斉藤さん　２

斉藤さんが、夫の勤務地南アフリカから帰国しました。
前シリーズでの物語の舞台は、こばと市のこばと幼稚園でしたが、今シリーズでは大鷹市の大鷹小学校に変更、幼稚園児だった斉藤さんの息子の潤一ももう小学4年生です。
こばと幼稚園での斉藤さんのマブダチ真野若葉（ミムラ）は、今回は第1話目だけの登場ですが、その後もお得意の手作りお菓子を送ってくるなど、今も二人の友情が健在なのが分かります。
私としては真野さんのファンだっただけに、もっと登場して欲しかったのですけれど。

幼稚園が舞台だった前シリーズに比べて、斉藤さんや潤一が直面する問題が大きくなりました。
親の躾や教育方針、家庭環境が子供に与える影響というのを考えさせられました。
相変わらず斉藤さんは「ダメなものダメ！」と言える正義の人ですが、同時に「出る釘は打たれる」の諺どおりバッシングにも遭うのです。
斉藤さんに厳しく躾けられた潤一も規律や約束事を守らない級友に注意することが多く、「おまえは先生か！？」と煙たがられ、ある日ついに「チクリ菌」というあだ名をつけられイジメの対象になってしまいます。
息子のイジメを知った斉藤さんがとった行動など、ドラマを観る限りではとても立派に思えましたが、イジメの問題は実際にはもっと複雑で陰湿な面があるので、どうしても理想にしか思えない部分が多く感じました。
斉藤さんの正義感も極端、玉井さんの取巻きの人々も極端だと思うのですが、どこにでも訳知り顔の先輩お母さんがいるもので、付き合い方によっては良きアドバイザーになると思います。
ただ、玉井さんのようにリーダーシップを発揮して自分の味方を守り、便宜を図ってくれる人に対して、自分の損得や多数派に所属していることの安心を考える人が、何でもかんでもその人に傾倒してしまうことは危険だと思います。
子供も大人も一個の人格であるという考えには賛成ですが、他人の家の教育方針にまで口を挟むのは、実際にはできないことだと思います。
「家政婦のミタ」方式で、“それは貴方が決めることです”というのが正しいと思うのですが、どうでしょう？
今回、斉藤さんを助けるマブダチとなるのは、嬉しいと「ヒョウ〜！」という声を出す山内摩耶（桐谷美玲）です。
18歳で拓海を出産し、4年生になった今でも27歳という若い母親で、若いからと馬鹿にされたくない一心でＰＴＡの仕事に無理に張り切ります。
斉藤さんに感化され、自分も斉藤さんになるんだと頑張りますが、最終話では斉藤さんの間違いを正すほどに成長していました。
前シリーズ同様、世間から不良のレッテルを貼られた高校生などが登場し、彼らもやがて斉藤さんとお友達になっていく過程にも考えるきっかけはありました。
若いお母さんの悩みなど、自分も経験し人生の先輩である母や夫の母、先輩ママに助けられたことなど思い出しました。
ちょっとだけ正義感に目覚めるお薦めのドラマです。

面白いです。

面白いです。