滝を見にいく

「南極料理人」「横道世之介」の沖田修一が監督・脚本を手がけ、山の中で迷子になってしまった7人のおばちゃんたちが繰り広げるサバイバルをユーモラスに描いたヒューマンコメディ。
幻の滝を見に行くツアーに参加した7人のおばちゃんたち。しかし、ガイドの管(黒田)が行方知れずになり、７人は山に取り残されてしまいます。
年齢も境遇も違い、共通点はおばちゃんという１点のみ。彼女たちは無事に山を降りられるのでしょうか？

何なんでしょう？７人のおばちゃんが山で迷うという切羽詰まったストーリーなのに、なぜだか優しい気持ちになれました。
山で迷子になった彼女たちは、初っ端では、どうしよう？なんて言っているのに、次の瞬間にはドンと腰を据えています。
ピンチのはずが、いつしか少女のように可愛らしいおばちゃん。遭難したはずなのに、いつしか乙女に戻って楽しんでるおばちゃんたちが良かったです。
劇的な展開があるわけでもなく、出ている人たちもほとんど素人の集まりなので、どうしても絵的には地味になってしまいます。
奥村チヨの「恋の奴隷」を歌い、遭難の緊張感からは程遠いシュールな展開に思わずクスリ。

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素直な感想から述べると、ほのぼのと面白かった。

7人のオバチャン女優さんの中で、実際に演技経験の無いのはジュンジュン役の根岸さんだけ。
その根岸さんを中心に、演技経験のあるオバチャン女優達が固めるという図式です。
これが実にいいんです。いい味なんです。素人っぽさが新鮮なんです。自然なんです。

7人のオバチャンのキャラ設定が絶妙。
どのオバチャンもキャラが立っていて、でもどれも近所にいそうなオバチャンで、女性は自分と重ねて、男性は奥さんや隣の奥さんと比べて見るんじゃないでしょうか。
だからすんなり入れるし、森の中で遭難してサバイバルなんていう特殊な環境ながら、7人のオバチャンの織り成す展開に同情もできるし一緒に楽しむ事ができるのだと思います。

作品は、学生が近所のオバチャンを捕まえて出演させ、自分の書いたシナリオ、セリフを言わせて演じさせて楽しむ感じ。
というとあまりに軽い手抜き作品のようですが、肩肘張らず、監督もオバチャン達も等身大で伸び伸びと楽しんで作りあげた感じが伝わってきて、こちらも楽しくなってしまう作品なのです。
セリフも秀逸!「ルマンドなら少し…」年代ピッタリの観客からの笑い声は必然です(^^)

特に盛り上がるハイライトがある訳でもなく、秘めたテーマやメッセージがある訳でもない。
はたまた、サバイバルよろしく生き残る為に、ドロドロした裏切りやバトルロワイヤル的な展開がある訳でもない。
せちがない世の中、たまには何も考えず、妙高の豊かな自然を堪能し、幻の滝のマイナスイオンと7人のオバチャンパワーを体感してみませんか?

劇場で観ました。
沖田修一監督作品。
「南極料理人」「キツツキと雨」「横道世之介」どれも居眠りしたような記憶あり。
嫌な予感はあるものの、有名俳優ではなく素人のオバちゃんたちだけが出てくるという企画が面白そうで結構期待していました。
（でも実際、オーディションで選ばれたプロとアマの混合でした）
結果、なんとも言いようがなくて。
ただ言えるのは観て良かったな、もし観ていなければ後悔するだろうなという感じ。糸井重里の言葉を借りるなら「この映画自体が、ちょっとした愉快犯」ですから、結構新鮮で爽快な気分で映画館を後にしました。

人の説明はまともに聴かないで隣の人と大きな声でお喋り、お菓子をポリポリやたらに食べる、初対面の人にいきなり親しげに話しかけたりする反面、第一印象で気に食わない人には敵がい心ありありなど、
こんなオバちゃんいるよなぁと自分の胸もチクリと痛いような場面満載で。

この映画で伝えたいものやテーマはないと監督自身が言っているので、観るほうも深く考える必要はなく、設定や話の運びに些か無理はありますが軽く受け流すほうが勝ちですね。

オバちゃんがやっても縄跳びの掛け声は「お嬢さん、おはいんなさい♪」なのが嬉しいな。
おばさんはいつでも少女に帰れるんだぞ。
でもたった一晩いっしょに過ごしただけで「ジュンジュン」とか「ユーミン」とかニックネームで呼びあったりするほど単純でもないんだな、これが。

滝を見にいく

新潟県妙高市（ロケ地）
とある幻の滝

バスツアーで幻の滝を見に来た７人のおばちゃん達が主人公。

頼りないツアーガイドの道案内で歩いて来たが道に迷いガイドは道を探して７人とはぐれる。

なんとなく意見を出しながらおばちゃんならではのアイデアや協力し合い難を越えようとしていく冒険群像コメディー！

77E点 嫌いじゃない。ただもっと広げられた気もする様な？

★彡マイナスイオン確かに感じられる気がしました。ほっこり癒されましたヽ(´o｀；おばちゃん最強っす！

期待の沖田映画だが、いつの間にか公開終了・・・でＤＶＤ鑑賞。

全然悪くない、尺はちょうど、間はいつもどうりで十分楽しめる

１シーンでキャラを説明する手腕は冴えに冴え、素人のおばちゃんでも、すぐに立ち位置を理解して物語に入れる

基本ニヤニヤ、つまらない過去は語らない流れの中で、唯一の回想シーンでグッとさせるのは絶妙のアクセント

この監督、とても才能を感じるし、役者の演技も問題ないが、いかんせん地味すぎる、これは当たらない

良い映画が作れるのは十分解ったので、次あたりお金を少しかけた全国公開作を期待します