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運び屋 / クリント・イーストウッド
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「運び屋」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

巨匠クリント・イーストウッドが「グラン・トリノ」以来となる監督・主演で贈る実録犯罪ドラマ。史上最年長の運び屋となった老人の驚きの実話を映画化。共演はブラッドリー・クーパー、アンディ・ガルシア。退役軍人のアール・ストーンはデイリリーというユリの栽培に情熱を燃やし、園芸の世界では一目置かれる存在だったが、その代償として家族をないがしろにしてしまい、90歳になろうとする今は家族との間に埋めがたい溝を抱え、孤独な日々を送っていた。やがて農園の経営も行き詰まり途方暮れるアール。そんな時、“車の運転をするだけで大金がもらえる”という仕事を紹介される。最初は荷物の中身を知らずに運んでいたアールだったが…。 JAN:4548967426915

「運び屋」 の作品情報

作品情報

製作年:

2018年

製作国:

アメリカ

原題:

THE MULE

「運び屋」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場

アウトランド

アンタッチャブル

ブレックファースト・オブ・チャンピオンズ

ユーザーレビュー:63件

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1〜 5件 / 全63件

90歳の運び屋を通して描く家族と人生

投稿日:2019/06/03 レビュアー:なんの因果

わずか一日しか花を咲かせないデイリリーというユリの栽培に情熱を燃やすアール・ストーン(クリント・イーストウッド)。
品評会などでも高く評価される存在だったが、ネットの普及で園芸事業は行き詰まり農園も自宅も差し押さえられる。
仕事一筋で家庭を顧みない彼は、娘の結婚式にも姿を見せなかった。
90歳になった今は家族との確執はさらに深刻になり、孤独な老人と成り果てていた。
そんな時、アールが長年無事故だと聞いて「車の運転をするだけで大金が貰える」と仕事を紹介される。
こうしてアールが運んだのがなんと麻薬。のんきなジイさんがまさか麻薬を運んでるとは警察も疑わず、成功して麻薬の量も報酬もエスカレートしてゆくのだった。

大金を得たアールは、孫娘に資金を出して感謝され、自宅も取り戻す。火事にあった施設にお金を出すなどいろいろ実現させる。やってる事は犯罪なのだと自覚しながらも、
お金によって他者から感謝され受け入れられる気持ちよさ。歌を歌いながら稼ぐ運び屋家業。モーテルに女性たちを呼び、ボスの屋敷に招待されるとお尻フリフリのダイナマイトガールたちのパーティ!
「こんなすごい屋敷を建てるのに、何人殺したんだい?」

なんだろう、この軽薄さ、確かに捜査当局(ブラッドリー・クーパー)の動向は迫ってきているというのに緊張感のカケラもない!なにか人生の喜びを噛み締めつつ、どうしようもない諦め、みたいな感じもする不思議な作品だ。
クリント・イーストウッドが家庭を顧みず、晩年になっても映画作りに熱中し、自分のペースで楽しみながら撮ってきた、
外の世界で生きてきたという事の「懺悔」と「投影」なのでありましょう。
最後には奥さんの元に駆けつけ病気の奥さんを見守ります。
ないがしろにしてきた「家族」というものへの懺悔であり、
「時間だけはお金で買えない」という後悔。「俺みたいに外ばかり見てちゃいけない」という罪の思い。
全体のタッチは軽妙でありながら、ヒシヒシと人生の喜びと苦しみが感じられる作品だった。

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いよっ、名人芸!!・・イーストウッド監督40作目。

投稿日:2019/05/29 レビュアー:カマンベール

2018年(アメリカ)

楽しい娯楽作です。
予告編を見ての、ミジメな年寄りの「運び屋」、
そんな感じは微塵もない、軽妙で肩がこらないエンタメ作品でした。

実話ベースだそうです。
好き勝手に家庭を顧みなかったことから、孤独で、お金にも困っているアール(クリント・イーストウッド)は、メキシコの麻薬カルテルから、
「運転するだけで良い・・・」と運び屋を持ちかけられます。

だから全米中をドライブする「ロードムービー」なんです。
アールの運転は法令順守、おまけに年寄りと言う利点も生かし、
仕事に順応して楽しむ余裕まで・・・そして度胸もあります。

エピソードも豊富です。
「運び屋」の仕事を寄り道して、全米イチとアールが信じる
ビーフサンドを食べて、仲間に奢ったりね!
好き勝手に運転して脱線する自己中ぶりとか・・・。

共演はアールを追う麻薬捜査官コリンに、ブラッドリー・クーパー。
人情味と男盛りの色気がムンムンします。
この作品ではクリント・イーストウッド監督自身の作品としては、
『グラン・トリノ』以来10年ぶりの俳優出演です。
クリントさんと共演者とのロマンスの噂も咲いたと言う
お元気なイーストウッド監督です。

楽しみながらも最後には、家族とのエピソードで、
ホロリとさせられる・・・本当に手練れの技ですね。
早くも次回作を楽しみ待つ・・・そんな気持ちになりました。
どうかいつまでもお元気で!!

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じぃちゃんの決断に涙

投稿日:2019/05/29 レビュアー:飛べない魔女

実話に基づいたお話です。
80歳代でシナロア・カルテルの麻薬の運び屋となった第二次世界大戦の退役軍人である
レオ・シャープのニュース記事から着想を得たそうです。
クリントさんは『人生の特等席』依頼の5年ぶりの監督・主演映画です。

なかなか面白かったです。
さすがクリントさん、終始ストーリー展開のうまさに魅せられてしまいました。
タタことアール・ストーンのちょっと猫背のその姿は哀愁たっぷりで、
ひょうひょうとしたじぃさんを演じているクリントさん。
気持ちよくジョークを飛ばし
時として差別用語も悪気なく使うじぃさんです。

『悪いことしている』という印象は全くなく、
当のご本人も、最初は『ヤバい!』と思うものの
何度かランを繰り返しているうちに
大胆不敵にもなり、麻薬捜査官(ブラッドリー)と判っていても
余裕綽々で近づいていき、世間話で彼を虜にするところなんざ
じぃちゃん、やるじゃないか!と拍手喝采したくなります。
そして、見ている側はどうかじぃちゃん、捕まらないで〜、とずっと応援してしまいます。
116分間、ずっと引き込まれました。
そしてラストのじぃちゃんの決断には、ちょっと涙。

予告編では暗い映画の印象を受けましたが
クリントじぃちゃんのノリノリの演技には
コメディ入ってました(笑)

星4.2

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運び屋 ネタバレ

投稿日:2019/06/01 レビュアー:片山刑事

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 90歳にもなって老人らしい図々しさ全開で麻薬の運び屋をのんびりするおじいさんの話。

 90歳にもなって女性を抱けるのかという恐ろしいお盛んな主人公が映画史的に最高齢のベッドシーンなのではないかという衝撃の映画で最高でした。基本、チャらい90歳が周りの緊張感無視でマイペースで麻薬を運んでいくというサスペンスフルとのんびりさが交わった不思議な映画でそれが面白い作品でした。

 めちゃ怖いメキシコの麻薬カルテルたちとが何をやっているのか主人公はヤバいことに足を踏み入れているのはわかっているけれど、そこまで深刻さを感じていないのか、細かい運びの手口は見せないのも主人公と同目線になれてよかったです。ただ車を運転しているだけなのに退屈しなかったです。

 主人公を追いかける麻薬取締局の捜査も交互に描かれますが、この捜査官たちの捜査は結構オマヌケなシーンの連続で全く凄腕にみえないのも笑えてよかったです。失敗の連続の捜査のオンパレードでした。

 麻薬の運び屋を描きつつ家族への贖罪が後半メインになっていって、それも暖かい気持ちになれました。

 とはいえ普通に反省して、解決したっぽい終わりですが、麻薬カルテルは絶対追いかけてきちゃうんじゃないかと心配してしまう映画でした。

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晩節に回ってきたたった1度のチャンス ネタバレ

投稿日:2019/09/12 レビュアー:hinakksk

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 存在しているだけで老練の品格と深い叡知を感じさせるクリント・イーストウッドが演じるからこそ、90歳の主人公アールは、共感できる人物像になったのではないだろうか。アールが実際にやっていることは許し難い犯罪なので、並の俳優が演じたらおそらく顰蹙ものだろう。イーストウッド抜きでは説得力はおろか、成立さえしないだろう作品だ。彼の存在感と熟達の演技はそれほど圧倒的で、唸るしかない。

 この映画もまた「ラッキー」と同様に、晩節をどう生きるかを描いている。アールは、1日しか咲かないというデイリーリリーの栽培とその品評会に心血を注いで家庭を顧みず、家族と疎遠になっている。肝心の花農場も経営の近代化に失敗して負債を抱え、失ってしまう。

 長年ピックアップトラックで全国を走り回り、交通違反や事故は皆無という経歴を活かして、最初はそれとは知らず、軽い気持ちで運び屋を引き受けたものの、思わぬ巨額の報酬に、荷物が麻薬だと分かってもなお、その仕事に深入りしてしまう。おんぼろトラックとはおさらばしてピカピカの新車。負債を返済し、失った花農場を取り戻す。可愛い孫娘の結婚式の費用や美容学校の学費も負担して大きな顔。火事にあったお気に入りのレストランの再開資金も出して、皆に感謝され喜ばれる。危険は承知の上。お金さえあれば、お気楽で楽しい思いもできる。危ない目に遭っても、カントリーソングを口ずさみながら、飄々と仕事を続ける。

 莫大な量を運ぶ重責の仕事中に、妻が重篤な病だという連絡を受けて、彼は人生最後の岐路に立つ。もう2度とはないだろう、たった1度のチャンス。ようやく彼は自らの決断と行動で、仕事ではなく家族を選ぶ。人生で初めて妻に寄り添い、家族と共に過ごすかけがえのない時間。自分にとって何が大切なのかを悟り、罪を認めて潔く刑に服する。そうして、人生を賭けた儚いデイリーリリーもまた、栄誉や自慢のためではなく、本当の意味で彼の心の糧となったのではないだろうか。選択を誤らず、後悔なく人生を終りたい。

 

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運び屋

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90歳の運び屋を通して描く家族と人生

投稿日

2019/06/03

レビュアー

なんの因果

わずか一日しか花を咲かせないデイリリーというユリの栽培に情熱を燃やすアール・ストーン(クリント・イーストウッド)。
品評会などでも高く評価される存在だったが、ネットの普及で園芸事業は行き詰まり農園も自宅も差し押さえられる。
仕事一筋で家庭を顧みない彼は、娘の結婚式にも姿を見せなかった。
90歳になった今は家族との確執はさらに深刻になり、孤独な老人と成り果てていた。
そんな時、アールが長年無事故だと聞いて「車の運転をするだけで大金が貰える」と仕事を紹介される。
こうしてアールが運んだのがなんと麻薬。のんきなジイさんがまさか麻薬を運んでるとは警察も疑わず、成功して麻薬の量も報酬もエスカレートしてゆくのだった。

大金を得たアールは、孫娘に資金を出して感謝され、自宅も取り戻す。火事にあった施設にお金を出すなどいろいろ実現させる。やってる事は犯罪なのだと自覚しながらも、
お金によって他者から感謝され受け入れられる気持ちよさ。歌を歌いながら稼ぐ運び屋家業。モーテルに女性たちを呼び、ボスの屋敷に招待されるとお尻フリフリのダイナマイトガールたちのパーティ!
「こんなすごい屋敷を建てるのに、何人殺したんだい?」

なんだろう、この軽薄さ、確かに捜査当局(ブラッドリー・クーパー)の動向は迫ってきているというのに緊張感のカケラもない!なにか人生の喜びを噛み締めつつ、どうしようもない諦め、みたいな感じもする不思議な作品だ。
クリント・イーストウッドが家庭を顧みず、晩年になっても映画作りに熱中し、自分のペースで楽しみながら撮ってきた、
外の世界で生きてきたという事の「懺悔」と「投影」なのでありましょう。
最後には奥さんの元に駆けつけ病気の奥さんを見守ります。
ないがしろにしてきた「家族」というものへの懺悔であり、
「時間だけはお金で買えない」という後悔。「俺みたいに外ばかり見てちゃいけない」という罪の思い。
全体のタッチは軽妙でありながら、ヒシヒシと人生の喜びと苦しみが感じられる作品だった。

いよっ、名人芸!!・・イーストウッド監督40作目。

投稿日

2019/05/29

レビュアー

カマンベール

2018年(アメリカ)

楽しい娯楽作です。
予告編を見ての、ミジメな年寄りの「運び屋」、
そんな感じは微塵もない、軽妙で肩がこらないエンタメ作品でした。

実話ベースだそうです。
好き勝手に家庭を顧みなかったことから、孤独で、お金にも困っているアール(クリント・イーストウッド)は、メキシコの麻薬カルテルから、
「運転するだけで良い・・・」と運び屋を持ちかけられます。

だから全米中をドライブする「ロードムービー」なんです。
アールの運転は法令順守、おまけに年寄りと言う利点も生かし、
仕事に順応して楽しむ余裕まで・・・そして度胸もあります。

エピソードも豊富です。
「運び屋」の仕事を寄り道して、全米イチとアールが信じる
ビーフサンドを食べて、仲間に奢ったりね!
好き勝手に運転して脱線する自己中ぶりとか・・・。

共演はアールを追う麻薬捜査官コリンに、ブラッドリー・クーパー。
人情味と男盛りの色気がムンムンします。
この作品ではクリント・イーストウッド監督自身の作品としては、
『グラン・トリノ』以来10年ぶりの俳優出演です。
クリントさんと共演者とのロマンスの噂も咲いたと言う
お元気なイーストウッド監督です。

楽しみながらも最後には、家族とのエピソードで、
ホロリとさせられる・・・本当に手練れの技ですね。
早くも次回作を楽しみ待つ・・・そんな気持ちになりました。
どうかいつまでもお元気で!!

じぃちゃんの決断に涙

投稿日

2019/05/29

レビュアー

飛べない魔女

実話に基づいたお話です。
80歳代でシナロア・カルテルの麻薬の運び屋となった第二次世界大戦の退役軍人である
レオ・シャープのニュース記事から着想を得たそうです。
クリントさんは『人生の特等席』依頼の5年ぶりの監督・主演映画です。

なかなか面白かったです。
さすがクリントさん、終始ストーリー展開のうまさに魅せられてしまいました。
タタことアール・ストーンのちょっと猫背のその姿は哀愁たっぷりで、
ひょうひょうとしたじぃさんを演じているクリントさん。
気持ちよくジョークを飛ばし
時として差別用語も悪気なく使うじぃさんです。

『悪いことしている』という印象は全くなく、
当のご本人も、最初は『ヤバい!』と思うものの
何度かランを繰り返しているうちに
大胆不敵にもなり、麻薬捜査官(ブラッドリー)と判っていても
余裕綽々で近づいていき、世間話で彼を虜にするところなんざ
じぃちゃん、やるじゃないか!と拍手喝采したくなります。
そして、見ている側はどうかじぃちゃん、捕まらないで〜、とずっと応援してしまいます。
116分間、ずっと引き込まれました。
そしてラストのじぃちゃんの決断には、ちょっと涙。

予告編では暗い映画の印象を受けましたが
クリントじぃちゃんのノリノリの演技には
コメディ入ってました(笑)

星4.2

運び屋

投稿日

2019/06/01

レビュアー

片山刑事

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 90歳にもなって老人らしい図々しさ全開で麻薬の運び屋をのんびりするおじいさんの話。

 90歳にもなって女性を抱けるのかという恐ろしいお盛んな主人公が映画史的に最高齢のベッドシーンなのではないかという衝撃の映画で最高でした。基本、チャらい90歳が周りの緊張感無視でマイペースで麻薬を運んでいくというサスペンスフルとのんびりさが交わった不思議な映画でそれが面白い作品でした。

 めちゃ怖いメキシコの麻薬カルテルたちとが何をやっているのか主人公はヤバいことに足を踏み入れているのはわかっているけれど、そこまで深刻さを感じていないのか、細かい運びの手口は見せないのも主人公と同目線になれてよかったです。ただ車を運転しているだけなのに退屈しなかったです。

 主人公を追いかける麻薬取締局の捜査も交互に描かれますが、この捜査官たちの捜査は結構オマヌケなシーンの連続で全く凄腕にみえないのも笑えてよかったです。失敗の連続の捜査のオンパレードでした。

 麻薬の運び屋を描きつつ家族への贖罪が後半メインになっていって、それも暖かい気持ちになれました。

 とはいえ普通に反省して、解決したっぽい終わりですが、麻薬カルテルは絶対追いかけてきちゃうんじゃないかと心配してしまう映画でした。

晩節に回ってきたたった1度のチャンス

投稿日

2019/09/12

レビュアー

hinakksk

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 存在しているだけで老練の品格と深い叡知を感じさせるクリント・イーストウッドが演じるからこそ、90歳の主人公アールは、共感できる人物像になったのではないだろうか。アールが実際にやっていることは許し難い犯罪なので、並の俳優が演じたらおそらく顰蹙ものだろう。イーストウッド抜きでは説得力はおろか、成立さえしないだろう作品だ。彼の存在感と熟達の演技はそれほど圧倒的で、唸るしかない。

 この映画もまた「ラッキー」と同様に、晩節をどう生きるかを描いている。アールは、1日しか咲かないというデイリーリリーの栽培とその品評会に心血を注いで家庭を顧みず、家族と疎遠になっている。肝心の花農場も経営の近代化に失敗して負債を抱え、失ってしまう。

 長年ピックアップトラックで全国を走り回り、交通違反や事故は皆無という経歴を活かして、最初はそれとは知らず、軽い気持ちで運び屋を引き受けたものの、思わぬ巨額の報酬に、荷物が麻薬だと分かってもなお、その仕事に深入りしてしまう。おんぼろトラックとはおさらばしてピカピカの新車。負債を返済し、失った花農場を取り戻す。可愛い孫娘の結婚式の費用や美容学校の学費も負担して大きな顔。火事にあったお気に入りのレストランの再開資金も出して、皆に感謝され喜ばれる。危険は承知の上。お金さえあれば、お気楽で楽しい思いもできる。危ない目に遭っても、カントリーソングを口ずさみながら、飄々と仕事を続ける。

 莫大な量を運ぶ重責の仕事中に、妻が重篤な病だという連絡を受けて、彼は人生最後の岐路に立つ。もう2度とはないだろう、たった1度のチャンス。ようやく彼は自らの決断と行動で、仕事ではなく家族を選ぶ。人生で初めて妻に寄り添い、家族と共に過ごすかけがえのない時間。自分にとって何が大切なのかを悟り、罪を認めて潔く刑に服する。そうして、人生を賭けた儚いデイリーリリーもまた、栄誉や自慢のためではなく、本当の意味で彼の心の糧となったのではないだろうか。選択を誤らず、後悔なく人生を終りたい。

 

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