琅邪榜（ろうやぼう）〜麒麟の才子、風雲起こす〜

完全に琅邪榜(ろうやぼう)ロスです！

舞台は南北朝時代を模した架空の国・梁。
史劇ではないのですが、史劇っぽいコスチューム物です。


中国のTVドラマだと、物語の大筋から逸れた無駄なシーンや、おちゃらけキャラの余分なシーン、長い回想シーン、雑な脚本等ちょくちょくありますが、この作品は兎に角無駄なシーンがほとんどなく、緻密に伏線が張り巡らされていて、程よい緊張感を保ったまま見れます。

中国ドラマによく出てくる、早口で高音でまくしたてるキャラも出てこなく、非常に見やすいです。

恋愛要素はほんの少しありますが、そこは全くメインじゃありません。
男性も、女性も楽しめる作品です。

映像も、フィルム・ノワール作品の様な赤みが抑えられた映像で、アクションシーンも見ごたえのあるし、まあ、復讐物でもあるのですが、フーゴー演じる主人公の何歩も先を読んだ頭脳戦と、周りの状況を操っていく所も見どころです。

最近の時代物作品によくある、煌びやかすぎる衣装ではない所もむしろ好きです（他の作品でよくある、史劇なのに、女性キャストがゴリゴリのマツエクつけて、黒コンしてるのは、なんとなく違和感あって、好きではないです）
勿論突っ込みどころもあるのですが、武侠ドラマなれしてる人は、全く違和感なく楽しめるでしょう。

時々出てくる、登場人物がカメラ目線でセリフを言うシーンが、いい場面で効果的に使われていて、
最高にしびれました。

中国ドラマというより、中国映画の様なクオリティーで、質の高い作品です。


見始めると止まらないので、寝不足注意です。
中国ドラマファンにも、中国ドラマ初心者にも、是非一度は見て欲しい作品です。

54話と長めですが、それを感じさせない緻密なストーリーと人間関係でぐいぐい進んでいきます。一話終わるたびに絶対次が見たくなる上手い展開。どの人物も同レベルで描けていて、どの人物に焦点を当てても飽きることなく見ることができるでしょう。衣装も派手さはないけれど、よく作りこまれていてとても好きです。女性の装飾品もその人物をよく表現していて、それだけ見ても楽しめます。一話目のひとつひとつのシーンが、見ていくうちにそれぞれわかっていくのが謎解きのようでうれしい。主題歌、挿入歌も心に残りいつまでも頭の中でまわりつづけます。全てに於いて丹念に作られているのが飽きさせない要因だと思います。最終話はなかなか見ることができませんでした。これを見たら終わってしまう、終わってほしくない、そう思わせる自分の中で久々の大切な作品になりました。

面白いので、2度みてしまいました。　1度目は無我夢中で。2度目は、隅々まで。堪能しました。

見入ってしまった。

笛を習いたい・・・