戦場のメリークリスマス / ビートたけし
戦場のメリークリスマス
/大島渚
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全体の平均評価点: (5点満点)
(10)
解説・ストーリー
第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所を舞台に、極限状態におかれた男たちの心の交流を描いた人間ドラマ。「愛のコリーダ」の大島渚監督が、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、坂本龍一といった異色のキャストで撮り上げた話題作。1942年。ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。そこには単純で粗暴な軍曹ハラと日本語が流暢な英国軍中佐ロレンス、そして収容所長のヨイノ大尉がいた。そこへある日、英国軍少佐セリアズが連れてこられた……。
第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所を舞台に、極限状態におかれた男たちの心の交流を描いた人間ドラマ。「愛のコリーダ」の大島渚監督が、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、坂本龍一といった異色のキャストで撮り上げた話題作。1942年。ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。そこには単純で粗暴な軍曹ハラと日本語が流暢な英国軍中佐ロレンス、そして収容所長のヨイノ大尉がいた。そこへある日、英国軍少佐セリアズが連れてこられた……。
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「戦場のメリークリスマス」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所を舞台に、極限状態におかれた男たちの心の交流を描いた人間ドラマ。「愛のコリーダ」の大島渚監督が、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、坂本龍一といった異色のキャストで撮り上げた話題作。1942年。ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。そこには単純で粗暴な軍曹ハラと日本語が流暢な英国軍中佐ロレンス、そして収容所長のヨイノ大尉がいた。そこへある日、英国軍少佐セリアズが連れてこられた……。
「戦場のメリークリスマス」 の作品情報
「戦場のメリークリスマス」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
戦場のメリークリスマスの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
123分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語・英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
KKDR11 |
2013年12月03日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
36枚
|
2人
|
9人
|
戦場のメリークリスマスの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
123分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語・英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
KKDR11 |
2013年12月03日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
36枚
|
2人
|
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ユーザーレビュー:10件
私たちは、どうしてすなおに愛を伝えられないのでしょうか。
(ネタばれありょ
欧米の映画に出てくる日本人を観て、私たちはしばしば強い違和感を感じるし、また日本映画に出てくる外国人を観ても、あらかた強い違和感を感じることが多い。
それは西欧人が考える日本人を、日本人が考えるガイジンを、当事者に演じさせてしまうからでしょう。
本作ではデヴィッド・ボウイやトム・コンティに他の日本映画に出てくる外国人のような違和感はあまりないし、たけしや坂本龍一にはハリウッド映画の日本人のような違和感もあまりない。
太平洋戦争は、戦争という形での異文化間の衝突ですが、本作の舞台であるジャワ島では日本、西欧双方がアウェーである点で共通に描かれています。
さらにヴァン・デル・ポスト原作の小説を大島渚が映画化した本作は、西欧人の視点で日本人を客観視すると同時に、日本人が演出して西欧人の視点を客観視している。
言い換えれば、異文化衝突を描きながら、双方に通底する普遍性を描いていて、こういう世界性を持った作品はなかなかない。
似た題材ながら、『戦場にかける橋』とも『ラスト・エンペラー』とも違いますね。
西欧人からすれば、ハラ軍曹(たけし)のもヨノイ(坂本龍一)も残忍で狂気じみていて理解しがたいし、その行動原理はちんぷんかんぷんで醜悪なだけでしょう。
しかし話を追っていくにしたがって、その鬼のような人間には別の一面があり、考え方、表現の仕方は違っても、それは文化の違いがわかってくる。
鬼でも悪魔でもなく、矛盾した感情を抱えていて、「ハラさん、あなたもやっぱり人間だ」とロレンスもいう。
敵を知ることは、自分たちを知ることでもある。
イギリスの社会にも、不合理で残忍な「通過儀礼」があり、それを知りながら自分もまた仮面をかぶり、愛する弟を傷つけてしまった過去があり、不屈の闘士に思えるセリアズも心に傷をかかえている。 ( この回想シーンはとても美しく、本作のデヴィッド・ボウイはとてもセクシーですね。)
死への情動を抑えられず、自らを死地に追い込んでいくが、そこにはウラハラな愛への渇望がありますが、それはヨノイにもまた見出すことができるでしょう。
ヨノイを沢田研二に、という話もあったそうですが、演技はたしかにヘタですけども、坂本龍一の俳優として、映画音楽担当としての本作品への参加は、プロデューサー・ジェレミー・トーマスとの縁となり、『 ラスト・エンペラー 』以降の活躍につなかっていきます。
大島渚にとっては5年ぶりの映画。
「朝まで生テレビ」などでのキレキャラのコメンテーターとしてのほうが強くなってきていましたが、人気スターの起用とテーマ音楽の美しさもあって、本作は「戦メリ」の名で呼ばれてイベント化し、いままで作品を見たことがない層まで観客を動員させ、映画監督大島渚の力量と存在を改めて示しました。
たけしにとっては、当時人気沸騰のお笑いタレントとは違う別の一面を見せて、評価を上げ、その後の映画作家・北野武の活躍へとつながっていきます。
ヨノイ、セリアズ、ハラ。 男たちの仮面の下のもろさと哀しみ。
私たちは、どうしてすなおに人を愛し、思いを伝えられないのでしょうか。
ラスト・シーンは改めて観ても、切ない哀しみをたたえていて、すばらしい。
このレビューは気に入りましたか?
28人の会員が気に入ったと投稿しています
芸術は長く、人生は短し
投稿日:2023/04/04
レビュアー:ポッシュ
公開時、YMOファンだった自分は坂本龍一目当てで観に行きました。
勉強嫌いなJKは第二次世界大戦についてほぼほぼ知識がなく、
ジャワ島、日本軍、イギリス人捕虜などの要素も記号として全く意味をなさず。
パワーバランスとして当時の日本人が世界の中でどれだけ危うい立ち位置にいたのかなんて
分からんまま、ただただ、アイラインばっちりのヨノイ大佐(教授)にウケていたという。
ひどい観客じゃったのう。大島渚監督、すんません。
とは言え、数十年ぶりに再見してみても、やっぱり本作はどこか奇妙な、
いい意味で不格好な作品という印象は変わらない。
テーマ的にはジャン・ルノワールの「大いなる幻影」(1937)に近いと思うのだけど、
そこに恋愛感情が絡んで、妙に甘酸っぱい、別ジャンルの映画のようにも見える。
また、執拗に描かれる「日本的なもの」「ニッポン人の精神性」みたいなものが、
嗜虐性と同義(に見える)に描かれ、あまり心地良くない。
しかし、セリアス少佐(デヴィッド・ボウイ)の過去の回想もまた、人間の暗い欲望や
どうしようもない愚かさを垣間見せている。
結局、国民性がどうとかじゃなく、人間はみな同じように醜い面もあり、
同じように光輝く面も持っているという真理に気付かされる、そういう作品でした。
で。
やっぱり音楽です。
超有名な戦メリのテーマは、本当に、本当に、本当に、美しい。
冒頭でこのテーマが流れたとたん、泣いてしまいました。
監督から出演オファーが来た時、「音楽もやらせてください」と頼んで快諾されたことが、
教授のその後の活躍に繋がったことを思うと、本作はやはり特別な作品なんですよね。
タイトルの「芸術は長く、人生は短し」は教授が好んでいたというヒポクラテスの言葉です。
自分の人生の一時期を、確実に、鮮やかに、彩ってくれていた偉大な音楽家に
感謝を寄せて。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
あの音楽とたけしとボウイの美しさと
投稿日:2015/11/26
レビュアー:Yohey
有名な映画で、映像、音楽などで出来上がっている雰囲気はよいが、中身が「?」な作品。まぁ、欧米人と日本人の現世の捉まえ方みたいな感じなのかな。
坂本龍一を使ったのはなんだかなと思ってしまいますが、たけしの存在感が下手だけどすごくて、「昔のたけしだなぁ。」とタケちゃんマン時代を知っているおじさんは懐かしく感じました。この独特の雰囲気は今の作品でもあるけど、やっぱりこの映画くらいの狂気を感じる頃の方がいいね。
そして、デビィット・ボウイ。やっぱり美しいです。大島渚監督も、そういう目で撮っていますね、これ。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
やはり大島監督は凄い
有名なタイトルの割に、意外と知られていない作品内容
坂本龍一が大根です、セリフも聞き取り辛い、1人だけ変な化粧、ホモだから?
でも、何故かこれはこれで良いような気がします、不思議なことです。
軍属(実はジョニー大倉だった)が捕虜にカマを掘ったり、それが原因で切腹させられたり、切腹を半ば楽しむ軍曹(たけし)、そんなサムライの風習を無理やり見せられてショックで舌を噛む捕虜など、捕虜収容所での異常な現実が続きますが、人によっては退屈に感じるかもしれません。
戦争映画といえば、色を出すために無理に女性を登場させたりしますが、この映画には女性は一切登場しません。
デビッド・ボウイの回想も、恋人や母親ではなく、弟との兄弟愛で構成されます、何故かかえって美しいです。
そのデビッド・ボウイに特別な感情を抱く坂本龍一ですが、特に大きな行動に出るでもなく、英空軍将校を斬首しようとするクライマックスに向かいます。
それを特異なやり方で無言のまま制止しようとするデビッド・ボウイ(実は坂本の気持ちを知っていた?)、動揺して倒れる坂本、殴りかかる日本兵(実は三上博史?)この場面、さりげなく好きです。
戦争が終わり、明日処刑される運命のたけし、軍曹時代に「日本人は命乞いなどしない」と捕虜に言い切った以上、面会に呼んだローレンスに対して放つことができた言葉が「メリークリスマス」
戦時中、兵士に対して虜囚となることを戒めながらも、戦後、自決することなく戦犯追及に怯えながら生き抜いた将校が大勢いることを考えると感慨深くなりました。
映画音楽として名高いメインテーマだけでなく、それ以外の挿入曲も美しいと思います。
さすが大島監督、地味に良い映画と感じました。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
ロミオとロミオ
これは一体なんなのだろうか
冷えた体を湯船に沈めた時の
ジンワリと体の中に広がっていく温かさ
過去には戻れないとわかっていながら
思考が過去へと否応なく引っ張られる切なさ
夕日を眺めているときの圧倒的な寂しさと哀しさ
そんなものが混ざり合って心に溢れてくる感覚
戦場のメリークリスマスという作品は
戦争映画でありながら
戦争シーンはひとつもなく
この作品を観て感じるのは
反戦とか所謂戦争に関するものではない
そういった明確なものではない何かが心を支配する
満たしていく
そんな映画です。
その気持ちを
観るたびに強くする映画です。
捕らえた側の日本軍人と
捕らわれ捕虜となった英国軍人の
なんと表現していいかわからない心の交わりは
敵味方関係なく
そんな構図すら超越していて
なんとも言えない美しさを輝かせていて
たまらない気分になります。
だからいつもこの物語について考えることはしません。
感じるままに感じるままに
教授の作曲した曲の中で
最も美しいと思う「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」の旋律が
いつまでも鳴りやまない
大島監督の作品は数えるほどしか観てませんが
観た作品では常に
男性と男性の交流というか
なんとなく感じるゲイ感というか
そういった雰囲気が常にあります。
ビートたけしさんも教授もボウイも
演技が上手だとは思いませんが(この作品の時点で)
この作品では上手下手ではない
もっと大事な「これが正解」感を感じます。
味だったり
オーラだったり
これでいいし
これがいいと強く思います。
特にたけしさんの魅力は物凄く
忘れられない存在感です。
たけしさんも教授も
最初から監督に「演技うまくないよ」と言っていたらしいですね。
怒られらたやめようと二人で約束していたとか
大島監督は二人を降ろさないで大正解でしたね。
内田裕也さんが
「よろしく」っていうセリフを言うところは
何度観てもクスっとしてしまいます。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
私たちは、どうしてすなおに愛を伝えられないのでしょうか。
投稿日
2012/12/24
レビュアー
ロキュータス
(ネタばれありょ
欧米の映画に出てくる日本人を観て、私たちはしばしば強い違和感を感じるし、また日本映画に出てくる外国人を観ても、あらかた強い違和感を感じることが多い。
それは西欧人が考える日本人を、日本人が考えるガイジンを、当事者に演じさせてしまうからでしょう。
本作ではデヴィッド・ボウイやトム・コンティに他の日本映画に出てくる外国人のような違和感はあまりないし、たけしや坂本龍一にはハリウッド映画の日本人のような違和感もあまりない。
太平洋戦争は、戦争という形での異文化間の衝突ですが、本作の舞台であるジャワ島では日本、西欧双方がアウェーである点で共通に描かれています。
さらにヴァン・デル・ポスト原作の小説を大島渚が映画化した本作は、西欧人の視点で日本人を客観視すると同時に、日本人が演出して西欧人の視点を客観視している。
言い換えれば、異文化衝突を描きながら、双方に通底する普遍性を描いていて、こういう世界性を持った作品はなかなかない。
似た題材ながら、『戦場にかける橋』とも『ラスト・エンペラー』とも違いますね。
西欧人からすれば、ハラ軍曹(たけし)のもヨノイ(坂本龍一)も残忍で狂気じみていて理解しがたいし、その行動原理はちんぷんかんぷんで醜悪なだけでしょう。
しかし話を追っていくにしたがって、その鬼のような人間には別の一面があり、考え方、表現の仕方は違っても、それは文化の違いがわかってくる。
鬼でも悪魔でもなく、矛盾した感情を抱えていて、「ハラさん、あなたもやっぱり人間だ」とロレンスもいう。
敵を知ることは、自分たちを知ることでもある。
イギリスの社会にも、不合理で残忍な「通過儀礼」があり、それを知りながら自分もまた仮面をかぶり、愛する弟を傷つけてしまった過去があり、不屈の闘士に思えるセリアズも心に傷をかかえている。 ( この回想シーンはとても美しく、本作のデヴィッド・ボウイはとてもセクシーですね。)
死への情動を抑えられず、自らを死地に追い込んでいくが、そこにはウラハラな愛への渇望がありますが、それはヨノイにもまた見出すことができるでしょう。
ヨノイを沢田研二に、という話もあったそうですが、演技はたしかにヘタですけども、坂本龍一の俳優として、映画音楽担当としての本作品への参加は、プロデューサー・ジェレミー・トーマスとの縁となり、『 ラスト・エンペラー 』以降の活躍につなかっていきます。
大島渚にとっては5年ぶりの映画。
「朝まで生テレビ」などでのキレキャラのコメンテーターとしてのほうが強くなってきていましたが、人気スターの起用とテーマ音楽の美しさもあって、本作は「戦メリ」の名で呼ばれてイベント化し、いままで作品を見たことがない層まで観客を動員させ、映画監督大島渚の力量と存在を改めて示しました。
たけしにとっては、当時人気沸騰のお笑いタレントとは違う別の一面を見せて、評価を上げ、その後の映画作家・北野武の活躍へとつながっていきます。
ヨノイ、セリアズ、ハラ。 男たちの仮面の下のもろさと哀しみ。
私たちは、どうしてすなおに人を愛し、思いを伝えられないのでしょうか。
ラスト・シーンは改めて観ても、切ない哀しみをたたえていて、すばらしい。
芸術は長く、人生は短し
投稿日
2023/04/04
レビュアー
ポッシュ
公開時、YMOファンだった自分は坂本龍一目当てで観に行きました。
勉強嫌いなJKは第二次世界大戦についてほぼほぼ知識がなく、
ジャワ島、日本軍、イギリス人捕虜などの要素も記号として全く意味をなさず。
パワーバランスとして当時の日本人が世界の中でどれだけ危うい立ち位置にいたのかなんて
分からんまま、ただただ、アイラインばっちりのヨノイ大佐(教授)にウケていたという。
ひどい観客じゃったのう。大島渚監督、すんません。
とは言え、数十年ぶりに再見してみても、やっぱり本作はどこか奇妙な、
いい意味で不格好な作品という印象は変わらない。
テーマ的にはジャン・ルノワールの「大いなる幻影」(1937)に近いと思うのだけど、
そこに恋愛感情が絡んで、妙に甘酸っぱい、別ジャンルの映画のようにも見える。
また、執拗に描かれる「日本的なもの」「ニッポン人の精神性」みたいなものが、
嗜虐性と同義(に見える)に描かれ、あまり心地良くない。
しかし、セリアス少佐(デヴィッド・ボウイ)の過去の回想もまた、人間の暗い欲望や
どうしようもない愚かさを垣間見せている。
結局、国民性がどうとかじゃなく、人間はみな同じように醜い面もあり、
同じように光輝く面も持っているという真理に気付かされる、そういう作品でした。
で。
やっぱり音楽です。
超有名な戦メリのテーマは、本当に、本当に、本当に、美しい。
冒頭でこのテーマが流れたとたん、泣いてしまいました。
監督から出演オファーが来た時、「音楽もやらせてください」と頼んで快諾されたことが、
教授のその後の活躍に繋がったことを思うと、本作はやはり特別な作品なんですよね。
タイトルの「芸術は長く、人生は短し」は教授が好んでいたというヒポクラテスの言葉です。
自分の人生の一時期を、確実に、鮮やかに、彩ってくれていた偉大な音楽家に
感謝を寄せて。
あの音楽とたけしとボウイの美しさと
投稿日
2015/11/26
レビュアー
Yohey
有名な映画で、映像、音楽などで出来上がっている雰囲気はよいが、中身が「?」な作品。まぁ、欧米人と日本人の現世の捉まえ方みたいな感じなのかな。
坂本龍一を使ったのはなんだかなと思ってしまいますが、たけしの存在感が下手だけどすごくて、「昔のたけしだなぁ。」とタケちゃんマン時代を知っているおじさんは懐かしく感じました。この独特の雰囲気は今の作品でもあるけど、やっぱりこの映画くらいの狂気を感じる頃の方がいいね。
そして、デビィット・ボウイ。やっぱり美しいです。大島渚監督も、そういう目で撮っていますね、これ。
やはり大島監督は凄い
投稿日
2014/04/06
レビュアー
kuririn164
有名なタイトルの割に、意外と知られていない作品内容
坂本龍一が大根です、セリフも聞き取り辛い、1人だけ変な化粧、ホモだから?
でも、何故かこれはこれで良いような気がします、不思議なことです。
軍属(実はジョニー大倉だった)が捕虜にカマを掘ったり、それが原因で切腹させられたり、切腹を半ば楽しむ軍曹(たけし)、そんなサムライの風習を無理やり見せられてショックで舌を噛む捕虜など、捕虜収容所での異常な現実が続きますが、人によっては退屈に感じるかもしれません。
戦争映画といえば、色を出すために無理に女性を登場させたりしますが、この映画には女性は一切登場しません。
デビッド・ボウイの回想も、恋人や母親ではなく、弟との兄弟愛で構成されます、何故かかえって美しいです。
そのデビッド・ボウイに特別な感情を抱く坂本龍一ですが、特に大きな行動に出るでもなく、英空軍将校を斬首しようとするクライマックスに向かいます。
それを特異なやり方で無言のまま制止しようとするデビッド・ボウイ(実は坂本の気持ちを知っていた?)、動揺して倒れる坂本、殴りかかる日本兵(実は三上博史?)この場面、さりげなく好きです。
戦争が終わり、明日処刑される運命のたけし、軍曹時代に「日本人は命乞いなどしない」と捕虜に言い切った以上、面会に呼んだローレンスに対して放つことができた言葉が「メリークリスマス」
戦時中、兵士に対して虜囚となることを戒めながらも、戦後、自決することなく戦犯追及に怯えながら生き抜いた将校が大勢いることを考えると感慨深くなりました。
映画音楽として名高いメインテーマだけでなく、それ以外の挿入曲も美しいと思います。
さすが大島監督、地味に良い映画と感じました。
ロミオとロミオ
投稿日
2019/12/21
レビュアー
ビンス
これは一体なんなのだろうか
冷えた体を湯船に沈めた時の
ジンワリと体の中に広がっていく温かさ
過去には戻れないとわかっていながら
思考が過去へと否応なく引っ張られる切なさ
夕日を眺めているときの圧倒的な寂しさと哀しさ
そんなものが混ざり合って心に溢れてくる感覚
戦場のメリークリスマスという作品は
戦争映画でありながら
戦争シーンはひとつもなく
この作品を観て感じるのは
反戦とか所謂戦争に関するものではない
そういった明確なものではない何かが心を支配する
満たしていく
そんな映画です。
その気持ちを
観るたびに強くする映画です。
捕らえた側の日本軍人と
捕らわれ捕虜となった英国軍人の
なんと表現していいかわからない心の交わりは
敵味方関係なく
そんな構図すら超越していて
なんとも言えない美しさを輝かせていて
たまらない気分になります。
だからいつもこの物語について考えることはしません。
感じるままに感じるままに
教授の作曲した曲の中で
最も美しいと思う「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」の旋律が
いつまでも鳴りやまない
大島監督の作品は数えるほどしか観てませんが
観た作品では常に
男性と男性の交流というか
なんとなく感じるゲイ感というか
そういった雰囲気が常にあります。
ビートたけしさんも教授もボウイも
演技が上手だとは思いませんが(この作品の時点で)
この作品では上手下手ではない
もっと大事な「これが正解」感を感じます。
味だったり
オーラだったり
これでいいし
これがいいと強く思います。
特にたけしさんの魅力は物凄く
忘れられない存在感です。
たけしさんも教授も
最初から監督に「演技うまくないよ」と言っていたらしいですね。
怒られらたやめようと二人で約束していたとか
大島監督は二人を降ろさないで大正解でしたね。
内田裕也さんが
「よろしく」っていうセリフを言うところは
何度観てもクスっとしてしまいます。
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戦場のメリークリスマス