劇場版　蒼き鋼のアルペジオ　−アルス・ノヴァ−　ＤＣ

劇場鑑賞時のレビュー

約２０分のＴＶ版１２話＝２４０分を２時間映画２本に分けた、まどか☆マギカ。
これはこれでアリだった、初見の人でも満足できる出来、だってそのままだもん。

ＴＶ版の映像をリサイクルして別の話を展開した、エウレカ。
試みは面白いが内容がイマイチだった、初見の人もそんなものかと思う出来。

そして、アルペジオだがこれはもうＴＶ版ありきの映画、一見さんお断り。
ＴＶ版が素晴らしい出来なので、どのように編集するかと思いきや
総集編というよりも、ダイジェスト版または名場面集といった趣、

オープニングでオッ！と思わせた後は、メカっぽい部分を追加したＴＶ版のダイジェスト、
話も端折る端折る、これでは映画としてマズイぞと思ったが、ＴＶ版を熟知しているので諦めて鑑賞、
それにしても１２話をこのペースでと思ったら、１時間程度でダイジェスト終了、だが・・・

そこからが真骨頂、岸誠二。やってくれる。
怒涛の展開、ＴＶ版１２話を全てフリに使う潔さ、これは面白い。

振動弾頭の扱いから各キャラの行動、霧側の展開など続編が待ち遠しい限り。


作品とは直接関係ない思い・・・

何十年も映画を観てきたが、最近アニメの可能性にとても触発される、
ストーリー、画面構成、アングル、キャラクター、音楽、間など、とてもよく考えられている、
日本のクリエイティブな才能はここに集まってしまったんじゃないかと思えるぐらいに、

実写映画は監督裁量の影響が大きすぎるのではないだろうか、
まとめ切れていないか、こじんまりしすぎる作品が多い、音楽の使い方もダサい

現在放送中のＳＨＩＲＯＢＡＫＯというアニメがあるが、日本人は共同作業に長けている
個人の才能を重視しつつ集団で作品を創り上げる力に感心させられるし完成度も高い。
ＤＶＤを入手して何度も観てしまう作品の宝庫だ。

この貴重な文化を日本では実写化出来ないだろうが、そのうちハリウッドが買い付けるだろう
そしてアレンジされた実写映画を観るもの楽しそうだ。

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テレビアニメシリーズの続編としての作りでしたが、テレビアニメのダイジェストを織り込んでいて、初見の方でもある程度分かる親切な作りが良かったです。

そもそもテレビアニメシリーズ自体、説明不足の点が多々あり、本作でもその辺のプロットが未回収だったのが残念。
それでも打つ手の無かった人類の自力での救済の可能性、そしてテレビアニメシリーズで未回収だったプロットのいくつかが次作で解消されそうなので期待が持てます。

本作も上手くまとまっていますが、クライマックスに向けた前段なので、次作まで我慢です。

話は逸れますが、戦艦や戦闘機の擬人化アニメが多数作られていますが、第２次大戦以前のものがモチーフとなり、美少女キャラでご主人様のために絶対服従的なお決まりは、そろそろ飽きてきた感があります。
まあ、男性ファン向けの作品なので、仕方無いのですが・・・

それと日本アニメの場合、観る客層も高齢化してきているのに、主人公の大半が依然、中高生という設定にも工夫が必要です。
まあ昨今のニュースを見ていると格好悪い大人が多いので、残念ながら仕方が無いのかな・・・

次作で諸々の不明点が解決されることを期待しています。

Cadenzaが楽しみです。ツタヤさん、まだですかー？