デスフォレスト　恐怖の森

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レビュー一発目なので、かなり何度も見直して、出来るだけいいとこ拾おうと思ったんですが、いやはや。
ただ、うちの２０代は後半の盛り上がりあたりはすごく怖かったといってましたと念のため。

鬱蒼とした杉林の小道を走る１台のバイクから降りた男（川岡大次郎）は、ある場所で花を手向ける。
やがて陽は落ち、不気味なＢＧＭが流れ、男の背後には・・・。

狭いロッジで盛り上がっているのは彩香（大野愛友佳）とその彼氏タカシ（田島匠悟）、
酔いつぶれているのは雅也（田中克憲）、
窓辺で１人たたずむストレート黒髪の女性は彩香の先輩紗季（緑川百々子）。
２泊３日の小旅行の最終日だが、その後、紗季は森で不気味な気配を感じる。

翌朝、ロッジに２人の刑事（本田弘一、平家和典）がやってきて、
見せられた数枚の行方不明者の写真の中には、バイクの男もいる。

４人は帰途を急ぐが、途中立ち寄った寂れた食堂の女将（下東久美子）に教えられた
山沿いの抜け道で、車が故障し立ち往生してしまう。

助けを呼ぶため二手に別れ森に入った４人は、一方は不気味に蠢く白い人影を見かけ、
一方は廃工場でバイクの男内田と遭遇するが・・・。

特撮・特殊メイクチームはすごくがんばってたと思います。
彼らを襲うデカ顔”ヨシエ”さん（奥咲姫）のメイクも良かったし、
スキンヘッドの白塗り男（高橋和貴）も全身フルメイクでアップも生々しくグレード高いです。
動きも不気味で、光が当たっている間は動けないという設定も一興かも。

後半、彩香役大野愛友佳だけがかなりがんばって盛り上げてくれてます。
主人公じゃないのが本当に残念だ。

でだ。
・・・はー・・・新作にこんなことを書くのは本当に気が滅入るけど・・・。

前半が冗長で無駄な台詞と間と不合理な設定と何より紗季にイラつかされまくり、
後半ようやく盛り上がる頃にはいいカンジで眠気が襲い、主人公らの片付けもぞんざいなまま、
ラストの取ってつけたようなＪホラー臭さで何とかカタチに致しましたという最悪な構造でなんとも。

調べてみると、監督・脚本の一見正隆氏は若手でも輝かしい経歴をお持ちのようだし、
主人公紗季役の緑川百々子は、売れっ子アイドルのようでお人形さんのような写真がぞろぞろと。
なのにどこで間違っちゃったんでしょうねぇ。

ともかく”車も人も見かけない、コンビにも無い”山道の”廃屋のような”食堂の前を、
バンバン車が行き交っちゃってるのも考えものだし、
”山奥の”ロッジのはずがバブリーな本館の前のささやかな人工林の中に設えられた離れだったり。

もっと言えば、冒頭のシーンも彼がなぜ逃げ延びたのか最後までナゾだし、
バイクか自転車くらいがせいぜいの細い小道で、大型バイクの脇を彼らの車がゆうゆう通り、
ましてや車同士が正面衝突なんてありえない。

それぞれの生死が不確かなのにほっぽらかしのまま話が進むのもどうかと思う。

前半懲りまくってる画面の色味が後半フツーになっちゃうし、
台詞も全体珍妙で「破裂しちゃいますよ！」には思わず２度見しちゃったりｗ

で、主人公役の緑川百々子は本当に勘弁していただきたかった。
活弁は最悪、その上声を張らないので、何を言ってるのかよく解らない。
とにかくほとんど動かない上に表情もなく居住まいがドンくさい。
本当にどこをどう撮ったらこんなにひどく撮れるんだろう。
最後の最後まで、残念続きでした。

こういうホラーナメてんのか系の作品はムダに何度も確認作業しなくちゃならなくて、心底疲れるし哀しいです。
やれやれだ・・・。

こんなのが劇場映画なの？？
６０分ほどの作品で、怖い奴らが出てくるのが４０分すぎって・・・
前半は身内のケンカばっか、後半は逃げるばかり。
怖い奴らが怖いだけに、生かしきれてないのが残念。
２は見ないや・・・

日本版『クライモリ』と言った感じ。低予算の上に映画作りのスキルも低い。音声音響はヒドイし、夜間のシーンが大半なのに暗部が潰れて折角の恐怖シーンも盛り上がらない。いまのカメラなら、もっとキレイに撮れただろうし、効果音も自然に入れられたはずだ。プロダクションが弱小で、古い機材しか調達出来なかった上に安いスタジオしか借りられなかったんだろうなぁ。(溜息)

――森の中のコテージで休暇を過ごした大学生、サキとアヤカ、タカシ、マサヤの４人。帰り支度をしているところに刑事が遣って来る。行方不明者の捜索をしていると言う。見せられた写真に見覚えはなかったが、不穏な空気に休暇が台無しだった。
然も、都内に戻るには車で何時間も走らなければならない。４人は、途中で立ち寄った食堂の老婆に聞いた近道を選ぶ。けれど、行けども行けども一向に幹線道路に抜ける気配がない。次第に日が落ち始めて４人は焦り始める。
そんな時、オーバーヒートで車が止まってしまう。
……というお話し。

プレオープニングを除けば、前半にショックシーンは、ない。大学生のイライラする遣り取りを延々と見せつけられる。それだけで、嫌な気分になるから、不快感の高い作品だと言える。

演じる方々が皆さん、揃いも揃ってシロート芝居の上に演技指導もシロートだったのか変に間合いが長い。もともとセリフが噛み合っていないので、観てる方はかなり辛い。

主人公と思われるサキを演じた緑川百々子さんは、発声が出来ていない上にオソロシク滑舌が悪く、鉄仮面のように表情がない。何だか、スタイルもよくなさそうだし、どうしてキャスティングされたのか分からない。事務所が売り出し中だったんだろうなぁ。

物語上のキーマンとなる内田役を演じた川岡大次郎さんもシロートっぽい。鼻で嗤うお芝居を度々見せるが、高校演劇ですら禁じるタイミング取りだ。セリフを発する前や後、セリフの繋ぎで入れたがるが、見苦しい。羞恥心や虚栄心の発露なのだろうが、経験の浅さを露呈している。たぶん、ちゃんと稽古もしていないのだろう。

総じて出来映えは悪い。決して他人様にオススメ出来る作品ではないのだが、米国製の「田舎はコワイ」系のホラー映画を想い起こさせるところは、興味深い。怨念や因縁を押し出して来る従来のＪホラーとは違い、まるで事故に遭うかのような唐突さ。もしかしたら、巨大な顔のバケモノや地底人のようなフリークスたちにも裏設定があるのかも知れないが、少なくとも本作品で、それが明かされることはない。貞子や伽椰子のようなホラーアイコンにはなれなかったが、独自の世界を見い出そうとする努力のあとは見受けられる。それは大切なことだ。

シリーズは５本もリリースされているようだし、次作品に期待することにしよう。従って、本作品はオススメ致しません！