クロワッサンで朝食を

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クロワッサンで朝食を / ジャンヌ・モロー

全体の平均評価点:(5点満点)

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ジャンル :

「クロワッサンで朝食を」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

エストニアの新鋭、イルマル・ラーグ監督が母親の実話を元に描く感動作。憧れのパリにやって来た家政婦と、裕福だが孤独な老婦人という境遇の異なるふたりが、反発しながらも固い絆で結ばれていく。主演は『死刑台のエレベーター』のジャンヌ・モロー。

「クロワッサンで朝食を」 の作品情報

作品情報

製作年: 2012年
製作国: フランス/エストニア/ベルギー
原題: UNE ESTONIENNE A PARIS

「クロワッサンで朝食を」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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ユーザーレビュー:24件

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1〜 5件 / 全24件

往年の大女優健在 ネタバレ

投稿日:2014/01/13 レビュアー:ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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エストニアから憧れのパリに訪れた家政婦と、孤独で気難しい老婦人が紆余曲折を経て固い絆で結ばれる様を描きます。
エストニアのイルマル・ラーグ監督が自身の母親の実話をベースに描いた作品らしいです。
ジャンヌ・モロー目当てで観に来ている人が殆どなのかな〜?と思いました。老人たちでいっぱいでした。
ルイ・マル監督「死刑台のエレベーター」以来彼のお気に入りの女優さんです。
ジャンヌ・モローは85歳、老醜と言っても良いくらいの風貌とスタイルをそのままさらけ出しながら演じています。ある意味でこんな我が儘な役を演じられるのは、凄いですね。

冒頭は雪深いエストニアから始まります。そこに住む50代女性のアンヌ(ライネ・マギ)が、2年ほど、介護を続けている母親が亡くなったので、かつて勤めていた老人ホームの紹介で、フリーダ(ジャンヌ・モロー)の家政婦の仕事を引き受けます。
フリーダは、朝食に文句をつけ、薬棚が開かないと言ったり、ことあるごとにアンヌを困らせるのですが、アンヌがおいしいクロワッサンを買ってきたのを機に心を開き始めます。
プライドが高く、嫌味な性格のフリーダ。今の孤独は彼女の生き方がそうさせたのかもしれません。
フリーダは、いくつになっても女ですね。いくつになっても、女を忘れちゃいけないと ジャンヌ・モローに教えられたような気がします。

フリーダの我が儘にはちょっと辟易でしたが、アンヌとだんだん打ち解ける様が良かったです。
アンヌって愛想ないけれど、信頼感があるように思えます。
自分を気遣ってくれたアンヌに対しては少しだけ優しくなります。
少しずつ態度が変わり、閉ざした心が開かれるシーンが良かったです。
アンヌとフリーダがお洒落をして腕を組んで出掛けるシーンが素敵でした。

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ジャンヌ・モロー!!

投稿日:2014/03/16 レビュアー:neko

エストニアで母を看取ったばかりのアンヌに、パリでの家政婦の仕事が舞い込む。
飲んだくれの夫とは以前に離婚、子供たちは既に家を出ている。
一人きりのアンヌは、憧れていたパリへと旅立つ。
そこで待っていたのは、気難しい老婦人フリーダ。

とにかく!
ジャンヌ・モローの存在感。
85歳で主演。
完全に老婆で、かなりの悪態をつくものだからとても怖い。
だけど、やはり品がある。何だか輝いている。
いろいろな意味でもやっぱり目が離せない。
大女優とはこのことだなぁ。
スーパーで買ってきたクロワッサンを、「偽物は食べない。」と突き放すフリーダ。
パン屋さんで焼きたてのクロワッサンを手にしたとき、アンヌは、パリの暮らしを楽しみはじめる。

同じエストニア出身のフリーダとアンヌ。
反発し合いながらも、お互いを必要と感じる、その過程を、あくまでも寡黙に描く。
大人の味わいの映画ですね。
フリーダの、お洒落心を忘れないファッション(シャネル、ジャンヌ・モローの私物!)が素敵です。
控えめなアンヌが、パリの街で、少しずつ洗練されていくのは、見ていて嬉しかった。
フリーダとアンヌの、それぞれの人生の過去と、出会った現在。
孤独と向き合いながら、一緒に歩んでいくであろう未来。
いい映画だなぁ、とじわじわと余韻に浸りました。 

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過去は捨てても、魂は捨てない

投稿日:2014/02/09 レビュアー:パンケーキレンズ

なんともほんわかした邦題ですが、パリに住むエストニア人の余生を描く良質の人間ドラマ♪

侵略の歴史を持つエストニア
国民としてのアイデンティティと、女としての二つの生き方が
かつて憧れた街パリで交錯する・・・

孤独な老婦人を演じるジャンヌ・モローのオーラは、凄まじいものがありますが
それにしても、ものすごく緊張の糸が張り詰める
人間関係を切り落としてきた孤独な老女
でも、外出は殆どしないのに、毎日きちんと着飾っている
過去は捨てても、自分自身は捨てない
女としてのプライド
故郷を捨て、外国人としてパリに移り、自分の居場所を模索し続けたであろう半生を
いやでも推し量らせる

緊張の糸が張り詰めたまま
やっと中盤あたりで笑顔が垣間見れますが
室内履きシューズや、髪型一つ取っても
パリに移ってきたばかりのエストニアからの家政婦は
案外すんなりフランス側に歩み寄ります
でも老婦人のほうは、なかなかそうはいきません・・・

変わらなきゃいけない
本人が一番分かっているのかもしれません
でも
今更変われない
そういう気持ちも分かるような気がしました

憧れの街パリにやってきた家政婦
あと何十年若ければ・・・そう言いたげな表情や
麗しいパリの町並みが、なんとも奥深い♪
そこに、朝方のクロワッサンをほうばる清々しい表情が
静かだけど、感慨深い♪

あれだけ頑固だった老婦人が、最後は自ら玄関先まで出迎える
そのちょっとしたシーンだけで
これからの豊かな人生を連想させる

2人の女優がとにかくいい♪

仕草、表情、後姿・・・言葉にしなくても、これだけ醸し出せる感情があることに、とにかく驚いた♪

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貫禄のジャンヌ・モロー ネタバレ

投稿日:2014/01/01 レビュアー:パープルローズ

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公開開始直後から満席続きで、なかなか観ることができませんでした。

バリバリのフランス映画だと思いこんでいたら、雪深いエストニアの田舎町からはじまってちょっとびっくり。
監督がエストニア人の方で、原題も「パリのエストニア人」だそうです。
そして、ジャンヌ・モローも若い頃にパリにやってきたエストニア人という設定。
ジャンヌ・モローなんてバリバリのフランス人というイメージですが、この方片親がイギリス人なんだそうですね。

エストニアの小さな町で、飲んだ暮れの夫と認知症の母親を抱えて暮らすアンヌ(ライネ・マギ)は、
母親の死をきっかけにパリでの家政婦の仕事を受ける。
若い頃からの憧れの地パリでアンヌを待っていたのは、気難しい老婦人フリーダ(モロー)の世話だった。

アンヌの雇い主は実はフリーダの元愛人で、彼はフリーダの援助でカフェを経営していること。
かつては仲のよかった同郷の友人たちとも、ある事情で疎遠になってしまったこと。
フリーダの気難しさのわけが少しずつ明らかになるのだけど、
人は自由に生きようとすればするほど孤独になるのだと思わずにはいられませんでした。

ジャンヌ・モローはパンフに収録されているインタビューで、
「私は自由に生きてきたけど、孤独ではありません。」
と言っていましたが、それはジャンヌ・モローだから言えること。
普通の人は自由に生きているうちにいろんなしがらみが増えて、孤独に生きざるを得なくなるもんじゃないかな。
でも、まだ私には80歳すぎた老人の孤独を本当に理解するのは無理。
だから、同年代のアンヌの方の目線で観てしまいました。

アンヌ役の女優さんもエストニアの方だそうですが、
初めは生活に疲れている上に垢抜けない格好をしていて、かなり老けて見えます。
それが憧れのパリでどんどん輝いてゆき、最後の方なんてミニスカートから出る美しい足に道行く人が振り返るほどです。

この映画、語られず観客の想像にまかされた部分が多いです。
アンヌと、フリーダの元愛人の間には本当に関係があったのでしょうか?
それともそれはアンヌの思い込みにすぎず、愛人のかわりとしてアンヌを受け入れたということなんでしょうか?

いちばん気になったのは、アンヌがエストニアに残した家族のこと。
お母さんは亡くなったけど、あの飲んだくれの亭主は生きてますよね?
それをほったらかしたまま、パリで仕事を続けて大丈夫なの?
何かに縛られて生きても、自由に生きても、結局人間は孤独なもの。
それならば、たとえ亭主を捨てたって自分の思う通りに生きたほうがいいってことなのかなと思ったりしました。

ジャンヌ・モローは偏屈ばあさんの役でしたが、さすがの貫禄です。
ベッドに横たわっているシーンさえシルクのパジャマがゴージャスでした。

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ジャンヌ・モロー健在!

投稿日:2014/07/20 レビュアー:まりこ

「孤独な老婦人と家政婦の心の絆の物語」なのでしょうが、私にはおとなの恋愛ドラマに見えました。

若い頃故国を離れ、老いた今も男に嫉妬し、奔放な人生を堂々と誇るフリーダ。
母親を亡くし家族から離れ、エストニアからひとりパリにやって来たアンヌ。
かつて愛と恩を受けたフリーダを重荷に思いながらも、見守ろうとするステファン。
少ない台詞と立ち位置の距離感に、三人の関係の微妙な変化をうかがいつつ、静かな展開が楽しめました。
終盤、アンヌとステファンの近さに「もしかしたら…」と想像させる、そして添い寝するステファンを見つめるフリーダに老いの諦めを感じさせる。
フランス映画らしい、観客の想像を刺激する表現に唸りました。
三人の関係も年齢設定も、高齢社会を象徴する現代的かつ斬新なものだったと思います。
「超」大人の恋愛ドラマ、こんなのも有りなんじゃないでしょうか。

パリをひとり散歩するアンヌ。
当初の孤独が、最後は笑顔でクロワッサンをほおばる、この街に根を張る安定感に変化していく展開も素晴らしかったと思います。

ジャンヌ・モロー健在。
老醜を隠すこと無くさらけ出し、孤独でわがままなマダムを好演しています。
若い頃から奔放な愛に生き、異国にあって祖国の絆にすがらない孤高の老婦人。
かつての愛人に向ける眼差しは未だにおんなそのもので、充分に生々しい。
醒めた目にかつての強さは幾分失われたものの、相変わらずのへの字の口元と共に、黙っていても辺りをはらう貫禄です。
そして超高級ファッションとアパルトマンの似合うことと言ったら!
85歳で堂々と恋愛ドラマの主役を張れる、なんて凄い女優なんでしょう。

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クロワッサンで朝食を

ユーザーレビュー

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往年の大女優健在

投稿日

2014/01/13

レビュアー

ミルクチョコ

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エストニアから憧れのパリに訪れた家政婦と、孤独で気難しい老婦人が紆余曲折を経て固い絆で結ばれる様を描きます。
エストニアのイルマル・ラーグ監督が自身の母親の実話をベースに描いた作品らしいです。
ジャンヌ・モロー目当てで観に来ている人が殆どなのかな〜?と思いました。老人たちでいっぱいでした。
ルイ・マル監督「死刑台のエレベーター」以来彼のお気に入りの女優さんです。
ジャンヌ・モローは85歳、老醜と言っても良いくらいの風貌とスタイルをそのままさらけ出しながら演じています。ある意味でこんな我が儘な役を演じられるのは、凄いですね。

冒頭は雪深いエストニアから始まります。そこに住む50代女性のアンヌ(ライネ・マギ)が、2年ほど、介護を続けている母親が亡くなったので、かつて勤めていた老人ホームの紹介で、フリーダ(ジャンヌ・モロー)の家政婦の仕事を引き受けます。
フリーダは、朝食に文句をつけ、薬棚が開かないと言ったり、ことあるごとにアンヌを困らせるのですが、アンヌがおいしいクロワッサンを買ってきたのを機に心を開き始めます。
プライドが高く、嫌味な性格のフリーダ。今の孤独は彼女の生き方がそうさせたのかもしれません。
フリーダは、いくつになっても女ですね。いくつになっても、女を忘れちゃいけないと ジャンヌ・モローに教えられたような気がします。

フリーダの我が儘にはちょっと辟易でしたが、アンヌとだんだん打ち解ける様が良かったです。
アンヌって愛想ないけれど、信頼感があるように思えます。
自分を気遣ってくれたアンヌに対しては少しだけ優しくなります。
少しずつ態度が変わり、閉ざした心が開かれるシーンが良かったです。
アンヌとフリーダがお洒落をして腕を組んで出掛けるシーンが素敵でした。

ジャンヌ・モロー!!

投稿日

2014/03/16

レビュアー

neko

エストニアで母を看取ったばかりのアンヌに、パリでの家政婦の仕事が舞い込む。
飲んだくれの夫とは以前に離婚、子供たちは既に家を出ている。
一人きりのアンヌは、憧れていたパリへと旅立つ。
そこで待っていたのは、気難しい老婦人フリーダ。

とにかく!
ジャンヌ・モローの存在感。
85歳で主演。
完全に老婆で、かなりの悪態をつくものだからとても怖い。
だけど、やはり品がある。何だか輝いている。
いろいろな意味でもやっぱり目が離せない。
大女優とはこのことだなぁ。
スーパーで買ってきたクロワッサンを、「偽物は食べない。」と突き放すフリーダ。
パン屋さんで焼きたてのクロワッサンを手にしたとき、アンヌは、パリの暮らしを楽しみはじめる。

同じエストニア出身のフリーダとアンヌ。
反発し合いながらも、お互いを必要と感じる、その過程を、あくまでも寡黙に描く。
大人の味わいの映画ですね。
フリーダの、お洒落心を忘れないファッション(シャネル、ジャンヌ・モローの私物!)が素敵です。
控えめなアンヌが、パリの街で、少しずつ洗練されていくのは、見ていて嬉しかった。
フリーダとアンヌの、それぞれの人生の過去と、出会った現在。
孤独と向き合いながら、一緒に歩んでいくであろう未来。
いい映画だなぁ、とじわじわと余韻に浸りました。 

過去は捨てても、魂は捨てない

投稿日

2014/02/09

レビュアー

パンケーキレンズ

なんともほんわかした邦題ですが、パリに住むエストニア人の余生を描く良質の人間ドラマ♪

侵略の歴史を持つエストニア
国民としてのアイデンティティと、女としての二つの生き方が
かつて憧れた街パリで交錯する・・・

孤独な老婦人を演じるジャンヌ・モローのオーラは、凄まじいものがありますが
それにしても、ものすごく緊張の糸が張り詰める
人間関係を切り落としてきた孤独な老女
でも、外出は殆どしないのに、毎日きちんと着飾っている
過去は捨てても、自分自身は捨てない
女としてのプライド
故郷を捨て、外国人としてパリに移り、自分の居場所を模索し続けたであろう半生を
いやでも推し量らせる

緊張の糸が張り詰めたまま
やっと中盤あたりで笑顔が垣間見れますが
室内履きシューズや、髪型一つ取っても
パリに移ってきたばかりのエストニアからの家政婦は
案外すんなりフランス側に歩み寄ります
でも老婦人のほうは、なかなかそうはいきません・・・

変わらなきゃいけない
本人が一番分かっているのかもしれません
でも
今更変われない
そういう気持ちも分かるような気がしました

憧れの街パリにやってきた家政婦
あと何十年若ければ・・・そう言いたげな表情や
麗しいパリの町並みが、なんとも奥深い♪
そこに、朝方のクロワッサンをほうばる清々しい表情が
静かだけど、感慨深い♪

あれだけ頑固だった老婦人が、最後は自ら玄関先まで出迎える
そのちょっとしたシーンだけで
これからの豊かな人生を連想させる

2人の女優がとにかくいい♪

仕草、表情、後姿・・・言葉にしなくても、これだけ醸し出せる感情があることに、とにかく驚いた♪

貫禄のジャンヌ・モロー

投稿日

2014/01/01

レビュアー

パープルローズ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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公開開始直後から満席続きで、なかなか観ることができませんでした。

バリバリのフランス映画だと思いこんでいたら、雪深いエストニアの田舎町からはじまってちょっとびっくり。
監督がエストニア人の方で、原題も「パリのエストニア人」だそうです。
そして、ジャンヌ・モローも若い頃にパリにやってきたエストニア人という設定。
ジャンヌ・モローなんてバリバリのフランス人というイメージですが、この方片親がイギリス人なんだそうですね。

エストニアの小さな町で、飲んだ暮れの夫と認知症の母親を抱えて暮らすアンヌ(ライネ・マギ)は、
母親の死をきっかけにパリでの家政婦の仕事を受ける。
若い頃からの憧れの地パリでアンヌを待っていたのは、気難しい老婦人フリーダ(モロー)の世話だった。

アンヌの雇い主は実はフリーダの元愛人で、彼はフリーダの援助でカフェを経営していること。
かつては仲のよかった同郷の友人たちとも、ある事情で疎遠になってしまったこと。
フリーダの気難しさのわけが少しずつ明らかになるのだけど、
人は自由に生きようとすればするほど孤独になるのだと思わずにはいられませんでした。

ジャンヌ・モローはパンフに収録されているインタビューで、
「私は自由に生きてきたけど、孤独ではありません。」
と言っていましたが、それはジャンヌ・モローだから言えること。
普通の人は自由に生きているうちにいろんなしがらみが増えて、孤独に生きざるを得なくなるもんじゃないかな。
でも、まだ私には80歳すぎた老人の孤独を本当に理解するのは無理。
だから、同年代のアンヌの方の目線で観てしまいました。

アンヌ役の女優さんもエストニアの方だそうですが、
初めは生活に疲れている上に垢抜けない格好をしていて、かなり老けて見えます。
それが憧れのパリでどんどん輝いてゆき、最後の方なんてミニスカートから出る美しい足に道行く人が振り返るほどです。

この映画、語られず観客の想像にまかされた部分が多いです。
アンヌと、フリーダの元愛人の間には本当に関係があったのでしょうか?
それともそれはアンヌの思い込みにすぎず、愛人のかわりとしてアンヌを受け入れたということなんでしょうか?

いちばん気になったのは、アンヌがエストニアに残した家族のこと。
お母さんは亡くなったけど、あの飲んだくれの亭主は生きてますよね?
それをほったらかしたまま、パリで仕事を続けて大丈夫なの?
何かに縛られて生きても、自由に生きても、結局人間は孤独なもの。
それならば、たとえ亭主を捨てたって自分の思う通りに生きたほうがいいってことなのかなと思ったりしました。

ジャンヌ・モローは偏屈ばあさんの役でしたが、さすがの貫禄です。
ベッドに横たわっているシーンさえシルクのパジャマがゴージャスでした。

ジャンヌ・モロー健在!

投稿日

2014/07/20

レビュアー

まりこ

「孤独な老婦人と家政婦の心の絆の物語」なのでしょうが、私にはおとなの恋愛ドラマに見えました。

若い頃故国を離れ、老いた今も男に嫉妬し、奔放な人生を堂々と誇るフリーダ。
母親を亡くし家族から離れ、エストニアからひとりパリにやって来たアンヌ。
かつて愛と恩を受けたフリーダを重荷に思いながらも、見守ろうとするステファン。
少ない台詞と立ち位置の距離感に、三人の関係の微妙な変化をうかがいつつ、静かな展開が楽しめました。
終盤、アンヌとステファンの近さに「もしかしたら…」と想像させる、そして添い寝するステファンを見つめるフリーダに老いの諦めを感じさせる。
フランス映画らしい、観客の想像を刺激する表現に唸りました。
三人の関係も年齢設定も、高齢社会を象徴する現代的かつ斬新なものだったと思います。
「超」大人の恋愛ドラマ、こんなのも有りなんじゃないでしょうか。

パリをひとり散歩するアンヌ。
当初の孤独が、最後は笑顔でクロワッサンをほおばる、この街に根を張る安定感に変化していく展開も素晴らしかったと思います。

ジャンヌ・モロー健在。
老醜を隠すこと無くさらけ出し、孤独でわがままなマダムを好演しています。
若い頃から奔放な愛に生き、異国にあって祖国の絆にすがらない孤高の老婦人。
かつての愛人に向ける眼差しは未だにおんなそのもので、充分に生々しい。
醒めた目にかつての強さは幾分失われたものの、相変わらずのへの字の口元と共に、黙っていても辺りをはらう貫禄です。
そして超高級ファッションとアパルトマンの似合うことと言ったら!
85歳で堂々と恋愛ドラマの主役を張れる、なんて凄い女優なんでしょう。

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