エヴェレスト 神々の山嶺

エヴェレスト 神々の山嶺の画像・ジャケット写真

エヴェレスト 神々の山嶺 / 岡田准一

全体の平均評価点:(5点満点)

26

全体の平均評価点:

DVD

Blu-ray

ジャンル :

「エヴェレスト 神々の山嶺」 の解説・あらすじ・ストーリー

DVD

Blu-ray

解説・ストーリー

人気作家・夢枕獏の傑作山岳小説を岡田准一と阿部寛の主演で映画化。ネパールで出会った山岳カメラマンと孤高の天才クライマーが、世界最高峰のエヴェレストで前人未踏の過酷な挑戦に臨む姿を描く。共演は尾野真千子。監督は「愛を乞うひと」の平山秀幸。1993年、ネパールの首都カトマンドゥ。同行したエヴェレスト遠征隊の挑戦が失敗に終わり失意の山岳カメラマンの深町誠。ふと立ち寄った骨董屋で古いカメラを見つける。それが、伝説の登山家ジョン・マロリーのものかもしれないと気づく。するとそこに大男が現われ、そのカメラは盗まれたもので自分の所有物だと主張し持って行ってしまう。なんと彼は、数年前に消息を絶った天才クライマー、羽生丈二だった。帰国した深町は、さっそく羽生の過去を調べ始めるが…。 JAN:4988126910204

「エヴェレスト 神々の山嶺」 の作品情報

作品情報

製作年: 2016年
製作国: 日本

「エヴェレスト 神々の山嶺」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

こおろぎ

ニセ医者と呼ばれて〜沖縄・最後の医介輔〜

食い逃げカップル〜地獄の逃走5万キロ

僕の歩く道

ユーザーレビュー:26件

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?

1〜 5件 / 全26件

山に憑りつかれた男のドラマ

投稿日:2016/08/30 レビュアー:ミルクチョコ

ヒマラヤ山脈を望むネパールの首都カトマンズで、山岳カメラマンの深町誠が発見した1台の古いカメラ。そのカメラは、イギリスの登山家ジョージ・マロリーが、1942年6月8日にエベレスト初登頂に成功したのか否かという、登山史上最大の謎を解く可能性を秘めたものでした。カメラの過去を追う深町は、その過程で、かつて天才クライマーと呼ばれながらも、無謀で他人を顧みないやり方のために孤立した伝説のアルピニスト・羽生丈二と出会います。深町は羽生の過去を調べるうちに、羽生という男の生きざまにいつしか飲み込まれていきます。

邦画初となる標高2500m級での撮影に命がけで挑んだという話題作のようですが、ハリウッドのCGを見慣れている我々としては、ちょっとお粗末な気がしました。けれど、これが日本映画の現状という事なのだと思います。
主役はカメラマン深町(岡田准一)なれど、異様な雰囲気を漂わせる山男・羽生(阿部寛)の存在感が凄いです。
自己チューだと思われていた羽生なれど、ザイルパートナーの岸(風間俊介)を失ってからは、妹の涼子(尾野真千子)にお金を送り続けていたようです。涼子を通して羽生の素顔が明かされます。
「なぜ登るのか」という問いが劇中に何度も出されますが、明快な答えはないままです。けれども羽生の答えは明快です。「山をやらないなら死んだも同じだ」と言っています。究極の山男だったのでしょう。
山に取り憑かれた男たちに魅入ってしまいます。

しかし、後半の狂気に取り憑かれた深町が目にする衝撃的な光景には、目が止まってしまいました。
過酷な環境で撮影したキャストとスタッフには敬意を表しますが、特に後半からの展開が残念で、作品の面白さにつながっているかというとちょっと説得力に欠けるような気がしました。

このレビューは気に入りましたか? 17人の会員が気に入ったと投稿しています

生意気なことを言わせてもらえれば、大変残念な作品です

投稿日:2016/07/07 レビュアー:飛べない魔女

実はJ-COMで特別鑑賞券が当たりまして(^'^)
で、初日二日目に映画館に行きました。
映画館側も観客を見込んで一番大きな劇場で上映してましたが
まだ封切二日目だというのに、客足はいまひとつ。
20人ぐらいしか入っていませんでした。
主演の二人が生放送にも出演して、前宣伝もかなりやってましたし、
まあ、家の方は田舎なので、都会の映画館ではこうはいかないよねぇ・・と思っていました。
そして、さぞ大スクリーンで見たら、エヴェレストの荒々しい風景は壮大で迫力だろうと
その風景だけで、どんなにか感動することだろうと、ワクワクしながら鑑賞しました。

ところが・・・正直期待はずれ。
エヴェレストの山々の険しさ、荒々しさ、恐ろしさ、それでも世界一の美しさを誇る神々の住む猛々しい山、そういうものが描ききれていないのです。
何故、雪崩のシーンとかも、きちんと撮らなかったのでしょう?
その上、人間模様や心の動きもどこか中途半端で、薄っぺらなのです。
壮大であるはずの景色も薄ければ、人間模様も薄いので、感動なんてするわけはありません。
最後のクライマックスシーンなんて、えええ?有り得なーい!と苦笑するしかありませんでした。
制作費は随分掛けたみたいですが、大変残念な結果です。

このレビューは気に入りましたか? 14人の会員が気に入ったと投稿しています

エヴェレスト 神々の山嶺

投稿日:2016/07/08 レビュアー:片山刑事

エヴェレストに憑りつかれて人生かける男たちの話。

登山映画はその迫力ある映像を堪能できるのが魅力だとは思いますが、映画としては雪景色が単調になったり映画を撮影する大変さを気にしてしまったりして、映画の中に入り込めずあまり楽しくなかったりしますが、この映画もそのパターンになってしまっているように思えました。メインである登攀シーンが単調で退屈でした。
 
それでいて登山に憑りつかれたかのような男2人が主役ですが、あまり登山のことを知らない身からするとなぜそこまで危険なことまでしてのぼるのか? というところからスタートで見るとこの映画の主役たちに感情移入しにくいのが痛かったです。勝手に山登りして勝手に騒いでるだけにしか見えなかったです。感情移入させなくても面白い映画はあると思いますが、何でそんなことをするんだろう? という疑問ばかりが先行してしまいました。

序盤は阿部寛さん演じる天才クライマーの人となりを岡田准一さんが追いかけて、関係者にインタビューしてその回想。という流れですが、そこは天才クライマーがどんな人なのかという面白さで見ることができました。ところが阿部さんを捜索するシークエンスからとたんに失速していきました。ネパール行って当てもなくさまようだけで簡単に老シェルパを見つけちゃったり、少年が簡単に見つけてくれたりと物凄い高速で失踪した天才クライマーを見つけちゃったりしてついていけなかったです。それでいてただのカメラマンだった岡田さんが天才クライマーにくっついてエヴェレストに挑戦するというのも無理があるのではないかと思ってしまいます。それよりもピエール瀧さんに簡単にお金借りれて羨ましさだけが残りました。

1番わからなかったのはヒロインである尾野真知子さんの存在で全く何のためにいるのかわからなかったです。彼女も「何なんですか! 山って。私もついていきます」とどういう行動の動機なのかがこれまたついていけず。むしろ女性を一切登場させず、男だけのドラマでよかったのではないのかと感じました。

 これを見て神々の山嶺が凄い場所だと感動することがなくて残念でした。むしろ冒頭でイギリス人登山家のカメラうんぬんとかあんまり関係なくなっちゃって一体あれは何だったのかといろんなことが気になる映画でした。

このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています

想いだけが空回りしてる

投稿日:2016/10/25 レビュアー:kazupon

前に観た映画『エベレスト』(2015年 米)が、実話に基づいた作品だったのに対し、本作は夢枕獏氏の小説を原作とする物語だ。
なので、比較しても仕方がないのは分かっているのだが、やっぱり面白くないものは“面白くない”としか言いようがない。
この作品が、『エヴェレスト』と似たような時期に公開されたのも不幸だったと思う。
面白くないと感じた第一の理由は、映像の迫力のなさ。
第二にストーリーの嘘っぽさ。
フィクションなので、ジョージ・マロリーの遺体を発見したり、日記を見つけたりしても良いのだけれど、雪に埋まっていたり氷漬けになっていたなら兎も角、あんな風な形で転がっていたなんてあんまりだ。
そして、羽生が書き残したあの文章。
足がダメなら手、手がダメなら指、指がダメなら歯・・・・とかいうアレ。
羽生の執念は分かるけれど、何だかなあ・・・という感じだった。
あんな孤高の人が、ああいう文章を残すだろうか。
“自身のことは自分だけが知っていれば良い”と考える人なのではないだろうか。
更に、天才クライマーの羽生を撮るというカメラマンの深町が―彼がかつて山屋だったとしても―無酸素で単独登頂に付き合うのは無理というものだ。
何だかケチばかりつけているようだが、期待していた分、その反動だと思ってほしい。

このレビューは気に入りましたか? 4人の会員が気に入ったと投稿しています

手抜き工事 ネタバレ

投稿日:2017/03/05 レビュアー:勇光

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

小説を読んでいれば小説の感動がよみがえって楽しめる。が、小説を読んでいない人には「なんでやねん・・?」となるみたい。
ストーリー上のキーポイントとなるエピソードがいくつか抜けているせいもあるが、阿部寛演じるハブ・ジョージの山に対する執念が描けていない。なので、その執念に魅せられる山屋写真家の心情や尾野真千子の切ない気持ちも映画を観ただけでは伝わらないだろう。
まず、ハブの生い立ちをきちんと描くべきだったろう。幼いころに父親に山につれていってもらったのが嬉しくて山をやりはじめたが、「その後は山に登って楽しかったことなど一度もない」とハブが語るシーンは是非とも入れて欲しかった。ひたすら自分が何者かを証明するために山を登りつづけたというあたりの飢えた狼のような心情をガッチリ見せねば映画の土台が固まらない。尾野真千子の兄と山に登り、これを山で死なせたエピソードを土台にしようとしたみたいだが、これは尾野真千子を出演させるためのツジツマを合わせただけのことにしかならない。
あと、ハブの当初の計画では山頂よりちょっと下から南西壁を離れてノーマルルートに出ることになっていて、山頂直下の急峻でボロボロ岩が崩れる斜面を登る予定ではなかったこともハショラないで欲しかった。「そうか、最後はノーマルルートで登頂するんだな・・」と8千メートル付近で救助された深町がなにげなくつぶやくと、「なにい・・!」と鬼のような顔をしたハブは、その後にその絶対不可能なルートに挑む。南西壁を最後まで登り切る、という暴挙にいたるのである。このストーリーの核心部はここにある。深町は自分の一言がハブを死に追いやったと思い悩み、それでハブの姿を求めて再度エベレストに挑戦するのである。映画ではそこがハショられてしまってクライマックスがどこかに飛んでしまっている。
ついでに書くと、小説では、エベレスト上部の壁で救助された深町は、ハブとの別れ際にチョコレートをひとかけらハブのヤッケのポケットにしのばせる。深町を救助したために予定が狂い、食糧がつきてハブは死んだらしいのだが、その死体を発見した深町は、ハブのポケットの中に自分がしのばせたチョコレートが手つかずで残っていたことに気づく。そのチョコレートを食べていれば山を降りる体力を得られたかもしれないのだが、単独登頂にこだわったハブは深町のチョコレートをクチにしなかったのである。他人の助けがあったとなれば単独登頂でなくなるからだ。映画でこのエピソードをはずした理由がよくわからないが、要するにやっつけ仕事で撮影を終わらせたということかとも思われる。
やっつけ仕事といえば、山の景色が絶対的に不足している。とくに、エベレストの風景が麓から見上げたものばかり。実際に8千メートル地点までカメラを上げていないからそうなったのだろう。ほぼ同時に公開された「エベレスト 3D」とはえらい違いだ。カメラをあげられなかったのならCGを多用してもよかったと思う。
山というところは大変なところである。そこで映画を撮影するというのは大変を通り越した難事業であろう。「剱岳 点の記」の撮影も大変だったらしく、小説のエピソードをほとんどハショっているが、やる以上はやりきってもらいたい。やり通せないならばはじめからやめた方がいい。山に登るとはそういうことなのだ。

このレビューは気に入りましたか? 3人の会員が気に入ったと投稿しています

1〜 5件 / 全26件

エヴェレスト 神々の山嶺

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

ユーザーレビュー:26件

山に憑りつかれた男のドラマ

投稿日

2016/08/30

レビュアー

ミルクチョコ

ヒマラヤ山脈を望むネパールの首都カトマンズで、山岳カメラマンの深町誠が発見した1台の古いカメラ。そのカメラは、イギリスの登山家ジョージ・マロリーが、1942年6月8日にエベレスト初登頂に成功したのか否かという、登山史上最大の謎を解く可能性を秘めたものでした。カメラの過去を追う深町は、その過程で、かつて天才クライマーと呼ばれながらも、無謀で他人を顧みないやり方のために孤立した伝説のアルピニスト・羽生丈二と出会います。深町は羽生の過去を調べるうちに、羽生という男の生きざまにいつしか飲み込まれていきます。

邦画初となる標高2500m級での撮影に命がけで挑んだという話題作のようですが、ハリウッドのCGを見慣れている我々としては、ちょっとお粗末な気がしました。けれど、これが日本映画の現状という事なのだと思います。
主役はカメラマン深町(岡田准一)なれど、異様な雰囲気を漂わせる山男・羽生(阿部寛)の存在感が凄いです。
自己チューだと思われていた羽生なれど、ザイルパートナーの岸(風間俊介)を失ってからは、妹の涼子(尾野真千子)にお金を送り続けていたようです。涼子を通して羽生の素顔が明かされます。
「なぜ登るのか」という問いが劇中に何度も出されますが、明快な答えはないままです。けれども羽生の答えは明快です。「山をやらないなら死んだも同じだ」と言っています。究極の山男だったのでしょう。
山に取り憑かれた男たちに魅入ってしまいます。

しかし、後半の狂気に取り憑かれた深町が目にする衝撃的な光景には、目が止まってしまいました。
過酷な環境で撮影したキャストとスタッフには敬意を表しますが、特に後半からの展開が残念で、作品の面白さにつながっているかというとちょっと説得力に欠けるような気がしました。

生意気なことを言わせてもらえれば、大変残念な作品です

投稿日

2016/07/07

レビュアー

飛べない魔女

実はJ-COMで特別鑑賞券が当たりまして(^'^)
で、初日二日目に映画館に行きました。
映画館側も観客を見込んで一番大きな劇場で上映してましたが
まだ封切二日目だというのに、客足はいまひとつ。
20人ぐらいしか入っていませんでした。
主演の二人が生放送にも出演して、前宣伝もかなりやってましたし、
まあ、家の方は田舎なので、都会の映画館ではこうはいかないよねぇ・・と思っていました。
そして、さぞ大スクリーンで見たら、エヴェレストの荒々しい風景は壮大で迫力だろうと
その風景だけで、どんなにか感動することだろうと、ワクワクしながら鑑賞しました。

ところが・・・正直期待はずれ。
エヴェレストの山々の険しさ、荒々しさ、恐ろしさ、それでも世界一の美しさを誇る神々の住む猛々しい山、そういうものが描ききれていないのです。
何故、雪崩のシーンとかも、きちんと撮らなかったのでしょう?
その上、人間模様や心の動きもどこか中途半端で、薄っぺらなのです。
壮大であるはずの景色も薄ければ、人間模様も薄いので、感動なんてするわけはありません。
最後のクライマックスシーンなんて、えええ?有り得なーい!と苦笑するしかありませんでした。
制作費は随分掛けたみたいですが、大変残念な結果です。

エヴェレスト 神々の山嶺

投稿日

2016/07/08

レビュアー

片山刑事

エヴェレストに憑りつかれて人生かける男たちの話。

登山映画はその迫力ある映像を堪能できるのが魅力だとは思いますが、映画としては雪景色が単調になったり映画を撮影する大変さを気にしてしまったりして、映画の中に入り込めずあまり楽しくなかったりしますが、この映画もそのパターンになってしまっているように思えました。メインである登攀シーンが単調で退屈でした。
 
それでいて登山に憑りつかれたかのような男2人が主役ですが、あまり登山のことを知らない身からするとなぜそこまで危険なことまでしてのぼるのか? というところからスタートで見るとこの映画の主役たちに感情移入しにくいのが痛かったです。勝手に山登りして勝手に騒いでるだけにしか見えなかったです。感情移入させなくても面白い映画はあると思いますが、何でそんなことをするんだろう? という疑問ばかりが先行してしまいました。

序盤は阿部寛さん演じる天才クライマーの人となりを岡田准一さんが追いかけて、関係者にインタビューしてその回想。という流れですが、そこは天才クライマーがどんな人なのかという面白さで見ることができました。ところが阿部さんを捜索するシークエンスからとたんに失速していきました。ネパール行って当てもなくさまようだけで簡単に老シェルパを見つけちゃったり、少年が簡単に見つけてくれたりと物凄い高速で失踪した天才クライマーを見つけちゃったりしてついていけなかったです。それでいてただのカメラマンだった岡田さんが天才クライマーにくっついてエヴェレストに挑戦するというのも無理があるのではないかと思ってしまいます。それよりもピエール瀧さんに簡単にお金借りれて羨ましさだけが残りました。

1番わからなかったのはヒロインである尾野真知子さんの存在で全く何のためにいるのかわからなかったです。彼女も「何なんですか! 山って。私もついていきます」とどういう行動の動機なのかがこれまたついていけず。むしろ女性を一切登場させず、男だけのドラマでよかったのではないのかと感じました。

 これを見て神々の山嶺が凄い場所だと感動することがなくて残念でした。むしろ冒頭でイギリス人登山家のカメラうんぬんとかあんまり関係なくなっちゃって一体あれは何だったのかといろんなことが気になる映画でした。

想いだけが空回りしてる

投稿日

2016/10/25

レビュアー

kazupon

前に観た映画『エベレスト』(2015年 米)が、実話に基づいた作品だったのに対し、本作は夢枕獏氏の小説を原作とする物語だ。
なので、比較しても仕方がないのは分かっているのだが、やっぱり面白くないものは“面白くない”としか言いようがない。
この作品が、『エヴェレスト』と似たような時期に公開されたのも不幸だったと思う。
面白くないと感じた第一の理由は、映像の迫力のなさ。
第二にストーリーの嘘っぽさ。
フィクションなので、ジョージ・マロリーの遺体を発見したり、日記を見つけたりしても良いのだけれど、雪に埋まっていたり氷漬けになっていたなら兎も角、あんな風な形で転がっていたなんてあんまりだ。
そして、羽生が書き残したあの文章。
足がダメなら手、手がダメなら指、指がダメなら歯・・・・とかいうアレ。
羽生の執念は分かるけれど、何だかなあ・・・という感じだった。
あんな孤高の人が、ああいう文章を残すだろうか。
“自身のことは自分だけが知っていれば良い”と考える人なのではないだろうか。
更に、天才クライマーの羽生を撮るというカメラマンの深町が―彼がかつて山屋だったとしても―無酸素で単独登頂に付き合うのは無理というものだ。
何だかケチばかりつけているようだが、期待していた分、その反動だと思ってほしい。

手抜き工事

投稿日

2017/03/05

レビュアー

勇光

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

小説を読んでいれば小説の感動がよみがえって楽しめる。が、小説を読んでいない人には「なんでやねん・・?」となるみたい。
ストーリー上のキーポイントとなるエピソードがいくつか抜けているせいもあるが、阿部寛演じるハブ・ジョージの山に対する執念が描けていない。なので、その執念に魅せられる山屋写真家の心情や尾野真千子の切ない気持ちも映画を観ただけでは伝わらないだろう。
まず、ハブの生い立ちをきちんと描くべきだったろう。幼いころに父親に山につれていってもらったのが嬉しくて山をやりはじめたが、「その後は山に登って楽しかったことなど一度もない」とハブが語るシーンは是非とも入れて欲しかった。ひたすら自分が何者かを証明するために山を登りつづけたというあたりの飢えた狼のような心情をガッチリ見せねば映画の土台が固まらない。尾野真千子の兄と山に登り、これを山で死なせたエピソードを土台にしようとしたみたいだが、これは尾野真千子を出演させるためのツジツマを合わせただけのことにしかならない。
あと、ハブの当初の計画では山頂よりちょっと下から南西壁を離れてノーマルルートに出ることになっていて、山頂直下の急峻でボロボロ岩が崩れる斜面を登る予定ではなかったこともハショラないで欲しかった。「そうか、最後はノーマルルートで登頂するんだな・・」と8千メートル付近で救助された深町がなにげなくつぶやくと、「なにい・・!」と鬼のような顔をしたハブは、その後にその絶対不可能なルートに挑む。南西壁を最後まで登り切る、という暴挙にいたるのである。このストーリーの核心部はここにある。深町は自分の一言がハブを死に追いやったと思い悩み、それでハブの姿を求めて再度エベレストに挑戦するのである。映画ではそこがハショられてしまってクライマックスがどこかに飛んでしまっている。
ついでに書くと、小説では、エベレスト上部の壁で救助された深町は、ハブとの別れ際にチョコレートをひとかけらハブのヤッケのポケットにしのばせる。深町を救助したために予定が狂い、食糧がつきてハブは死んだらしいのだが、その死体を発見した深町は、ハブのポケットの中に自分がしのばせたチョコレートが手つかずで残っていたことに気づく。そのチョコレートを食べていれば山を降りる体力を得られたかもしれないのだが、単独登頂にこだわったハブは深町のチョコレートをクチにしなかったのである。他人の助けがあったとなれば単独登頂でなくなるからだ。映画でこのエピソードをはずした理由がよくわからないが、要するにやっつけ仕事で撮影を終わらせたということかとも思われる。
やっつけ仕事といえば、山の景色が絶対的に不足している。とくに、エベレストの風景が麓から見上げたものばかり。実際に8千メートル地点までカメラを上げていないからそうなったのだろう。ほぼ同時に公開された「エベレスト 3D」とはえらい違いだ。カメラをあげられなかったのならCGを多用してもよかったと思う。
山というところは大変なところである。そこで映画を撮影するというのは大変を通り越した難事業であろう。「剱岳 点の記」の撮影も大変だったらしく、小説のエピソードをほとんどハショっているが、やる以上はやりきってもらいたい。やり通せないならばはじめからやめた方がいい。山に登るとはそういうことなのだ。

1〜 5件 / 全26件