野火

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野火 / 塚本晋也
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「野火」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

第2次世界大戦、フィリピン・レイテ島の惨状を描いた大岡昇平の原作を●塚本晋也が映画化した戦争ドラマ。日本軍の敗戦が色濃い中、結核を患った田村一等兵。病気と食糧難で部隊も野戦病院も追い出された彼は、レイテ島を彷徨うことを余儀なくされる。※PG12

「野火」 の作品情報

作品情報

製作年: 2014年
製作国: 日本
原題: FIRES ON THE PLAIN

「野火」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

脚本: 塚本晋也
原作: 大岡昇平大岡昇平
撮影: 塚本晋也
音楽: 石川忠石川忠

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1〜 5件 / 全26件

野火 ネタバレ

投稿日:2016/03/05 レビュアー:片山刑事

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 太平洋戦争末期のレイテ島で、ひたすら人間の極限状態を描いていく話。

 手足が飛び散り内臓がぶちまけられる描写はなかなかの凄惨さで見てるのが辛い映画でこれが見られるだけで戦争って怖い。という反戦映画だと思いました。
 戦争映画に塚本監督色が散りばめられていて、高速で揺れるカメラワークに耳をつんざく爆音で圧倒されてしまいました。

 主人公の兵隊がただ歩き続けていくロードムービーで、その中で主演の塚本晋也監督自身が痩せこけて目をぎょろぎょろさせて演じていて緊張感いっぱいで、リリー・フランキーさんがいつものようにひょうひょうとしたお芝居をしているのもよかったし、中村達也さんの伍長役もよかったです。

 敗走兵たちの狂気の日常とそんな異常事態の中でも関係のない綺麗な景色。あの大自然の前で意味のない殺し合いをしていて、戦争は人間ではなくなってケダモノになっていってしまうということ。生き残ってから家人が目を疑う行動をしてしまって心に重度の傷を負ってしまう。

 戦闘シーンも迫力あって、低予算とは思えない本当に怖い映画でした。

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超低予算ですが観る価値あり

投稿日:2016/05/23 レビュアー:CLIMBER

観初めてすぐ感じたこと。
デジタル撮影の画像に対する違和感。
すべてがパキッと映り過ぎ、情緒が入り込む隙間がない。
劇場用映画の絵とは思えない。

あぁ、やっぱり超低予算の自主製作映画だから、しかたないのかな...........

そう思いながら観ていくうちに、逆に、この画質で良かったのでは、と思い始める。
突然戦場に放り込まれた自分が、ホームビデオカメラで撮ってる絵を見せられてるような気分。臨場感がはんぱない。

画質以外にも予算がなかったんだろうなと思わせる点は多々ある。しかし、呆れて失笑してしまうような場面などひとつもない。敵がまったく見えない戦闘シーンも迫力満点だ。どんなに金がなかろうと、工夫と熱意で凄い映画が作れるってことだ。
(逆に、お金がなくてもできることがなされてないんじゃないかと思った点もある。日本兵全員、もっと痩せこけてていんじゃないか? 人肉を喰らうくらいの飢餓に苦しめられているんだから......... )

いままで自分が観てきたどの戦争映画とも違う、戦争映画だった。戦場の理不尽さ、残酷さ、滑稽さが何の飾りもなく描かれている。極限まで追い込まれた人間が何を感じ、どんな行動に
出るのか、皮膚感覚で教えてくれるお話だった。
けっして気持ちの良い作品ではない。
けれど、一度は観るべき価値のある映画だと思う。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

「野火」その5 原作と市川崑作品について 水 骨 について

投稿日:2017/05/27 レビュアー:ちゅく

大岡昇平(1909〜1988)の「野火」は、映画にならないと言われていたので、市川崑(1915〜2008)は、意地でも映画化したのだろう。
監督は、召集令状を二度受けたが、一度目は持病の脊椎カリエス、二度目は腹膜炎症で、兵役免除となっている。


冒頭の場面で、市川監督は、二人の人物の会話をアップで撮っている。
日本軍は崩壊し、飢餓に陥る。
部隊から離脱し、山岳地帯を彷徨した上等兵(船越英二)と、彼がたどり着いた別の部隊の将校との会話。

お前は部隊に帰れ。
私には帰る部隊がありません。
お前を飼う余地はない。
芋はあります。

アップであることは、塚本版に継がれている。

市川版では、最後の人肉食や人狩り、戦後の主人公の精神乱調の場面を韜晦、削除している。
(大岡昇平は、「野火」を書いたとき、限りなく冷静であったが、冷静であるがゆえに、主人公を精神病患者に仕立てざるをえなかった。)

「塩」と「タロ芋」が生命線であることは、原作が明らかにしている。市川版、塚本版、しっかり撮っている。

市川版では、俯瞰撮影があり広角レンズあり、解放感がある。
塚本版では、人間の視野にもっとも近い50ミリレンズで、全編、撮ったのだろう。撃たれるときの切迫感、ひと一人からの視点がある。

塚本版で研究されているのは、市川版で最初に試されていた、顔と顔をアップの対話を、最後まで押し通したこと。
これが、まず、瞬時に交代する緊迫した会話の場面や、最後の獣になった男の描写で生きている。

山の道で、日本の兵隊が死んでいるのを見る。撃たれたのではなく、餓死しているので、皆、横になっている。
母体に帰るかたちで、勾玉(まがたま)のようになっている。

死人の一人が、「死んでいません。水をください。」と突然、起き上がる。

かれの骨は、そこに埋まっている。
ジャングルの樹の根にからまれ、養分を贈り、樹木になかをゆっくり循環している。
しかし 帰りたいと思っているにちがいない。
故国ではなく、故郷に連れて帰りたい。
子供のとき遊んだ川で骨をきれいに洗い、飛行機として里山を飛び回る。
そして、あなたの母親、僕の祖母の枕の下に、そっと帰す。

このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています

火と自由

投稿日:2016/05/20 レビュアー:裸足のラヴァース

最初に画面が出て 予算とロケのせいか 塚本にしては絵が弱いと
感ずる 緑のジャングルが視界に入って「プレデター」を超えるかと
期待が高まる 2分半でユーモアなき「グリーンインフェルノ」へと
戦争映画の記憶として「シンレッドライン」てな印象を呼ぶか

昔ながらの塚本のシンプルな構成 彼のセンスと迫力ある画面が続く
しかしどうもすっきり殺菌された画面なのだ また塚本他 みな健康
そうで逞しいw 塚本が塚本の顔をしてないのは良いが 顔の映画で
良いのか?まあ真っ黒だけど リリーフランキーはいつもの彼の演技
でOKだろうか? 物語のテーマを外して見ないといけないかもしれぬ

1時間で漸く 人喰いの主題が出て来る しかしどうもピンと来ないな
観客もそう感じないだろうか 石川忠と言う人の音楽が良い

「野火」は奇妙に読了感のしない不気味な小品で ほんらいは重厚
長大な「レイテ戦記」などと併せて読まれるべきものなのだろう
ところで そこに展開される人間の極限状態における 獣性の露呈
などは 現代人の問題意識を如何様に惹起するものなのだろうか

リヴィングで缶ビール片手にポテトチップやら海鮮のつまみでDVD
を楽しむ君は 苦悩の教養として享受するのか 「野火」の人喰いは
食物がない場所で起こる因果だが 我等は逆に有り余る食物を放射能
汚染等によって 人工的政治的に食物を枯渇させている訳で 逆で
あっても 同じ事態を反復しているのだ それもケセラセラで
戦争状況下での食の問題はいささかも過去の出来事では無いのだ
現代ではこの問題は 外部のドラスティックなグローバル化が産む
弱肉強食の世界の方に連動しているはずだ

黒沢清や塚本晋也は 元々都市の物語 そこに生態する非人間や機械種
ハイブリッドを主人公にしていたのが 3・11以降は大きく変わって
より人間臭い人間の物語指向に 仕切り直さざるを得なくなったのだが
塚本のこの最新作は これに関しどこか提出の仕方を間違えていると
感ずるわけだけど どうでしょうか




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日本兵は、如何にしても餓死したのか?

投稿日:2020/08/17 レビュアー:カマンベール

2014年。塚本晋也監督・主演。
原作は大岡昇平の「野火」で市川崑に次いで二度目の映画化。

太平洋戦争末期のフィリピン・レイテ島が舞台。
田村一等兵は肺病を病み野戦病院へ赴くも軽病とみなされ病院をだされる。
米軍機砲撃により部隊はバラバラになり、田村は熱帯ジャングルを彷徨うこと
になる。

この映画は日本兵が《人肉を食べた?!》実話として、
そこが鮮烈なのですが、この映画では猿の肉の干物と称する肉を
確かに食べさせられる。
その猿肉が、なんと猿はフィリピン人を指しているので驚愕しました。

原作によると、銃撃された日本兵の臀部が見事に削がれていたと言う・・・田村は
味方の兵隊が死体の臀部の肉を食べている・・・そう認識したそうだ。
《餓死した兵隊140万人》
太平洋戦争で戦死した日本兵は230万人(レイテ島は7万9000人と言う)
しかしそのうちの60%の140万人は実は餓死したと言うのだ。

大本営の脳裏に日本兵を太平洋諸島に送り届けて戦わせる・・・彼らの3食の
材料の物資補給は頭に有ったのか?
戦争とは兵士と兵士、戦艦と戦艦が戦うだけのものでは無い。
海上の物資(兵器、燃料そして兵隊の食料)の補給確保がいかに重要だったことか?
太平洋シーレーン(海上輸送ルート)は、早々と銃撃を受けて、崩壊する。
(それにしても計画は片道切符・・・勝算はどこにも無いのだった)

軍部を責めることも怒ることもなく、田村一等兵が、自分の目で見て体験した事
だけを描いている。
味方の兵隊同士が敵ですらある。
小さな島・レイテ島で亡くなった兵士は7万9000人。
生還した兵士は僅か数千人だと言う。

戦後75年。
戦争の愚かさが身に染みた。

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野火

ユーザーレビュー

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ユーザーレビュー:26件

野火

投稿日

2016/03/05

レビュアー

片山刑事

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 太平洋戦争末期のレイテ島で、ひたすら人間の極限状態を描いていく話。

 手足が飛び散り内臓がぶちまけられる描写はなかなかの凄惨さで見てるのが辛い映画でこれが見られるだけで戦争って怖い。という反戦映画だと思いました。
 戦争映画に塚本監督色が散りばめられていて、高速で揺れるカメラワークに耳をつんざく爆音で圧倒されてしまいました。

 主人公の兵隊がただ歩き続けていくロードムービーで、その中で主演の塚本晋也監督自身が痩せこけて目をぎょろぎょろさせて演じていて緊張感いっぱいで、リリー・フランキーさんがいつものようにひょうひょうとしたお芝居をしているのもよかったし、中村達也さんの伍長役もよかったです。

 敗走兵たちの狂気の日常とそんな異常事態の中でも関係のない綺麗な景色。あの大自然の前で意味のない殺し合いをしていて、戦争は人間ではなくなってケダモノになっていってしまうということ。生き残ってから家人が目を疑う行動をしてしまって心に重度の傷を負ってしまう。

 戦闘シーンも迫力あって、低予算とは思えない本当に怖い映画でした。

超低予算ですが観る価値あり

投稿日

2016/05/23

レビュアー

CLIMBER

観初めてすぐ感じたこと。
デジタル撮影の画像に対する違和感。
すべてがパキッと映り過ぎ、情緒が入り込む隙間がない。
劇場用映画の絵とは思えない。

あぁ、やっぱり超低予算の自主製作映画だから、しかたないのかな...........

そう思いながら観ていくうちに、逆に、この画質で良かったのでは、と思い始める。
突然戦場に放り込まれた自分が、ホームビデオカメラで撮ってる絵を見せられてるような気分。臨場感がはんぱない。

画質以外にも予算がなかったんだろうなと思わせる点は多々ある。しかし、呆れて失笑してしまうような場面などひとつもない。敵がまったく見えない戦闘シーンも迫力満点だ。どんなに金がなかろうと、工夫と熱意で凄い映画が作れるってことだ。
(逆に、お金がなくてもできることがなされてないんじゃないかと思った点もある。日本兵全員、もっと痩せこけてていんじゃないか? 人肉を喰らうくらいの飢餓に苦しめられているんだから......... )

いままで自分が観てきたどの戦争映画とも違う、戦争映画だった。戦場の理不尽さ、残酷さ、滑稽さが何の飾りもなく描かれている。極限まで追い込まれた人間が何を感じ、どんな行動に
出るのか、皮膚感覚で教えてくれるお話だった。
けっして気持ちの良い作品ではない。
けれど、一度は観るべき価値のある映画だと思う。

「野火」その5 原作と市川崑作品について 水 骨 について

投稿日

2017/05/27

レビュアー

ちゅく

大岡昇平(1909〜1988)の「野火」は、映画にならないと言われていたので、市川崑(1915〜2008)は、意地でも映画化したのだろう。
監督は、召集令状を二度受けたが、一度目は持病の脊椎カリエス、二度目は腹膜炎症で、兵役免除となっている。


冒頭の場面で、市川監督は、二人の人物の会話をアップで撮っている。
日本軍は崩壊し、飢餓に陥る。
部隊から離脱し、山岳地帯を彷徨した上等兵(船越英二)と、彼がたどり着いた別の部隊の将校との会話。

お前は部隊に帰れ。
私には帰る部隊がありません。
お前を飼う余地はない。
芋はあります。

アップであることは、塚本版に継がれている。

市川版では、最後の人肉食や人狩り、戦後の主人公の精神乱調の場面を韜晦、削除している。
(大岡昇平は、「野火」を書いたとき、限りなく冷静であったが、冷静であるがゆえに、主人公を精神病患者に仕立てざるをえなかった。)

「塩」と「タロ芋」が生命線であることは、原作が明らかにしている。市川版、塚本版、しっかり撮っている。

市川版では、俯瞰撮影があり広角レンズあり、解放感がある。
塚本版では、人間の視野にもっとも近い50ミリレンズで、全編、撮ったのだろう。撃たれるときの切迫感、ひと一人からの視点がある。

塚本版で研究されているのは、市川版で最初に試されていた、顔と顔をアップの対話を、最後まで押し通したこと。
これが、まず、瞬時に交代する緊迫した会話の場面や、最後の獣になった男の描写で生きている。

山の道で、日本の兵隊が死んでいるのを見る。撃たれたのではなく、餓死しているので、皆、横になっている。
母体に帰るかたちで、勾玉(まがたま)のようになっている。

死人の一人が、「死んでいません。水をください。」と突然、起き上がる。

かれの骨は、そこに埋まっている。
ジャングルの樹の根にからまれ、養分を贈り、樹木になかをゆっくり循環している。
しかし 帰りたいと思っているにちがいない。
故国ではなく、故郷に連れて帰りたい。
子供のとき遊んだ川で骨をきれいに洗い、飛行機として里山を飛び回る。
そして、あなたの母親、僕の祖母の枕の下に、そっと帰す。

火と自由

投稿日

2016/05/20

レビュアー

裸足のラヴァース

最初に画面が出て 予算とロケのせいか 塚本にしては絵が弱いと
感ずる 緑のジャングルが視界に入って「プレデター」を超えるかと
期待が高まる 2分半でユーモアなき「グリーンインフェルノ」へと
戦争映画の記憶として「シンレッドライン」てな印象を呼ぶか

昔ながらの塚本のシンプルな構成 彼のセンスと迫力ある画面が続く
しかしどうもすっきり殺菌された画面なのだ また塚本他 みな健康
そうで逞しいw 塚本が塚本の顔をしてないのは良いが 顔の映画で
良いのか?まあ真っ黒だけど リリーフランキーはいつもの彼の演技
でOKだろうか? 物語のテーマを外して見ないといけないかもしれぬ

1時間で漸く 人喰いの主題が出て来る しかしどうもピンと来ないな
観客もそう感じないだろうか 石川忠と言う人の音楽が良い

「野火」は奇妙に読了感のしない不気味な小品で ほんらいは重厚
長大な「レイテ戦記」などと併せて読まれるべきものなのだろう
ところで そこに展開される人間の極限状態における 獣性の露呈
などは 現代人の問題意識を如何様に惹起するものなのだろうか

リヴィングで缶ビール片手にポテトチップやら海鮮のつまみでDVD
を楽しむ君は 苦悩の教養として享受するのか 「野火」の人喰いは
食物がない場所で起こる因果だが 我等は逆に有り余る食物を放射能
汚染等によって 人工的政治的に食物を枯渇させている訳で 逆で
あっても 同じ事態を反復しているのだ それもケセラセラで
戦争状況下での食の問題はいささかも過去の出来事では無いのだ
現代ではこの問題は 外部のドラスティックなグローバル化が産む
弱肉強食の世界の方に連動しているはずだ

黒沢清や塚本晋也は 元々都市の物語 そこに生態する非人間や機械種
ハイブリッドを主人公にしていたのが 3・11以降は大きく変わって
より人間臭い人間の物語指向に 仕切り直さざるを得なくなったのだが
塚本のこの最新作は これに関しどこか提出の仕方を間違えていると
感ずるわけだけど どうでしょうか




日本兵は、如何にしても餓死したのか?

投稿日

2020/08/17

レビュアー

カマンベール

2014年。塚本晋也監督・主演。
原作は大岡昇平の「野火」で市川崑に次いで二度目の映画化。

太平洋戦争末期のフィリピン・レイテ島が舞台。
田村一等兵は肺病を病み野戦病院へ赴くも軽病とみなされ病院をだされる。
米軍機砲撃により部隊はバラバラになり、田村は熱帯ジャングルを彷徨うこと
になる。

この映画は日本兵が《人肉を食べた?!》実話として、
そこが鮮烈なのですが、この映画では猿の肉の干物と称する肉を
確かに食べさせられる。
その猿肉が、なんと猿はフィリピン人を指しているので驚愕しました。

原作によると、銃撃された日本兵の臀部が見事に削がれていたと言う・・・田村は
味方の兵隊が死体の臀部の肉を食べている・・・そう認識したそうだ。
《餓死した兵隊140万人》
太平洋戦争で戦死した日本兵は230万人(レイテ島は7万9000人と言う)
しかしそのうちの60%の140万人は実は餓死したと言うのだ。

大本営の脳裏に日本兵を太平洋諸島に送り届けて戦わせる・・・彼らの3食の
材料の物資補給は頭に有ったのか?
戦争とは兵士と兵士、戦艦と戦艦が戦うだけのものでは無い。
海上の物資(兵器、燃料そして兵隊の食料)の補給確保がいかに重要だったことか?
太平洋シーレーン(海上輸送ルート)は、早々と銃撃を受けて、崩壊する。
(それにしても計画は片道切符・・・勝算はどこにも無いのだった)

軍部を責めることも怒ることもなく、田村一等兵が、自分の目で見て体験した事
だけを描いている。
味方の兵隊同士が敵ですらある。
小さな島・レイテ島で亡くなった兵士は7万9000人。
生還した兵士は僅か数千人だと言う。

戦後75年。
戦争の愚かさが身に染みた。

1〜 5件 / 全26件