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レ・ミゼラブル / ダミアン・ボナール
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「レ・ミゼラブル」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

ユゴーの『レ・ミゼラブル』で描かれた街モンフェルメイユを舞台に、移民大国フランスが抱える現代の深刻な社会問題を一級の娯楽作品として描き切り、カンヌ国際映画祭審査員賞授賞をはじめ数々の映画賞に輝いた衝撃のサスペンス・アクション。パリ郊外の犯罪多発地区で、犯罪防止班に新しく加わった若い警官が、いくつもの勢力が互いに睨み合い、危うい均衡を保っている実情を目の当たりにしていくさまと、ふとしたことから思いもよらぬ事態へと発展していく騒動の行方をリアルかつ緊迫感あふれる筆致で描き出す。監督は自身もモンフェルメイユで生まれ育ち、本作が記念すべき長編デビューとなる新鋭、ラジ・リ。 JAN:4562474221177

「レ・ミゼラブル」 の作品情報

作品情報

製作年: 2019年
製作国: フランス
原題: LES MISERABLES

「レ・ミゼラブル」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

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ユーザーレビュー:8件

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1〜 5件 / 全8件

2020年私のベスト1

投稿日:2020/12/16 レビュアー:パープルローズ

コロナ禍の2020年は、最近の15年くらいでいちばん映画館に行けなかった年でした。
この作品も映画館で観ることはできませんでしたが、今年観た映画の中でいちばん胸にずしっとこたえた映画でした。

舞台となっているパリ郊外の町モンフェルメイユは、ビクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」の舞台だったそうですが、今はすっかりアフリカ系移民の町になっています。
しかし、そこで繰り広げられているのは、ユゴーの頃と変わらない、「みじめな人々」の暮らしです、
是枝監督がフランスの大女優を使って撮った「真実」は母娘の確執の物語でしたが、それとは同じ国の出来事とは全く思えず、これを観ると「真実」がなんと能天気だったことかと思ってしまいました。

「俺が法だ。」と言って憚らない警察官。
ゴロツキにしか見えない市長。
元チンピラの宗教指導者。(映画館で観ることができたダルデンヌ兄弟の「その手に触れるまで」の宗教指導者が記憶に新しいです。)
それぞれが覇権を争う中、町にやってきたロマのサーカス団から、ひとりの少年があるものを盗んだことを発端に、町は混乱の極みに陥っていきます。

ほんの出来心で盗みを働いた少年が受けた過酷すぎる罰が、少年を変えてしまいます。
混乱の一日が終わり、朝が来ると同時に、無表情、無感情な別人に生まれ変わってしまった少年の目が恐ろしいです。

映画の冒頭にある、サッカーワールドカップのフランス優勝に沸く群衆のシーン。
ラジ・リ監督がこのシーンを冒頭に置いたのは、熱狂する移民たちがフランス人として受け入れられる日が来るかもしれないという一抹の希望だったのかもしれません。
しかし無邪気に熱狂していたあの少年はもういないのです。
私には、この理不尽な現状を何とかしてほしいと願う彼らの心の叫びに思えました。

2020年のベスト1と言っていい作品だと思います。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

怒りが報復へと変わる、メカニズム!

投稿日:2020/12/29 レビュアー:カマンベール

2019年(フランス)
カンヌ国際映画祭審査員賞ほか多数受賞した作品。
有名な『レ・ミゼラブル』とは題名だけ同じ。
レミゼラブルの意味は「悲惨な人々」
この映画も悲惨だ。

子供を主役に置いてるが、手法がリアル。
子供も立派な社会の矛盾の被害者であり・・・また立派に犯罪予備軍で、その後継者に育つ。
そのメカニズムが104分の映画の中で、見事に表現されている。

レミゼラブルの舞台となったモンフェルメイユは今は移民や難民の犯罪多発地区になっている。
ラジ・リ監督もモンフェルメイユに生まれ今も住む。監督もアフリカ系の移民2世。

《フランスの現在のカオスを伝える映画です》

フランスがサッカーのワールドカップ優勝にわく2018年。
子供がライオンを盗んだことなど、ほぼ実話だと言う。

モンフェルメイユの犯罪防止班に新しく赴任したステファンは、
正義感の強い真面目な警官。
そんな犯罪防止班をきりきり舞いさせるのが、イッサなどの、子供たちなのだから、
恐れ入る。
子供に右往左往させられる警官の図式が、この映画のテーマの根っこの深さを
物語っている。
純真な子供なんて視点は皆無。
子供は親をしょっぴく警官を生まれた時から見て育つ。
物心ついた頃から盗みを働く子も多い。
イッサは12歳くらいのアフリカ系の子供。
鶏を盗み父親にこっぴどく叱られるのを警察署でステファンは目撃する。
さらにヒヨコを盗み、なんとロマのサーカス団からライオンの子を盗み出したイッサの悪戯は、冗談では済まされなくなる。
更に仲間と騒いだイッサを犯罪防止班の警官がゴム弾で射撃してしまう。
意識を失うイッサ。警官は救急車さえ呼ばない。
有耶無耶にしたいのだ。
正義感から責任を感じるステファン。
更に悪いことに射撃の現場をドローンで撮影されていたのだ。

もうカオスです。
この後半の展開はギャング映画以上の凄まじさになる。
イッサの仲間の子供たちは神出鬼没のストリートギャング!!
迫撃砲に花火爆弾。
迫撃砲はまるでロケット爆弾のように派手に炸裂する。
警官の車は破壊の限りを尽くされ、スクラップ状態。
なぜ、なぜ、これほどまでの激しい怒りと憎しみが子供の心に育つのか?
サッカーでフランスを応援するイッサに祖国とは何処なのか?
生まれた国を憎み、生まれたことを呪う。
正しいことをする警官ステファンさえ、
彼の正義感を逆撫でする事態に・・・警官だって人間だ。

ラスト。
仁王立ちするイッサは悪魔(サタン)にしか見えなかった。

「悪い草も、悪い人間もいない。」
「育てる者が悪いだけだ」
            by ヴィクトル・ユゴー

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ジョニーは戦場へ行った

投稿日:2020/12/19 レビュアー:裸足のラヴァース 2.0


ふうむ 思ってたのとは違って面白い こうゆ展開だとは思わなかっ
たので劇作術が不自然でなく脚本が上手いんだね 80分過ぎても
ライオットなど起きないで 何とライオンの映画ではないか

SNS ドローンなどアイテムの使い方は今風なのだが ここでSNS
などにより世界は情報過多で狭くなったわけで いかにも現代的
諸問題が身近に感じられるとかゆうわけだが 実はそうではなく
知れば知るほど世界は見えなくなって いないだろうか
マルクスガブリエル言うところの 世界は存在しない なのだ

だから僕は 三人のポリスが新人を交えて ただ街中を巡回する
前半の30分位の方が怒涛のラストより怖かった 未知の土地 人々
は 単的に言って これからも身近で触れることもない 不可知世界
であって その事の絶対的な隔たりは恐怖ではないだろうか
いかにも時事的な問題意識を持って描かれる 狂乱のクライマックス
より 説明無く映される娯楽映画の無意識の風景画面は不気味だ

さて教訓 子供とライヨンの尊厳を傷つけてはあきまへんでえ
この脚本家の才能なら 救援隊が来てポリス達は助かり より
スケールのデカいライオットへの続編はありかもね

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これがフランスの闇

投稿日:2021/01/08 レビュアー:飛べない魔女

ヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』の舞台となった街モンフェルメイユは
現代ではパリ郊外の犯罪多発地区となっている。
華やかなパリの街の姿はここにはどこにもない。
立ち並ぶ団地。
団地の壁は落書きだらけ。
アフリカ系移民が沢山住み
警察はチンピラまがい
市長はヤクザまがい
子供たちは涼しい顔して盗みを働き、嘘をつく。
ここでは常識的な人間はやられてしまう。
貧困と差別、宗教の違いなど
住民の神経はいつもピリピリしていてもめ事は日常茶飯事。
怒鳴りあい、小競り合い、それがここでは普通の日常なのだ。
だから、彼らの爆発はちょっとした出来事が引き金になる。
子供たちの解き放たれた怒りの矛先は
この世界を作った大人たちへ向けられるのだ。

サッカーワールドカップでフランス優勝の勝利に
老いも若きも
白い人も黒い人も
移民の人たちも
フランス万歳と歓喜に沸いたその瞬間とは
全く別の顔をもつフランスの闇を見てしまったように思う。

このレビューは気に入りましたか? 2人の会員が気に入ったと投稿しています

問題の根源はどこにある?

投稿日:2021/01/22 レビュアー:哲郎

移民・難民の急増で人種・民族混淆国家となっている仏国。その地域社会の深刻な社会問題を扱った作品だ。
舞台はパリ郊外の街モンフェルメイユ。同地のアフリカ系住民が多く暮らす団地の少年たちと回りの大人たち、そこで治安維持活動をする刑事3人組(犯罪対策班、通称BAC)との騒動を描いている。

私はこうした作品を見るときに、とくに注視することがある。それは制作姿勢が一方の立場に、観点のみに偏ってはいないかということだ。
当地のアフリカ系住民のコミュニティが混沌としているのはわかるが、そこはフランス国であってアフリカではない。フランス人(白人)がこれまでにつくってきた歴史、風土があるわけだから、外様の住民の流儀で故国を好き勝手にされたくないという思いは当然だろう。「人類はみな兄弟。みな仲良く共生を」は、あくまで理想なのだ。

これは日本の近未来にも起こり得ることだ。政府は「日本は移民制をとらない」と公言してるが、実際には“技能実習”などの名目を立てて外国人の受け入れを進めている。国内での産業構造と労働力構成を見直す政策をとらなければ、外様住民は増え続ける。そして彼らのコミュニティは年々大きくなっていく。「いや、日本はだいじょうぶだよ。みな平和主義だから」といった楽観主義にある人は、人類社会の歴史と真実を知らない人である。今はまだ数が少ないから、彼らはおとなしくしているのである。

少し前に、作家の曽野綾子さんが「移民は人種ごとに居住区を分けるのが好ましい」と発言してだいぶ非難されたが、私は曽野さんの考えに同感である。曽野さんは差別ではなく、区別の重要性を言ったのであり、境界線を引いて節度をもったそれぞれの暮らしを守ることが、人種、民族間の無用な対立、憎悪を防ぎ、紛争・戦争の火種をなくすことにつながる。その意味で、私は経済利益を主目的としたグローバル化にも否定的である。世界のそれぞれの地域(国)にはそれぞれの進み方、スピードがあるのであり、先進国の利器や文化を単純に持ち込んでそこが良くなるとは限らない。明治期以降の日本のあり様などはむしろ例外的なものである。

まあ、決して面白い内容ではないけど、これから実社会に出て国づくりに携わる学生さんには見ておいてほしいかな。

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レ・ミゼラブル

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2020年私のベスト1

投稿日

2020/12/16

レビュアー

パープルローズ

コロナ禍の2020年は、最近の15年くらいでいちばん映画館に行けなかった年でした。
この作品も映画館で観ることはできませんでしたが、今年観た映画の中でいちばん胸にずしっとこたえた映画でした。

舞台となっているパリ郊外の町モンフェルメイユは、ビクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」の舞台だったそうですが、今はすっかりアフリカ系移民の町になっています。
しかし、そこで繰り広げられているのは、ユゴーの頃と変わらない、「みじめな人々」の暮らしです、
是枝監督がフランスの大女優を使って撮った「真実」は母娘の確執の物語でしたが、それとは同じ国の出来事とは全く思えず、これを観ると「真実」がなんと能天気だったことかと思ってしまいました。

「俺が法だ。」と言って憚らない警察官。
ゴロツキにしか見えない市長。
元チンピラの宗教指導者。(映画館で観ることができたダルデンヌ兄弟の「その手に触れるまで」の宗教指導者が記憶に新しいです。)
それぞれが覇権を争う中、町にやってきたロマのサーカス団から、ひとりの少年があるものを盗んだことを発端に、町は混乱の極みに陥っていきます。

ほんの出来心で盗みを働いた少年が受けた過酷すぎる罰が、少年を変えてしまいます。
混乱の一日が終わり、朝が来ると同時に、無表情、無感情な別人に生まれ変わってしまった少年の目が恐ろしいです。

映画の冒頭にある、サッカーワールドカップのフランス優勝に沸く群衆のシーン。
ラジ・リ監督がこのシーンを冒頭に置いたのは、熱狂する移民たちがフランス人として受け入れられる日が来るかもしれないという一抹の希望だったのかもしれません。
しかし無邪気に熱狂していたあの少年はもういないのです。
私には、この理不尽な現状を何とかしてほしいと願う彼らの心の叫びに思えました。

2020年のベスト1と言っていい作品だと思います。

怒りが報復へと変わる、メカニズム!

投稿日

2020/12/29

レビュアー

カマンベール

2019年(フランス)
カンヌ国際映画祭審査員賞ほか多数受賞した作品。
有名な『レ・ミゼラブル』とは題名だけ同じ。
レミゼラブルの意味は「悲惨な人々」
この映画も悲惨だ。

子供を主役に置いてるが、手法がリアル。
子供も立派な社会の矛盾の被害者であり・・・また立派に犯罪予備軍で、その後継者に育つ。
そのメカニズムが104分の映画の中で、見事に表現されている。

レミゼラブルの舞台となったモンフェルメイユは今は移民や難民の犯罪多発地区になっている。
ラジ・リ監督もモンフェルメイユに生まれ今も住む。監督もアフリカ系の移民2世。

《フランスの現在のカオスを伝える映画です》

フランスがサッカーのワールドカップ優勝にわく2018年。
子供がライオンを盗んだことなど、ほぼ実話だと言う。

モンフェルメイユの犯罪防止班に新しく赴任したステファンは、
正義感の強い真面目な警官。
そんな犯罪防止班をきりきり舞いさせるのが、イッサなどの、子供たちなのだから、
恐れ入る。
子供に右往左往させられる警官の図式が、この映画のテーマの根っこの深さを
物語っている。
純真な子供なんて視点は皆無。
子供は親をしょっぴく警官を生まれた時から見て育つ。
物心ついた頃から盗みを働く子も多い。
イッサは12歳くらいのアフリカ系の子供。
鶏を盗み父親にこっぴどく叱られるのを警察署でステファンは目撃する。
さらにヒヨコを盗み、なんとロマのサーカス団からライオンの子を盗み出したイッサの悪戯は、冗談では済まされなくなる。
更に仲間と騒いだイッサを犯罪防止班の警官がゴム弾で射撃してしまう。
意識を失うイッサ。警官は救急車さえ呼ばない。
有耶無耶にしたいのだ。
正義感から責任を感じるステファン。
更に悪いことに射撃の現場をドローンで撮影されていたのだ。

もうカオスです。
この後半の展開はギャング映画以上の凄まじさになる。
イッサの仲間の子供たちは神出鬼没のストリートギャング!!
迫撃砲に花火爆弾。
迫撃砲はまるでロケット爆弾のように派手に炸裂する。
警官の車は破壊の限りを尽くされ、スクラップ状態。
なぜ、なぜ、これほどまでの激しい怒りと憎しみが子供の心に育つのか?
サッカーでフランスを応援するイッサに祖国とは何処なのか?
生まれた国を憎み、生まれたことを呪う。
正しいことをする警官ステファンさえ、
彼の正義感を逆撫でする事態に・・・警官だって人間だ。

ラスト。
仁王立ちするイッサは悪魔(サタン)にしか見えなかった。

「悪い草も、悪い人間もいない。」
「育てる者が悪いだけだ」
            by ヴィクトル・ユゴー

ジョニーは戦場へ行った

投稿日

2020/12/19

レビュアー

裸足のラヴァース 2.0


ふうむ 思ってたのとは違って面白い こうゆ展開だとは思わなかっ
たので劇作術が不自然でなく脚本が上手いんだね 80分過ぎても
ライオットなど起きないで 何とライオンの映画ではないか

SNS ドローンなどアイテムの使い方は今風なのだが ここでSNS
などにより世界は情報過多で狭くなったわけで いかにも現代的
諸問題が身近に感じられるとかゆうわけだが 実はそうではなく
知れば知るほど世界は見えなくなって いないだろうか
マルクスガブリエル言うところの 世界は存在しない なのだ

だから僕は 三人のポリスが新人を交えて ただ街中を巡回する
前半の30分位の方が怒涛のラストより怖かった 未知の土地 人々
は 単的に言って これからも身近で触れることもない 不可知世界
であって その事の絶対的な隔たりは恐怖ではないだろうか
いかにも時事的な問題意識を持って描かれる 狂乱のクライマックス
より 説明無く映される娯楽映画の無意識の風景画面は不気味だ

さて教訓 子供とライヨンの尊厳を傷つけてはあきまへんでえ
この脚本家の才能なら 救援隊が来てポリス達は助かり より
スケールのデカいライオットへの続編はありかもね

これがフランスの闇

投稿日

2021/01/08

レビュアー

飛べない魔女

ヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』の舞台となった街モンフェルメイユは
現代ではパリ郊外の犯罪多発地区となっている。
華やかなパリの街の姿はここにはどこにもない。
立ち並ぶ団地。
団地の壁は落書きだらけ。
アフリカ系移民が沢山住み
警察はチンピラまがい
市長はヤクザまがい
子供たちは涼しい顔して盗みを働き、嘘をつく。
ここでは常識的な人間はやられてしまう。
貧困と差別、宗教の違いなど
住民の神経はいつもピリピリしていてもめ事は日常茶飯事。
怒鳴りあい、小競り合い、それがここでは普通の日常なのだ。
だから、彼らの爆発はちょっとした出来事が引き金になる。
子供たちの解き放たれた怒りの矛先は
この世界を作った大人たちへ向けられるのだ。

サッカーワールドカップでフランス優勝の勝利に
老いも若きも
白い人も黒い人も
移民の人たちも
フランス万歳と歓喜に沸いたその瞬間とは
全く別の顔をもつフランスの闇を見てしまったように思う。

問題の根源はどこにある?

投稿日

2021/01/22

レビュアー

哲郎

移民・難民の急増で人種・民族混淆国家となっている仏国。その地域社会の深刻な社会問題を扱った作品だ。
舞台はパリ郊外の街モンフェルメイユ。同地のアフリカ系住民が多く暮らす団地の少年たちと回りの大人たち、そこで治安維持活動をする刑事3人組(犯罪対策班、通称BAC)との騒動を描いている。

私はこうした作品を見るときに、とくに注視することがある。それは制作姿勢が一方の立場に、観点のみに偏ってはいないかということだ。
当地のアフリカ系住民のコミュニティが混沌としているのはわかるが、そこはフランス国であってアフリカではない。フランス人(白人)がこれまでにつくってきた歴史、風土があるわけだから、外様の住民の流儀で故国を好き勝手にされたくないという思いは当然だろう。「人類はみな兄弟。みな仲良く共生を」は、あくまで理想なのだ。

これは日本の近未来にも起こり得ることだ。政府は「日本は移民制をとらない」と公言してるが、実際には“技能実習”などの名目を立てて外国人の受け入れを進めている。国内での産業構造と労働力構成を見直す政策をとらなければ、外様住民は増え続ける。そして彼らのコミュニティは年々大きくなっていく。「いや、日本はだいじょうぶだよ。みな平和主義だから」といった楽観主義にある人は、人類社会の歴史と真実を知らない人である。今はまだ数が少ないから、彼らはおとなしくしているのである。

少し前に、作家の曽野綾子さんが「移民は人種ごとに居住区を分けるのが好ましい」と発言してだいぶ非難されたが、私は曽野さんの考えに同感である。曽野さんは差別ではなく、区別の重要性を言ったのであり、境界線を引いて節度をもったそれぞれの暮らしを守ることが、人種、民族間の無用な対立、憎悪を防ぎ、紛争・戦争の火種をなくすことにつながる。その意味で、私は経済利益を主目的としたグローバル化にも否定的である。世界のそれぞれの地域(国)にはそれぞれの進み方、スピードがあるのであり、先進国の利器や文化を単純に持ち込んでそこが良くなるとは限らない。明治期以降の日本のあり様などはむしろ例外的なものである。

まあ、決して面白い内容ではないけど、これから実社会に出て国づくりに携わる学生さんには見ておいてほしいかな。

1〜 5件 / 全8件