アスファルト

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アスファルト / イザベル・ユペール

全体の平均評価点:(5点満点)

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「アスファルト」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

不器用な男女の出会いと奇跡を描いたドラマ。フランス郊外の団地。平凡で孤独な日常を過ごす車椅子の自称カメラマンと夜勤の看護師、鍵っ子の高校生と落ちぶれた女優、英語が通じない女性とNASAの宇宙飛行士が出会い…。出演はイザベル・ユペールほか。

「アスファルト」 の作品情報

作品情報

製作年: 2015年
製作国: フランス
原題: ASPHALTE/MACADAM STORIES

「アスファルト」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全6件

オンボロ団地の住人に訪れる幸せ

投稿日:2017/05/17 レビュアー:ミルクチョコ

郊外の古びた団地を舞台に、予期せず知り合った男女3組の数日間を描きます。
2階に住むスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、古くて危険になったエレベーターの付替え工事費用の分担をめぐり、「使わないから」と言って一人だけ負担を拒みます。ところが、皮肉にも怪我で車椅子の生活になってしまい、エレベーターが必要不可欠に。こっそりと夜中に出掛けるがスーパーも閉店してしまい、仕方なく近くの病院の自動販売機を利用することに。そこで夜勤の看護師と出会います。家で映画『マディソン郡の橋』を観たばかりのスタンコヴィッチは、彼女に思いを寄せ、職業を聞かれ、ついクリント・イーストウッドを気取って“カメラマン”と答えてしまいます。

高校生のシャリルは、隣に越してきた中年女性・ジャンヌ(イザベル・ユペール)に興味を持ちます。鍵を開けてあげたのに、お礼もろくに言わない無愛想なジャンヌは女優だと言います。彼女が昔主演した映画を観て、今でこそ落ちぶれているものの、彼女の女優としての実力を知ります。シャリルは、一緒にDVDを観たり、過ごす時間を楽しみにするようになります。ある日、昔出演したことのある芝居のオーデションに出掛けたジャンヌが泥酔して帰宅。15歳の娘役を希望したとの事。それを聞いたシャリルは、「今の自分に合った役柄を自然体で演じるべきだ」と落ちぶれた女優・ジャンヌの再生を図ろうと助言をします。

ひとり息子が刑務所に入っている初老のマダム・ハミダの住む団地の屋上に宇宙船が不時着。 NASAの宇宙ステーションから、想定外の地に不時着した宇宙飛行士・ジョンがやって来ます。
3組のアスファルト・ジャングルに愛すべき人々の温かい息吹が感じられる作品でした。

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不思議な幸せ感に、包まれる。

投稿日:2017/05/24 レビュアー:カマンベール

群像劇です。
寂れたフランス郊外の汚らしいボロ団地が舞台です。

孤独な6人の男女だから、3組のペアが、
その団地で知り合います。

有名女優はイザベル・ユペールただ1人。
6分の1人に過ぎません。

孤独な車椅子の男が、隠れてエレベーターに乗る訳は?
笑わずにいられませんが、監督も脚本も彼は責めたりしません。
真夜中に隠れてエレベーターに乗り、近くの病院でスナック菓子を買う彼は、休憩中の夜勤の看護師に恋をします。

落ち目の女優はイザベル・ユペールの役ですが、
向かいの部屋の高校生は、彼女に優しい、とてもとても優しい。
鍵を開ける手伝い、過去の出演作を一緒に観たりします。
少しづつ、生きる意欲を見い出す女優は、舞台のオーディションを
受けよう・・・とまで元気になります。

そしてあり得ないことに、ボロ団地の屋上にNASAが打ち上げた
宇宙船の乗組員が無事着するのです。

そしてアルジェリア移民の優しいおばあさんの家に世話になります。
おばあさんは、彼を食べさせ、寝させ、着せて、無償の行為を
こともなげに、します。
なんの見返りも必要ありません。

そしてエレベーターのただ乗りの男は、人の優しさをきっと実感したでしょう。

エレベーターを蹴る大きな音も、叫び声も、ガシーンと轟く不要和音も、不思議と不安を掻き立てたりしません。

花一本、街路樹ひとつ無いアスファルトの道と、
落書きだらけの公団団地。
そんな場所とそこに住む人々が愛おしくなる不思議な魅力の
映画です。
眼差しが飛び切り優しいです。

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不思議と心地よい感覚に

投稿日:2017/06/18 レビュアー:趣味は洋画

何気ない日常の一コマをメルヘン的に語り掛ける...
現在(いま)のフランス映画は、こういった作風が支持されているのだと感じました。
繊細ながら、嫌味もなく、人の心に温かく染み入ってくるような、不思議な感覚の映画です。

オムニバスではないのですが、同時進行・同時描写で3組の出会いと奇跡を描いていきます。

舞台はフランス郊外の、いかにも古めかしい団地。
母親と2人暮らしの10代の少年シャルリ(ジュール・ベンシェトリ)は、隣に引っ越してきた中年女性ジャンヌ・メイヤー(イザベル・ユペール)と知り合います。彼女は往年の名女優なのですが、今は枯れた生活に身を委ねています。母親が常に留守であるため、少年は何かとジャンヌの世話を焼きながら、彼女の舞台復帰を願います。いつしかジャンヌの心にも一筋の光明が...

団地の2階に住むスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、住民組合の話し合いによって、‘お金を支払わない’代わりに、エレベーターの使用禁止を言い渡されるのですが、エアロバイクの使用過多によって車椅子生活となり、誰にも見つからない深夜にエレベーターに乗り、近くの病院の自販機に食糧調達に出かけます。そこで出会った看護師(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に一目惚れし、咄嗟に、‘自分はロケ班のカメラマンだ’と嘘をついてしまうのです。
深夜1時が看護師の休憩時間と知ったスタンコヴィッチは、夜ごと同じ場所に現れ、彼女に、写真を撮らせてほしいと云うのですが...

団地の最上階に住むアルジェリア系移民のマダム・ハミダ(タサディット・マンディ)は、何の手違いか、屋上に不時着した宇宙飛行士のジョン・マッケンジー(マイケル・ピット)を匿うことになります。どうやら不時着の事実をNASAが秘密裡にしたいようなのです。英語の分からないマダムと、フランス語の分からないジョンの、奇妙な生活が始まります。明るく振る舞うマダムですが、実は彼女の息子は刑務所にいるのでした...

登場人物は、それぞれ皆、孤独です。
それ故に、ほんのちょっとした気遣い、心遣いが、観ている我々観客にも温かく伝わってきます。

いやらしさ、鼻につくシーン、駆け引き、こういったものには無縁の純粋な作りです。
観終わって、清々しい気持ちにさせてくれる映画です。

調べてみますと、少年シャルリを演じたジュール・ベンシェトリは、監督サミュエル・ベンシェトリの息子さんとのことです。
そして看護師を演じたヴァレリア・ブルーニ・テデスキの妹さんは、なんとサルコジ元フランス大統領夫人(カーラ・ブルーニさん)ということが分かりました。

それにしても、イザベル・ユペール、いつも自然体の演技が素晴らしいと思います。

吾輩にとっては未開の映画に未開の情報、現代のフランス映画の一コマを垣間見れて、幸せな気分になりました。


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無機的なんだけれど妙に人間的

投稿日:2017/06/07 レビュアー:hinakksk

 不思議な味わいの、ちょっぴりシュールな、実験的映画。

 くだらないという訳では決してなく、狐につままれた気分で見入ってしまう。

 シーンそれぞれは具象なんだけれど、全体としては、ピカソのような抽象画の趣。 

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みな同じ場所に住んでいる

投稿日:2018/11/10 レビュアー:bell

 どこか置き去られた場所に建つ淋しそうな団地。そこに住む人たちの、それぞれの訳あり事情を描くのは、ありがちな設定だ。宇宙飛行士やらエレベーター騒動を盛りこんだのも、奇抜でユニークだけれどアイデア的に思える。「愛と追憶の日々」かと思ってしまう。
 でもまあこの群像劇がどのような結末に向かっていくのかと、興味をもって観ていると、ラストまでたどり着いて、やられたと思ってしまった。映画に秘められた野心を感じた。「アスファルト」の題名も納得出来る。
 オオカミの鳴き声か幽霊か、怪奇音が日常的になってしまった住民は平然としているが、それが鑑賞側からはミステリーめいて気になり、けっきょく伏線になっている。
 それぞれの住人に明るい兆しが見え隠れするけれど、同じ場所を共有する空間だけは通奏低音のように意識の中に入り込んでいる。皆がどんよりした空を眺めていることだけは確かだ。
 事情は違えど、それだけは当たり前の事実で、その当たり前に気づかされたことに、この映画がたんなる日常を描いただけに留まらない、ひと味違った品格を醸し出しているように感じた。★★★★

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アスファルト

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オンボロ団地の住人に訪れる幸せ

投稿日

2017/05/17

レビュアー

ミルクチョコ

郊外の古びた団地を舞台に、予期せず知り合った男女3組の数日間を描きます。
2階に住むスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、古くて危険になったエレベーターの付替え工事費用の分担をめぐり、「使わないから」と言って一人だけ負担を拒みます。ところが、皮肉にも怪我で車椅子の生活になってしまい、エレベーターが必要不可欠に。こっそりと夜中に出掛けるがスーパーも閉店してしまい、仕方なく近くの病院の自動販売機を利用することに。そこで夜勤の看護師と出会います。家で映画『マディソン郡の橋』を観たばかりのスタンコヴィッチは、彼女に思いを寄せ、職業を聞かれ、ついクリント・イーストウッドを気取って“カメラマン”と答えてしまいます。

高校生のシャリルは、隣に越してきた中年女性・ジャンヌ(イザベル・ユペール)に興味を持ちます。鍵を開けてあげたのに、お礼もろくに言わない無愛想なジャンヌは女優だと言います。彼女が昔主演した映画を観て、今でこそ落ちぶれているものの、彼女の女優としての実力を知ります。シャリルは、一緒にDVDを観たり、過ごす時間を楽しみにするようになります。ある日、昔出演したことのある芝居のオーデションに出掛けたジャンヌが泥酔して帰宅。15歳の娘役を希望したとの事。それを聞いたシャリルは、「今の自分に合った役柄を自然体で演じるべきだ」と落ちぶれた女優・ジャンヌの再生を図ろうと助言をします。

ひとり息子が刑務所に入っている初老のマダム・ハミダの住む団地の屋上に宇宙船が不時着。 NASAの宇宙ステーションから、想定外の地に不時着した宇宙飛行士・ジョンがやって来ます。
3組のアスファルト・ジャングルに愛すべき人々の温かい息吹が感じられる作品でした。

不思議な幸せ感に、包まれる。

投稿日

2017/05/24

レビュアー

カマンベール

群像劇です。
寂れたフランス郊外の汚らしいボロ団地が舞台です。

孤独な6人の男女だから、3組のペアが、
その団地で知り合います。

有名女優はイザベル・ユペールただ1人。
6分の1人に過ぎません。

孤独な車椅子の男が、隠れてエレベーターに乗る訳は?
笑わずにいられませんが、監督も脚本も彼は責めたりしません。
真夜中に隠れてエレベーターに乗り、近くの病院でスナック菓子を買う彼は、休憩中の夜勤の看護師に恋をします。

落ち目の女優はイザベル・ユペールの役ですが、
向かいの部屋の高校生は、彼女に優しい、とてもとても優しい。
鍵を開ける手伝い、過去の出演作を一緒に観たりします。
少しづつ、生きる意欲を見い出す女優は、舞台のオーディションを
受けよう・・・とまで元気になります。

そしてあり得ないことに、ボロ団地の屋上にNASAが打ち上げた
宇宙船の乗組員が無事着するのです。

そしてアルジェリア移民の優しいおばあさんの家に世話になります。
おばあさんは、彼を食べさせ、寝させ、着せて、無償の行為を
こともなげに、します。
なんの見返りも必要ありません。

そしてエレベーターのただ乗りの男は、人の優しさをきっと実感したでしょう。

エレベーターを蹴る大きな音も、叫び声も、ガシーンと轟く不要和音も、不思議と不安を掻き立てたりしません。

花一本、街路樹ひとつ無いアスファルトの道と、
落書きだらけの公団団地。
そんな場所とそこに住む人々が愛おしくなる不思議な魅力の
映画です。
眼差しが飛び切り優しいです。

不思議と心地よい感覚に

投稿日

2017/06/18

レビュアー

趣味は洋画

何気ない日常の一コマをメルヘン的に語り掛ける...
現在(いま)のフランス映画は、こういった作風が支持されているのだと感じました。
繊細ながら、嫌味もなく、人の心に温かく染み入ってくるような、不思議な感覚の映画です。

オムニバスではないのですが、同時進行・同時描写で3組の出会いと奇跡を描いていきます。

舞台はフランス郊外の、いかにも古めかしい団地。
母親と2人暮らしの10代の少年シャルリ(ジュール・ベンシェトリ)は、隣に引っ越してきた中年女性ジャンヌ・メイヤー(イザベル・ユペール)と知り合います。彼女は往年の名女優なのですが、今は枯れた生活に身を委ねています。母親が常に留守であるため、少年は何かとジャンヌの世話を焼きながら、彼女の舞台復帰を願います。いつしかジャンヌの心にも一筋の光明が...

団地の2階に住むスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、住民組合の話し合いによって、‘お金を支払わない’代わりに、エレベーターの使用禁止を言い渡されるのですが、エアロバイクの使用過多によって車椅子生活となり、誰にも見つからない深夜にエレベーターに乗り、近くの病院の自販機に食糧調達に出かけます。そこで出会った看護師(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に一目惚れし、咄嗟に、‘自分はロケ班のカメラマンだ’と嘘をついてしまうのです。
深夜1時が看護師の休憩時間と知ったスタンコヴィッチは、夜ごと同じ場所に現れ、彼女に、写真を撮らせてほしいと云うのですが...

団地の最上階に住むアルジェリア系移民のマダム・ハミダ(タサディット・マンディ)は、何の手違いか、屋上に不時着した宇宙飛行士のジョン・マッケンジー(マイケル・ピット)を匿うことになります。どうやら不時着の事実をNASAが秘密裡にしたいようなのです。英語の分からないマダムと、フランス語の分からないジョンの、奇妙な生活が始まります。明るく振る舞うマダムですが、実は彼女の息子は刑務所にいるのでした...

登場人物は、それぞれ皆、孤独です。
それ故に、ほんのちょっとした気遣い、心遣いが、観ている我々観客にも温かく伝わってきます。

いやらしさ、鼻につくシーン、駆け引き、こういったものには無縁の純粋な作りです。
観終わって、清々しい気持ちにさせてくれる映画です。

調べてみますと、少年シャルリを演じたジュール・ベンシェトリは、監督サミュエル・ベンシェトリの息子さんとのことです。
そして看護師を演じたヴァレリア・ブルーニ・テデスキの妹さんは、なんとサルコジ元フランス大統領夫人(カーラ・ブルーニさん)ということが分かりました。

それにしても、イザベル・ユペール、いつも自然体の演技が素晴らしいと思います。

吾輩にとっては未開の映画に未開の情報、現代のフランス映画の一コマを垣間見れて、幸せな気分になりました。


無機的なんだけれど妙に人間的

投稿日

2017/06/07

レビュアー

hinakksk

 不思議な味わいの、ちょっぴりシュールな、実験的映画。

 くだらないという訳では決してなく、狐につままれた気分で見入ってしまう。

 シーンそれぞれは具象なんだけれど、全体としては、ピカソのような抽象画の趣。 

みな同じ場所に住んでいる

投稿日

2018/11/10

レビュアー

bell

 どこか置き去られた場所に建つ淋しそうな団地。そこに住む人たちの、それぞれの訳あり事情を描くのは、ありがちな設定だ。宇宙飛行士やらエレベーター騒動を盛りこんだのも、奇抜でユニークだけれどアイデア的に思える。「愛と追憶の日々」かと思ってしまう。
 でもまあこの群像劇がどのような結末に向かっていくのかと、興味をもって観ていると、ラストまでたどり着いて、やられたと思ってしまった。映画に秘められた野心を感じた。「アスファルト」の題名も納得出来る。
 オオカミの鳴き声か幽霊か、怪奇音が日常的になってしまった住民は平然としているが、それが鑑賞側からはミステリーめいて気になり、けっきょく伏線になっている。
 それぞれの住人に明るい兆しが見え隠れするけれど、同じ場所を共有する空間だけは通奏低音のように意識の中に入り込んでいる。皆がどんよりした空を眺めていることだけは確かだ。
 事情は違えど、それだけは当たり前の事実で、その当たり前に気づかされたことに、この映画がたんなる日常を描いただけに留まらない、ひと味違った品格を醸し出しているように感じた。★★★★

1〜 5件 / 全6件