増山超能力師事務所　〜激情版は恋の味〜

“超能力師事務所”だなんてクダラナイ！と思った方、少し興味が湧いたでしょうか？
誉田哲也氏と言えば、あの『ストロベリーナイト』の著者さんです。
実は、この激情版はテレビドラマのスピンオフで、ドラマは2017年1月〜3月まで日本テレビ系列で深夜の時間帯に放送されていました。
舞台となる「増山超能力師事務所」は日暮里にあり、所長の増山圭太郎（田中直樹）は1級超能力師の資格を持っています。
その他のメンバーでは住吉悦子（中村ゆり）、中井健（柄本時生）、高原篤志（浅香航大）が2級超能力師で、宇川明美（ルウト）は、これから2級の試験を受ける見習いです。
事務員の大谷津朋江（平田敦子）は、超能力を持たない一般人です。
因みに、超能力を持たない人は「無能力者」と呼ばれます。（笑）
余談ですが、「超能力師」に「師」の漢字を使うのは、「士」だと最後の二文字だけ見ると「力士」となり、お相撲さんみたいだからという事でした。（笑）
さて前置きはこのくらいにして、激情版のご紹介。
スピンオフで光を当てられる超能力師は、高原篤志です。
彼は、いわゆるサイコメトラーで、物体に自分の小指を当てることでそこに残る残留思念を読み取ります。
しかし、最近の篤志の能力は不安定で仕事を請け負うことが出来ず、街頭で営業用のビラ配りをさせられていました。
そんな時、姉妹でやっている弁当屋に通ううちに、妹の青葉（三根梓）に恋ごころを抱くようになります。
その頃、所長の増山は、代議士の秘書から仕事を依頼されていました。
代議士の息子が誘拐され身代金を要求されていたのです。
選挙を目前に控えているため秘密裏に進めて欲しいという依頼でしたが、身代金の受け渡し場所に犯人は現れず、他の場所で遺体で発見されるのです。
ややこしいことに、その事件に青葉が関係していることが分かり・・・
篤志は、青葉の姉から青葉の秘密を打ち明けられます。
青葉の苦悩を察した篤志は、事務所の仲間の力を借りながら青葉を探し出し、苦しいのは青葉だけじゃない、同じ悩みを抱えながら皆一生懸命自分の居場所を見つけて生きているんだと励まします。
テレビドラマを観ていた人には、メンバーそれぞれの持つ力やキャラクターが分かるのですが、この激情版だけでも問題はないでしょう。
所長の増山は「面倒くさいなあ」と言うのが口癖。
でも、所員を見る眼差しは温かく、所員たちも増山を信頼しています。
原作小説は、（私は文庫本で読みましたが）365ページほどです。
電車の中や病院の待合室、暇つぶしに読むには手ごろです。
よろしければどうぞ。

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まあまあでした。
多分殺してないとは思ったし