日本列島 / 宇野重吉
全体の平均評価点: (5点満点)
(6)
解説・ストーリー
吉原公一郎の『小説日本列島』を、熊井啓が「帝銀事件 死刑囚 」に続いて映画化。戦後日本の暗部をドキュメンタリータッチで鋭くえぐり出した。昭和34年秋、米軍基地で通訳として働く秋山は、米軍CID(刑事部)の中尉から、一年前に水死体で発見された曹長について調査するよう命じられた。秋山は新聞記者の原島、警視庁の黒崎とともに事件を追う。やがて彼らは、曹長が国内で見つかった贋ドル札について調べていたこと、贋札を作っていたと思われる印刷機と日本人技師が行方不明になっていたことを知る。 JAN:4907953052628
吉原公一郎の『小説日本列島』を、熊井啓が「帝銀事件 死刑囚 」に続いて映画化。戦後日本の暗部をドキュメンタリータッチで鋭くえぐり出した。昭和34年秋、米軍基地で通訳として働く秋山は、米軍CID(刑事部)の中尉から、一年前に水死体で発見された曹長について調査するよう命じられた。秋山は新聞記者の原島、警視庁の黒崎とともに事件を追う。やがて彼らは、曹長が国内で見つかった贋ドル札について調べていたこと、贋札を作っていたと思われる印刷機と日本人技師が行方不明になっていたことを知る。 JAN:4907953052628
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「日本列島」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
吉原公一郎の『小説日本列島』を、熊井啓が「帝銀事件 死刑囚 」に続いて映画化。戦後日本の暗部をドキュメンタリータッチで鋭くえぐり出した。昭和34年秋、米軍基地で通訳として働く秋山は、米軍CID(刑事部)の中尉から、一年前に水死体で発見された曹長について調査するよう命じられた。秋山は新聞記者の原島、警視庁の黒崎とともに事件を追う。やがて彼らは、曹長が国内で見つかった贋ドル札について調べていたこと、贋札を作っていたと思われる印刷機と日本人技師が行方不明になっていたことを知る。 JAN:4907953052628
「日本列島」 の作品情報
「日本列島」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
日本列島の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
116分 |
|
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
50DRN10184 |
2014年01月22日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
|
0人
|
0人
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日本列島の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
116分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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50DRN10184 |
2014年01月22日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:6件
熊井啓監督の力作
こんな名画が、ネットレンタルできるとは!
日活さん、TSUTAYAさん、ありがとう。
熊井啓監督作品は、幻の映画として、VHSでもDVDでも発売されなかった、「黒部の太陽」(石原裕次郎/三船敏郎が共演)が、昨年、DISCASでDVDレンタルできるようになりました。話題になりましたが、見てみると、それほど凄い映画ではなかったことが、わかりました。
ということは、「幻の映画」が「幻」たる理由は、映画そのものの価値とは別のところにあるということなのでしょう。
しかし、この「日本列島」は、20年前、VHS時代に見て、印象が痛烈だったので、わたしにとって、幻の名作でありました。
熊井監督(1930〜2007)の作品は、ネットレンタルで、比較的、鑑賞することができます。
○「忍ぶ川」(1972)→三浦哲郎の芥川賞受賞の同名作を原作とする。栗原小巻というエロス。モノクロ。
●「サンダカン八番娼館 望郷」(1974」)→「からゆきさん」のこと。栗原小巻。田中絹代。
●「海と毒薬」(1986)→米軍捕虜生体解剖事件。
●「日本の黒い夏─冤罪」(2000)→松本サリン事件
○「海は見ていた」(2002年)→山本周五郎の原作を黒澤明が注目、脚本・映画化したかったが、製作費の関係で実現せず、熊井監督のもとで完成された。
●のような、近現代の歴史・社会問題を直接テーマにした映画をつくる「社会派」としての力量、○のような文芸映画監督としての力量があり、両者が、どちらのタイプの映画でも融合していることが、熊井監督のすぐれたところだと思います。
この映画は、熊井啓監督の最初期の名作の一つで、
●「帝銀事件─死刑囚」(1964)に続く、第2作です(1965)。
20年近くあとの、1981年、あえてモノクロで撮影した●「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」と併せて、三部作を構成しているのでなないか、と勝手に解釈しています。
「日本列島」が、「帝銀事件」「下山事件」と異なるところ。
「帝銀」「下山」の二つの作品は、現実の事件をドキュメンタリー風に描いたものですが、「日本列島」は、吉原公三郎の小説を原作にしたフィクションであるということではないかと思います。周辺に「下山事件」などのエピソードが配置されていますが。
松本清張は、「日本の黒い霧」で、「帝銀事件」「下山事件」などについて、書きましたが、この本の面白いところは、戦後・占領下の怪事件は、すべて、GHQ下の機関による謀略に帰結するのです。「日本の黒い霧」を初めて読んだとき、私は、そこに作為性を感じました。
清張自身も、この「作品」(「日本の黒い霧」)を、現実の事件を素材にした「創作」とコメントせざるを得ないことになりました。
しかし、今、思えば、占領下における未解決事件の焦点が、統治米軍にあったことは、実にあたりまえのことなのです。
国鉄の下山総裁の轢死は、他殺であったか、自殺であったか。
他殺であった方が「ノンフィクション」と称する創作、小説や映画にするには、不謹慎ですが、面白いのです。
私自身は、自殺であったと思っています。
毎日新聞記者であった井上靖は、「黒い潮」という小説を書き、山村聰は、監督・主演で同名映画(1954年)を作りました。
この映画は、秀作です。
●「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」(熊井啓)→他殺説
●「黒い潮」(山村聰)→自殺説
どちらの作品も、映画として優れたものですので、この機会にぜひ、再発売、レンタルで見られるようにしてほしいものです。
事件が闇の底で、真実の一端も見えないので、占領下の怪事件のうち、とくに、「帝銀事件」「下山事件」の真相は、わかりません。
米国の公文書の公開で、占領軍側の捜査資料(清張が名指しした「キャノン機関」などについて)の情報が出てくるかもしれません。
真実・真相の一部が分かったとしても、それに基づいて作られえるものは、すべては、フィクションです。
その意味で、この「日本列島」は、潔いと思います。
宇野重吉が、「帝銀」に続いて、好演です。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
哀愁漂う主人公がよかったです。
米軍キャンプで働く秋山は、上司から米兵の不審死について調べるよう依頼される。
刑事や新聞記者の協力を得て辿り着いた先には、旧日本軍人とアメリカ人の秘密組織が…ってストーリーです。
下山事件や松川事件などのリアル事件も秘密組織が絡んだことになってます。
「黒い福音」の元になったCA殺人と同様の事件も、秘密組織の犯行として描かれています。
なんでもかんでも秘密組織がやったのだっ!という描き方には、トンデモ臭を感じてしまいました。
この作品が作られた当時は、そういう謀略がリアルに感じられる時代だったのかもしれないです。
悲しいです…
主人公・秋山は、朴訥な喋りで、最初のうちは「おいおい、聞きとり辛いぞ…」なんて思ってたんだが、
見てるうちに引きこまれました。すごく演技が上手かったです。
妻の死について語る場面や、上司にジャップ呼ばわりされた時の表情などは、特に感動しました。
前のめりな感じの気合入ったナレーション、頻繁に登場する爆音とともに飛ぶ戦闘機、警察発表にキレて詰め寄る記者たち、
女優のセリフ&背景に映る国会議事堂など、なんだか啓蒙されてるようでムズムズしました。
秋山の素晴らしい演技だけで、見てる人は十分に考えさせられると思うけどな。
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3人の会員が気に入ったと投稿しています
慟哭 すべて闇の中
投稿日:2022/09/05
レビュアー:趣味は洋画
日本列島(1965年、日本・日活、モノクロ、116分)
社会派として知られる熊井啓監督が、デビュー作「帝銀事件 死刑囚」に続き、下山事件、三鷹事件、松川事件など戦後の占領下に相次いだ怪事件を取り上げながら、日本の暗部に潜む真実に迫った傑作。
セミ・ドキュメンタリータッチで淡々と描かれ、モノクロ映像による昭和が感じられる。
昭和33年8月。午後0時40分頃、東京湾の岸壁に死体が上がった。警察の調べで、その男はCID(米陸軍憲兵犯罪調査課)の人間と判明した...翌34年秋、CIDのポラック中尉は、通訳主任の秋山(宇野重吉)に「リミット曹長事件」の解明を命じた。前年に水死体で発見された男がリミット曹長で、ポラック中尉の部下だったが、米軍は日本の警察を無視し、死体を本国に送還したうえ、事故死と発表したのだ。秋山はかつて最愛の妻が米兵に暴行を受け、事故死として処理された過去があった。秋山は警視庁の黒崎(鈴木瑞穂)、新聞記者の原島(二谷英明)と共に、リミット死亡の真実を追う。捜査によって、リミットが贋ドル札について調べていたことや、精巧な印刷機とその技術者の伊集院元少佐が消えていることを知る。秋山は伊集院の一人娘・和子(芦川いづみ)を訪ねた。和子によれば、父は正体不明の男に連れ去られ、涸沢と名乗る男から他言せぬよう脅迫されていたという。涸沢(大滝秀治)は諜報機関に所属していた謎の男だった。秋山の周辺には、次第に不穏な空気が渦巻き始めるが...。
当時の世相が垣間見れる映像が出てきます。
桜木町駅前のバス停、女車掌が乗った路線バス、地下鉄のキップ(池袋〜霞が関が20円と表示)、白黒テレビではキューバ危機の模様が放送されている。
熊井啓監督(1930.06.01 〜 2007.05.23)の作品は、「黒部の太陽」(68年)、「地の群れ」(70年)に続いて3本目の鑑賞です。前者は娯楽要素の高い作品、後者は差別の実態を描いた問題作でした。
本作は、戦後占領下に起きたいくつかの事件の真相に迫る野心作で、フィクションながら、調べられた限りの事実を盛り込み、異色の社会派ドラマに仕上がっています。
出演者も上述のベテラン陣に加え、北林谷栄、佐野浅夫、内藤武敏、加藤嘉、佐々木すみ江らが顔を揃えています。何と言っても芦川いづみの清楚な美しさが際立っています。彼女は出演時30歳くらい。
高度経済成長の裏で、不気味な空気が漂っている。
熊井啓監督は、そうした昭和の暗部を描いている。
ラストは国会議事堂をバックにした芦川いづみのアップ...実に印象的だった。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
語り口の落ち着き
1960年台初頭を舞台に一つの犯罪を軸に当時の日本を描くサスペンス映画。
米軍基地で通訳として働く男がふとしたきっかけで犯罪の調査を行う。
一つの殺人事件がまた別の事件へとつながり、各所で悲劇をもたらしながら、
連なっていく様を淡々とした語り口で描いていき、そこには大仰なサスペンスはない。
しかし、結末に近づくにつ入れて日本が当時いかなる暗雲の中に居たのか、
何が敵なのかを映し出し、主人公もまたその闇に呑まれる。
闇自体は明確に描写されず、語られずさりとて雄弁に意志が伝わる。
劇終で未来への願いが語られる。今の時代にとっても重いメッセージだ。
社会勉強としては良いし、映画としても上質さは十分にある。
幅広く面白い映画としてお勧めできるかといえばそうとはいえない。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
一気に鑑賞!
投稿日:2017/01/14
レビュアー:レプリカ
昔はこんな見応えのある作品がいっぱいあったんですね。
社会派映画が観たくなって「地の群れ」の2本立てで徹夜で一気に鑑賞してしまいました。
DVD化には多様なハードルがあると思いますが、骨太のこんな作品が多く観られればと思います。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
熊井啓監督の力作
投稿日
2014/02/28
レビュアー
ちゅく
こんな名画が、ネットレンタルできるとは!
日活さん、TSUTAYAさん、ありがとう。
熊井啓監督作品は、幻の映画として、VHSでもDVDでも発売されなかった、「黒部の太陽」(石原裕次郎/三船敏郎が共演)が、昨年、DISCASでDVDレンタルできるようになりました。話題になりましたが、見てみると、それほど凄い映画ではなかったことが、わかりました。
ということは、「幻の映画」が「幻」たる理由は、映画そのものの価値とは別のところにあるということなのでしょう。
しかし、この「日本列島」は、20年前、VHS時代に見て、印象が痛烈だったので、わたしにとって、幻の名作でありました。
熊井監督(1930〜2007)の作品は、ネットレンタルで、比較的、鑑賞することができます。
○「忍ぶ川」(1972)→三浦哲郎の芥川賞受賞の同名作を原作とする。栗原小巻というエロス。モノクロ。
●「サンダカン八番娼館 望郷」(1974」)→「からゆきさん」のこと。栗原小巻。田中絹代。
●「海と毒薬」(1986)→米軍捕虜生体解剖事件。
●「日本の黒い夏─冤罪」(2000)→松本サリン事件
○「海は見ていた」(2002年)→山本周五郎の原作を黒澤明が注目、脚本・映画化したかったが、製作費の関係で実現せず、熊井監督のもとで完成された。
●のような、近現代の歴史・社会問題を直接テーマにした映画をつくる「社会派」としての力量、○のような文芸映画監督としての力量があり、両者が、どちらのタイプの映画でも融合していることが、熊井監督のすぐれたところだと思います。
この映画は、熊井啓監督の最初期の名作の一つで、
●「帝銀事件─死刑囚」(1964)に続く、第2作です(1965)。
20年近くあとの、1981年、あえてモノクロで撮影した●「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」と併せて、三部作を構成しているのでなないか、と勝手に解釈しています。
「日本列島」が、「帝銀事件」「下山事件」と異なるところ。
「帝銀」「下山」の二つの作品は、現実の事件をドキュメンタリー風に描いたものですが、「日本列島」は、吉原公三郎の小説を原作にしたフィクションであるということではないかと思います。周辺に「下山事件」などのエピソードが配置されていますが。
松本清張は、「日本の黒い霧」で、「帝銀事件」「下山事件」などについて、書きましたが、この本の面白いところは、戦後・占領下の怪事件は、すべて、GHQ下の機関による謀略に帰結するのです。「日本の黒い霧」を初めて読んだとき、私は、そこに作為性を感じました。
清張自身も、この「作品」(「日本の黒い霧」)を、現実の事件を素材にした「創作」とコメントせざるを得ないことになりました。
しかし、今、思えば、占領下における未解決事件の焦点が、統治米軍にあったことは、実にあたりまえのことなのです。
国鉄の下山総裁の轢死は、他殺であったか、自殺であったか。
他殺であった方が「ノンフィクション」と称する創作、小説や映画にするには、不謹慎ですが、面白いのです。
私自身は、自殺であったと思っています。
毎日新聞記者であった井上靖は、「黒い潮」という小説を書き、山村聰は、監督・主演で同名映画(1954年)を作りました。
この映画は、秀作です。
●「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」(熊井啓)→他殺説
●「黒い潮」(山村聰)→自殺説
どちらの作品も、映画として優れたものですので、この機会にぜひ、再発売、レンタルで見られるようにしてほしいものです。
事件が闇の底で、真実の一端も見えないので、占領下の怪事件のうち、とくに、「帝銀事件」「下山事件」の真相は、わかりません。
米国の公文書の公開で、占領軍側の捜査資料(清張が名指しした「キャノン機関」などについて)の情報が出てくるかもしれません。
真実・真相の一部が分かったとしても、それに基づいて作られえるものは、すべては、フィクションです。
その意味で、この「日本列島」は、潔いと思います。
宇野重吉が、「帝銀」に続いて、好演です。
哀愁漂う主人公がよかったです。
投稿日
2014/03/17
レビュアー
コタロウ(!)
米軍キャンプで働く秋山は、上司から米兵の不審死について調べるよう依頼される。
刑事や新聞記者の協力を得て辿り着いた先には、旧日本軍人とアメリカ人の秘密組織が…ってストーリーです。
下山事件や松川事件などのリアル事件も秘密組織が絡んだことになってます。
「黒い福音」の元になったCA殺人と同様の事件も、秘密組織の犯行として描かれています。
なんでもかんでも秘密組織がやったのだっ!という描き方には、トンデモ臭を感じてしまいました。
この作品が作られた当時は、そういう謀略がリアルに感じられる時代だったのかもしれないです。
悲しいです…
主人公・秋山は、朴訥な喋りで、最初のうちは「おいおい、聞きとり辛いぞ…」なんて思ってたんだが、
見てるうちに引きこまれました。すごく演技が上手かったです。
妻の死について語る場面や、上司にジャップ呼ばわりされた時の表情などは、特に感動しました。
前のめりな感じの気合入ったナレーション、頻繁に登場する爆音とともに飛ぶ戦闘機、警察発表にキレて詰め寄る記者たち、
女優のセリフ&背景に映る国会議事堂など、なんだか啓蒙されてるようでムズムズしました。
秋山の素晴らしい演技だけで、見てる人は十分に考えさせられると思うけどな。
慟哭 すべて闇の中
投稿日
2022/09/05
レビュアー
趣味は洋画
日本列島(1965年、日本・日活、モノクロ、116分)
社会派として知られる熊井啓監督が、デビュー作「帝銀事件 死刑囚」に続き、下山事件、三鷹事件、松川事件など戦後の占領下に相次いだ怪事件を取り上げながら、日本の暗部に潜む真実に迫った傑作。
セミ・ドキュメンタリータッチで淡々と描かれ、モノクロ映像による昭和が感じられる。
昭和33年8月。午後0時40分頃、東京湾の岸壁に死体が上がった。警察の調べで、その男はCID(米陸軍憲兵犯罪調査課)の人間と判明した...翌34年秋、CIDのポラック中尉は、通訳主任の秋山(宇野重吉)に「リミット曹長事件」の解明を命じた。前年に水死体で発見された男がリミット曹長で、ポラック中尉の部下だったが、米軍は日本の警察を無視し、死体を本国に送還したうえ、事故死と発表したのだ。秋山はかつて最愛の妻が米兵に暴行を受け、事故死として処理された過去があった。秋山は警視庁の黒崎(鈴木瑞穂)、新聞記者の原島(二谷英明)と共に、リミット死亡の真実を追う。捜査によって、リミットが贋ドル札について調べていたことや、精巧な印刷機とその技術者の伊集院元少佐が消えていることを知る。秋山は伊集院の一人娘・和子(芦川いづみ)を訪ねた。和子によれば、父は正体不明の男に連れ去られ、涸沢と名乗る男から他言せぬよう脅迫されていたという。涸沢(大滝秀治)は諜報機関に所属していた謎の男だった。秋山の周辺には、次第に不穏な空気が渦巻き始めるが...。
当時の世相が垣間見れる映像が出てきます。
桜木町駅前のバス停、女車掌が乗った路線バス、地下鉄のキップ(池袋〜霞が関が20円と表示)、白黒テレビではキューバ危機の模様が放送されている。
熊井啓監督(1930.06.01 〜 2007.05.23)の作品は、「黒部の太陽」(68年)、「地の群れ」(70年)に続いて3本目の鑑賞です。前者は娯楽要素の高い作品、後者は差別の実態を描いた問題作でした。
本作は、戦後占領下に起きたいくつかの事件の真相に迫る野心作で、フィクションながら、調べられた限りの事実を盛り込み、異色の社会派ドラマに仕上がっています。
出演者も上述のベテラン陣に加え、北林谷栄、佐野浅夫、内藤武敏、加藤嘉、佐々木すみ江らが顔を揃えています。何と言っても芦川いづみの清楚な美しさが際立っています。彼女は出演時30歳くらい。
高度経済成長の裏で、不気味な空気が漂っている。
熊井啓監督は、そうした昭和の暗部を描いている。
ラストは国会議事堂をバックにした芦川いづみのアップ...実に印象的だった。
語り口の落ち着き
投稿日
2017/01/26
レビュアー
たんたかたん
1960年台初頭を舞台に一つの犯罪を軸に当時の日本を描くサスペンス映画。
米軍基地で通訳として働く男がふとしたきっかけで犯罪の調査を行う。
一つの殺人事件がまた別の事件へとつながり、各所で悲劇をもたらしながら、
連なっていく様を淡々とした語り口で描いていき、そこには大仰なサスペンスはない。
しかし、結末に近づくにつ入れて日本が当時いかなる暗雲の中に居たのか、
何が敵なのかを映し出し、主人公もまたその闇に呑まれる。
闇自体は明確に描写されず、語られずさりとて雄弁に意志が伝わる。
劇終で未来への願いが語られる。今の時代にとっても重いメッセージだ。
社会勉強としては良いし、映画としても上質さは十分にある。
幅広く面白い映画としてお勧めできるかといえばそうとはいえない。
一気に鑑賞!
投稿日
2017/01/14
レビュアー
レプリカ
昔はこんな見応えのある作品がいっぱいあったんですね。
社会派映画が観たくなって「地の群れ」の2本立てで徹夜で一気に鑑賞してしまいました。
DVD化には多様なハードルがあると思いますが、骨太のこんな作品が多く観られればと思います。
新規登録で
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