エイプリルフールズ

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　4月1日にいろんな嘘をついて大騒ぎな人たちの話。

　様々なエピソードが出てくる群像劇でありえないような展開のコメディだけど、微笑ましくて最後には暖かい気持ちになれる映画でした。
　ただ個人的には、ウソをついてそれが後々に影響を与えるという展開ですが。キャラクターたちが交差しあう面白さや伏線が回収される気持ちよさはそこまで感じなかったです。むしろありえなさが残って、やられたー!　という快感で見せてるっぽいのに、そう感じれない苦痛な映画でした。
　出産のシークエンスなんて、さっさと病院行けよ、と冷たい目で見てしまう状態。

　妊娠させられた女性とSEX依存症だかの男のシークエンス。皇族のふりをする老夫婦のシークエンス。小学生がやくざに誘拐されるシークエンス。怪しい占いをする占い師のシークエンス。が交互に描かれていきます。
　それぞれがありえない展開を大げさなお芝居で見せていくので、最初からついていけないと苦痛の110分になると思いました。

　後半になって人間賛歌な展開も序盤のコメディでの大騒ぎがありえないものだとついていけないのに、そこから感動的な見せ方になるのはこれまたただただ退屈なので体感時間が長く感じるだけの展開。
　たくさんのキャラクターの思惑が絡み合って、それぞれが影響を与えて最後に収束していく。という映画ではなく、ただエピソードの羅列である串団子になってしまっている残念な映画でした。

わざわざ公開日をエイプリルフールの4月１日に合わせたという本作。
監督・石川淳一、脚本・古沢良太で、このお二人は「リーガルハイ」でもコンビを組んでいましたね。
そんな事をうっかり忘れていた私は、小池栄子のシーンに「一体何だったの？」と怪訝に思っていたのですが、あれはリーガルハイの秘書役（沢地君江）で出ていたんですね。
ついでに、パンクの原因は新田あゆみ（戸田恵梨香）が壊したモップだったんですねぇ。（気がつかなかったな。）
さて、映画で描かれるのは―
嘘１　「イタリアンレストランでの大参事」
嘘２　「ロイヤル夫妻の休日」
嘘３　「不器用な誘拐犯」
嘘４　「占い老婆の真実」
嘘５　「４２年ぶり涙の生還」
嘘６　「僕は宇宙人」
嘘７　「ある大学生の行末」
という七つの嘘でした。
嘘１が本作での核となるストーリーで、戸田恵梨香の妊婦姿と松坂桃李の虚言壁のSEX依存症の役に注目です。
嘘２は、夫婦愛に包まれた優しい嘘。
運転手役の滝藤賢一が私のツボでした。ハンバーガー店での古田新太のセリフと共に笑えました。
嘘３には涙を誘われました。
本当に不器用だけど、二人の父親の愛情が感じられました。
私には嘘１と２の印象が強くて、核となるストーリーの印象がちょっと薄れてしまいました。
これも「グランドホテル形式」というんでしょうか？
それぞれの嘘が同時進行で展開していき、ちょっとずつ何処かでつながっていました。
予想の付くものから、すっかり忘れていた展開（例えば救急車の事故）など、私はしっかり楽しませていただきました。

フジ！
ＴＨＥフジ！
フジテレビジョン！
この映画を観て
製作したところがわからない人はいるのでしょうか？
どこからどう見てもフジ
一瞬でフジテレビ
あれもこれもフジテレビ
匂いも
色合いも
展開も
登場人物豪華！も
ぜ〜〜んぶフジテレビ
それが良いとか悪いとか
可か不可かじゃなくて
これがフジテレビ
という王道路線の
フジテレビムービーでした。
フジ・スタンダード
展開が読めるし
笑いの方向性も読めます
しかし、それは安心感に変換もできるぐらいで
多くを望まなければ
楽しめる内容となっております。
日本人好みの
ドタバタコメディwithほっこり
みたいな感じです。
全てがベタで
裏切りません
そういう意味では
観たいものがちゃんと観れる映画
ということになりますね。

寺島さんパート
いい
ベタだけど
わかってるけど
いい

面白かったです。
4月1日、それはエイプリルフール。
いくつかのエピソードが同時進行してゆきます。

・対人恐怖症の妊婦と虚言壁でセックス依存症の天才外科医のレストランでの珍事の話
・不器用な誘拐犯と誘拐された少女の心温まる話
・櫻小路を名乗る皇族夫婦とお人よしリムジン運転手の話
・刑事とうさんくさい占いばばぁの話

四つのエピソードを中心に、ちょいちょいコネタを挟んで展開される嘘の数々。
それぞれのエピソードに、微妙な接点もあったりして、
飽きずに楽しく見れました。
そして、数々の優しい嘘には、ちょっぴりホロリとさせられる場面もあり
笑いと涙の混ざり具合も丁度よく、楽しめました。

何と言っても、豪華なキャスト。
主役張れる面々がちょい役で出ているところなんぞ、なんとも贅沢な使い方です。
ギャラ・・大変だったでしょうねぇ(^_^.)

いつも好青年の松坂桃李くんが、ニセ天才外科医のセックス依存性。
彼と一夜限りの関係で妊娠した対人恐怖症の掃除婦、戸田恵梨香。
この2人がなんと言っても、主役で、
松坂桃李くんは、チャラい、不誠実な男の役が上手かったです。
ホントはこんな人なのか？と疑っちゃったくらい(笑)戸田恵梨香は、
松坂がデートしてるレストランに乗り込んで、拳銃持って立てこもります。
戸田恵梨香は、キレた演技、イケてました。
はじめから、妊婦というのが『嘘』なのか、ずうっと気になっていて(お腹にタオル一杯巻いてたから・・・)
あと拳銃(トカレフ7連発銃？)
そんなもんどこから手に入れた？

あと宮様夫妻(里見浩太朗と富司純子)のエピソード。

寺島進の不器用な誘拐犯のヤクザのエピソード。

犯人を取り逃がした刑事(高島政伸・・・ヘンなニセカツラ付けて誰だか分からない・・・なんか気の毒、役者として)
ぼったくりの占い師(リリィ)
リムジンの運転手(滝藤賢一・・・好演で印象的)
謎の紳士(大和田伸也)

ラストでこれらの面々のエピソードが、ほどけてきますが、
グランドフィナーレというほど、大団円とは、なりません。

そこそこ笑えて、ちょっぴりホロっとする・・・そんな小品でした。