ＪＵＫＡＩ　−樹海−

日本の青木ヶ原樹海で行方不明になった双子の妹ジェスを探しに来日したサラ。
親しくなった記者エイデン、樹海ガイドのミチとともに樹海へ足を踏み入れるが…

怖くないです。
海外作品で描かれる変な日本に興味がある人は楽しいかも。

ビクッビクッと不気味にうごめく海老の握り寿司とか、
電気もつかず老人が徘徊する旅館とか、山梨県なのに警視庁が出動とか
樹海では方位磁針がグールグルだよ！とかは、まあいいとしても…

「樹海で亡くなった自殺者の遺体（腐ってます）を観光案内所みたいな所で保管している」
「自殺者の魂を鎮めるために付き添いの者がいる」「樹海は姥捨て地だった」
「樹海ガイドの仕事が観光客を霊から守るのがメイン」みたいなのは…
多少の創作はオッケーでも、ウソばっかりだと白けます。

ヒロイン・サラは人の忠告をまったく聞かず、命を救われても
礼を言わないウンコな性格だし、どうしようもないです。
テイラー・キニーのファンの人は見ない方がいいです。

女子高生「ホシコ」役の人は、十代には見えない。
この人は、東洋人役でたまに見かける気がします。ちょっと好き。

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キャストの確認せずに観たので、小澤さんが現れてびっくりしたのが1番の感想。いい役者さんなのにこんな駄作に……。

何故、舞台を青木ヶ原樹海にしたのか、そこから既に意味不。
Jホラーに憧れてたんだろうなーと思える要素が点在する割に、全くエッセンスとして活かされていない物が多々。
製作陣の目に映るJホラーのイメージを垣間見た気分。

肝心の内容はと言えば、あーだこーだとややこしく頭を捻る箇所が幾つか。「樹海に居たら恐ろしい幻覚を見る」というガイドの言葉をこれ幸いと利用してやりたい放題の無茶苦茶な展開。
ストーリーの繋がりが不安定で、どこからどこまでが幻覚なのか現実なのかよくわからず、入り込めない。
まあ、それを狙ってるのかもだけど、これじゃあ鑑賞側は「？？？」の印象しか残らないのでは？

結局あの同行者エイデンは悪いやつだったのか謎のまま放置。
ラスト、とんでもないオチ(褒めてないので、念の為)のせいでより一層不可解。


ちなみに、トータルタイムのうち前半半分はほとんど無駄なシーン。
「訳あって多分樹海にいるはずの双子の妹を捜しに樹海にきましたー」という知識と共に後半半分だけ観てもOKかも。

１、主人公の妹、青木ヶ原で消息を絶つ
２、双子同士には不思議な絆があり、生きてるのがわかるのです！と主人公来日
３、が、びっくりするぐらい準備不足だったので、やや途方にくれる
４、出会ったオーストラリア人青年＋日本人ガイドを見つけ再度樹海へ
５、よせばいいのにガイドの反対を押し切り樹海泊
６、当然おこる怪しい出来事
どうなるんでしょうね？というお話。

少し前に観た”呪（のろい）”同様、西洋人が描く青木ヶ原物。
内容もあれ同様”そうなるだろうよ”という流れ。
日本まるっと魔界かよ！と思えるぐらい作り（よいのか？）が笑い飛ばせるようなら良いかと。

もっと怖いのかなと思ったら怖さもあったけど、サスペンス要素もあると思いました。

主人公の女性が自業自得だけど気の毒にも思えました。でもあの状況で反対を押し切って樹海で泊まるのはさすがにムチャに思いました。
オーストラリアの青年は結局殺人犯ではなかったのかどうかは分からないけど、でも多分「ホシコ」の霊で惑わされんだろうなと思うとあんなに助けてもらったのにかわいそうだなと思いました。
あと、この作品を作った監督さんって日本に対するイメージってこんなんなのかなと思うと驚きました。

結果的に妹は生きて帰れたしいいのかな。