フェイズIV 戦慄昆虫パニック

フェイズIV 戦慄昆虫パニックの画像・ジャケット写真

フェイズIV 戦慄昆虫パニック / ナイジェル・ダベンポート

全体の平均評価点:(5点満点)

12

全体の平均評価点:

DVD

ジャンル :

「フェイズIV 戦慄昆虫パニック」 の解説・あらすじ・ストーリー

DVD

解説・ストーリー

天変地異によって知性を持った蟻と人間との戦いを描いたSF。砂漠の研究所で、急激に増殖した蟻の調査をする生物学者たち。同じ頃、付近の一軒家を蟻の群れが襲い、人間の体内にまで侵食していく。科学者たちはケミカルダストで蟻の掃討を図るが…。

「フェイズIV 戦慄昆虫パニック」 の作品情報

作品情報

製作年: 1973年
製作国: アメリカ
原題: PHASE IV

「フェイズIV 戦慄昆虫パニック」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

クリスマス・キャロル

ドクター・モローの島

狂血鬼ドラキュラ

さすらいの航海

ユーザーレビュー:12件

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1〜 5件 / 全12件

らしくないSFホラー・パニック映画

投稿日:2014/11/05 レビュアー:カプチーノ

宇宙の動きやそれに影響を受ける自然界を甘く見ていると、
人類にとってたいへんな危機を招きかねないという警鐘を鳴らしている作品。
40年前の作品ですが、現代社会が明日にでも陥るかもしれない恐怖が巧みに描かれています。
パニック映画なのですが、数多あるその種の映画と、はっきりと一線を画しています。
エンタテインメントを期待する観客に媚びない作り方をしながら、しっかりと映画の面白さを保っている点が凄い。
この映画のことを何も知らずにテレビで放送されているのを観たら、
蟻の生態を観察した学習映画かと思ってしまうような場面を取り入れたりと、通常の映画とは違います。
だんだんと盛り上がってくる恐怖感の高め方も巧みで、
使命に忠実な蟻たちが、じわりじわりと強固な軍隊として組織だって人類に挑戦してきているかのように思えてきて、
これまでは小さな働きもので好感の持てる昆虫だった蟻が嫌いになりました。
蟻嫌いになるぐらいに鑑賞者に影響を与えることのできる映像表現力があります。
脚本もよくできていて、蟻を観察する基地とその周辺での出来事が映画の大半を占めているのですが、
舞台劇のような息苦しさのある空間で演じられる室内劇風のSF映画にもなっています。
最後のオチが突飛すぎるのが玉に瑕ですが、カルト映画の看板に偽りの無い好作。

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悪夢の名作

投稿日:2014/09/08 レビュアー:みなさん(退会)

DVDリリースされていないと思っていたら、立ち寄った量販店で発見。いつの間にかDISCASにもラインナップされていた。こういうこともあるンだなぁ。以前はリリース情報をチェックしていたが、最近じゃあサッパリだ。もう少し、アクティブに生きねば。(笑)

ソール・バス監督のカルト映画。
S.バスは、アルフレッド・ヒッチコック監督の『めまい』やスタンリー・キューブリック監督の『スパルタカス』等、映画のオープニング・タイトルで名を馳せた方だ。『シャイニング』のポスターも彼がデザインしていた。(『ルーム237』を観なければ……)
日本企業のロゴマークなんかも数多くデザインしている。京王百貨店やミノルタなんかが、そうだ。

本作品は、そのデザインセンスが存分に活かされている。
子供の頃にTVで観て、強烈な印象を受けた。手のひらから蟻が出て来るカットは、いまも脳裡にこびりついて離れない。
これがトラウマとなって、肉体に対する不信感が生まれたような気がする。だから、好んでホラーやスプラッタを観るんだろうな。(笑)

宇宙で異変が起きて、地球への影響が懸念された。けれど、それは思いもかけず、小さな生き物に現れた。蟻だ。
ホッブス博士と助手のレスコは、砂漠地帯に突如として現れた塔=蟻塚を調査するために現地を訪れる。しかし、町は蟻に襲われ、既にゴーストタウンと化していた。
……というお話し。
タイトルこそ『戦慄!昆虫パニック』なんて付いているが、デザイナーが監督するだけあって、芸術作品である。素材がSFなので多少エンターテイメント化しているものの、どこかルイス・ブニュエルなんかと通じるものがある。
だから、『放射能X』や『ミミック』、『スウォーム』などを連想していると、面食らうことになる。

また、本作品を特別にしているのは、監督だけではない。
蟻の撮影を担当したケン・ミドルハムの手腕によるところが大きい。スクリーンいっぱいに映し出される蟻の姿は圧巻だと思う。然も、演技しているかのように見えるのだから驚いてしまう。どうやって撮ったのか想像もつかない。膨大な時間を撮影に費やしたことは想像に難くない。

主要な登場人物は、ホッブス博士と助手のレスコ、2人に助けられた少女ケンドラ。それに農場の老夫婦と使用人だけ。
博士にしろ助手にしろ、70年代初頭の雰囲気そのままで、思わず『ダーティメリー、クレイジーラリー』を観たくなってしまった。(笑)

老夫婦の孫娘で、博士らに助けられる少女ケンドラを演じたのは、リン・フレドリック。垢抜けない田舎娘の雰囲気をかもしているが、整った顔立ちの美人だ。
当時、○学生だった私は、乳首の透けたブラウス姿に興奮したものだ。あー、ホルモン全開だったなぁ。(笑)

もっと彼女の出演作品を観たかったが、すぐにピーター・セラーズと結婚してしまった。いまではさほど驚かないが、かなりの“歳の差”婚だったのを覚えている。羨ましい。
けれど、そのP.セラーズが『ピンクパンサー5』の撮影前に急逝し、以後はアルコール依存症だの遺産目当てだの、よい噂を聞かなかった。
彼女も若くして亡くなってしまう。本作品を見ても、他人に対する依存度が高そうな眼差しをしていたから、夫の死にたえられなかったのかも知れない。そんな風に感じた。
主演作品がなかったのは残念だが、こうしてDVDで彼女の姿を見ることが出来るのは、有り難いことである。

思えば、S.バスも、本作品が唯一の劇場作品である。商業的な失敗に懲りたのだろうか。これも残念でならない。
本ディスクも本編しか収録されていない。S.バス唯一の監督作品だ、せめて予告編やインタビューくらい収録し、作品に対する理解を深める手助けをして欲しかった。それくらいの価値がある作品だと思う。

オススメ!

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子どもの頃のトラウマ映画。

投稿日:2014/08/16 レビュアー:みみあて

これ、子どもの頃に観たよーー!!!
タイトルはすっかり忘れてしまっていたけど、今日再会。
感激!!
わたしが子どもの頃に恐怖でおびえた蟻パニック映画は2つ。
断片的に強烈に記憶に残っていて、タイトルはすっかり忘れていて。
わりと最近「巨大蟻の帝国」には再会したんだけど、2つ目はこれだよぉーー!!
うわぁ、感激!!
わたしが生まれる前の映画なんですねーー!!

馬がやられちゃうところとか、車の中が蟻だらけのところとか、覚えてるしー。
蟻地獄やばいしー。
ラストの記憶は全くなかったんだけど、まさかのエンディング( *´艸`)

身近な素材なだけにおびえたなー、あの頃。
夢にも見たかも。

また会えてうれしーい!!


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驚異の蟻地獄

投稿日:2014/08/07 レビュアー:TETSUYA

ソール・バスのセンスが冴えまくる唯一の監督作。
フェイズというシリーズモノのパート4ってことではなく、第4局面という意味。昆虫パニックというよりアリパニックの話です。
宇宙の異変により蟻に知性が宿り、人類を凌駕してゆく、という荒唐無稽とも云えるB級C級チックな設定のSF映画なのだが、ディスカバリーチャンネルのようなクローズアップによる蟻の生態と表情の映像により、リアリティが増して説得力のある作風に仕上がっている。70年代のノーデジタルな時代にいったいどうやって撮影したのだろうかと思わせる緻密で迫力ある映像は必見。但し、観ていて確実に痒くなります。

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高度な知性を持った蟻の脅威

投稿日:2021/05/13 レビュアー:趣味は洋画

フェイズW 戦慄!昆虫パニック(1973年・アメリカ、カラー、83分)

はて、このDVDが自宅に到着したものの、何がきっかけでリストインしたのか思い出せない始末。
もしや敬愛なるレビュアーさんとのコメント交換のなかでお勧め頂いていたらと思うと、まったく恥ずかしい話であります。本作が著名なタイトル・デザイナーであるソウル・バスの監督作品なので、その話題がきっかけだったかもしれません。(ご紹介いただいた方申し訳ありません)

この映画の冒頭、次の内容の説明が入ります。
−−その春、宇宙空間で異常現象が発生、影響が懸念された。学者は議論を戦わせ、技術者は変光星や磁場の研究に没頭、神秘論者は地震や世の終末を予言した。その影響は我々が気づかないほど、ちっぽけで些細な生命体の元に現れた。イギリス人生物学者アーネスト・ハッブスは、ある事象を見て不安を覚え調査を開始した。蟻がおかしな行動をとり始めたのだ−−−

アーネスト・ハッブス博士(ナイジェル・ダヴェンポート)は、助手のジェームズ・レスコー(マイケル・マーフィ)と共に、アリゾナの僻地に研究基地を建て、蟻の調査に乗り出した。レスコーは暗号学に優れた情報技術者である。研究基地の近くには、整列した7基の巨大な直方体の蟻塚の塔があった。この地域は蟻の大群に襲われて壊滅、大半の住民は避難済みだったが、牧場を営む老夫婦と孫娘ケンドラ(リン・フレデリック)が残っていた。ハッブスは蟻塚の塔を破壊し反応をみることにしたが、蟻はすぐさま激しく反応、レスコーはそれを分析してその会話を読み取れるようになる。その夜、老夫婦の牧場が蟻の大群に襲撃され、ケンドラは愛馬を失ってしまう...。

全編を通じて蟻の超拡大アップ映像が次々と流れます。
1匹の蟻から数匹、そして群れをなして動くシーンは、蟻の確たる意思を感じるほどです。
ハッブス博士は、蟻に「女王のボス」がいると推測し、個々の蟻はボスを守るため、且つ、ボスの指令で動いていると分析します。蟻の群れが動物を襲ったり、人間の死体の手のひらの穴から蟻が出てくるシーンには、ゾッとさせられました。

ナイジェル・ダヴェンポートが極めてマッドな学者を演じています。
66年「わが命つきるとも」、71年「クイン・メリー/愛と悲しみの生涯」、81年「炎のランナー」などで渋い脇役として出演、77年「ドクター・モローの島」でも重要な役で出ていました。

共演のマイケル・マーフィは、「M・A・S・H」、「ナッシュビル」、「カンザス・シティ」などロバート・アルトマン監督作品への出演が多かった中堅俳優です。比較的近作では、ローランド・エメリッヒの2013年「ホワイトハウス・ダウン」に米副大統領役で出ていました。

ケンドラを演じたリン・フレデリックは本作出演時19歳での若さです。
映画出演作そのものが少なく、私が観た他の出演作品は76年「さすらいの航海」1本のみでした。
ドイツ客船の乗客のひとりを演じていました。

研究基地内のコンピューター機器などは、70年代を感じさせる古めかしいもの(Made In Japanの文字がみえる)ですが、蟻のように極めて小さな生物に、声なき言語や感情をも表現させた内容は一見に値するかもしれません。

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フェイズIV 戦慄昆虫パニック

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

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らしくないSFホラー・パニック映画

投稿日

2014/11/05

レビュアー

カプチーノ

宇宙の動きやそれに影響を受ける自然界を甘く見ていると、
人類にとってたいへんな危機を招きかねないという警鐘を鳴らしている作品。
40年前の作品ですが、現代社会が明日にでも陥るかもしれない恐怖が巧みに描かれています。
パニック映画なのですが、数多あるその種の映画と、はっきりと一線を画しています。
エンタテインメントを期待する観客に媚びない作り方をしながら、しっかりと映画の面白さを保っている点が凄い。
この映画のことを何も知らずにテレビで放送されているのを観たら、
蟻の生態を観察した学習映画かと思ってしまうような場面を取り入れたりと、通常の映画とは違います。
だんだんと盛り上がってくる恐怖感の高め方も巧みで、
使命に忠実な蟻たちが、じわりじわりと強固な軍隊として組織だって人類に挑戦してきているかのように思えてきて、
これまでは小さな働きもので好感の持てる昆虫だった蟻が嫌いになりました。
蟻嫌いになるぐらいに鑑賞者に影響を与えることのできる映像表現力があります。
脚本もよくできていて、蟻を観察する基地とその周辺での出来事が映画の大半を占めているのですが、
舞台劇のような息苦しさのある空間で演じられる室内劇風のSF映画にもなっています。
最後のオチが突飛すぎるのが玉に瑕ですが、カルト映画の看板に偽りの無い好作。

悪夢の名作

投稿日

2014/09/08

レビュアー

みなさん(退会)

DVDリリースされていないと思っていたら、立ち寄った量販店で発見。いつの間にかDISCASにもラインナップされていた。こういうこともあるンだなぁ。以前はリリース情報をチェックしていたが、最近じゃあサッパリだ。もう少し、アクティブに生きねば。(笑)

ソール・バス監督のカルト映画。
S.バスは、アルフレッド・ヒッチコック監督の『めまい』やスタンリー・キューブリック監督の『スパルタカス』等、映画のオープニング・タイトルで名を馳せた方だ。『シャイニング』のポスターも彼がデザインしていた。(『ルーム237』を観なければ……)
日本企業のロゴマークなんかも数多くデザインしている。京王百貨店やミノルタなんかが、そうだ。

本作品は、そのデザインセンスが存分に活かされている。
子供の頃にTVで観て、強烈な印象を受けた。手のひらから蟻が出て来るカットは、いまも脳裡にこびりついて離れない。
これがトラウマとなって、肉体に対する不信感が生まれたような気がする。だから、好んでホラーやスプラッタを観るんだろうな。(笑)

宇宙で異変が起きて、地球への影響が懸念された。けれど、それは思いもかけず、小さな生き物に現れた。蟻だ。
ホッブス博士と助手のレスコは、砂漠地帯に突如として現れた塔=蟻塚を調査するために現地を訪れる。しかし、町は蟻に襲われ、既にゴーストタウンと化していた。
……というお話し。
タイトルこそ『戦慄!昆虫パニック』なんて付いているが、デザイナーが監督するだけあって、芸術作品である。素材がSFなので多少エンターテイメント化しているものの、どこかルイス・ブニュエルなんかと通じるものがある。
だから、『放射能X』や『ミミック』、『スウォーム』などを連想していると、面食らうことになる。

また、本作品を特別にしているのは、監督だけではない。
蟻の撮影を担当したケン・ミドルハムの手腕によるところが大きい。スクリーンいっぱいに映し出される蟻の姿は圧巻だと思う。然も、演技しているかのように見えるのだから驚いてしまう。どうやって撮ったのか想像もつかない。膨大な時間を撮影に費やしたことは想像に難くない。

主要な登場人物は、ホッブス博士と助手のレスコ、2人に助けられた少女ケンドラ。それに農場の老夫婦と使用人だけ。
博士にしろ助手にしろ、70年代初頭の雰囲気そのままで、思わず『ダーティメリー、クレイジーラリー』を観たくなってしまった。(笑)

老夫婦の孫娘で、博士らに助けられる少女ケンドラを演じたのは、リン・フレドリック。垢抜けない田舎娘の雰囲気をかもしているが、整った顔立ちの美人だ。
当時、○学生だった私は、乳首の透けたブラウス姿に興奮したものだ。あー、ホルモン全開だったなぁ。(笑)

もっと彼女の出演作品を観たかったが、すぐにピーター・セラーズと結婚してしまった。いまではさほど驚かないが、かなりの“歳の差”婚だったのを覚えている。羨ましい。
けれど、そのP.セラーズが『ピンクパンサー5』の撮影前に急逝し、以後はアルコール依存症だの遺産目当てだの、よい噂を聞かなかった。
彼女も若くして亡くなってしまう。本作品を見ても、他人に対する依存度が高そうな眼差しをしていたから、夫の死にたえられなかったのかも知れない。そんな風に感じた。
主演作品がなかったのは残念だが、こうしてDVDで彼女の姿を見ることが出来るのは、有り難いことである。

思えば、S.バスも、本作品が唯一の劇場作品である。商業的な失敗に懲りたのだろうか。これも残念でならない。
本ディスクも本編しか収録されていない。S.バス唯一の監督作品だ、せめて予告編やインタビューくらい収録し、作品に対する理解を深める手助けをして欲しかった。それくらいの価値がある作品だと思う。

オススメ!

子どもの頃のトラウマ映画。

投稿日

2014/08/16

レビュアー

みみあて

これ、子どもの頃に観たよーー!!!
タイトルはすっかり忘れてしまっていたけど、今日再会。
感激!!
わたしが子どもの頃に恐怖でおびえた蟻パニック映画は2つ。
断片的に強烈に記憶に残っていて、タイトルはすっかり忘れていて。
わりと最近「巨大蟻の帝国」には再会したんだけど、2つ目はこれだよぉーー!!
うわぁ、感激!!
わたしが生まれる前の映画なんですねーー!!

馬がやられちゃうところとか、車の中が蟻だらけのところとか、覚えてるしー。
蟻地獄やばいしー。
ラストの記憶は全くなかったんだけど、まさかのエンディング( *´艸`)

身近な素材なだけにおびえたなー、あの頃。
夢にも見たかも。

また会えてうれしーい!!


驚異の蟻地獄

投稿日

2014/08/07

レビュアー

TETSUYA

ソール・バスのセンスが冴えまくる唯一の監督作。
フェイズというシリーズモノのパート4ってことではなく、第4局面という意味。昆虫パニックというよりアリパニックの話です。
宇宙の異変により蟻に知性が宿り、人類を凌駕してゆく、という荒唐無稽とも云えるB級C級チックな設定のSF映画なのだが、ディスカバリーチャンネルのようなクローズアップによる蟻の生態と表情の映像により、リアリティが増して説得力のある作風に仕上がっている。70年代のノーデジタルな時代にいったいどうやって撮影したのだろうかと思わせる緻密で迫力ある映像は必見。但し、観ていて確実に痒くなります。

高度な知性を持った蟻の脅威

投稿日

2021/05/13

レビュアー

趣味は洋画

フェイズW 戦慄!昆虫パニック(1973年・アメリカ、カラー、83分)

はて、このDVDが自宅に到着したものの、何がきっかけでリストインしたのか思い出せない始末。
もしや敬愛なるレビュアーさんとのコメント交換のなかでお勧め頂いていたらと思うと、まったく恥ずかしい話であります。本作が著名なタイトル・デザイナーであるソウル・バスの監督作品なので、その話題がきっかけだったかもしれません。(ご紹介いただいた方申し訳ありません)

この映画の冒頭、次の内容の説明が入ります。
−−その春、宇宙空間で異常現象が発生、影響が懸念された。学者は議論を戦わせ、技術者は変光星や磁場の研究に没頭、神秘論者は地震や世の終末を予言した。その影響は我々が気づかないほど、ちっぽけで些細な生命体の元に現れた。イギリス人生物学者アーネスト・ハッブスは、ある事象を見て不安を覚え調査を開始した。蟻がおかしな行動をとり始めたのだ−−−

アーネスト・ハッブス博士(ナイジェル・ダヴェンポート)は、助手のジェームズ・レスコー(マイケル・マーフィ)と共に、アリゾナの僻地に研究基地を建て、蟻の調査に乗り出した。レスコーは暗号学に優れた情報技術者である。研究基地の近くには、整列した7基の巨大な直方体の蟻塚の塔があった。この地域は蟻の大群に襲われて壊滅、大半の住民は避難済みだったが、牧場を営む老夫婦と孫娘ケンドラ(リン・フレデリック)が残っていた。ハッブスは蟻塚の塔を破壊し反応をみることにしたが、蟻はすぐさま激しく反応、レスコーはそれを分析してその会話を読み取れるようになる。その夜、老夫婦の牧場が蟻の大群に襲撃され、ケンドラは愛馬を失ってしまう...。

全編を通じて蟻の超拡大アップ映像が次々と流れます。
1匹の蟻から数匹、そして群れをなして動くシーンは、蟻の確たる意思を感じるほどです。
ハッブス博士は、蟻に「女王のボス」がいると推測し、個々の蟻はボスを守るため、且つ、ボスの指令で動いていると分析します。蟻の群れが動物を襲ったり、人間の死体の手のひらの穴から蟻が出てくるシーンには、ゾッとさせられました。

ナイジェル・ダヴェンポートが極めてマッドな学者を演じています。
66年「わが命つきるとも」、71年「クイン・メリー/愛と悲しみの生涯」、81年「炎のランナー」などで渋い脇役として出演、77年「ドクター・モローの島」でも重要な役で出ていました。

共演のマイケル・マーフィは、「M・A・S・H」、「ナッシュビル」、「カンザス・シティ」などロバート・アルトマン監督作品への出演が多かった中堅俳優です。比較的近作では、ローランド・エメリッヒの2013年「ホワイトハウス・ダウン」に米副大統領役で出ていました。

ケンドラを演じたリン・フレデリックは本作出演時19歳での若さです。
映画出演作そのものが少なく、私が観た他の出演作品は76年「さすらいの航海」1本のみでした。
ドイツ客船の乗客のひとりを演じていました。

研究基地内のコンピューター機器などは、70年代を感じさせる古めかしいもの(Made In Japanの文字がみえる)ですが、蟻のように極めて小さな生物に、声なき言語や感情をも表現させた内容は一見に値するかもしれません。

1〜 5件 / 全12件