ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜

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ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜 / ジェイク・ギレンホール
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「ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

ボストン・マラソンのテロ事件で両脚切断の重傷を負ったジェフ・ボーマン氏の回顧録をジェイク・ギレンホール主演で映画化した感動の実話ドラマ。ごく平凡な青年が、様々な葛藤を抱えながらも周囲の人々に支えられて再起していく姿を等身大に描き出す。監督は「選挙の勝ち方教えます」のデヴィッド・ゴードン・グリーン。ボストンに暮らす陽気でちょっぴりだらしない27歳の青年ジェフ・ボーマン。ある日、元恋人エリンがボストンマラソンに出場するというので応援に駆けつけた彼は、ゴール付近で起きた爆弾テロに巻き込まれてしまう。病院のベッドで意識を取り戻したのは、手術で両脚を切断された後だった。非情な現実を受け止めきれずにいる中、彼の目撃証言が事件解決の決め手となったことで、一躍ヒーローとして世間の注目を集めるジェフだったが…。 JAN:4532612134812

「ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜」 の作品情報

作品情報

製作年: 2017年
原題: STRONGER

「ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全16件

ジェフが負わされた“英雄”というシンボルと責務

投稿日:2018/10/22 レビュアー:kazupon

「ボストンマラソン爆弾テロ事件」は、日本でもニュースになったので覚えている。
ゴール地点付近で2度の爆発が起き、3人の死者と282人の負傷者が出たテロ事件だ。
主人公のジェフ・ボーマン(ジェイク・ジレンホール)は、その負傷者の一人で両足の膝から下を失った。
彼は自身の身の上に起きた事実に衝撃を受けながらも「犯人を見た」と証言。
FBIによる犯人特定に貢献したとして、ジェフは一躍有名人。
あれよあれよという間に、ジェフは「ボストン ストロング(ボストンよ、強くあれ)」のスローガンと共に、それを体現するヒーローとして祭り上げられてしまった。
事件前のジェフと言えば、冒頭のシーンからも分かる通りいい加減な男で、彼女のエリンから何度目かの「別れ」を告げられたばかりだった。
アメリカという国は、つくづくヒーローが好きなんだと思う。
実際の彼は“ヒーロー”とは程遠いダメ男で、それは彼自身が知っていた。
しかし、ジェフの母や身内の人々は、ジェフが“ヒーロー”と呼ばれることにすっかり浮かれてしまっていた。
「テロに屈しない国、世界のヒーロー、アメリカ」
そして、幾多の苦難に遭遇しようとも何度も立ち上がる。
そのシンボルとしての“ヒーロー”が、次々と作られ祭り上げられて行く。
アメリカという国の成り立ちや、種々雑多な民族・宗教で構成されていることを考えると、最大公約数的な役割を果たしてくれるのがヒーローなのだと思う。
家族も含めて大衆は、彼をヒーローと呼び、有名人に合わせてくれたり、アメフトの試合で星条旗を振らせ、レッドソックスの試合では始球式で投げさせた以外に何をしてくれただろう?
唯一、ジェフが「自分がヒーローであること」を受け入れられたのは、テロの日、ジェフを救ってくれたテンガロンハットの男と面会した時だった。
この男性にとってのジェフは、シンボルとしてのヒーローではなく、具体的な理由のある本物のヒーローだったから。
ジェフがベッドから移動する際に床に顔面を打ち付けた時、トイレットペーパーに手が届かず転んだ時、
画面を見つめながら、私はジェフの現実を理解しようとしない家族や親せきが腹立たしかった。
その想像力の無さに呆れた。
ただ、エリンだけがジェフが生活する上での助けとなった。
しかし、ジェフの弱さや甘えが、再びエリンを彼の元から去らせることになる。
ラストで、ヒーローではない“普通の男”としてジェフが覚悟を決めるが、作り物ではない本気の姿をやっと見ることが出来たと思った。
現実は、綺麗ごとでは終われないのだ。

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本当は弱いダメ男が「誰かの勇気」になれるまで

投稿日:2018/10/03 レビュアー:なんの因果

2013年、コストコの調理場で働くジェフ・ボーマンは、ボストンマラソンに出場している恋人エリンを応援すべくゴール横に陣取る。
が、爆弾テロの被害にあい、病院で気がついた時には両足を失ってしまっていた。
実話である。ジェフ・ボーマンの原作本に深く惚れ込んだジェイク・ギレンホールは、
自らがジェフ役として主演し、新しく立ち上げた製作会社ナイン・ストーリーズの第1作目に選び、プロデューサーとしても関わった。

コストコでチキンを焦がしてしまったり、その後始末を同僚に押し付けてしまうジェフは、
遅刻もするし、外出嫌いのちょっとダメンズ風の男だった。
(ジェイクの言葉を借りれば「ジェイク史上、最もちょいワルで平凡な男」だそうだ。)
テロリストの姿を見たと証言したことで、FBIによる犯人特定に貢献したジェフ。
爆発直後、車椅子で運ばれる彼の写真も広く報道されたことで、たちまちテロリストに屈しない“ボストン ストロング”と英雄視される。
だが当人は両足を失った苦悩(シャワーも出来ずトイレの紙を取ろうとしてそのまま便座から落ちて泣いたりする)と、
爆発現場の記憶にさいなまれ次第に明るさや愛を失う。酒に溺れ自暴自棄になってゆく。
恋人のエリンは、妊娠したことを告げる。
「育てられる訳ないじゃないか!無理だよ!」というジェフ。
「なぜ?足がないからというのは理由じゃない。自分がママの言いなりの子供だからよ。」
なかなかキツイじゃないか、エリン。恋人と実母の争いも躊躇なく描かれる。
本当の強さはエリンかもしれない。エリンのセリフを味わいたい。
このジェフの心を救ったのは家族や友人ではなかった。
何も出来ないと思って自己否定していた彼を「誰かの勇気になれる」と、自らの体験談を語るある人物。
これを機にジェフの心は切り替わる。
徐々に前向きになり、2015年ボストンでのレッドソックスの始球式ではピッチャーを務める感動シーン。ごく普通の男が、悩みつつ再起するドラマ。両足を失って、彼が手に入れたものは、とてつもなく大きかった。

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ボストンよ、強くあれ!

投稿日:2018/10/10 レビュアー:飛べない魔女

僕はジェフ。
ボストンマラソンに出場する元彼女エリンの応援のため
ゴール近くで彼女にために書いたポスターを見せたくて
待っていたんだ。
そこで怪しい男とすれ違って目が合った。
その後すぐに爆発が起こり。。。そこからは記憶が飛んでいる。
気がついたら両足切断されて、僕は歩けなくなっていたんだ。
瀕死の重傷の中でも犯人を特定する情報をFBIに提供したことで
一躍僕はヒーローだよ。
現場で僕を助けたというカウボーイハットのカルロスと僕が
ボストンの強さの象徴とかなんとか言われて
みんなが僕と写真をとりたがり、インタビューしたがり、握手を求めてくる。
家族もそんな僕を誇りに思っているみたいだ。

でもね、僕はそんなことどうでも良かったんだ。
両足が無くなってしまったことで、もう死んでしまってもいいって思っていたんだ。
みんなが僕を強い人間、ボストンのヒーローだとか言うけど
僕は決して強くなんかないし、ヒーローになりたくもない。
自分の本当の気持ちはエリンにしか言えないよ。
だって、僕が両足を失ったことで失意にあった母さんは、
僕がヒーローになることで気持ちを保っているのだから。

僕のわがままにエリンが応えてくれて支えてくれたのに
そんな彼女に僕は酷い仕打ちをしてしまった。
エリンの言うように僕は大きな子供だったんだ。
僕を救ってくれたカルロスもうっとうしいとしか思っていなかったんだ。
でも、彼の本当の姿を知ったとき、初めて涙がこぼれたよ。
愛する人を失う気持ちを心底知ったよ。
死んでしまえばよかったと何度も思ったけど
カルロスの言葉で、それは間違っていたことが判ったよ。

ごめん、エリン。
僕はバカだ。
僕は弱い人間で、決して強くなんかないんだ。

君なしではこれからも生きられないことを知ったんだ。
ずっとそばにいて欲しい。
僕はきっといい父親になってみせるよ。

ボストンよ、強くあれ!
これは僕に向けた言葉だ。
ジェフよ、強くなれ!と。
足が無いことなんか、それが何だ。
今を生きていること、それが大事なんだよ。
こんな僕でも、誰かに勇気を与えることが出来るんだ。
有難う、僕の命。
有難う、新しい命。

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ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜 ネタバレ

投稿日:2019/01/18 レビュアー:片山刑事

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 ボストンマラソンのテロで被害者になった男性の話。

 あんまりアメリカのこういった家庭を見たことがなくて、主人公本人以外は良かれと思ってずばずばと傷つけていく様子が新鮮で面白かったです。

 ただ実在の人物で起こった出来事も近々のためか、そこまで大きな盛り上がりもなく、ただただ落ち込む主人公を映した120分で退屈に感じる部分が多かったです。主人公も主人公で事件前から職場ではどうしたいのか家庭ではどういう状況で満足しているのかしていないのかとかもわからないまま、ただただ両足を失った状況で苦しむしかなく、家族や友人に依存してるだけの人生を見せられてもジェイク・ギレンホールのお芝居で渋く見ることができますが、面白くはない映画でした。

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またまたアメリカのリカバリー神話 ネタバレ

投稿日:2018/10/18 レビュアー:ポッシュ

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アメリカの「リカバリー神話」については、これまでに何度もレビューに書いてきたのだけど、
本作にもやっぱり、そういう精神性が見てとれるなーと思った。

度々の引用になるが、岡田斗司夫と内田樹の対談本『評価と贈与の経済学』(徳間書店2013)の中で
お二方が指摘しているのは、「アメリカ人は、挫折したところからどうリカバリーを果たすか、
その高度差で人間の価値が決まる、という評価の仕方をする」ってなこと。
例えばハリウッド映画では「酒やドラッグで落ちぶれた主人公が這い上がって成功する」みたいな物語が“感動モノ”として繰り返し作られる。
いや、最初から酒にもドラッグにも手を出さない人の方が褒められるべきなんじゃないの?ってとこだが、
そういう人は“普通の人”で、ヒーローじゃないのだ(苦笑)。

このオハナシの場合は個人的な挫折の前に、爆弾テロの犠牲になってしまったという重たい事実があるものの、
物語の底流にあるのは、アメリカ人の“リカバリー力”を見よっ!って思考だと思う。

あんな惨劇があったら、生き残って犯人逮捕に協力した人を「反テロ」の“シンボル”として
マスコミや大衆が騒ぎたてるのも自然の成り行きだろう。(勿論イイ事だとは思わないが)
当然、当人は戸惑うし、自分自身がショックから立ち直るのにも時間を要するだろうに、そんな事は
お構いなしに勝手に浮かれまくる周囲の人々(ジェフの家族はみんな困ったちゃん)。
この映画は、その辺の「世間の無神経さ」もきっちりと見せて、作品自体は客観的な視線で
ジェフの苦悩を捉えていたので、見やすかった。
彼の上司や恋人エリンのように、ニュートラルかつフェアに彼を取り扱う人物もいたし。

うーん、やっぱりどうしても気になるのが、ジェフの家族の描き方ですな。
テロリストの1人が死んだというニュースに「イェーイ!」と歓声をあげ、もう一人も殺っちまえ的なノリの親族一同。
両脚を失くした息子は当然クビになるんだろ?その後の補償はどうしてくれるんだと、ジェフの上司に凄む父親。
本人が嫌がるマスコミ取材も、「有名人がウチに来る!」っと喜んで受けてしまう母親。
彼女は、障害者には使い勝手の悪いバスルームを直すとか、エレベーターのないアパートを出るとか、
「ジェフの生活を守り支える」という考えは持ち合わせていないようだ。
リハビリに連れて行く日すら忘れている。

一方、エリンの家はなかなか立派で、手入れが行き届いていて、なんとなく生活レベルの違いを感じた。
ジェフのママと口喧嘩したときに、ジェフママが「あなたの町では・・・」という言い方もしてたし。

で。なんとなく、ジェフ・ファミリーは教育程度とか経済状況が、あんまりよろしくないのかなって感じ。
(何か見落としがあって、勘違いしてたらすいません)
おそらく、この方々は2016年の大統領選挙ではトランプを支持したんじゃないかと思わせる。(勝手な想像です)

あと、バーでジェフに絡んでくる白人男性2人組も、「陰謀論」を大真面目に語ってオバマ批判をしていた。
で、この映画は明らかに、これらの人たちを「冷ややかに」見ている。

ところが、ジェフが前向きになるきっかでけを与えてくれたカルロスという男性はコスタリカ人。移民なのだ。
このエピソードまで事実なのかどうかは知らないが、ここは、本作の肝じゃないかと思う。
ジェフを助けてくれて、精神面においても「救ってくれた」のが、移民だということ。

テロと聞けば「イスラム憎し」でアラブ人を敵視し、今深刻な問題とされている「アメリカの分断」を
助長しかねない。(そういうシンプルな思想に飛びつくのが、あの家族たちだろうと。
テロリスト死んだー!イエーイ!の人たち。本当は死んで解決ーじゃないでしょうに)
でも、この物語には、主人公のリカバリーの“てこ”として「移民」が登場した。
一人のコスタリカ人の良心と勇気が、アメリカ人の主人公を救った。
この中心軸があれば、「テロには負けない」が「外国人は敵だ」に飛躍しがちな大衆心理に
ブレーキをかけられる・・・っと、自分は思ったりしたのだけど。
題材が題材なだけに妙なプロパガンダになりかねないところを、うまくソフトランディングさせたなーと。

ただ、始球式のシーンが、ちょっと安易なヒロイズムに流れちゃった気がして個人的には残念だった。
ひ弱だった青年が強くなれた、その成長の証として、他者としっかり向き合って
その期待に応えるという姿を見せる必要はあったのかもしれないが。

そして、ラスト。エリンに会いに行くシーン。この人は何回、彼女に去られ、また戻っていくのかね(苦笑)。
義足でヨロヨロと、でも、自分ひとりの力で歩いていくジェフ。
ようやく一人前になった。^^

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ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜

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ジェフが負わされた“英雄”というシンボルと責務

投稿日

2018/10/22

レビュアー

kazupon

「ボストンマラソン爆弾テロ事件」は、日本でもニュースになったので覚えている。
ゴール地点付近で2度の爆発が起き、3人の死者と282人の負傷者が出たテロ事件だ。
主人公のジェフ・ボーマン(ジェイク・ジレンホール)は、その負傷者の一人で両足の膝から下を失った。
彼は自身の身の上に起きた事実に衝撃を受けながらも「犯人を見た」と証言。
FBIによる犯人特定に貢献したとして、ジェフは一躍有名人。
あれよあれよという間に、ジェフは「ボストン ストロング(ボストンよ、強くあれ)」のスローガンと共に、それを体現するヒーローとして祭り上げられてしまった。
事件前のジェフと言えば、冒頭のシーンからも分かる通りいい加減な男で、彼女のエリンから何度目かの「別れ」を告げられたばかりだった。
アメリカという国は、つくづくヒーローが好きなんだと思う。
実際の彼は“ヒーロー”とは程遠いダメ男で、それは彼自身が知っていた。
しかし、ジェフの母や身内の人々は、ジェフが“ヒーロー”と呼ばれることにすっかり浮かれてしまっていた。
「テロに屈しない国、世界のヒーロー、アメリカ」
そして、幾多の苦難に遭遇しようとも何度も立ち上がる。
そのシンボルとしての“ヒーロー”が、次々と作られ祭り上げられて行く。
アメリカという国の成り立ちや、種々雑多な民族・宗教で構成されていることを考えると、最大公約数的な役割を果たしてくれるのがヒーローなのだと思う。
家族も含めて大衆は、彼をヒーローと呼び、有名人に合わせてくれたり、アメフトの試合で星条旗を振らせ、レッドソックスの試合では始球式で投げさせた以外に何をしてくれただろう?
唯一、ジェフが「自分がヒーローであること」を受け入れられたのは、テロの日、ジェフを救ってくれたテンガロンハットの男と面会した時だった。
この男性にとってのジェフは、シンボルとしてのヒーローではなく、具体的な理由のある本物のヒーローだったから。
ジェフがベッドから移動する際に床に顔面を打ち付けた時、トイレットペーパーに手が届かず転んだ時、
画面を見つめながら、私はジェフの現実を理解しようとしない家族や親せきが腹立たしかった。
その想像力の無さに呆れた。
ただ、エリンだけがジェフが生活する上での助けとなった。
しかし、ジェフの弱さや甘えが、再びエリンを彼の元から去らせることになる。
ラストで、ヒーローではない“普通の男”としてジェフが覚悟を決めるが、作り物ではない本気の姿をやっと見ることが出来たと思った。
現実は、綺麗ごとでは終われないのだ。

本当は弱いダメ男が「誰かの勇気」になれるまで

投稿日

2018/10/03

レビュアー

なんの因果

2013年、コストコの調理場で働くジェフ・ボーマンは、ボストンマラソンに出場している恋人エリンを応援すべくゴール横に陣取る。
が、爆弾テロの被害にあい、病院で気がついた時には両足を失ってしまっていた。
実話である。ジェフ・ボーマンの原作本に深く惚れ込んだジェイク・ギレンホールは、
自らがジェフ役として主演し、新しく立ち上げた製作会社ナイン・ストーリーズの第1作目に選び、プロデューサーとしても関わった。

コストコでチキンを焦がしてしまったり、その後始末を同僚に押し付けてしまうジェフは、
遅刻もするし、外出嫌いのちょっとダメンズ風の男だった。
(ジェイクの言葉を借りれば「ジェイク史上、最もちょいワルで平凡な男」だそうだ。)
テロリストの姿を見たと証言したことで、FBIによる犯人特定に貢献したジェフ。
爆発直後、車椅子で運ばれる彼の写真も広く報道されたことで、たちまちテロリストに屈しない“ボストン ストロング”と英雄視される。
だが当人は両足を失った苦悩(シャワーも出来ずトイレの紙を取ろうとしてそのまま便座から落ちて泣いたりする)と、
爆発現場の記憶にさいなまれ次第に明るさや愛を失う。酒に溺れ自暴自棄になってゆく。
恋人のエリンは、妊娠したことを告げる。
「育てられる訳ないじゃないか!無理だよ!」というジェフ。
「なぜ?足がないからというのは理由じゃない。自分がママの言いなりの子供だからよ。」
なかなかキツイじゃないか、エリン。恋人と実母の争いも躊躇なく描かれる。
本当の強さはエリンかもしれない。エリンのセリフを味わいたい。
このジェフの心を救ったのは家族や友人ではなかった。
何も出来ないと思って自己否定していた彼を「誰かの勇気になれる」と、自らの体験談を語るある人物。
これを機にジェフの心は切り替わる。
徐々に前向きになり、2015年ボストンでのレッドソックスの始球式ではピッチャーを務める感動シーン。ごく普通の男が、悩みつつ再起するドラマ。両足を失って、彼が手に入れたものは、とてつもなく大きかった。

ボストンよ、強くあれ!

投稿日

2018/10/10

レビュアー

飛べない魔女

僕はジェフ。
ボストンマラソンに出場する元彼女エリンの応援のため
ゴール近くで彼女にために書いたポスターを見せたくて
待っていたんだ。
そこで怪しい男とすれ違って目が合った。
その後すぐに爆発が起こり。。。そこからは記憶が飛んでいる。
気がついたら両足切断されて、僕は歩けなくなっていたんだ。
瀕死の重傷の中でも犯人を特定する情報をFBIに提供したことで
一躍僕はヒーローだよ。
現場で僕を助けたというカウボーイハットのカルロスと僕が
ボストンの強さの象徴とかなんとか言われて
みんなが僕と写真をとりたがり、インタビューしたがり、握手を求めてくる。
家族もそんな僕を誇りに思っているみたいだ。

でもね、僕はそんなことどうでも良かったんだ。
両足が無くなってしまったことで、もう死んでしまってもいいって思っていたんだ。
みんなが僕を強い人間、ボストンのヒーローだとか言うけど
僕は決して強くなんかないし、ヒーローになりたくもない。
自分の本当の気持ちはエリンにしか言えないよ。
だって、僕が両足を失ったことで失意にあった母さんは、
僕がヒーローになることで気持ちを保っているのだから。

僕のわがままにエリンが応えてくれて支えてくれたのに
そんな彼女に僕は酷い仕打ちをしてしまった。
エリンの言うように僕は大きな子供だったんだ。
僕を救ってくれたカルロスもうっとうしいとしか思っていなかったんだ。
でも、彼の本当の姿を知ったとき、初めて涙がこぼれたよ。
愛する人を失う気持ちを心底知ったよ。
死んでしまえばよかったと何度も思ったけど
カルロスの言葉で、それは間違っていたことが判ったよ。

ごめん、エリン。
僕はバカだ。
僕は弱い人間で、決して強くなんかないんだ。

君なしではこれからも生きられないことを知ったんだ。
ずっとそばにいて欲しい。
僕はきっといい父親になってみせるよ。

ボストンよ、強くあれ!
これは僕に向けた言葉だ。
ジェフよ、強くなれ!と。
足が無いことなんか、それが何だ。
今を生きていること、それが大事なんだよ。
こんな僕でも、誰かに勇気を与えることが出来るんだ。
有難う、僕の命。
有難う、新しい命。

ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜

投稿日

2019/01/18

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片山刑事

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 ボストンマラソンのテロで被害者になった男性の話。

 あんまりアメリカのこういった家庭を見たことがなくて、主人公本人以外は良かれと思ってずばずばと傷つけていく様子が新鮮で面白かったです。

 ただ実在の人物で起こった出来事も近々のためか、そこまで大きな盛り上がりもなく、ただただ落ち込む主人公を映した120分で退屈に感じる部分が多かったです。主人公も主人公で事件前から職場ではどうしたいのか家庭ではどういう状況で満足しているのかしていないのかとかもわからないまま、ただただ両足を失った状況で苦しむしかなく、家族や友人に依存してるだけの人生を見せられてもジェイク・ギレンホールのお芝居で渋く見ることができますが、面白くはない映画でした。

またまたアメリカのリカバリー神話

投稿日

2018/10/18

レビュアー

ポッシュ

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アメリカの「リカバリー神話」については、これまでに何度もレビューに書いてきたのだけど、
本作にもやっぱり、そういう精神性が見てとれるなーと思った。

度々の引用になるが、岡田斗司夫と内田樹の対談本『評価と贈与の経済学』(徳間書店2013)の中で
お二方が指摘しているのは、「アメリカ人は、挫折したところからどうリカバリーを果たすか、
その高度差で人間の価値が決まる、という評価の仕方をする」ってなこと。
例えばハリウッド映画では「酒やドラッグで落ちぶれた主人公が這い上がって成功する」みたいな物語が“感動モノ”として繰り返し作られる。
いや、最初から酒にもドラッグにも手を出さない人の方が褒められるべきなんじゃないの?ってとこだが、
そういう人は“普通の人”で、ヒーローじゃないのだ(苦笑)。

このオハナシの場合は個人的な挫折の前に、爆弾テロの犠牲になってしまったという重たい事実があるものの、
物語の底流にあるのは、アメリカ人の“リカバリー力”を見よっ!って思考だと思う。

あんな惨劇があったら、生き残って犯人逮捕に協力した人を「反テロ」の“シンボル”として
マスコミや大衆が騒ぎたてるのも自然の成り行きだろう。(勿論イイ事だとは思わないが)
当然、当人は戸惑うし、自分自身がショックから立ち直るのにも時間を要するだろうに、そんな事は
お構いなしに勝手に浮かれまくる周囲の人々(ジェフの家族はみんな困ったちゃん)。
この映画は、その辺の「世間の無神経さ」もきっちりと見せて、作品自体は客観的な視線で
ジェフの苦悩を捉えていたので、見やすかった。
彼の上司や恋人エリンのように、ニュートラルかつフェアに彼を取り扱う人物もいたし。

うーん、やっぱりどうしても気になるのが、ジェフの家族の描き方ですな。
テロリストの1人が死んだというニュースに「イェーイ!」と歓声をあげ、もう一人も殺っちまえ的なノリの親族一同。
両脚を失くした息子は当然クビになるんだろ?その後の補償はどうしてくれるんだと、ジェフの上司に凄む父親。
本人が嫌がるマスコミ取材も、「有名人がウチに来る!」っと喜んで受けてしまう母親。
彼女は、障害者には使い勝手の悪いバスルームを直すとか、エレベーターのないアパートを出るとか、
「ジェフの生活を守り支える」という考えは持ち合わせていないようだ。
リハビリに連れて行く日すら忘れている。

一方、エリンの家はなかなか立派で、手入れが行き届いていて、なんとなく生活レベルの違いを感じた。
ジェフのママと口喧嘩したときに、ジェフママが「あなたの町では・・・」という言い方もしてたし。

で。なんとなく、ジェフ・ファミリーは教育程度とか経済状況が、あんまりよろしくないのかなって感じ。
(何か見落としがあって、勘違いしてたらすいません)
おそらく、この方々は2016年の大統領選挙ではトランプを支持したんじゃないかと思わせる。(勝手な想像です)

あと、バーでジェフに絡んでくる白人男性2人組も、「陰謀論」を大真面目に語ってオバマ批判をしていた。
で、この映画は明らかに、これらの人たちを「冷ややかに」見ている。

ところが、ジェフが前向きになるきっかでけを与えてくれたカルロスという男性はコスタリカ人。移民なのだ。
このエピソードまで事実なのかどうかは知らないが、ここは、本作の肝じゃないかと思う。
ジェフを助けてくれて、精神面においても「救ってくれた」のが、移民だということ。

テロと聞けば「イスラム憎し」でアラブ人を敵視し、今深刻な問題とされている「アメリカの分断」を
助長しかねない。(そういうシンプルな思想に飛びつくのが、あの家族たちだろうと。
テロリスト死んだー!イエーイ!の人たち。本当は死んで解決ーじゃないでしょうに)
でも、この物語には、主人公のリカバリーの“てこ”として「移民」が登場した。
一人のコスタリカ人の良心と勇気が、アメリカ人の主人公を救った。
この中心軸があれば、「テロには負けない」が「外国人は敵だ」に飛躍しがちな大衆心理に
ブレーキをかけられる・・・っと、自分は思ったりしたのだけど。
題材が題材なだけに妙なプロパガンダになりかねないところを、うまくソフトランディングさせたなーと。

ただ、始球式のシーンが、ちょっと安易なヒロイズムに流れちゃった気がして個人的には残念だった。
ひ弱だった青年が強くなれた、その成長の証として、他者としっかり向き合って
その期待に応えるという姿を見せる必要はあったのかもしれないが。

そして、ラスト。エリンに会いに行くシーン。この人は何回、彼女に去られ、また戻っていくのかね(苦笑)。
義足でヨロヨロと、でも、自分ひとりの力で歩いていくジェフ。
ようやく一人前になった。^^

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