それでも夜は明ける / キウェテル・イジョフォー
それでも夜は明ける
/スティーブ・マックィーン
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(34 )
解説・ストーリー
南北戦争前の19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ニューヨークで普通の市民として自由な生活を送っていた主人公が、ある日突然何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する想像を絶する奴隷生活の行方を描く。主演は「キンキーブーツ」のキウェテル・イジョフォー、共演にマイケル・ファスベンダー。監督は「SHAME -シェイム-」のスティーヴ・マックィーン。ニューヨークで妻子とともに自由黒人として暮らしていた音楽家のソロモン・ノーサップ。ある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され、奴隷として大農園の主に買われていく。過酷な奴隷生活の中、懸命に人間としての尊厳を守ろうとするノーサップだったが…。 JAN:4589921400039
南北戦争前の19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ニューヨークで普通の市民として自由な生活を送っていた主人公が、ある日突然何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する想像を絶する奴隷生活の行方を描く。主演は「キンキーブーツ」のキウェテル・イジョフォー、共演にマイケル・ファスベンダー。監督は「SHAME -シェイム-」のスティーヴ・マックィーン。ニューヨークで妻子とともに自由黒人として暮らしていた音楽家のソロモン・ノーサップ。ある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され、奴隷として大農園の主に買われていく。過酷な奴隷生活の中、懸命に人間としての尊厳を守ろうとするノーサップだったが…。 JAN:4589921400039
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「それでも夜は明ける」 の解説・あらすじ・ストーリー
作品詳細
解説・ストーリー
南北戦争前の19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ニューヨークで普通の市民として自由な生活を送っていた主人公が、ある日突然何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する想像を絶する奴隷生活の行方を描く。主演は「キンキーブーツ」のキウェテル・イジョフォー、共演にマイケル・ファスベンダー。監督は「SHAME -シェイム-」のスティーヴ・マックィーン。ニューヨークで妻子とともに自由黒人として暮らしていた音楽家のソロモン・ノーサップ。ある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され、奴隷として大農園の主に買われていく。過酷な奴隷生活の中、懸命に人間としての尊厳を守ろうとするノーサップだったが…。 JAN:4589921400039
「それでも夜は明ける」 の作品情報
「それでも夜は明ける」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
それでも夜は明けるの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
134分
日・日(大字幕)・吹
英:ドルビーデジタル5.1ch/DTS5.1ch、日:ドルビーデジタルステレオ
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
PG-12
GADR1003
2014年10月02日
在庫枚数
1位登録者:
2位登録者:
83枚
3人
3人
英:ドルビーデジタル5.1ch/DTS5.1ch、日:ドルビーデジタルステレオ
【Blu-ray】それでも夜は明ける(ブルーレイ)の詳細
収録時間:
字幕:
音声:
134分
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
PG-12
GABR1004
2014年10月02日
在庫枚数
1位登録者:
2位登録者:
44枚
2人
1人
それでも夜は明けるの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
134分
日・日(大字幕)・吹
英:ドルビーデジタル5.1ch/DTS5.1ch、日:ドルビーデジタルステレオ
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
PG-12
GADR1003
2014年10月02日
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英:ドルビーデジタル5.1ch/DTS5.1ch、日:ドルビーデジタルステレオ
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字幕:
音声:
134分
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ユーザーレビュー:34件
奴隷から見た白人の弱さ
南部の農園に売られた黒人ソロモン・ノーサップが12年間の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、スティーブ・マックイーン監督が映画化。 1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガ。自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモンは、愛する家族とともに幸せな生活を送っていたのに、ある白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの地へ売られてしまいます。 奴隷制度の凄まじさをとことん描いた問題作。息の詰まる日常生活や惨たらしい拷問シーンなど、とにかく暗く緊張感のあるシーンが永遠と続きます。 同じ黒人でもこんなに差があったのでしょうか?と胸が締めつけられます。人はそこまで残酷に、暴力的になれるものなのか?とちょっと考えてしまいました。 実話と聞いてさらにビックリです。拷問の場面の痛みを追体験させられる辛さをも感じました。 ソロモンが、奴隷として売られた最初の農園で、縛り首のリンチにかけられるシーン。 そんな彼の様子を、テラスの上から冷やかに見下ろす白人たち。そしてソロモンと同じ黒人奴隷たちさえ、ソロモンから目線をそらして忙しく働いています。生き延びるために同じ境遇の他人を助けられない精神的な辛さを感じました。 実はソロモンを取り巻く白人たちの葛藤という見方もできるような気がしました、主人公はその目撃者なのかもしれませんね。 黒人の能力に嫉妬する若者。経済力と理想の狭間に悩むベネディクト・カンバーバッチ演ずる農園主。ファスベンダー演じる農園主の異常なまでの虐待に走る人間性の弱さなど、奴隷の目から見た白人の弱さを描いたところが面白いです。 ソロモンは抵抗することをあきらめ、いつの日にか訪れるチャンスのために生き延びることだけを決意します。 非情な農園主が支配する社会で、ソロモンと同じように自分の知性を隠し、ひたすら頭を低くして今日を生き抜こうとしている人々が、今もこの世界にいるような気がします。物語の舞台は19世紀アメリカですが、実は現代にも通じるものがあるような気がしました。
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はい
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大嫌いな女
この映画を観る少し前に、「ある奴隷少女に起こった出来事」(大和書房)という本を読んだのですが、 自分に執着する所有者から逃げるために、他の白人の子供を産むことを選び、 さらに7年間も見動きすらできないような狭い屋根裏に隠れ住んだ末に逃亡したという、 1820年代の奴隷女性の自伝小説でした。 その小説と同じく、この映画の原作も100年以上の歳月を経て世にでたものらしいですが、 長い年月ののち、ようやく歴史の暗黒面を見直そうという機運が高まってきているのでしょうか。 しかし、空白の期間のあいだに、歴史上の事実は単純化されて記憶されてしまうのだなとつくづく感じました。 どちらの物語にも、なぜそんなことになるのかいまいち理解できなかったり、 登場人物たちの心情が感覚的にわからない部分がいろいろあったからです。 この映画に関して言えば、 たとえばプロデューサーでもあるブラッド・ピット演じるカナダ人の放浪者が奴隷と一緒に働いていることや、 黒人でありながら農園主の正式な妻におさまっている人がいるのがとても不思議でしたし、 主人公ソロモン(キウェテル・イジョフォー)が簡単に甘言に騙されてしまうのは無防御すぎるとか、 12年後再会した家族の状況に「えっ、そんなことってあり?」とびっくりしたり。 「奴隷制は支配される人間だけではなく、支配する人間をも破壊してしまう恐ろしい制度」 だとどこかで読みました。まさにその通りだと思いますが、 個人個人の人間性、最も醜い部分が白日のもとに晒される制度でもあると思いました。 その醜い姿をこれでもかと見せつけられるから、人間性が壊れてしまうんですよね。 中途半端な同情心を示しても、肝心のところで逃げてしまう金持ち白人。 クズ同然のはずの黒人が、自分よりもはるかに優れた能力を持っていることが許せなくて、 暴力でその怒りを晴らそうとする男。(ポール・ダノ、上手かったです。) 彼らも心の底では自分の醜さにうんざりしていたことと思います。 一方、どんな状況に置かれても嫌なやつっているんだなと思ったのが、ルピタ・ニョンゴ演じる女奴隷、パッツイー。 たぶんこの人は奴隷であろうとなかろうと、絶対友だちになれないな。 もうだっい嫌い!! (以下コメント欄に続く。)
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はい
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オスカー受賞おめでとう。
力強い作品です。観ている間中、痛い。 奴隷制度とか人種差別問題とか日本人にはイマイチぴんと来ないテーマではありますが、何が今までの奴隷制度のお話と違うかというと、自由黒人だったソロモンが拉致されて奴隷となったというところなんですね。 原作を読んでないのでよくわからないけど、観ている間まったくソロモンに感情移入できない違和感を覚えました。 サーカスの人たちに不注意についていったり、自分の能力を発揮しようとしたり、奴隷になった白人を簡単に信用して手紙を預けようとしたり。 彼は自由黒人なので白人と同等の扱いで生きてきたのに突然奴隷の世界にはいって全くその生活にget used toできないのね。 観終わったあといろいろ考えてみたら、その違和感こそ監督の狙いだったのかな、という見方もあるかな、と。 正直なぜこの作品がオスカー獲ったのかよくわからなかったけど、よくあるテーマのようで新しいテーマだったのかもしれないとも思えてきた。 映像は美しいですね。 カメラワークも面白い。 長回しのシーンが効果的。 ソロモンが首つり状態の時に背後では皆観てみぬふりというよりもなんとも普通にのどかな光景が繰り広げられる。 ここが長い。 パッツィーが鞭で打たれるシーンも長い、結構つらい。 それにしてもこの映画は脇が本当にうまい。 Lupita Nyong'oの助演女優賞はそこまで上手かったかな?と疑問は残るが、白人の男性陣が抜群に嫌な奴でうまい。 特に Michael Fassbender。本当に嫌な奴を熱演。 Michael Fassbender自身、鞭打ちをするシーンのあと具合が悪くなって倒れてしまったというエピソードもあるほど。 大工役の Paul Dano。彼はこんな役させたら本当にうまいね。 もうひとり、いい人かと思いきや中途半端ないい人だったフォード氏を Benedict Cumberbatch。 この中途半端ぶりがさすが。 そして女性陣でもすごい人がいる。 Sarah Paulson 。 Michael Fassbende演じるEppsの妻を演じています。 彼がパッツィに執着するのに嫉妬し酷い虐待をします。 怖い! 12年も奴隷でいたということはすごく長い時間だったと思うけど、この映画を観るとなんだか2,3年しかたったようにしか見えない。 12年もたっても、ソロモンはあんなにすぐ人を信用して騙されるのか?と思うとちょっと大丈夫か?と思ってしまう。もしかしたらあれはまだ初めのころの話だったのかしら。 最終的にカナダ人の大工役にブラピ 笑。 ここいいとこ全部持って行っちゃう役なのね。 たしかに彼が大変苦労して作った映画なのはわかるけど、ああ、出ちゃうんだ、とちょっと笑ってしまいました。 彼のおかげでソロモンの夜は明ける。 最後に彼の手紙をうけとったパーカーさんが迎えにくるんだけど、パーカーって誰??ってずっと考えてしまいました。 冒頭でソロモンが自由黒人として優雅に暮らしていたころの家族ぐるみで行っていたお店のご主人だったのね。 ソロモンが晴れて自由の身になったとき、パッツィとハグをするんだけどもうこのシーンはなんともすべてを表していたように思いました。 ここから先はまた自由黒人。 ソロモンはここに残る奴隷たちとは別の世界の人間になっていたように思えます。 パッツィの手を振りほどいて馬車に乗るソロモン。 もちろんそのあと彼は奴隷問題の活動家として奴隷を解放するため闘うんだけどね。 白人対黒人という単純な人種の問題ではなくこの間にも違う層が存在するんだということ。 これって形さえ違うけど現代社会にもまだある問題だよね。 いろいろ考えてしまいました。 今あるものを当たり前と思ってはいけないとわかっているけど、思ってしまうのが人間なんだよね。 考えさせらることも多い映画でしたがわからないこともいっぱいあって12年もよく家族は普通に待っていたよね。 拉致されてることも知らないんだから、勝手にどっかに行っちゃったとか思わなかったのかな?? 一番の謎。 Chiwetel Ejioforは上手いんだけどね。彼の「キンキーブーツ」が私は今でも最高傑作だと思っています。
このレビューは気に入りましたか?
はい
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この映画を支配してるのは白人。
監督、出演者の大半は黒人でしたが、現代アメリカ、アフリカ、欧州の黒人種の方の どのぐらいが観たのでしょうか? 圧倒的に、それ以外の人種の方々が観客だったようです。 白人のための、過去の人種差別・・・奴隷だった黒人の歴史・・・こういう事実が200年前には あったんだよ・・・を振り返る映画に思えます。 黒人奴隷を虐待する牧場主マイケル・ハァスペンダーの圧倒的存在感に、 主役のキウェテル・イジョフォーは霞むばかりでした。 鞭をふるうファスペンダーが [こんな楽しい遊びは他に無い]と言いながら、苦悩に歪む表情の揺らぎに、 美しさを感じてしまいました。 恐怖で他者を支配することは、あってはならない、してはイケナイことなのに ・・・マイケル・ファスペンダーは凄かった・・・です。 ( ブラッド・ピットが登場したら、途端に空気が弛みましたね。 甘い風がふわっと吹いてきて和みました。 場違いな空気でしたが、これだけ出て来ただけで雰囲気を作れる(壊せる?) ブラッド・ピットは凄いスターなのでしょか? 自由黒人が北部アメリカに居た・・・どういう歴史を 識りました。
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はい
6人 の会員が気に入ったと投稿しています
明けない夜はない、されど明けたとしても繰り返される悲惨な日常
何年ぶりかの再鑑賞です。 制作にかかわっていたブラッド・ピット。 カナダ人で何故かこの地で大工仕事をしている白人役で 出演時間はほんの数分ですが、いいとこ取り半端なかったですね(笑) この映画で言いたかったことを、彼の台詞で全部言わせていました。 家畜同然の扱いの黒人奴隷たち。 ソロモンが自分は自由黒人だと主張しても ここに連れてこられてしまっては、もうどうにもなりません。 白人にもいろいろな人がいて カンバーバッチが演じた農場主は温厚で 奴隷を気の毒に思いながらも、結局は流れに身を任せているだけだし マイケル・ファスベンダー演じる農場主は 自分の所有物に何をしようが許されると思っていて 奴隷たちに酷い仕打ちを繰り返す。 奴隷のパッツィーを自分の性の道具にしていて 彼女を好きで仕方がないくせに、鞭で打つという矛盾を抱えている。 次第に彼の心が蝕まれていくように見えたのは 彼の中に少しでも罪に意識があるからなのでしょうか? むしろ、ポール・ダノ演じる監督官のほうが 明らかに心底黒人を嫌っており、その憎しみの表し方はある意味潔いと思いました。 かつて奴隷でありながら、農場主の妻になっている黒人もいて そういう幸運な人もいたのだということは驚きでした。 アメリカの汚点である奴隷制度の本質に迫った本作。 絶望しかない日常の中で、12年間も奴隷として過ごしたソロモンの 真実の記録です。 アカデミー作品賞受賞は納得ですね。
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はい
5人 の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
奴隷から見た白人の弱さ
投稿日
2014/09/22
レビュアー
ミルクチョコ
南部の農園に売られた黒人ソロモン・ノーサップが12年間の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、スティーブ・マックイーン監督が映画化。 1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガ。自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモンは、愛する家族とともに幸せな生活を送っていたのに、ある白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの地へ売られてしまいます。 奴隷制度の凄まじさをとことん描いた問題作。息の詰まる日常生活や惨たらしい拷問シーンなど、とにかく暗く緊張感のあるシーンが永遠と続きます。 同じ黒人でもこんなに差があったのでしょうか?と胸が締めつけられます。人はそこまで残酷に、暴力的になれるものなのか?とちょっと考えてしまいました。 実話と聞いてさらにビックリです。拷問の場面の痛みを追体験させられる辛さをも感じました。 ソロモンが、奴隷として売られた最初の農園で、縛り首のリンチにかけられるシーン。 そんな彼の様子を、テラスの上から冷やかに見下ろす白人たち。そしてソロモンと同じ黒人奴隷たちさえ、ソロモンから目線をそらして忙しく働いています。生き延びるために同じ境遇の他人を助けられない精神的な辛さを感じました。 実はソロモンを取り巻く白人たちの葛藤という見方もできるような気がしました、主人公はその目撃者なのかもしれませんね。 黒人の能力に嫉妬する若者。経済力と理想の狭間に悩むベネディクト・カンバーバッチ演ずる農園主。ファスベンダー演じる農園主の異常なまでの虐待に走る人間性の弱さなど、奴隷の目から見た白人の弱さを描いたところが面白いです。 ソロモンは抵抗することをあきらめ、いつの日にか訪れるチャンスのために生き延びることだけを決意します。 非情な農園主が支配する社会で、ソロモンと同じように自分の知性を隠し、ひたすら頭を低くして今日を生き抜こうとしている人々が、今もこの世界にいるような気がします。物語の舞台は19世紀アメリカですが、実は現代にも通じるものがあるような気がしました。
大嫌いな女
投稿日
2014/09/24
レビュアー
パープルローズ
この映画を観る少し前に、「ある奴隷少女に起こった出来事」(大和書房)という本を読んだのですが、 自分に執着する所有者から逃げるために、他の白人の子供を産むことを選び、 さらに7年間も見動きすらできないような狭い屋根裏に隠れ住んだ末に逃亡したという、 1820年代の奴隷女性の自伝小説でした。 その小説と同じく、この映画の原作も100年以上の歳月を経て世にでたものらしいですが、 長い年月ののち、ようやく歴史の暗黒面を見直そうという機運が高まってきているのでしょうか。 しかし、空白の期間のあいだに、歴史上の事実は単純化されて記憶されてしまうのだなとつくづく感じました。 どちらの物語にも、なぜそんなことになるのかいまいち理解できなかったり、 登場人物たちの心情が感覚的にわからない部分がいろいろあったからです。 この映画に関して言えば、 たとえばプロデューサーでもあるブラッド・ピット演じるカナダ人の放浪者が奴隷と一緒に働いていることや、 黒人でありながら農園主の正式な妻におさまっている人がいるのがとても不思議でしたし、 主人公ソロモン(キウェテル・イジョフォー)が簡単に甘言に騙されてしまうのは無防御すぎるとか、 12年後再会した家族の状況に「えっ、そんなことってあり?」とびっくりしたり。 「奴隷制は支配される人間だけではなく、支配する人間をも破壊してしまう恐ろしい制度」 だとどこかで読みました。まさにその通りだと思いますが、 個人個人の人間性、最も醜い部分が白日のもとに晒される制度でもあると思いました。 その醜い姿をこれでもかと見せつけられるから、人間性が壊れてしまうんですよね。 中途半端な同情心を示しても、肝心のところで逃げてしまう金持ち白人。 クズ同然のはずの黒人が、自分よりもはるかに優れた能力を持っていることが許せなくて、 暴力でその怒りを晴らそうとする男。(ポール・ダノ、上手かったです。) 彼らも心の底では自分の醜さにうんざりしていたことと思います。 一方、どんな状況に置かれても嫌なやつっているんだなと思ったのが、ルピタ・ニョンゴ演じる女奴隷、パッツイー。 たぶんこの人は奴隷であろうとなかろうと、絶対友だちになれないな。 もうだっい嫌い!! (以下コメント欄に続く。)
オスカー受賞おめでとう。
投稿日
2014/09/03
レビュアー
KEE
力強い作品です。観ている間中、痛い。 奴隷制度とか人種差別問題とか日本人にはイマイチぴんと来ないテーマではありますが、何が今までの奴隷制度のお話と違うかというと、自由黒人だったソロモンが拉致されて奴隷となったというところなんですね。 原作を読んでないのでよくわからないけど、観ている間まったくソロモンに感情移入できない違和感を覚えました。 サーカスの人たちに不注意についていったり、自分の能力を発揮しようとしたり、奴隷になった白人を簡単に信用して手紙を預けようとしたり。 彼は自由黒人なので白人と同等の扱いで生きてきたのに突然奴隷の世界にはいって全くその生活にget used toできないのね。 観終わったあといろいろ考えてみたら、その違和感こそ監督の狙いだったのかな、という見方もあるかな、と。 正直なぜこの作品がオスカー獲ったのかよくわからなかったけど、よくあるテーマのようで新しいテーマだったのかもしれないとも思えてきた。 映像は美しいですね。 カメラワークも面白い。 長回しのシーンが効果的。 ソロモンが首つり状態の時に背後では皆観てみぬふりというよりもなんとも普通にのどかな光景が繰り広げられる。 ここが長い。 パッツィーが鞭で打たれるシーンも長い、結構つらい。 それにしてもこの映画は脇が本当にうまい。 Lupita Nyong'oの助演女優賞はそこまで上手かったかな?と疑問は残るが、白人の男性陣が抜群に嫌な奴でうまい。 特に Michael Fassbender。本当に嫌な奴を熱演。 Michael Fassbender自身、鞭打ちをするシーンのあと具合が悪くなって倒れてしまったというエピソードもあるほど。 大工役の Paul Dano。彼はこんな役させたら本当にうまいね。 もうひとり、いい人かと思いきや中途半端ないい人だったフォード氏を Benedict Cumberbatch。 この中途半端ぶりがさすが。 そして女性陣でもすごい人がいる。 Sarah Paulson 。 Michael Fassbende演じるEppsの妻を演じています。 彼がパッツィに執着するのに嫉妬し酷い虐待をします。 怖い! 12年も奴隷でいたということはすごく長い時間だったと思うけど、この映画を観るとなんだか2,3年しかたったようにしか見えない。 12年もたっても、ソロモンはあんなにすぐ人を信用して騙されるのか?と思うとちょっと大丈夫か?と思ってしまう。もしかしたらあれはまだ初めのころの話だったのかしら。 最終的にカナダ人の大工役にブラピ 笑。 ここいいとこ全部持って行っちゃう役なのね。 たしかに彼が大変苦労して作った映画なのはわかるけど、ああ、出ちゃうんだ、とちょっと笑ってしまいました。 彼のおかげでソロモンの夜は明ける。 最後に彼の手紙をうけとったパーカーさんが迎えにくるんだけど、パーカーって誰??ってずっと考えてしまいました。 冒頭でソロモンが自由黒人として優雅に暮らしていたころの家族ぐるみで行っていたお店のご主人だったのね。 ソロモンが晴れて自由の身になったとき、パッツィとハグをするんだけどもうこのシーンはなんともすべてを表していたように思いました。 ここから先はまた自由黒人。 ソロモンはここに残る奴隷たちとは別の世界の人間になっていたように思えます。 パッツィの手を振りほどいて馬車に乗るソロモン。 もちろんそのあと彼は奴隷問題の活動家として奴隷を解放するため闘うんだけどね。 白人対黒人という単純な人種の問題ではなくこの間にも違う層が存在するんだということ。 これって形さえ違うけど現代社会にもまだある問題だよね。 いろいろ考えてしまいました。 今あるものを当たり前と思ってはいけないとわかっているけど、思ってしまうのが人間なんだよね。 考えさせらることも多い映画でしたがわからないこともいっぱいあって12年もよく家族は普通に待っていたよね。 拉致されてることも知らないんだから、勝手にどっかに行っちゃったとか思わなかったのかな?? 一番の謎。 Chiwetel Ejioforは上手いんだけどね。彼の「キンキーブーツ」が私は今でも最高傑作だと思っています。
この映画を支配してるのは白人。
投稿日
2014/11/05
レビュアー
カマンベール
監督、出演者の大半は黒人でしたが、現代アメリカ、アフリカ、欧州の黒人種の方の どのぐらいが観たのでしょうか? 圧倒的に、それ以外の人種の方々が観客だったようです。 白人のための、過去の人種差別・・・奴隷だった黒人の歴史・・・こういう事実が200年前には あったんだよ・・・を振り返る映画に思えます。 黒人奴隷を虐待する牧場主マイケル・ハァスペンダーの圧倒的存在感に、 主役のキウェテル・イジョフォーは霞むばかりでした。 鞭をふるうファスペンダーが [こんな楽しい遊びは他に無い]と言いながら、苦悩に歪む表情の揺らぎに、 美しさを感じてしまいました。 恐怖で他者を支配することは、あってはならない、してはイケナイことなのに ・・・マイケル・ファスペンダーは凄かった・・・です。 ( ブラッド・ピットが登場したら、途端に空気が弛みましたね。 甘い風がふわっと吹いてきて和みました。 場違いな空気でしたが、これだけ出て来ただけで雰囲気を作れる(壊せる?) ブラッド・ピットは凄いスターなのでしょか? 自由黒人が北部アメリカに居た・・・どういう歴史を 識りました。
明けない夜はない、されど明けたとしても繰り返される悲惨な日常
投稿日
2022/09/11
レビュアー
飛べない魔女
何年ぶりかの再鑑賞です。 制作にかかわっていたブラッド・ピット。 カナダ人で何故かこの地で大工仕事をしている白人役で 出演時間はほんの数分ですが、いいとこ取り半端なかったですね(笑) この映画で言いたかったことを、彼の台詞で全部言わせていました。 家畜同然の扱いの黒人奴隷たち。 ソロモンが自分は自由黒人だと主張しても ここに連れてこられてしまっては、もうどうにもなりません。 白人にもいろいろな人がいて カンバーバッチが演じた農場主は温厚で 奴隷を気の毒に思いながらも、結局は流れに身を任せているだけだし マイケル・ファスベンダー演じる農場主は 自分の所有物に何をしようが許されると思っていて 奴隷たちに酷い仕打ちを繰り返す。 奴隷のパッツィーを自分の性の道具にしていて 彼女を好きで仕方がないくせに、鞭で打つという矛盾を抱えている。 次第に彼の心が蝕まれていくように見えたのは 彼の中に少しでも罪に意識があるからなのでしょうか? むしろ、ポール・ダノ演じる監督官のほうが 明らかに心底黒人を嫌っており、その憎しみの表し方はある意味潔いと思いました。 かつて奴隷でありながら、農場主の妻になっている黒人もいて そういう幸運な人もいたのだということは驚きでした。 アメリカの汚点である奴隷制度の本質に迫った本作。 絶望しかない日常の中で、12年間も奴隷として過ごしたソロモンの 真実の記録です。 アカデミー作品賞受賞は納得ですね。
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※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
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