容疑者Ｘ　天才数学者のアリバイ

『容疑者Ｘの献身』が韓国でリメイクされました。
韓国版でのタイトルが『容疑者Ｘ　天才数学者のアリバイ』となっているように、天才数学者キム・ソッコ（リュ・スンボム）と、彼の隣人女性ファソン、刑事（ソッコの友人でもある）ミンボムの三人を中心にミステリアスに描かれています。
オリジナルの日本版では、ガリレオシリーズの劇場版でもあるため、「天才物理学者」と「天才数学者」が対峙する形でしたが、韓国版ではガリレオは登場しません。
ガリレオの代わりを務めて、ソッコの用意周到で完璧なアリバイを崩していくのがミンボム刑事です。
ストーリーの土台部分は同じですが、登場人物を少なくし、限られた人物だけに焦点を絞ることで無駄がなくなり、ストーリーがシンプルで分かりやすくなりました。
ソッコは隣人のファソン母娘を守るため、彼女たちが警察からの聴取に真実だけを語り、決して嘘をつかなくても済むようなアリバイを作り上げました。
母娘は、ソッコの指示通りに警察の質問に答え、証拠となるものを提示したのです。
リメイクを観る時は、どうしてもオリジナルとの見比べになってしまいますが、この韓国版は、正直なところ予想以上の出来栄えでした。
『容疑者Ｘの献身』の“献身”の部分がタイトルから外されていましたが、ソッコを演じたリュ・スボンの抑えた演技が、その“献身”を逆に際立たせ、より切ないものになりました。
ラストでの護送車を追うシーンは、ソッコ、ファソン、ミンボムの三者三様の思いがスクリーンに溢れ出すような、胸が苦しくなるシーンでした。

少し前に「容疑者Ｓ」なる作品がリリースされまして、東野圭吾原作のミステリー「容疑者Ｘの献身」のパクリかなと思ったら全然別物のＢ旧作品（そこそこ面白かった）でしたが、今度は正真正銘「容疑者Ｘの献身」の韓国版がリリースされます。
原作は、天才物理学者湯川学と、女刑事内海薫の迷コンビが、天才数学者の仕掛けた難事件に挑んでいくという流れですが、本作にはこの天才物理学者が登場しません。つまり本作は、「容疑者Ｘの献身」をガリレオ先生抜きで描いてしまおうという試みなのです。
邦画では福山雅治氏扮する湯川学が活躍しますが、原作では湯川よりも、湯川も認める天才数学者石神哲哉が主人公的な存在でして、韓国版はここに注目してこの天才数学者キム・ソッコ（リュ・スンボムssi）を主演として描いています。
本作で殺人事件を追う刑事は、ソッコの友人という設定になっていますが、この友人を尽き詰めていく様子や心理描写が実にリアルに描かれていて、ミステリーファンを喜ばせそうです。また、ソッコの献身的な愛は切なくて、“韓流涙の演出”に、韓流ファンならずとも涙を誘うと思います。

監督はキム・キドク監督作品「受取人不明」に女優として出演していた方銀珍（パン・ウンジン）ssiです。女性監督ならではの愛の描写が見せ場となっています。

文句なしに面白い東野圭吾原作「容疑者Ｘの献身」を、韓国で映画化。

原作も読んだし２００８年の邦画のほうも見たんですが
大事な所を忘れてしまっていたので、結構楽しめました。

本作の方が、邦画よりも面白かったと思います。

邦画では「湯川学」を福山雅治が演じていて、
ＴＶシリーズが彼の人気にのっかってるところもあったため
映画では彼に焦点を当てた不自然な演出が気になり、イマイチ感が残りました。

でも韓国版では「湯川」は出てこず、「容疑者Ｘ」も「刑事」も
頭はいいにせよ、見た目は普通の地味な人で
キャスティングが原作に合っていたと思うし、
原作になかった、韓国ならではの色々プラスされた演出が興味深かったです。

調べてみたら本作の監督パン・ウンジンは女優で、
最近になって監督業に進出してるんですね。
殺人シーンなど迫力あったし、女性監督だったとはちょっとびっくり。

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原作も邦画の同作品も観ておらず、まったく予備知識はありませんでした。
ですが、テンポも展開も良く、2時間楽しめました。

ですが、アレです。これは（誤魔化しきれない）結末はわかっていたことだし、
イ・ヨウォンがDV男を殺したとて正当防衛ですむ、初めから自首していれば
第2の殺人だって不要だった。
ここでかばってもらったて、イ・ヨウォンが苦しみこそすれ、良かったなどと
思うわけもなし、
なにやら隠蔽工作してゆくのが、ムダというか、そこが本作の話のネタなんだけど
「初めからおかしい」と思いました。
姪御さんだって「ウソ」を嫌う年頃ですからねぇ。
人を愛することを初めて知った天才数学者…リュ・スンボム さんの演技は圧巻
でしたね。
天才って死にたくなるのですかね・・。

イ・ヨウォンさん、暴力夫は日本より韓国に多いと聞きます。
（個人的にはそんなのドンドン殺してくれと考えています）
そんな元夫にも、天才にも、普通のお金持ちにも
それぞれ形は違えどとても愛される役のヨウォン、
不毛な愛ばかりですが。人生は「歯車ひとつ」の関係ですねー。

日本のも観たくなりました。
（ハデな福山と柴崎コウ、あの堤真一がキャスト・・うーん。感じがちがうんだろうな）
（ま、そこも楽しみに。）

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東野圭吾原作のミステリー小説「容疑者Xの献身」を韓国で映画化。2009年には、「白夜行ー白い闇の中を歩くー」が映画化されました。主演がソン・イエジンとハン・ソッキュでとても面白かった印象があります。
さて、本作の主演は天才的な数学者で高校教師ソッコに扮するリュ・スンボム、ヒロインで弁当屋さんで働くファソンにイ・ヨウォン、刑事ミンボムにチョ・ジヌンです。
冴えない日々を送っているソッコだが、隣人で高校生の姪と２人暮らしのファソンが好きで片想いをしている。そんなある日、隣から大声をあげ男とケンカしているような声を聞く。
ソッコはファソンと姪の様子から２人で元夫を殺してしまったことを知る。力になろうとするソッコは、自首を留まるように説得し巧妙なアリバイを考える。しかし、刑事ミンボムはファソンを疑う。
張り込み中、ミンボムは偶然ソッコが高校の同級生であることを知る。ファソンの隣に住みファソンを秘かに想っていることも・・・。
その後、ファソンの元恋人が現れ２人でデートしているのを目撃してから、ソッコは嫉妬の念に駆られ徐々に本性を現す。
そして、ファソンに対して死を覚悟の上の献身愛と驚愕な事実が語られる・・・・・・。

孤独で自殺まで考えていたソッキがファソンと出会ったことで生きる力を得ます。しかし、自分を犠牲にする程の献身愛はある意味ストーカーかも知れませんが、深いですね。
すごく暗い映画で最初はイライラしましたが、リュ・スンボムとイ・ヨウォンの演技が真に迫っていて最後まで引き摺られるように観てしまいました。面白かったです。